書籍紹介
義兄がヤンデレ王太子になってどこまでも追いかけてきます
義兄がヤンデレ王太子になってどこまでも追いかけてきます
ISBN:978-4-596-72931-6
ページ数:306
発売日:2025年4月18日
定価:750円+税
  • あらすじ

    君がいなけりゃ生きてる意味がない
    義妹コンプレックスこじらせまくり王太子

    クリスティーンと兄妹同然に育ったイライアスが王の落とし子と判明。王太子となった彼は義妹コンプレックスを爆発させ、クリスティーンを王城に連れて行くと言い張り!? あてがわれた『お相手』を断り「君以外と肌を合わせるつもりはない」と熱く求めてくる。秘めていた想いを引きずり出され快楽に酔わされて…。だけどその熱愛は宮中で反発を招き!?

  • キャラクター紹介
    • クリスティーン
      公爵家令嬢。未来の少女の記憶が宿って、義兄が「英雄王」となる未来を知り!?

    • イライアス
      王の落とし子。公爵家に引き取られた時からずっとクリスティーンを愛している。

  • 試し読み

    「ねえイライアス、あなたは未来の国王として、いずれは王妃に相応しい女性を選ばなくてはならないわ。それには、閨の手ほどきだって必要ではないかしら?」
     こんなことを言うのは、ほんとうは身を切られるように辛かった。だが、自分の気持ちよりイライアスの将来のほうがずっと大事だった。
     イライアスの目からみるみる怒りが消え、悲痛な色を帯びた。
    「クリス、君はそれでいいのか? 私が他の女性とそのような行為に及ぶことを、ほんとうに望んでいるのか?」
    「っ――」
     クリスティーンはイライアスの顔をまともに見られず、目線を逸らせ消え入るような声で答えた。唇が震えてしまう。
    「だって……あなたのためなら……私はどんなことでも堪えられるわ」
    「クリス、私の目を見て」
     ハッと気がつくと、膝に乗せた手をイライアスがぎゅっと握っている。慌てて手を引こうとすると、逆に引き寄せられてしまう。
    「あ――」
     イライアスはクリスティーンの肩を抱き寄せ、怖いくらい真剣な顔で凝視してきた。
    「私のためならどんなこともすると言ったね?」
    「ええ……」
    「では、君が閨の手ほどきをしてくれるか?」
    「え――」
    「可愛いクリス、私は君がいい」
     イライアスは瞬きもせずまっすぐにこちらを見つめ、そのまま美麗な顔が迫ってくる。
    「イライアス……」
     心臓がばくばくしている。いけない、と頭の片隅で警告の声がする。しかし、他の女性がイライアスに閨の手ほどきをするくらいなら、いっそこの身を捧げてもいい、と一方で思ってしまう。だって兄妹同然で育ったけれど、血の繫がりはないのだ。クリスティーンは思わず目を閉じてしまう。
    「私のクリス――」
     しっとりと唇が重なった。彼の唇は驚くほど熱を帯びていた。
    「ん……」
     ゆっくりとイライアスが顔を動かしては、柔らかく唇を撫でる。その艶かしい感触に、クリスティーンの全身が甘くおののいた。
    「んぅ……ん……」 
     イライアスの唇がクリスティーンの唇を喰む。そして、舌先がちろりとクリスティーンの唇を舐めた。濡れた感触に、背中がぞくりと震える。ぬるぬると彼の舌が這い、舌先が唇の合わせ目をつつく。そっと唇を開いて受け入れると、するりと彼の舌が忍び込んできた。
    「あふ……」
     思わず自分も舌を差し出し、イライアスの舌に応じていた。ちろちろと舌が擦れ合う。
    「んふ……んんぅ……」
     舌がきつく絡み合い、甘やかな心地よさがうなじから下肢に繰り返し走る。やにわにイライアスがちゅうっと音を立てて舌を吸い上げた。
    「あふぁ……っ」
     瞬時に全身を快感が走り抜け、クリスティーンの身体からくたくたと力が抜けた。
     イライアスは両腕でしっかりとクリスティーンの身体をかかえ、さらに深い口づけを仕かけてくる。その情熱的で心地よい感触に、頭の中がぼうっとしてくる。
    「あぅ、ふぁ、は、ぁ……んん……」
     クリスティーンも夢中になって彼の舌の動きに応じていた。柔らかく肉厚なイライアスの舌に吸いつくと、その猥りがましい感触に頭の中がさらにふわふわとしてくる。
    「……ぁん、んぅ、んんふぅ」
     互いの唾液を嚥下し、口腔をくまなく味わう。次第にイライアスの巧みな舌使いに翻弄され、やがては彼の思うままに口中を貪り尽くされてしまった。
    「……は、はぁ……ぁ、ぁん……」
     息を乱しながらうっとりとイライアスの口づけを享受する。
     イライアスの右手が顔に添えられ、左手がゆっくりと背中を撫でた。と、ふいにそのまま腰を抱きかかえられ、横抱きにされた。
