書籍紹介
悪女の汚名を着せられた虐げられ令嬢は、冷徹公爵様に寵愛される
悪女の汚名を着せられた虐げられ令嬢は、冷徹公爵様に寵愛される
ISBN:978-4-302-12158-8
ページ数:322
発売日:2026年6月18日
定価:810円+税

イラストちら見せ!

  • あらすじ

    素直に俺を受け入れればいい
    偽りの関係だけど、甘い溺愛に救われました

    「俺はあなたに求婚する」――。悪女とされ、周囲から疎まれているコーデリアは、王弟で公爵のヴィクターから突然契約婚を持ちかけられて!? 戸惑いつつも受け入れるが、冷徹な彼から思いがけず優しく丁寧に扱われ、心惹かれていく。偽りの夫婦だからと気持ちを抑えようとするも、甘く愛おしそうに迫ってくる彼に、心も身体も奪われていき…?

  • キャラクター紹介
    • コーデリア
      ベネット伯爵家の長女。継母と妹から悪女と罵られ、周囲からも誤解されている。

    • ヴィクター
      エルバート公爵家の当主で王弟。有能で冷静沈着だが、ふと見せる笑みが魅力的な美丈夫。

  • 試し読み

     すぐそこにヴィクターの顔がある。
     心臓がどうしようもなくドキドキとしていて、これから先、どうしたらいいのかわからない。
     どちらからともなく、顔を寄せ合う。
     ふっと唇が触れ合った。
     ただ、触れるだけの口づけ。
     それだけで、コーデリアの心臓はますます暴走を始めた。
     唇が離れても、顔を上げられない。今、ヴィクターはどんな顔をしているのだろう。
    「……どうして」
    「どうして? 理由が必要か?」
     そう口にする彼の目に浮かぶ感情に、どう名前を付けたらいいのかわからなかった。
     ただ、目の前にいる人が、とても愛おしく思えた。
    「……あ、あの」
     言葉を探すコーデリアの手を引いて、ヴィクターは自分の方へと引き寄せた。
     コーデリアの顔がヴィクターの胸に押しつけられる。再び、間近で感じる彼の鼓動。
     ――どうしよう。
     彼への気持ちが、どんどん膨れ上がっていくのを自覚している。
     愛なんて存在してはいけない関係なのに、それでもこの人に惹かれてしまっている。
     顔が彼には見えないのをいいことに、自嘲の笑みが口元をよぎる。
     なんて、単純なんだろう。
     彼の側が居心地いいから、ここでの生活があまりにも温かかったから。
    だから勘違いしてしまったのだ。彼に抱きしめられても許されると。そんな自分が滑稽だった。
     コーデリアを抱き寄せたヴィクターは、そっと髪を撫でた。柔らかく髪を撫でる指先が優しくて、泣きたいような気分になる。
     髪を撫でた手が頬を撫で、首筋を撫で、そして顎へと滑ってくる。
     優しく顎を持ち上げられ、視線がまっすぐ絡み合った。そのまま、もう一度唇が重なる。
     幾度も角度を変えて口づけられ、貪るように求められて、息の仕方がわからなくなる。
     苦しくて逃れようとするけれど、いつの間にか後頭部を押さえられていて、身動きが取れなかった。
    「……んんっ」
     空気を求めて口を開けば、すかさず舌を差し込まれて絡め取られた。
     くちゅりと音を立てて舌を搦められ、身体の奥がきゅんとなる。苦しいはずなのに、もっと欲しくなる。このまま、この口づけに溺れてしまいたいとすら願った。
     どのくらいの時間そうしていたのか、わからない。
     頭がぼうっとしてきたところで、やっと唇が解放された。
    「ヴィクター……様……?」
     熱をはらんで彼の名を呼ぶコーデリアの声は、今まで自分でも聞いたことのないものだった。
    「コーデリア。今なら、逃がしてやれるが?」
     額を合わせられ、至近距離から濡れた唇のまま囁かれる。
     逃げられるわけがないのに、意地悪な質問だと思った。
    「……どうして」
     こんなことをしたのですか? そう問いかけようとして、できなかった。
     理由なんて、聞きたくなかったのかもしれない。聞く必要がないとも思ったのかもしれない。
     首を振り、思考を整理しようとしてから、改めて口を開いた。
    「あなたこそ、どうしてこんなことを……?」
     ヴィクターは答えない。ただ、じっとこちらを見つめてくるだけだ。
     いたたまれなくなって、コーデリアは視線をそらす。
     伸ばした手が、彼の頬に触れた。コーデリアは、その手をゆっくりと首筋へと滑らせる。
