書籍紹介
冷徹貴公子は溺愛を我慢できない!~不埒な蜜月婚約~
冷徹貴公子は溺愛を我慢できない!~不埒な蜜月婚約~
ISBN:978-4-596-01135-0
ページ:322
発売日:2021年8月2日
定価:本体660円+税
  • あらすじ

    こんな敏感な身体をしているなんて……想像以上だ

    幼馴染みで侯爵家令息であるセドリックと急遽婚約したリゼット。「もう婚約者なのだから、男女の触れ合いをする」まさかセドリックの甘さがこんなに激しくなるなんて!? 恥ずかしいけれど触れられることは嬉しくて、セドリックの不埒な指に身を震わせてしまう。いずれ終わらせなければいけない婚約なのに、セドリックの溺愛は濃密さを増して――!?

  • キャラクター紹介
    • リゼット
      シャルリエ伯爵家の次女。家族とセドリックに愛されて育ったが、出自にワケがあって……。

    • セドリック
      カルメル侯爵家令息。目に入れても痛くないくらいにリゼットを溺愛している。

  • 試し読み

    「これは……愛し合う者がより深く互いと愛を感じ合うためにする行為だ。とても大切なことだ。だがそれは、一方だけが快楽を得るものではない……互いに、同じほどの快楽を得る行為だ。君が少しでも不快に思うことがあるのならば教えて欲しい」
     誠実な言葉が、嬉しい。セドリックがすぐに続けた。
    「そして気持ちがよければそのことを私に教えて欲しい。どこを可愛がったら君が悦ぶのか、私はすべて知る必要がある」
    (そ、そんなこと……恥ずかしいのに……!?)
     なんだか痴態を晒すようで強い抵抗感がある。だがセドリックの真面目な表情を見ると、恥ずかしがることがいけないことのようにも思えた。
     これほど自分を気遣ってくれているのだ。彼の言う通りなのだろう。
    「……わかり、ました……」
    「では、胸をこうして揉むのは……いいか?」
     頷くと、セドリックが再び胸の膨らみを両手で包み込んできた。下から押し上げるようにしたあと、円を描くように揉み解された。最初こそどこか恐る恐るといったふうだったが、抵抗しないでいると次第に大胆に、指を埋め込むように揉みしだいてくる。
     骨張った固い指が沈み込み、膨らみがセドリックの思うままに形を変える。視線を落とせばいやらしく形を変えていく様子がよくわかり、羞恥が強まった。だが不思議なことに――快感も強まる。
    「……あ……ふ、う……ん……っ」
    「リゼット、声を堪えるな。君が気持ちよくなっている様子を私に教えて欲しい」
     そう請われてしまうと、声を抑えることもいけないことのように思えてしまう。リゼットは口を押さえないよう、両手でシーツを握り締めた。
    「痛くは……ないか……?」
    「……は、い……あ……っ!」
     セドリックの指が、ふいに右の頂を掠めた。腰が小さく跳ねるほどに感じてしまう。
     セドリックが軽く目を瞠ったあと、乳房を押し包んだままで一旦揉み解す動きを止め、人差し指でそれぞれの胸の頂をかりかりと引っかくように愛撫し始めた。
    「……あっ、あ……っ」
    「……可愛い……こうすると、気持ちいいんだな……?」
    「……やぁ……ん……っ」
     身悶えしようとするが、セドリックの重みで身じろぐ程度しか動けない。セドリックは頰や耳、首筋などにくちづけながら、執拗なほど丹念に二つの頂を指で愛撫してくる。
     指の腹で押し込むように揉み回し、ぷっくりと立ち上がってきた乳首を今度は人差し指と親指で軽く摘み、側面を擦り立てた。固くなってきた粒をきゅっ、と押し潰されると、軽い悲鳴のような喘ぎが上がり、淡い涙が零れる。
    「……ああ、なんて素敵な声だ……!」
     セドリックが感極まったように呟いて、右の膨らみを根元から握り込み、かぶりついてきた。
    「……んあっ!?」
     温かく湿った口中に、乳房が半分ほど飲み込まれる。唇ではむはむと優しく食まれたあと、吸われた。
     指とは違う感触が、新たな快感を教えてくる。セドリックは口中に吸い寄せた頂を、舌でねっとりと舐め回し始めた。
    「……ふ……あ、あ……駄目……、それ、駄目……っ」
     尖らせた舌先が、左右上下に嬲ってくるのが気持ちいい。
     リゼットは涙目で訴えるが、セドリックは愛撫を止めない。それどころか、もう片方の乳首を舌と同じように指で弄ってくる。
    「は……や、あ……やめ、て……セドリック、さま……っ」
     涙混じりの声で訴えると、セドリックが慌てて唇を離した。
    「すまない! 夢中になった……強すぎたか!?」
