書籍紹介
傲慢王太子の罠にかかった文系令嬢ですがなぜか超溺愛されてます
傲慢王太子の罠にかかった文系令嬢ですがなぜか超溺愛されてます
ISBN:978-4-596-96114-3
ページ数:290
発売日:2024年7月18日
定価:740円+税
  • あらすじ

    散々俺を振り回したのだから、一生をかけて償ってもらおう
    憧れの王太子に囚われたと思ったら……囲われてました!?

    夜会で憧れの王太子フェリクスと踊ったリゼット。以前の仮面舞踏会で、立ち入り禁止の場所へ忍び込んだのをフェリクスに見られたため、そのまま王宮の彼の元へ拘束されてしまう。フェリクスは私を怪しんでいるはずなのに、なぜか甘く迫ってきて!? 口づけられ胸や誰にも触れられないような部分まで愛撫されるとお腹の奥が熱くなってしまい……!?

  • キャラクター紹介
    • リゼット
      フォーレ伯爵家の令嬢。甥姪のために童話を書くのが好き。フェリクスに憧れる。

    • フェリクス
      アルドワン王国の王太子。意外と激高しやすく強引。年上が好きという噂も…。

  • 試し読み

     フェリクスは優しく微笑むと、今度はリゼットの唇にそっと口付けた。
     唇で唇を挟んで優しく吸い上げる。チュッと音を立てて離れたかと思うと、唇の隙間を舌先が擽って、まるで子どもが手遊びでもしているみたいだ。
     触れるだけのキスなのにフェリクスが優しくしようとしてくれているのが伝わってきて、身体がじんわりと熱を持つ。
    「ん……ん……」
     もう少しだけ深く口付けたい。そんな物足りなさに自分から舌を出してフェリクスの唇を舐めてみる。するとフェリクスが唇を開けてリゼットの舌を迎え入れてくれた。
    「ん……」
     フェリクスの中は生温かく濡れていて柔らかい。リゼットを待っているのか、フェリクスの舌が動く気配はない。
     どうしていいのかわからず、フェリクスがしていたように舌先で歯列をなぞったり頬裏を舐めると、リゼットの上でフェリクスの身体が震えたような気がした。
     彼も口付けで感じるのだと思うと気分が高揚してきて、リゼットはさらに舌を動かして、今度はフェリクスの舌に自分のそれを擦りつける。
     するとそれを待っていたかのようにフェリクスの舌が絡みついてきた。
    「ンッ……」
     驚いて舌を引っ込めようとしたけれど、強く吸われて引き戻されてしまう。口を大きく開けて舌を差し出しているせいで、キスで溺れるかもしれないと心配になるほど口の中に唾液が溢れ、唇の端から伝い落ちていく。
    「はぁ……ん……ぅ……」
     気づくとフェリクスの手がドレスの上からリゼットの柔らかな胸を揉みしだいていて、太い指がドレスの上から器用に尖端を見つけ出し、その場所を指で押す。
    「んっ、んっう」
     フェリクスに弄られている場所が疼いて、ドレスの下でジンジンと痺れてくるのがわかる。公爵の書斎でその場所をこの舌で舐められたのだと思い出すだけで、身体が熱くなるのを感じた。
    「んぅ、ふ……ぅ!」
     苦しさのあまり必死で舌を引くと、フェリクスの唇から引き抜かれる瞬間チュプッと卑猥な水音がした。
    「はぁ……」
     唇から溢れた自身の唾液で顔が濡れているけれど、頭の芯が痺れてそれを拭うという思考にまでたどり着かない。その代わりにフェリクスの舌がリゼットの顎や首にまで垂れた滴を舐めとった。
    「ん、やぁ……ン!」
     肌がすっかり敏感になっていて、舌が動くたびに擽ったさに声が漏れてしまう。
    「思いの外キスが上手いじゃないか。こんなキスをされるのなら焦らされるのも悪くないな」
    「……っ!」
     自分からフェリクスの中に舌を入れたことは認めるが、すぐにフェリクス主導のキスに変わっていたはずだ。まだフェリクスの言っていることのすべてが理解できているわけではないが、彼が淫らな意味でリゼットをからかっているのはわかる。
    「で、殿下は……意地悪です。優しくすると……おっしゃったのに……」
     リゼットはこんなにも恥ずかしくてたまらないのに、彼が余裕の顔をしているのが憎らしくてたまらない。
    「俺のどこが意地悪だと言うんだ。愛しいあなたを怖がらせないように精一杯自分を抑えているというのに」
    「……」
