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あらすじ
私の愛撫で蕩ける君は、とても綺麗だ……
初恋の王子さまはより過激な溺愛でいわく付き令嬢を搦め捕って……♥呪いのせいで人と関わらないようにしてきたユーリア。だが、再会した王子シーグヴァルドに求愛され、唐突に溺愛生活が始まった! 本当に呪われているのか確かめるためだったはずなのに、シーグヴァルドの愛情表現は濃厚さを増していく。くちづけに蕩かされ、巧みな愛撫で気持ちよくされてしまうたびに、このまま一緒にいるのはよくないと思って!?
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キャラクター紹介
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ユーリア
両親亡き後、自らの呪いを恐れて極力人と関わらないように暮らしている。 -
シーグヴァルド
ルーストレーン王国第二王子。幼い頃からユーリアを見守ってきたが……。
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試し読み
「君のすべてを私のものにします。今更駄目だと言ってももう無理ですよ」
そのままユーリアを強く引き寄せ、唇をぶつけるようにくちづけてきた。驚いて目を瞠るとすぐさま熱い舌が口中にねじ込まれ、ユーリアの舌に絡みついて味わってくる。
「……ん……は、ん……んん……っ」
容赦ない官能的で激しいくちづけに、息が乱れた。本能的に逃れようとしても、舌先を甘嚙みされて身体から力が抜けてしまう。
シーグヴァルドは床に胡座をかいて座り、足の間にユーリアを横向きに座らせた。永遠に続くのではないかと思うほど長くくちづけられ、唇が唾液で濡れ、ぽってりと赤くなる。
「……あ……っ」
激しく胸を上下させてしまうほどのくちづけがようやく終わった頃には、秘められた場所が熱く潤んでいた。少しでも身じろぎすると、いやらしい水音がしてしまいそうだ。
ユーリアは頰を赤く染めて、シーグヴァルドの胸にもたれかかる。
「私の想いに応えてくれてとても嬉しいです……ああ、もう一度、くちづけさせてください。君の唇を、もっと味わいたい……」
感極まった声は、感激のあまりか、かすかに震えている。もっと早くに応えればよかったと思ってしまうほどだ。
羞恥はあったがもう拒まない。想いを伝えるため、シーグヴァルドの唇と舌の動きを真似てユーリアも懸命に応える。
互いに熱い息を吐き、唇を離す。シーグヴァルドが睫が触れ合うほどの至近距離で言った。
「どうか私の妻になってください、ユーリア。呪いは、二人で乗り越えていきましょう」
他にも身分差やテオドーラの説得など、問題はそれなりにあるはずだ。だが彼がいてくれれば、必ず乗り越えていけると信じられた。
ユーリアは淡い涙を浮かべながら強く頷く。
「はい。私をシーグヴァルドさまの妻にしてください。こ、心も身体も、すべて……あ、あの、今まで冷たくしてごめんなさい……」
淑女としてあるまじき言葉だったと思うが、これまでの申し訳なさもあって素直な気持ちを口にしてしまう。シーグヴァルドが満面の笑みを浮かべ、潰されそうなほどの強さで抱き締め、頭や頰に頰ずりしてきた。
「そんなことは気にしなくていいのです! 君が私のことを好きだということ、私の妻になりたいと言ってくれたことで帳消しです。ああもう、嬉し過ぎて、頭がどうにかなってしまいそうです!」
想像以上の喜びように、ユーリアもとても嬉しくなる。シーグヴァルドが頰ずりを止めた。
「では、これまで我慢していた分、すべて受け止めてください」
直後にはもう嚙みつくようなくちづけが与えられた。
絡みつく舌の動きもこれまで以上に激しく淫らだ。混じり合う唾液が互いの唇の間でくちゅくちゅと小さな水音を立て、飲み込みきれなかった雫が顎先から胸の谷間にしたたり落ちるほどだ。
シーグヴァルドは片腕でユーリアの背をしっかりと支え、空いた方の手で胸の膨らみをそっと包み込んだ。形を確かめるように動く手は、とても優しい。
膨らみを持ち上げるように下乳を撫で上げて先端まで来ると、掌で頂を摩ってくる。不思議な甘い快感がそこから全身に広がり、下腹部と秘所を疼かせた。疼きを散らすために腰を小さく揺らそうとするが、シーグヴァルドの腕が逃げることを許してくれない。