    「……違……それ、駄目……です。気持ちよくて……おかしく、なりそうです……っ」
     正直に伝えると、セドリックは嬉しそうに笑って唇を軽く啄んできた。
    「おかしくなっていい。私のやり方は間違ってはいないようだな……よかった」
    「……ん……でも……でも、私……」
    「恥ずかしがらなくていいと言っただろう? 気持ちいいときはいいと伝えてくれ。さあ、こちらも……可愛がってあげないとな……」
     左の胸も同じように舌と唇で愛撫される。唾液で濡れ光った右の乳首は指で弄られ続け、リゼットはセドリックの下で小さく喘いだ。
    「リゼット……私の舌は、気持ちいいか……?」
    「……あ……いい、です……とても温かくて……優しくて……」
    「嬉しいことを言ってくれる……ならば君の全身を、私の舌でたっぷりと舐めてあげよう」
     なんだか変なことを言われたような気がする、と一瞬だけ正気に戻る。だが言葉通りセドリックは全身を舐め回すかのような勢いで、脇腹、臍の穴、腰骨、太腿や膝の裏、それどころか足の指まで口に含み、その指の股まで舌で味わってきた。
     確かに気持ちいいが、いけないことをさせているような気がして戸惑ってしまう。
    「セドリックさま、駄目です! 汚い……っ」
    「君のどこが汚いと? 甘くて柔らかくて、いい匂いと味しかしない」
     だからといって足の指をしゃぶられるのは何か違うような気がする! リゼットは本能的に逃げよう身を捩り、ベッドにうつ伏せになった。
     セドリックがすぐさま背中に覆い被さり、長い髪を優しくのけて、項にちゅうっ、と吸いついてくる。
     じん……っ、と痺れるような快感が生まれ、そのままシーツに伏せてしまう。セドリックは今度は背筋をねっとりと舐め下ろした。
    「綺麗な背中だ……しなやかで、とても美しい……」
     背骨を一つ一つ確認するように時折肌に吸いつきながら、セドリックは細腰を両手で捕らえ、さりげなく逃げられないようにした。
     臀部の割れ目の始まりにちゅ……っ、と軽くくちづけられて、それまで甘やかな快感に酔っていたリゼットはハッと我に返る。
     何をしようとしているのか本能的に気づき、慌てて逃げようとした。だがもう遅く、セドリックは逃げようと腰を上げたのをこれ幸いと、臀部を摑み、割れ目を押し広げてきた。
     驚いて肩越しに振り返れば、セドリックが双丘を摑んで割れ目をさらに強く押し広げ、うっとりとした表情で陰った秘所に鼻先を押し入れる。端整な顔がとんでもないところに埋められ、心の中で困惑と戸惑いと申し訳なさがない交ぜになった悲鳴を上げた。
    「い、やぁ……っ!!」
     だがそれも、熱くぬめったものがぬるりと後ろの穴を這ったことで一気に吹き飛んだ。
    「……っ!?」
     排泄する場所をぬめぬめと蠢くそれがなんなのか、すぐにはわからない。だがそれは優しく丁寧に、擽るように動く。
    「……あ……は、あ……っ」
     不思議な――けれども心地いい刺激だ。力が抜けてしまい、小さく震えながらぐったりと伏してしまう。
     セドリックが臀部を引き上げたままのため、腰を高く上げた格好だ。まるで発情した猫のようだと頭の隅でぼんやりと思いながら、ぬめった感触を受け止める。
     それはゆっくりと後ろの穴から秘裂に移動し、割れ目を開かせるかのように上下に動いた。
    「……あ……あ……嫌……駄目……っ」
     拒絶の言葉が零れるが、たまらなく気持ちがいい。リゼットはシーツに頰を押しつけて喘ぐ。
     ぬめった感触は、嬉しそうに動きを大胆にした。
     浅い部分にぬちぬちと入り込み、花弁の中に隠れていた花芽を見つけ出す。まだ息を潜めている繊細な部分を、それは転がすようにねっとりと弄り始めた。
     これまで以上の快感がやってきて、リゼットは泣き濡れた声を上げる。
    「……あ……そこ、嫌……あ、駄目……っ」
    「……すまないっ。少し強く舐めすぎたか?」
     少し慌てたセドリックの声が内腿で聞こえ、ようやく秘所を這っているものが何かを理解する。セドリックの、舌だ。
     反射的に身じろぎしたリゼットを、セドリックはもどかしげに動かした。
    「ああ、駄目だ。後ろからだとはっきり見えなくて、君のいいところがよくわからない」
     セドリックは容易くリゼットを仰向けにし、正座した自分の膝に臀部を乗せるようにしながら腰を引き上げた。身体が二つに折り曲げられるかのような体勢になったうえ、内腿を押し開かれてしまう。
    「あ……嫌ぁ……!!」