    「どうして……あなたは、私に優しくしてくれるのですか?」
     最初から、そうだった。
     コーデリアの悪評に惑わされず、最初から親切にしてくれた。
    「……それは」
     ヴィクターは何かを言いかけたが、結局何も口にしなかった。コーデリアの手を取って、中指の先に口づける。続けて、人差し指の先にも彼は唇を触れさせた。
    「……んっ」
     くすぐったさに思わず声を上げると、彼は小さく笑う。
     その笑みにすら見惚れてしまう。今度は手のひらにキスされて、思わず肩を跳ね上げた。
    「あ、あの」
    「嫌か?」
    「……いえ」
     むしろ、もっとして欲しい。そんなはしたないことを考えてしまった自分が恥ずかしくて俯くと、彼は再びコーデリアの手を取ってまたもや指先に口づけた。
     まるで宝物を扱っているかのような優しい仕草に胸が高鳴る。そのまま手首にも唇を落とされ、吐息が漏れた。
    くすぐったいような、気持ちいいような不思議な感覚。口づけられているのは手なのに、
     ぞくぞくと背筋を走る甘ったるい感覚。
    「あっ!」
     不意に強く手首に吸いつかれて、高い声を上げてしまった。
     慌てて手で口を押さえようとするが、手首を掴まれていてできない。
     顔を横に向けて視線から逃れようとしたら、その動作を利用してシーツに押し倒された。
     露わになった細い首筋にも口づけを落とされて、コーデリアは身悶える。
     首筋を強く吸われる度、甘い吐息を漏らしてしまう。
     駄目だ。もう抗えない。ヴィクターにならば、何をされてもかまわない。
     あっという間に、簡単に心が押し流された。
    「コーデリア」
     耳元に唇が寄せられて、名を呼ばれる。ぞくぞくとした愉悦が背筋を駆け上った。
     身体が熱い。きっと頬まで真っ赤になっていることだろう。
    「ヴィクターさ……あんっ」
     続く言葉は、彼の唇に飲み込まれてしまった。
     深く口づけられると同時に、彼の右手が乳房を包み込む。服越しに乳房を揺らされて、その刺激に思わず身を震わせる。
    「あ……」
     最初は優しく触れていた指が、次第に遠慮をなくしていく。
     柔らかなふくらみの形が変わるほど揉まれて、先端を摘まれると身体をくねらせてしまう。
     その反応を楽しむように何度も繰り返されて、コーデリアはただ喘ぐことしかできなくなった。敏感な部分を指の間に挟まれ揺すぶられ、肢体がびくびくとわなないた。
    「や、あ、ああっ」
     布越しの愛撫がもどかしくて、身を捩る。
     もっと直接触れて欲しくて、無意識のうちに彼に胸を差し出すように背中をそらしていた。それに気づいたのか、彼はふっと笑みを漏らすと、寝間着の内側に手を入れてきた。
     直に触れられて、一際大きな声を上げてしまう。
    「ああぁっ!」
     絶え間なく押し寄せてくる官能の波に、意識すべてが支配されようとしている。
     やがてそれは下腹部にも伝わり始め、無意識のうちに両脚を擦り合わせていた。
     胸への愛撫はそのままに、もう片方の手で下腹部を撫でられた。途端に腰の奥がずくりと疼く。
     どうかしている。なんで、こんなにぞくぞくするのだろう。
     のけぞらせた喉に熱い舌が這わされ、そのまま強く吸い上げられた。
     同時に下肢の間に、彼の手が潜り込んできた。
     秘めておくべき脚の間はすでに潤っていた。下着越しに触れられただけでも腰を跳ね上げてしまうほど感じやすくなっている。
    「あっ……駄目、駄目です……!」
    「駄目じゃない。コーデリアの反応で正解だ」
     敏感な部分を探られ、つま先がきゅっと丸まる。濡れた音がして、すっかり身体が反応しているのを自分でも悟ってしまった。
     羞恥に顔を真っ赤にするコーデリアに、彼は笑みを漏らした。薄い布地ごと花弁の間をなぞり上げられて、上ずった声が上がる。
    「や……ああっ」
     硬く尖った花芽を探り当て、そこを重点的に責められる。
     その度にぞくぞくする感覚が込み上げてきて、彼の指の動きに合わせるように腰がうねり始めた。
     自分の身体が自由にならない。恥ずかしいのに止まらない。
     彼の指は適切に愉悦を引き出し、コーデリアはただ翻弄されるだけ。
     顔をそむけたら、顎を掴んで真正面から視線を合わされた。羞恥の涙が滲む。
    「や……あ、見ないで」