「……ん、んっ、んんっ」
掌が丸く動くたびに頂は硬くなり、つんと尖っていく。触れられていない方も同じように硬くなった。
シーグヴァルドの人差し指が、片方の頂を指の腹で集中的に押し揉んできた。甘い快感にビクビクと身体が震え、彼の口の中に喘ぎが吸い取られる。
押し返すほどに硬くなったそこを、シーグヴァルドは執拗に指で弄り続ける。今度は人差し指と親指で摘み、擦り立てた。時折きゅっ、と押し潰され、刺激的な愛撫に身体が小さく跳ねる。
くちづけはずっと続いていて、息は荒くなる一方だ。喘ぎを吞み込まれているせいなのか、快感が体内に溜まり続けてクラクラする。
背中を支えていた腕がゆっくりと上がって首を支えた。肩口から胸元に伸びて、弄っていない方の胸を優しく摑んで揉み解す。
(りょ、両方は、駄目……っ)
片方は乳首だけ、片方は乳房全体を弄られてはたまらない。性に未熟な身体は戸惑いながらも快感を素直に受け止めてしまう。
甘い疼きがさらに強くなり、ユーリアは思わず胸を反らした。
「……っ!!」
舌を強く吸われながら、小さな絶頂を迎える。シーグヴァルドがようやく唇を離してくれ、ユーリアは忙しなく息をした。
「……可愛いですよ、ユーリア。私の指で、達しましたね。ああ……素敵です……」
呟いたあと、シーグヴァルドが胸元に顔を伏せた。達して震える胸の頂の片方をくわえ、熱い口中で舌先で舐め擦り、弾く。
「……あ……や……あっ、あ……っ」
「……ん……君のここ……とても美味しい、です……」
味などあるわけがないと思うのに、シーグヴァルドは飴を味わうように頂を舐め回した。
首を支えていた腕が背中に下り、今度は脇の下をくぐって乳房の片方を揉んできた。指は硬く尖った頂を絶え間なく愛撫し、ユーリアは本能的に逃げようと身を捩る。
「……あ……あっ、あ……駄目……一緒は、駄目……っ」
乳房を二種類の愛撫で容赦なく責められ、ユーリアは上体を反らしながら哀願した。身体を支える腕の位置が背中に変わったため、自ら乳房を彼に捧げる格好になってしまう。
「素直で可愛い身体ですね……駄目だと言っても、もっとして欲しいようです」
熱い息を吐いてシーグヴァルドが大きく口を開き、膨らみにかぶりついた。片方は食むように唇で甘嚙みされ、片方は乳首を摘まれて扱き潰され、きゅうっ、と引っ張られる。
「……あ……や……あぁ……っ!」
再び全身を襲った刺激的な快感に、ユーリアの身体がビクビクと震えた。この快感をどうやって散らせばいいのかわからず、瞳は涙で濡れ、唇はわずかに開き、荒い呼吸と唾液が零れ落ちる。
「……ああ、君の啼く声がこんなに可愛いなんて……たまりません、ね……」
目元を少し赤くしたシーグヴァルドが、片膝を立てる。椅子の背もたれのようになったそこに、ユーリアはぐったりともたれた。
シーグヴァルドの片手がユーリアの胸の谷間から臍に向かって撫で下り、下腹部を――子宮のある位置を軽く押さえる。
「君の胸を一晩中味わうのもいいですが……君のここに、入りたい……」
欲情に濡れた声でそんなふうに言われると、彼に押さえられている掌の下が、じん……っ、と熱くなった。臀部の下に何か硬く長大なものが押しつけられている。
知識としては知っている。男性器だ。だがその熱と硬さには戦いてしまう。
小さく息を吞むと、シーグヴァルドが微苦笑して頰にくちづけた。
「怖い、ですか」
「……そ、それは……その……はい……。ごめんなさい、は、初めて……だから……こ、こんなに硬くて熱いものが……わ、私の中に、入るのでしょうか……」
正直に聞くと、シーグヴァルドはなぜかとても感激したように小さく打ち震えた。
「……今の君の言葉と表情だけで、達してしまいそうです……っ。見るのも感じるのも私のものが初めてなのですね……!」
頰や唇に情熱的なくちづけを与えながら、シーグヴァルドは続ける。
「私も君が初めてなのでうまくできないかもしれませんが、精一杯頑張ります。気持ちよくなかったらすぐに言ってください。でも気持ちよかったら正直に教えてください。これから何度でも君と交わるのです。君が気持ちいいと思うところはすべて知りたい……」
ユーリアのことをとても考えてくれていることがわかって、嬉しい。だがその言葉で知った事実に、驚きもある。
(私が初めてって……ほ、本当に……?)