     自分でもまともに見たことがない秘められた場所が晒され、リゼットは泣き濡れた悲鳴を上げた。セドリックは両の人差し指と中指でしっとりと濡れ始めた花弁を捕らえ、ぐ……っと押し広げてくる。
     ぬちゅり、とかすかに淫らな水音が上がった。彼が食い入るように秘所を見つめている。
    「ああ……とても瑞々しい色をしている。この小さな蕾も可愛く震えていて、いい……」
     何がいいのかさっぱりわからない! とにかくとんでもなく恥ずかしいところを見られていると、ぽろぽろ涙を零してしまう。
    「……いや……見ない、で……くださ……い……。ああっ、広げ、な、いで……っ!」
     さらに奥を見たいとでもいうように、セドリックの指が花弁を押し広げた。外気の冷たさをそこで敏感に感じた直後、今度は熱い舌に秘裂を舐め回される。
    「んっ、んぁ! ああっ!」
     尖らせた舌が絡みつくように花芽を上下左右に嬲り、強く押し込んだかと思えば唇で挟んで扱かれる。次には秘裂の中に舌が限界まで入り込み、蜜壺の浅い部分を搔き回し――ぬちゅぬちゅと出入りした。
    「あっ、あっ、あぁ!」
     弾力がある柔らかい舌に蜜壺の中や花弁、花芽を執拗なまでに弄られて、喘ぎを堪えることができない。加えてこの体勢では彼が秘所を愛撫している様子がはっきりと見えてしまう。彼に愛されているのだと視覚からも教えられ、女の部分が悦びを強く感じてしまうのだ。
     セドリックは口淫しながら、反応を確かめるためにずっとこちらを見ている。視線でも犯されているような気持ちになるが、それが快感に繫がっていくから不思議だ。
    (頭が……おかしく、なりそう……っ)
     セドリックが、愛蜜を啜る。じゅるる、と耳を塞ぎたくなるほどのいやらしい音がして、リゼットはシーツをきつく握り締めた。
     そんなものを味わうなんておかしい、と頭の隅で思うのに、唇から零れるのは絶え間ない喘ぎ声だ。セドリックはこの世で一番美味なるものを食すかのように、蜜を味わい続ける。
    「……ふぁ! ああっ!!」
     執拗な口淫で、小さな絶頂が何度もやってくる。そのたびにビクン、ビクン、と身体が跳ね、蜜が溢れ出した。
    「……は、ぁ……なんて……素晴らしい味だ……」
     うっとりと薄紫色の瞳を細め、セドリックが熱い声で呟いた。全身がドロドロに溶かされたような感覚に包まれ、羞恥ゆえの抵抗ももうできなくなっている。
     力を失った下肢を、セドリックは優しくシーツに下ろした。
    「ああ……すまない。疲れたか?」
     息を荒く弾ませながら、リゼットは小さく頷いた。
     セドリックは頰に柔らかくくちづけながら、自分の指を口に含む。わざと見せつけるように舌を絡ませて唾液で濡れそぼった指を、彼は蜜壺の中にゆっくりと押し入れてきた。
    「……ひ、ぁ……っ!?」
     舌とは違うもっと固くて節くれ立ったものを熱い蜜壺内に感じ、新たな快感に大きく震えてしまう。セドリックが覆い被さってきて、唇を啄む柔らかく軽い――けれどもどこか切迫した熱を孕んだくちづけを与えながら、蜜壺の中に押し入れた指をゆっくりと抜き差しし始めた。
    「……あ……あ……っ」
     指の腹が膣壁を擦りながら出入りする。
     舌で弄られるのとはまた違う――けれども同じほどの快感がやってきて、逃げ腰になる。だが何度も軽い絶頂を迎えた身体は思うように動かず、されるがままだ。
     セドリックはリゼットの頰や肩口、首筋や胸元、下乳などに熱いくちづけを与えながら、指でねっとりと中を擦り続けた。様子を見ながら入れる指をもう一本増やし、ひときわ大きく反応する部分を見つけると、覚え込ませるかのように執拗に指で突き、ぐりぐりと押し揉み、擦ってくる。
     リゼットは快楽の涙を散らしながら首を横に振り、身悶え、喘ぐ。セドリックは指で蜜壺を弄りながら、リゼットに膝を立てさせた。
     自然と迎え入れるように足を開いている。内腿を啄みながらセドリックが肩を押し入れ、震える花芽を唇と舌で愛撫された。
    「……あっ!! 一緒、は……駄目……っ!! 嫌ぁ……!!」
     強烈な快感が襲いかかってきて、あっという間に絶頂へ駆け上がる。震えながら腰をせり上げて達し、蜜を溢れさせた。
     セドリックは嬉しそうに口淫と指戯を続け、何度も高みへと導く。
    「……あ……はぁっ、も……嫌……ぁ……」
     掠れた声で、哀願する。セドリックがリゼットを見返し、優しく微笑んだ。
    「気持ちよくなるのが怖いか? 大丈夫だ。君の乱れる様は私をとても興奮させる。さあ、もう一度だ。もう一度、君が可愛く達する顔を見せてくれ」

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