書籍紹介
過保護なすれ違い婚~冷徹侯爵は新妻とイチャイチャしたい~
過保護なすれ違い婚~冷徹侯爵は新妻とイチャイチャしたい~
ISBN:978-4-596-58732-9
ページ:290
発売日:2019年4月17日
定価:本体590円+税
  • あらすじ

    寡黙な侯爵と元伯爵令嬢の誤解から始まる溺愛蜜月!?

    後見人でもある侯爵のエヴァンに結婚を勧めるはずが、アミリア自身が彼と結婚することに!「妻を満足させるのは夫の仕事だ」毎夜甘く激しく愛撫され、アミリアは大人なエヴァンの手で官能の高みへといざなわれていく。でも、昼間の彼はそっけない態度ばかり。義務感で結婚してくれたのかもと悩んでいたら、エヴァンが思い切った行動に出て……!?

  • キャラクター紹介
    • heroine_VBL192

      アミリア
      幼い頃に両親を亡くしたため、エヴァンの家に引き取られて成長する。

    • hero_VBL192

      エヴァン
      アミリアの後見人。「大理石侯爵」と呼ばれるほど、考えていることが分からない。

  • 試し読み

    「そうか。まだここを味わっていなかったな」
     まるで食べ残しがあってはいけないというような口調に、アミリアはこれからどうなってしまうのかほんの少し怖ろしくなる。
     味わうと言うことは、エヴァンは唇で身体に触れるつもりなのだ。そのことに気づいたアミリアが身体を強ばらせた瞬間、エヴァンが身を屈めアミリアの乳首を口に含んでしまった。
    「あ……っ」
     指先で転がされていたときとは違う、濡れた粘膜の密着感に新たな愉悦が押し寄せてくる。
    「ひぁ……あ、あぁ……ぅ」
     濡れた唇がちゅぷちゅぷと音を立ててアミリアの無垢な蕾を吸いあげる。キュウッと強く吸われると、触れられていない足の付け根がきゅんとして、無意識に腰を揺らしてしまう。
    「は、ン……エ、ヴァ……あ……ぁ……っ」
     硬く尖った乳首に、ねっとりとした舌が絡みついてきて、触れられていないもう一方までが疼いてくる。
     もちろんエヴァンはそれもちゃんとわかっていて、疼くそれを丁寧に指で捏ね回していく。
    「はあぁっ……や……ぁっ」
    「そんなに喘いで、かわいいな」
     エヴァンの口から聞き慣れない言葉を囁かれ、下肢にきゅんと甘い痺れが走る。囁かれただけなのに、自分でもわかるぐらい淫らな蜜が溢れてきてしまう。
    「やぁ……っ」
     自身の身体の反応が恥ずかしくて、エヴァンの身体の下で身悶えると一際強く頂を吸いあげられる。
    「こんなに乳首を尖らせて、嫌なはずがないだろう? 教えてあげよう。これは気持ちがいいという感覚だ」
    「……っ」
    「ほら、言ってごらん」
     促すように指で乳首を強く引っぱられる。
    「あ、あ……き、気持ちが……いいの……っ」
    「いい子だ。自分で認めれば、これからもっと気持ちよくなれる」
     まだ気持ちいいことがあるのだろうか。もう苦しいぐらい気持ちがいいのに、これ以上されたら頭がおかしくなってしまう。
     初めて与えられる快感に今にも零れ落ちそうなアクアマリンの瞳を潤ませると、エヴァンがその目尻に唇を押しつけた。
    「まだここを慣らしていないだろう?」
     なんのことだかわからずにいると、乳首をこね回していた指が身体をなぞり、足の間に滑り込まされる。
     浴室で愛撫された、先ほどから疼いてどうしようもないところだ。
    「ああ、またこんなに濡らして」
     その声には揶揄するような笑いが含まれているような気がして、居たたまれなくなる。こんなに下肢を濡らして、なんてはしたない女なのだと思っているのだろう。
    「ご、ごめんなさい」
     こんな淫らな女は侯爵夫人にふさわしくないと思っているのかもしれない。そう考えたら眦に溜まっていた涙がポロリと零れた。