シーグヴァルドに異性との噂はなかったが、彼は健康な成年男子だ。貴族令嬢とは違い、貴族男性は貞操観念が薄い者の方が多い。妻を娶るまでに経験を積んでおくべきだという考えが普通なのだ。
信じられない思いで見返すと、シーグヴァルドは少し不満げに目を細めた。
「当たり前でしょう。君以外の女に触れるなど、考えただけで気持ち悪くて吐きます。テッセルホルム領を訪問しているとき以外は、手袋を手放せなかったほどですよ」
「……で、でも……男の人の身体は、意思に反して欲情することも、あると……」
「そういうときは、いつも君のことを考えていました」
ドキリ、と胸が高鳴る。シーグヴァルドは熱を孕んだ瞳でじっとこちらを見つめた。
「この手を君の手だと思い、君がどんなふうに喘いで乱れるのかを目を閉じて夢想して、処理していました。実際は夢想とはまったく違うとわかりましたけれど」
露骨な物言いに、ユーリアの全身を赤く染める。わざとそう言って、これからすることをユーリアに自覚させているようにも思えた。
「女性は、そういう淫らな妄想はしないのですか?」
急に問いかけられて、ユーリアは狼狽えた。まさかそんな問いをされるとは思わなかった。
だがシーグヴァルドはユーリアの下腹部を――子種を受け止める辺りを撫でながら繰り返す。
「教えてください。女性は淫らな妄想はしないのですか? でも、恋愛話は好きですよね。誰と誰が交際を始めただの、誰が結婚しただの……自分と関わりのない者の恋の裏事情を知りたがる……男性ほどではなくても、性欲はありますよね? 肉体関係を持つことに対しての興味は、驚いてしまうほど貪欲なときもありますよね。まあそうでなければ、私に性行為を迫ってくることもしないでしょうが」
「わ、私はそういう話に興味はありません! そ、そういうことはとてもデリケートな問題ですし、むやみやたらに部外者が踏み入ることではありませんし……って……え……?」
シーグヴァルドの言葉にユーリアは目を剝いた。それはつまり、女性側から淫らな行為を迫られたということだ。
シーグヴァルドのことだから、手酷く拒絶したのだろう。だがそんなふうに迫られたら、異性との触れ合いが嫌になっても仕方がない。
シーグヴァルドが微苦笑した。
「君には触れているだけでひどく興奮するのですから、不思議なものです。きっと私が君を大好きで、愛しているからですね」
言いながら下腹部を撫でていた手をするりと内腿の間に潜り込ませる。羞恥で抵抗する間もなくあっという間に淡い茂みをかき分けられ、長く骨張った指が自分ですらまともに触れたことのない秘められた入口に押しつけられた。
「……あ……っ」
反射的に内腿を強く閉じてしまう。シーグヴァルドが優しく額やこめかみを啄んだ。
「大丈夫です、ここが解れるまで決して入りません。君を傷つけることは絶対にしないと誓います。だからどうか……私に委ねてください……」
低く優しい声で囁かれ、ユーリアは震えながら力を抜く。
臀部に触れている男根が先ほどよりも硬さを増し、起ち上がっていることがわかった。それでも、シーグヴァルドはユーリアの身体を気遣ってくれている。
「ありがとう、ユーリア。そう……もう少し、足を開いてください」