    「それにフェリクスと呼べと言っただろう。今後俺のことを殿下と呼んだらその都度罰を与える」
    「えっ!?」
     罰という言葉に怯えた顔をするリゼットを見て、フェリクスは満足げにクツクツと喉を鳴らした。
    「敏感なあなたのことだから、罰もすぐに好きになってしまうかもしれないな」
     そう言いながらリゼットの白い首筋に指を滑らせた。
     含みのある言い方だが、身体になにかするつもりなのはわかる。
     乏しい知識でなにをされるのか想像しただけで、どんなことなのかわかりもしないのに身体が熱くなってくる。言葉だけでこんな気分になるなんて、自分は本当はいやらしい女なのかもしれないと思ってしまった。
    「さあ、おしゃべりはおしまいだ。俺がどれほど焦れているかあなたにはわからないだろうな」
     フェリクスはリゼットの身体を横に向けると背中にあるホックや紐を解いていく。すぐに胴回りが緩んでドレスが引き下げられた。
    「あっ」
     慌てて胸元を押さえたけれど、そのままするりと腰の辺りまで脱がされ、気づいたときにはシュミーズとドロワーズだけの姿にされてしまう。
    「お、お待ちください!」
    「もう十分待ったと言っただろう? 本当は初めてあなたと口付けたあの日にすべて奪ってしまいたかったんだ」
     ドレスから零れた胸を愛撫されたときのことを言っているのだろう。あの時どうやって書斎から逃げ出したのかもよく覚えていない。ただ易々と口付けを許し身体に触れられた自分の迂闊さを恥じていたのだけは記憶に刻みつけられていた。
    「執務室であなたに触れたときだって、あの場であなたを手に入れることもできた。いい加減……俺にあなたを抱かせてくれ」
     いつも余裕のある自信たっぷりの口調で話すフェリクスの声が、今日は切羽詰まったように聞こえる。少し切なげで、胸が苦しくなるような声だ。
    「私も……」
     上手く言葉にできないが、フェリクスの温もりを感じて抱きしめられたかった。もうそれはほとんど叶っていると言えるが、フェリクスが望むようにしてあげたい。
     リゼットは羞恥心を押し殺して抵抗をやめる。それに気づいたフェリクスが再び手を動かし始めた。
     着衣を脱がそうとするフェリクスの指がときおり素肌に触れて擽ったい。これからこの手でさらにあちこち触れられるのだと想像すると、心臓がいつもより大きな音を立てた。
    「……っ」
     あっという間にシュミーズとドロワーズまで脱がされ、一糸纏わぬ姿にされたときは、恥ずかしさのあまり身体を縮こまらせて両手で身体を覆ってしまった。
    「寒いのか?」
     フェリクスはそう尋ねたが、身体は微熱があるときのように火照っていたので、正直に首を横に振った。
    「ではかまわないな」
     なにがかまわないというのだろう。それを理解する前に両手を左右に開かされ、胸の膨らみをフェリクスの目に晒すことになってしまった。
    「ずっとあなたのすべてを見たかった……」
    「そんなに……ご覧に、ならないでください……」
    「なぜだ。こんなに美しいのに隠す必要などないだろう。それにもう一度この愛らしい胸は見せてもらった」
    「……っ」
     たとえそうだとしても、やはり生まれたままの姿を見られるのは恥ずかしいのだ。
     そもそも幼い頃から淑女は男性に素肌を晒すものではないと教えられ、大人になるにつれてドレスの裾が長くなり、足首すら見せてはいけないと言われてきた。
     成人して社交界に出るため初めて夜会服を仕立ててもらったときなど、襟回りが大きく開いていたり、二の腕が剥き出しになるドレスに罪の意識を感じたほどだ。
    「そ、それとこれとは……」
     羞恥のあまりふるふると震えるリゼットを見て、フェリクスは安心させるように唇に笑みを浮かべた。
    「怖がるな。あなたが感じる場所はもうちゃんとわかっているから、もう俺なしでいられないぐらい良くしてやる」
     フェリクスはそう言うと口を開け、すでにツンと立ちあがり始めている乳首を含んだ。
    「……あ!」
     なんとも言えない刺激にギュッと目を瞑る直前、一瞬だけ見えたフェリクスの舌の赤さが眼裏に広がる。
     先ほどドレスの上から押し潰されていた乳首が、フェリクスの口腔に迎え入れられたとたん、さらに硬く張りつめていくのを感じた。