    「……どうして謝るんだ?」
    「だって……こんなはしたない声を出して……その上、ぬ、濡らしたりして……みっともないと思ったでしょう?」
     エヴァンに嫌われてしまったらどうしようと思うと、恐くてたまらない。確かにアミリアのことを女性としては愛してはいないかもしれないが、家族のような穏やかな愛情は持ってくれていると思う。
     でもこんな姿を見せてしまっては、それすら失ってしまうかもしれない。
     ポロポロと涙を流すアミリアに、エヴァンは何事かと一瞬眼を見張り、それから押し殺すような笑いを漏らした。
     普段声を出して笑うことなどほとんどないエヴァンが笑っていることに驚いて、アミリアの涙はぴたりと止まってしまった。
    「まったく。そんなことを気にしていたのか」
     低い声でくつくつと笑うと、涙で濡れたアミリアの頬にそっと口づけた。
    「いいか。世の男性の好みまではわからないが、私は君が私の指や唇で声をあげたり乱れたりするのが嬉しい」
     エヴァンはそう言うと長い指で、赤く色づいた花びらを擽った。
    「特に……君がここを濡らしてくれるのが嬉しいな。私に胸を吸われて感じたんだろう?」
     ゆるゆると花びらの重なりを撫でられ、新たに溢れた蜜がエヴァンの指を濡らす。
    「は……っ」
     高い声が漏れそうになり両手で口を押さえると、エヴァンが不快そうに眉間を寄せた。
    「だからそんなふうに声を殺すんじゃない。ここには私しかいないのだから、いくらでも乱れればいい」
     促すように乱暴に秘唇を乱され、アミリアの腰がはね上がった。
    「あ、あぁっ……ん」
    「そうだ。それでいい」
     エヴァンはアミリアの耳朶に口づけると、太股に手をかけ恥ずかしい場所を剥き出しにするように足を大きく開かせた。
    「あ、いやぁ……!」
    「ああ、ここも綺麗だ」
     エヴァンに見られていると思うだけで、空気にさらされたその場所がひくひくと震えるのが自分でもわかる。
     呼吸をするたびに下肢が揺れて、新たな蜜を溢れさせてしまう。エヴァンの長い指が、そのいやらしく溢れる蜜を花弁に塗り込めていく。
    「あ、あ、や……ぁ……はぁ……ン」
    「アミリア、こういうときはどう言うんだった? さっき教えただろう」
    「あ、は……き、もち……いいの……っ」
    「いい子だ。ではここはどうだ?」
     ぬるぬると蜜口の入り口を探っていた指が、つぷりと突き立てられる。
    「あ……」
     ゆっくりと、でも確実に異物が押し入ってくる刺激にアミリアは小さく息を飲んだ。
    「痛くないか?」
     エヴァンは気遣うように囁いたけれど、痛みと言うよりは疼くような痺れを感じて、なんだかもどかしい。
     小さく頷くと、太い指が胎内を探るようにゆるゆると動き出す。
    「あぁ……それ……はぁっ」
     こうしてエヴァンの指を受け入れるまで、自分の身体にこんないやらしく感じてしまう器官があることなど知らなかった。
     それに今日夫となったばかりの人に、自分のすべてをさらけ出すことへの不安と羞恥でいっぱいになる。
    「あぁ……っ」
    「ああ、もう解れていているな。それに、かわいいここも……もうすっかり勃っているよ」
     指を付け根まで挿入され、もう一方の手が小さく勃ちあがった淫芯を撫でた。
    「ひぁ……ああっ!」
     先ほど浴室で捏ね回されたせいで、その場所は充血して感じやすくなってしまっている。これ以上そこに触れられたら、きっともっと醜態を晒してしまいそうだ。
    「いやぁ……エヴァ、ン……そこ、触っちゃ……だめ、なのぉ……」
     自分が、こんな媚びるような甘ったるい声をあげるとは思わなかった。
     エヴァンは乱れる姿を見るのが嬉しいと言ったけれど、やはり羞恥心の方が勝ってしまう。