    「あっ」
    「寝室へ、行こう」
     イライアスは返事を待たずに、そのまま奥の寝室へ向かった。クリスティーンは緊張と興奮で、頭の中がからっぽになった。
     寝室はカーテンが閉じられて、うすぼんやりとしている。
     イライアスは広いベッドの真ん中に、クリスティーンの身体を壊れもののようにそっと寝かせた。
     イライアスがベッドに両手をついて、のしかかるように見下ろしてくる。彼の白皙の美貌がわずかに紅潮している。イライアスが少し掠れた声でささやく。
    「クリス、いいかい?」
     クリスティーンは喉がからからになって、声を出すことができなかった。こくんとうなずく。
     これから起こる未知の体験にわずかに恐怖を感じたが、愛するイライアスになにもかも捧げることができるのだと思うと、高揚感のほうが大きい。
     イライアスは少し震える手で、クリスティーンのドレスを脱がそうとした。だが、彼も初体験である。彼は性急に胴衣の前釦を外そうとするが、時間がかかる。
    「く――女性の服はなんて複雑なんだ」
     イラアイスが小声でつぶやくのが、なんだか可愛らしい。
    「ふふ――女性のドレスの仕組みも覚えてちょうだいね」
     クリスティーンは笑みを浮かべ、自ら胴衣の釦を外しコルセットの紐も解いていく。
     イライアスが息を吞んで、徐々に露わになるクリスティーンの白い肌を凝視している。
     いざ胸元が剝き出しになると、急に恥ずかしくなり両手で覆い隠してしまった。イライアスがふっとため息で笑う。
    「隠さないで、全部見せて」
     クリスティーンはおずおずと両手を左右に開いた。
     たわわな乳房がふるんと溢れた。
    「ああ――綺麗だ」
     イライアスが感嘆の声を漏らし、両手ですっぽりとクリスティーンの乳房を包んだ。少し汗ばんだ掌の感触に、ぴくりと肩が竦んだ。
    「あ……」
    「なんて柔らかい。指がめり込んで――ふわふわだ」
     イライアスがうっとりした声を漏らし、ゆっくりと乳房を揉み込んできた。
    「ん、んん……」
     大きな掌が、やわやわと乳房を揉み込みながら、赤く色づいた先端に触れてくると、そこがゆっくりと勃ち上がってきた。うずうずとした感覚が走り、乳首にもっと触れて欲しいと願ってしまう。すると、イライアスの指先がすっと乳首を撫でた。
    「ひゃぁんっ」
     ツンとした甘い疼きが走り、クリスティーンは甘い悲鳴を上げてしまった。
    「ここが、感じるんだな」
     イライアスは硬く凝ってきた乳首を軽く摘まんだ。そして、くりくりと優しく捻り上げたり、指の腹で擦ったりしてきた。
    「あっ、あぁ、んぁっ……」
     触れられるたびに、悩ましい声が漏れてしまう。そしてどういう身体の仕組みなのか、乳首を刺激されるたびに、臍の奥のあたりがきゅうっとせつなく締まる。はしたない場所がひくひくわななき、やるせない疼きがそこに溜まっていく。
     どうしていいかわからず、もじもじと太腿を擦り合わせて疼きをやり過ごそうとするが、かえって淫らな快感が湧き上がってしまう。それになんだか股間がぬるぬるして落ち着かない。
    「これが感じる?」
     イラアイスはクリスティーンの反応をうかがいながら、指の動きを変えていく。ふいにきゅっと乳嘴を捻り上げられ、腰がびくりと浮いた。一瞬の痛みのあとにちりちりと灼けつくような痺れが広がる。
    「あっ、あぁっん」
    「――痛いか?」
     イライアスが耳元で熱い息遣いでささやく。目尻に生理的な涙を浮かべながら、首を横に振る。
    「言わないと、女性の身体のことがわからないだろう?」
     イライアスが乳首を捏ねくり回しながら、少し意地悪い口調で言う。恥ずかしさに顔が真っ赤になるが、イライアスのためだと小声で答えた。
    「き、気持ち、いい……」
    「そうか。では、こうするとどうだ?」
     イライアスは両手でたわわな乳房を寄せ上げるように摑むと、片方の硬く尖った乳首を口に含んだ。濡れた舌がねろりと乳嘴の周りを這い回ると、じんとした甘い疼きが全身に広がっていく。指で弄られるより数倍も感じてしまう。
    「あ、ん、やぁ、舐めちゃ、いやぁ……」
     息を乱して泣き濡れた声で訴える。
    「舐めるほうが、いいのだろう?」
     クリスティーンの反応が顕著になったことに、イライアスは気をよくしたようだ。空いているほうの乳首を指でいじくりながら、咥え込んだ乳首を吸い上げたり舐め回したり、時には甘嚙みしたりと、ねちっこく刺激してくる。官能の刺激が全身を犯し、頭が朦朧としてくる。無意識に擦り合わせている太腿の狭間が疼いてどうしようもなく、腰がひとりでにうねってしまう。