    「あ、ン……や……んんっ、はぁ……っ」
     最初は唇で優しく包みこむように扱かれ、摩擦されるたびに尖端が敏感になっていくのがわかる。
     フェリクスの唾液にまみれてヌルヌルと擦られるたびに甘い快感が生まれ、身体中に広がって肌が粟立っていく。
     フェリクスは片方の乳首がすっかり硬く膨らむと、もう一方も同じようになるまでたっぷりと愛撫した。
    「ん、はぁ……あ、あぁ……」
     気づくと両手は自由になっていて、その代わりにフェリクスの手のひらが胸の膨らみを鷲づかみにし、ギュッと乳首を押し出す。
     舌で乳首を飴玉のように舐め転がしては甘噛みをするのを繰り返される。次第に尖端がジンジンと痺れてきて、リゼットは甘い愉悦を逃がすように身体を揺らした。
    「やぁ……ン、噛んじゃ……いや……」
    「嫌ではないだろう? その証拠にあなたから甘い香りがしてきた」
     なんのことを言われているのかわからずフェリクスを見上げると、彼はうっすらと笑いながら片手を腹部へ滑らせ、足の間へと潜り込ませる。
     次の瞬間ぬるりと指が下肢を撫でる濡れた感触に目を見開いた。
    「あぁ……っ」
     フェリクスはそんなリゼットと見つめ合いながら足の間で指を上下させると、一瞬ですっかり愛蜜まみれになった指を目の前にかざして見せた。
    「わかるか? あなたから溢れる蜜の香りだ」
     先ほどまで乳首を舐め転がしていた舌を出し、濡れそぼった指に這わせる。体液を舐めるなどと言う淫猥な光景を目にして頭の中が真っ白になった。
    「うん。甘いな」
     フェリクスは甘美な果実でも味わうように言ったが、体液なのだから甘いはずがない。汗や涙と同じように塩辛いはずだ。
     そう言い返したいのに羞恥のあまり言葉が出てこず、イヤイヤと頭を振ることしかできなかった。
    「この前指で可愛がったときに愛らしい声で啼いていた場所だ。ちゃんと身体は覚えているからこんなに濡れて、早く俺にまた可愛がって欲しいと言っているんだ」
     あの時は下肢に指で触れられ、身体の奥で熱が暴れ回って、それが突然弾けてなにも考えられなくなったのだ。
     身体が浮き上がってどこまでも昇っていくような高揚感と、その高いところから突き落とされるような不思議な感覚を同時に味わった。
     もう一度あれを味わうのは怖い。リゼットがそう思ったとき、フェリクスは両足を折るようにして大きく広げさせた。
     立ちあがった足の間にフェリクスが身体を滑り込ませ、嫌でも濡れた下肢がフェリクスの目の前に剥き出しになる。
    「いやぁ……!」
     はしたなく濡れてしまった下肢を見られるのは恥ずかしすぎて今すぐ消えてしまいたくなる。思わずジタバタと足を動かしてしまったが、フェリクスはそれを器用に避けて逃げ出せないように太股を抱え込んでしまった。
     さらに蜜で溢れた花弁にフェリクスの顔が近くなってしまい、羞恥のあまり涙目になる。
    「み、見ないで……」
    「綺麗な場所なのだから隠す必要などない。あなたの顔みたいに真っ赤になって……ほら、入口がヒクヒク震えている」
     卑猥な言葉と共に長い指が濡れ襞に這わされ、蜜源の入口を擽る。
    「ひ、ん……いやぁ、ン……!」
     指が浅いところをヌルヌルと出入りし、擽ったいような物足りないようなもどかしさに腰が勝手に揺れてしまう。
    「そんなに急かすな。ちゃんと奥まで入れてやろう」
     ぬぷりと長い指が隘路を割って挿ってくる。一度受け入れたことがあるからか、フェリクスの筋張った指は難なくリゼットの胎内に沈んでしまった。
    「んんっ」
     ブルリと身体を震わせると自分の意思に関係なく膣壁がキュッとフェリクスの指を締めつける。するとフェリクスが小さく笑いを漏らす。
    「すごい締めつけで押し出されてしまいそうだな」
     それがいいのか悪いのかわからず、もうなにも言って欲しくなくて、リゼットはふるふると首を横に振る。
     フェリクスはリゼットの反応を見ながら、胎内を探るように指を抽挿させ始めた。
    「あぁ……やっ、あっ……はぁっ」

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