書籍紹介
二年後に死ぬ王女ですが、政略結婚した国王に溺愛されています
二年後に死ぬ王女ですが、政略結婚した国王に溺愛されています
ISBN:978-4-596-52152-1
ページ数:306
発売日:2023年7月18日
定価:700円+税
  • あらすじ

    この髪も、目も耳も頬も唇も、私だけのものだ
    互いに承知の上で始まった期限付きの政略結婚だったのに、なぜか愛されっぱなしで……!?

    余命2年と言われている王女エディットに政略結婚が申し込まれた。優しく凜々しい国王マルスランはエディットをちゃんと妻として扱い、夜ごとめくるめく官能に満ちた愛も与えてくれる。これ以上ないくらい幸せな蜜月だが、死期はじわじわと迫ってくる。辛い別れを迎えたくないのに、マルスランはエディットへの執愛さえ見せるようになってきて!?

  • キャラクター紹介
    • エディット
      オリオール王国王女。余命2年と言われているが、常に明るく振る舞っている。

    • マルスラン
      カルタニア王国国王。逼迫した財政を立て直すため、エディットとの政略結婚を決めたが……。

  • 試し読み

    「あなたを大事にしよう。あなたの望むこと、あなたのしたいことを、私はなんでもしよう」
     エディットは彼の表情が、父王と同じであることに気がつく。
     同情と哀れみの表情だ。
     じわりと怒りが湧いてくる。自分の運命に対する怒りでもあった。
     少し強い口調で答えていた。
    「でしたら――最後の最後まで、あなたの妻として扱ってください」
     マルスランは目を見開く。エディットはニコリとする。
    「お願い」
    「わかった」
     マルスランがゆっくりと覆い被さってきた。
     彼は首筋や胸元、乳房の上に口づけの雨を降らしてくる。同時に、片手で乳房を揉み込み、手指が乳首を掠めるように触れてきた。
    「あっ? あ、あ、あぁ」
     ぴりっと官能的な刺激が下肢に走り、びくびくと腰が震えた。
    「ここ、感じるかい?」
     マルスランが赤い先端をくりくりと抉ると、どういう仕組みか乳首が硬くツンと凝ってくる。そして、疼くような感覚がどんどん鋭敏になっていく。
    「わ、わかりません……く、擽ったいような、おかしな感じで……」
    「ふ――それが感じているということなのだよ、これはどうかな?」
     マルスランの顔が胸の谷間に埋められた。そして高く硬い鼻梁で乳首を撫で回したかと思うと、やにわに乳首を咥え込んできた。
    「ひゃぁぅっ」
     思いもかけない行為に、恥ずかしい声を上げてしまう。ぬるついた舌で凝った乳首を舐め回され、軽く吸い上げられると、これまで以上に先端が甘く疼いて、その疼きが全身に広がっていく。マルスランはもう片方の乳首を指で摘んだり擦ったりしながら、咥え込んだ乳首を強弱をつけて吸い上げてきた。
    「や、あ、あ、ああ、ぁ……ん」
     甘い痺れは背筋から下腹部の奥を襲い、そこがきゅんきゅんせつなくなって仕方ない。なぜそんなところが疼くのか、初心なエディットにはわからない。とても恥ずかしい。恥ずかしいのに気持ちよくて、混乱してしまう。
    「や、やぁ、や、舐めないで、あ、しないで、そんなこと……」
     生まれて初めて知る官能の快感に、やるせなく全身をくねらせてしまう。
    「いい声で啼くね。とてもそそられる。もっと聞きたい」
     マルスランは乳房の狭間から顔を上げ、エディットの喘ぐ様をじっと見る。その熱い眼差しにすら、腰がざわめいてしまう。
    「いやぁ……見ないで」
     いやらしい鼻声を漏らすまいと唇を引き結ぶが、マルスランは再び乳首を口に含むと、軽く歯を立てた。
    「つぅ、ああっ」
     鋭い痛みの直後に、強い快感が背筋を伝い、腰から下が蕩けそうなほど感じ入ってしまう。じんじん痺れる乳首を交互に甘噛みされ、エディットはどうしようもなく乱れてしまった。
     恥ずかしい箇所がさらにひくつき耐え切れないほど疼く。それをやり過ごそうと、太腿をもじもじと擦り合わせると、秘所がきゅうんと猥りがましく痺れてくる。
    「あ、あぁ、も、あ、や、だめ、変に……お願い、もう……もうやめて、ください……」