     しかしアミリアが必死ではしたない声をあげないよう堪えていることに気づいているのか、エヴァンはさらに挿入する指を増やして刺激を強くした。
    「あっ、やぁン!!」
     痛みはなかったものの先ほどよりも押し込まれるような圧迫感に思わずリネンを蹴ると、それがわかっていたように細腰を引き寄せられた。
    「や、やぁ……っ」
    「逃げなくていい。これだけ濡れていれば痛くはないだろう?」
     手首をひねるようにして指の付け根まで挿入されて、アミリアの華奢な身体が跳ね上がる。
     身体の中はエヴァンの指でいっぱいになり、激しい愉悦が下肢から這い上がってくる。
    「ん、んんぅ……それ、だめ……っ」
     グチュグチュと濡れた音と共に、膣孔いっぱいに押しこまれた指が抽挿され始め、アミリアは逃げるように腰を浮かせるが、すぐに引き戻されてしまった。
    「どうしてダメなのか言ってごらん?」
     ぐいぐいと指を奥深くまで呑み込まされて、アミリアは背中を大きく反らせて身体を戦慄かせる。
    「あ……ひぁ……わから、な……ああっ」
    「さっき教えた魔法の言葉があるだろう? それが言えたらご褒美をあげよう」
     さらに激しい指の動きで未熟な隘路を広げられ、肌がじんわりと汗ばんでいく。
     ――気持ちがいい。
     その言葉を口にしたいのに、唇からは甲高い嬌声ばかりが漏れて上手く言葉を紡ぐことができなかった。
    「……はぁ……あっああっ……ひっ、ああっ」
     腰が勝手に揺れて、エヴァンの指を奥深くに取り込もうと内壁が蠢く。
    「ご褒美は欲しくない?」
     どうしていつも無口なエヴァンがこんないやらしい言葉ばかり口にするのだろう。
    「欲し……は……んんっ……きもち、い……からぁ……」
     すっかり快感に溺れてしまったアミリアの声は、情欲に濡れた女の声になっていた。
    「あ……はぁ……っ」
    「君は本当に覚えがいいね。ではご褒美だ」
     なにをするのだろう。アミリアが問いかけるよりも早くエヴァンが足の間に顔を埋め、熱くぬるついたなにかが花びらに擦り付けられた。
    「ひぁ……っ!」
     ぞくぞくするような刺激が身体を駆け抜け、一瞬頭の中が真っ白になる。そして淫唇を熱いもので包みこまれる感触に、エヴァンがなにをしているかに気づいてしまう。
     アミリアのいやらしい蜜で濡れた花びらを、唇と舌で愛撫しているのだ。
    「いやぁ……そんな……舐めちゃ……あぁ、ああっ」
     長い舌が蜜口に押し込まれ、指で広げられたその場所をかき回す。眩暈のように頭の中がくらくらと揺れていて、どうしていいのかわからない。
     しかも恥ずかしくてたまらないのに、その場所から新たな蜜が溢れて、自分ではどうすることもできないのだ。
    「や、やぁ……エヴァ……ダメ……っ」
     クチュクチュと音を立てて淫唇を舐めしゃぶられ、花芯を吸われると卑猥な行為なのに全身の血液が沸騰しているかのように身体が滾ってしまう。
     指で愛撫されるのとはまったくちがう刺激に、アミリアの眦から自然と涙が零れた。
    「こんなに感じているのにまだ嫌がるのか?」
     その口調は楽しげで、アミリアが白旗を揚げるのを待ちわびている。その証拠に、さらに花芯を嬲る舌の動きが早くなる。
    「やぁ……あぁっン、ああっ、それ……いやぁ……っ!」
     なんとか堪えようと努力していたのに、今は寝室に響きわたるほどの嬌声をあげている。それを気にする余裕がないほど下腹部からなにかがせり上がってきて、アミリアを苛んでいた。
    「もぉ……やぁ……あっああっ、おかし、く……ああっ」
     一際強く肉芽を吸いあげられ、アミリアの意識は押し寄せてきた愉悦の波にさらわれてしまった。

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