    「は、はぁ、は、も、お願い……そんなにしないで、へ、変に……」
     クリスティーンは息も絶え絶えになって訴える。
    「いろいろ試さねば、女体のことが学べないだろう?」
     イライアスはそう言って、クリスティーンの真っ赤に色づいた乳首を交互に口に含み、執拗に舐め吸い上げてくる。腰がジンジンと疼き、蕩けてしまいそうだ。下腹部の奥がざわめいて、乳首よりももっと別の場所に触れて欲しいと渇望する。
    「やぁっ、だめぇ、許して……お腹の奥が、熱くて……おかしく……なっちゃう」
    「だめ、許さないよ」
     イライアスは逃げようとするクリスティーンの腰を左手でぐっと引き寄せ、舌をいやらしく蠢かせて乳首を攻め立ててくる。身体中が官能の炎に灼かれたようになってしまい、尿意を我慢するのにも似た感覚が、下腹部にどんどん溜まっていく。つーんと子宮の奥が甘く痺れる。
    「あ、あ、あぁ、や、なにか、来る……っ」
     クリスティーンはいやいやと首を振った。生まれて初めて知る官能の悦びに、理性も恥じらいも失ってしまいそうだ。
     イライアスがこりっと凝りきった乳首の先端に歯を立てた瞬間、ぶるりと身震いが走った。
    「あっ、っ、あ、あぁ……っ」
     一瞬、なにもわからなくなり、次の瞬間ぐったりと力が抜ける。
     ようやくイライアスが胸から顔を離した時には、全身が脱力してクリスティーンは身動きもできない。
    「……は、はぁ、はぁ……」
    「胸の刺激だけで、こんなにも感じるんだ」
     イライアスの手が、胸元から脇腹を撫でる。どこもかしこもひどく敏感になっていて、それだけでびくびくと腰が跳ねる。
    「ここは、どうかな?」
     イライアスはスカートを捲り上げると、絹の靴下に包まれた華奢な脚の線を下から上へなぞっていく。彼の手がドロワーズの裂け目から忍び込んだ。すんなりとした指先が、若草の茂みをさわさわと撫で、さらに奥へ侵入してくる。自分でも触れたことのない場所をまさぐられているのに、力が抜けきってしまい逆らうこともできない。
     イライアスの指先が割れ目に沿ってすっと撫で下ろす。ぬるっと滑る感触がした。
    「ひぁっ、はあっ」
     直後、強すぎる快感が背中を駆け抜け、クリスティーンの腰がびくんと大きく跳ねた。
    「ああ――濡れている」
     イライアスが感に堪えないといった声を漏らす。
    「女性は性的に感じてくると、ここが潤うと聞いている。ほんとうなのだな、クリス」
     イライアスが探るように花弁をなぞると、溢れる蜜がくちゅくちゅと卑猥な音を立てた。
    「や、やあ、そんなところ、触っちゃ……恥ずかしい……」
     声を震わせると、イライアスはふっとため息で笑う。
    「でも、触れられると、気持ちいいのだろう?」
     彼の指が熱く疼いていた蜜口の浅瀬を二本の指でかき回すと、やるせない快感が湧き上がり、戸惑いながらも甘い鼻声が漏れてしまう。
    「んんぅ、あ、はあ、やぁ……」
    「そんな悩ましい顔をするんだね。クリス、堪らないよ」
     イライアスは上半身を起こすと、スカートを腰の上まで捲り上げ、ドロワーズを引き摺り下ろし取り去ってしまう。
    「きゃああっ」
     下半身が剝き出しになってしまい、あまりの羞恥に眩暈がしそうだった。両膝を引きつけて閉じ、顔を両手で覆ってぶるぶると身を震わせる。
    「隠さないで、クリス。見せておくれ。女性の――君の身体を知りたいんだ」
     イライアスは懇願するような口調で、クリスティーンの両膝にそっと手をかけた。
    「ほら、力を抜いて――」
     愛しい人からあやすような声で言われると、逆らえない。
    「う、う……」
     おずおずと両脚を開く。秘所がイライアスの眼前に晒された。顔を覆っていても、淫らな部分に、イライアスの視線が痛いほど注がれているのを感じる。
    「あ、あんまり、見ないで……」
    「いや、いっぱい見てあげる――なんて美しいのだろう。朝咲きの睡蓮の花のようだよ。朝露に濡れて、しっとりと光っている」
    「やめて、言わないで……」
     自分でも見たことがない淫部を、イライアスの口から描写されるのはとてつもない恥ずかしさだ。全身の血がかあっと燃え上がり、心臓がドキドキ早鐘を打つ。
    「見ているだけで、蜜が溢れてくる。花びらがひくひくして、私を誘うようだ」
     イライアスの指が、くちゅりと秘所を暴いた。そのまま淫襞をなぞるように、上下する。再び快感が湧き上がる。
    「あ、あ、あん、や、あぁ……」

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