     強い快美感に無垢な身体は耐え切れず、エディットは首をいやいやと振る。
     ちゅうっと音を立てて乳首から唇を離したマルスランは、火照ったエディットの頬に右手で触れた。
    「濡れてしまった?」
    「ぬ、濡れ……?」
     言葉の意味がわからなくて聞き返すと、頬に触れていた手がゆっくりと身体の線を辿り、下腹部へ下りていく。
     薄い若草の茂みを彼の指先がさわさわと撫でた。そのまま割れ目に触れてくる。
    「きゃっ……」
     自分でもろくに触れたこともない部分に触れられ、思わず太腿をきつく閉じ合わせた。しかし、マルスランの手はやすやすと股間に潜り込み、花弁をぬるりと撫で上げた。
    「あっ、あ?」
     思いもかけない心地よさを感じ、うろたえてしまう。
    「ほら、あなたの密やかなところが濡れている」
     マルスランの指が、くちゅりと捩り合わされた花弁を押し開く。
    「だめ、です、そんなところ、触っちゃ……あ、あ、ん」
    「どうして? ほら、どんどん蜜が溢れてくるよ」
     マルスランの指の腹が、何度も割れ目を上下に辿る。そうしながら、空いている方の左手は尖り切った乳首を摘み上げたりすり潰すように擦ったりして、絶え間なく刺激を与え続ける。
     それがあまりに気持ちよくて、もう拒むことができない。花弁が綻んで、熱くとろとろに溶けていく。そして、隘路の奥からじゅわっと熱い蜜が噴き出してくるのがわかった。どうしてそんなものが溢れてしまうのかもわからない。
     ただ、恥ずかしいのに心地よくて、もっと触れて欲しいとすら思い始めていた。
    「ん、んぁ、あ、や、あ、変な……気持ちよく……なって……恥ずかしい……」
     マルスランが吐息で笑う。
    「とても素直な身体だね。恥ずかしいことはなにもない。もっと気持ちよくしてあげる」
     彼はヌルヌルになった指で、薄い和毛のすぐ下に佇んでいる小さな突起をくりっと擦り上げた。途端に、強烈な快感が一瞬で脳芯まで駆け上り、腰がびくんと大きく跳ねた。
    「ひあっ? な、なに? 今……っ?」
     経験したことのない凄まじい愉悦に、エディットは呆然とする。マルスランはエディットの顕著な反応に気をよくしたのか、そこばかりを撫で回す。
    「この可愛い蕾が、あなたが一番感じてしまう部分だよ。ほら、気持ちよくて膨れてきた」
    「や、やめ、あ、だめ、あ、だめぇ、そこ、やぁあ……っ」
     強い快感が次々に襲ってきて、それが耐え難いほど全身を駆け巡る。やめて欲しいと思うのに、両足はだらしなく開き腰が勝手に前に突き出て、もっと快感を求めてしまう。子宮の奥がきゅうきゅう収縮し、淫らな感覚が羞恥を凌駕していく。
     マルスランは触れるか触れないかの力で秘玉を優しく撫で回す。
    「あ、あぁ、あ、だめ、あ、だめ……ぇ」
     エディットは両手でシーツをぎゅっと握りしめ、激烈な快感に耐えた。後から後から、絶え間なく恥ずかしい蜜が溢れてきて、マルスランの手指から自分の股間までぐっしょりと濡らしていく。
    「もう、やめ、て、もう、あ、あぁ、やだ……」
     涙目でマルスランを見上げて懇願するが、彼は熱っぽい視線で見つめ返してくるだけだ。それどころか、膨れ上がった花芯を優しく摘んだり、指の腹で押さえて小刻みに振動を与えたり、多彩な指の動きでエディットを追い詰めていく。
    「ん、んん、んあ、ああ、だめ、あ、だめぇ……」
     目の前にチカチカと官能の火花が飛び散り、下腹部の奥からなにかが迫り上がってくる。堕落しそうな恐怖に、エディットはぎゅっと目を瞑った。
    「達きそうかい? このまま達ってしまうんだ」
     マルスランは親指で陰核をいやらしく揺さぶりながら、人差し指と中指を揃えて蜜口の中に押し入れてきた。ひくひくわなないていた媚肉が、嬉しげに彼の指をしゃぶり締めつける。すると、胎内からもつーんと甘い愉悦が生まれてきた。
    「あっ、あ、あ、指、あ、だめ、挿入れちゃ、あ、あぁあ、おかしく……おかしくなっちゃう……っ」
     全身が強張ってきた。足先がぴーんと突っ張る。なにかの限界が近い。
    「おかしくなってしまうんだ」
     マルスランが媚肉に押し入れた指をぐぐっと奥へ突き入れた。