     懇願は聞き届けられるどころか、下着の中に指が潜り込んできた。
     敏感になった花芽を指の先でひっかくようにされて、コーデリアは声にならない悲鳴を上げてのけぞった。
     強すぎる快感が、苦痛にも似た感覚をもたらしてくる。
     最も敏感な部分を執拗に責め立てられ、何度も身体が痙攣する。
     強すぎる快楽から逃れようと身を捩っても、背筋をしならせても、腰を押さえつけられてしまい逃げられない。
     むしろ彼に乳房を差し出しているような姿勢になってしまい、すかさずそこに口づけられる。
    「んっ、んっ、ヴィクター様……あっ、あっ、変……私、変にな、る……!」
    「変じゃない。それでいい……そのまま、快感を受け入れろ」
     低くて甘いヴィクターの声。声だけで腰が砕けてしまいそうだ。
     熱い舌が、胸の頂にぬるりと這う。それと同時に、指が花弁の間に潜り込んで溢れる蜜をまとい、花芽を撫で回してくる。
    「やあっ! あああっ」
     下肢から聞こえる湿った水音が、さらに羞恥心を煽り立てる。
     なのに、もっとして欲しいとあさましいほどの欲望が込み上げてきてコーデリアを悩ませた。
     腿の内側にぎゅっと力が入り、つま先までピンと伸びる。
     ぶるぶるっと下肢が震えたかと思ったら、その震えが全身を走り抜けた。
    「あ、あ、あぁぁぁんっ!」
     目を見開いたまま、コーデリアは身体を痙攣させた。頭の中が真っ白に弾けて、高々と上がった嬌声が部屋の空気を震わせる。
     顔を寄せてきたヴィクターは、ためらうことなく唇を重ねてくる。
     舌の先で唇をつつかれ、コーデリアはわずかに唇を開いた。薄く開いた隙間から中にヴィクターの舌が潜り込んでくる。
     濡れた音と共に舌を搦められ、彼の舌に応じるようにたどたどしく舌を搦め返す。
    「んっ……ふっ……」
     鼻先から漏れる甘ったるい声。
     快感の余韻が、あっという間に欲情に塗り替えられる。
     ゆっくりと身体を起こしたヴィクターは、コーデリアを見下ろしながら、自らの寝間着に手をかけた。
     寝間着を脱ぎ捨てると、鍛え上げられた裸体が露わになる。
     均整の取れた体つきに見惚れる間もなく、彼は覆い被さってきた。今度は、首筋に顔を埋められる。
    「あ……んっ」
     ちゅ、と音を立てられたかと思えば、そのまま強く吸い上げられて、コーデリアはまた甘い声を零した。
     まるで所有印を刻むように首筋や胸元に何度も口づけられ、その度に小さく身体が震える。
     やがて唇が胸へと下りてきた。先端を口に含まれて舌で転がされ、もう片方の乳房も揉まれたり、指先で摘ままれたりする。
     触れられているのは胸なのに、下腹部がきゅんきゅんと引き攣るような感覚を訴えかけてきた。
    「ヴィクター様……ん、あ、ヴィクター様……」
     もぞもぞと腿を擦り合わせた。先ほど教えられたばかりの快感が恋しくて、身体が勝手に先走ってしまう。
     胸に触れていない方の手が、脚の間に潜り込んでくる。過敏になっている花芽を探り当てられ、軽く押し潰された。
     それだけでも甘い痺れが走り、思わず淫らに喘いでしまう。
    「あ、あっ」
     そのまま指の腹で優しく撫でられる。円を描くようになぞられ、時折強く押し込まれて腰が跳ねた。
     胸と花芽を同時に弄られて、コーデリアは身悶えることしかできない。
     強すぎる快感から逃れようと身を捩っても無駄だった。
     むしろその動きのせいで自分から彼の指に花芽を押し付けるような体勢になってしまい、さらに強い刺激に襲われる。
     いや、快感を求めて、自分から腰を揺すっていた。
    「あっ、ああっ……んんっ、ヴィクター、さ、まぁっ」
     ヴィクターは指の動きを止めない。
     それどころか、花芽を摘まんだり弾いたりとますます激しく、動きを変えてくるものだからたまらない。
    「あっ……私……ま、また……また……来ちゃう……!」
     さほどたたないうちに、再び絶頂まで押し上げられる。
     しかし、今度は先ほどのように急激に押し上げられるのではなく、ゆっくりとした波のような快感が下肢から全身に広がっていく。
     秘所から手が引き抜かれた時には、もう息も絶え絶えだった。
     それでもまだ身体の奥の疼きは強くなる一方。指だけでは足りないのだと、本能が訴えてくる。

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