     直後、目の前が真っ白に染まった。
    「んぁ、ああ、ああぁぁぁっっ」
     エディットは甘く啜り泣きながら、限界を超えた。
     気持ちいいとしか感じられず、息が詰まり、なにもわからなくなる。
     びくびくと腰が痙攣し、ふいに全身の力が抜け呼吸が戻る。
    「……は、あ、はぁ……はぁ、は……ぁ」
     まだ自分の身体になにが起こったのかわからないまま息を喘がせていると、胎内に挿入されたままのマルスランの指が、ゆっくりと中を掻き回し粘膜を押し広げた。
    「ひぅ……」
    「よく濡れているが、狭いな。指がもう一本挿入るか?」
     マルスランは指を三本に増やし、ぬちょねちょと媚璧を探っていく。
    「あ、あ、だ、め、指、あ、そんなにしちゃ……」
     指が胎内をまさぐる違和感に、エディットは怯える。
    「痛いか?」
    「い、痛くは……ありません……けど」
    「そうか。初めては少し苦しいかもしれない。だが、エディット」
     ふいに名前を呼ばれ、エディットは、はっと目を瞠る。
    「あなたが夫婦の契りを結びたいと望んだ。私を受け入れてくれるか?」
     見上げるとすぐそこにマルスランの端整な顔があった。彼は怖いくらい真剣な顔をしている。
     エディットはまっすぐ彼を見つめ返した。
    「はい――どうか、陛下の妻にしてください」
     少し声が震えてしまった。
    「可愛いな、エディット。私もあなたが欲しい」
     濡れ襞から指がぬるりと引き抜かれた。
     マルスランは上体を起こすと、手早く着ているものを脱ぎ捨てた。 
     引きしまった筋肉質な裸体が現れる。まるで美術品の彫像のような美しい姿体に、エデイットはうっとりと目を奪われてしまう。
     だが、視線が彼の下腹部へ下りると、そこにいきり勃つ雄の欲望を目の当たりにして、息が止まりそうになった。
     それはあまりに巨大で禍々しく反り返っていた。肉茎は太い血管がいくつも浮き出てびくびくしていて、先端は傘が大きく開いていた。マルスランの白皙の美貌からは想像もつかないほどに、凄まじく荒ぶっている。
    「お、大きい……」
     エディットは震え上がってしまう。
     マルスランは自分の屹立をあやすように片手で握りながら、薄く笑う。
    「大きいか――だが、これをあなたの中に受け入れてもらわねばならない」
     腰が引けそうになる。
     マルスランがゆっくりと覆い被さってきて、エディットの耳元で甘くささやいた。
    「ゆっくりとする。あなたの初めてを大事にしたい」
     マルスランの言葉を信じよう。エディットは深く息を吸った。
    「来てください……」
    「エディット――」
     マルスランはエディットの両足の間に自分の腰を押し入れ、綻び切った花弁を指で押し広げた。そして、そこに熱くみっしりとした肉塊が押し当てられた。
    「あっ……」
     灼熱の塊がぬるぬると秘裂を上下に撫でる。
    「ん、んん……」
     心地よい感触に、甘い鼻声を漏らした。くちゅくちゅと卑猥な水音を立てて、マルスランはしばらく蜜口の浅瀬で慣らすように軽く行き来させていた。それから、おもむろに腰を押し進めてきた。
     硬く膨れ上がった亀頭が濡れ襞を押し開くようにして、侵入してくる。指とは比べ物にならない圧迫感に、エディットは息を詰めて身を強張らせる。
    「あ、あ、あ、あ」
     動きを止めたマルスランが、少し息を乱して言った。
    「く――そんなに力を入れては、押し出されてしまう、エディット。もう少し、力を抜いてくれ」
    「え、あ……ど、どうすれば……」
     自分の身体なのに、なにをどうすればいいのか見当もつかない。
    「では、口を開けて――舌を差し出して」
    「は、い」
     言われた通りおずおずと赤い舌を出すと、やにわに噛みつくような口づけを仕掛けられた。
    「んんんーっ……」
     舌の付け根まで強く吸い上げられ、一瞬意識が口づけに持っていかれる。刹那、マルスランの太竿がゆっくりと隘路を押し広げて挿入された。

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