じっと見つめられながら言われ、ユーリアも彼の瞳を見返しながら恐る恐る両足の力を抜く。足を開くことはできなかったがシーグヴァルドは嬉しそうに笑い、指を入口に沿わせた。
「……ああ……入口だけで、こんなに熱いなんて……」
感嘆の呟きが、恥ずかしい。シーグヴァルドはユーリアを見つめながら時折唇にくちづけつつ、指を動かした。
上下に蜜口を擦られると、じわりと蜜が滲み出す。その反応を恥ずかしいと思う間もなくシーグヴァルドの指に蜜をすくい取られ、花弁や花芽に塗り込められた。
「……ん……あ、あ……」
「ユーリア、ここは……どうですか。嫌ではありませんか?」
「……あ……んぅ……い、や……ぁ」
触れられるとこれまでにない快感がやってくる場所が、花芽だった。弄られれば弄られるほど、淫らに身体がくねり、喘ぎが零れてしまう。
だから嫌だと言ってしまうと、シーグヴァルドが慌てて愛撫を止めた。
「すみません、強過ぎましたか! もっと優しく触れますね。少し待ちますから……」
だが指の動きが止まると、ひどく物足りない気持ちになる。それが蜜口に伝わり、かすかにそこがひくついた。
まるでシーグヴァルドの指を求めるような動きに彼が気づいて、小さく息を吞む。
「……ユーリア……もっと触っても、いいですか……」
そんなことをされたら、これまで以上に乱れてしまう。ユーリアはぎゅっとシーグヴァルドの腕を摑み、涙目で見返した。
「……私……変になってしまいそうなんです……。それでもいい、ですか……? き、嫌いになりませんか……?」
彼に嫌われるのは嫌だ。これ以上淫らな気持ちになったら、どれほどいやらしい娘になってしまうのだろう。それが怖い。
シーグヴァルドが突然深くくちづけてくる。舌を絡め合ったあと、熱い息を吐きながら唇を離して言った。
「変になる君を見たいのです。私の指でどれだけ乱れてもいいんです。ただし……他の男の……いえ、自分の指でもここに触れさせて乱れたら、許しません。君のここに触れることができるのは、私だけです」
「……あ……ん……!」
シーグヴァルドが蜜でぬるついた人差し指と親指で花芽を摘み、擦り立ててきた。先ほどよりももっと強い快感がやってきて、身をくねらせる。
「……ユーリア……可愛い……とても、可愛い顔をしています、よ……」
時折くちづけながら、可愛いと何度も囁かれる。乱れてもいいのだと言ってもらえているようで、喘ぎを堪えることもやがてはできなくなる。
シーグヴァルドの指が、蜜口にそっと沈み込んだ。ぬぷぬぷと浅い部分を出入りして、こちらの反応を窺う。
異物感に身を強張らせたのは、わずかな時間だ。シーグヴァルドが蜜口を解すように浅く沈めた指先を丸く動かすと、あっという間に違和感がなくなる。それどころか中がもっと奥に導くかのように蠢いた。
「大丈夫……ですか? もっと中に入っても……?」
耳元で問いかけられ、かすかに頷くと、シーグヴァルドがゆっくりと中指を押し込んできた。蜜壺の中に根本まで入り込んだあとは、しばらく馴染むまで待ってくれる。
呼吸が整うと、シーグヴァルドがゆっくりと指を動かし始めた。
引き抜いて、再び入り込む。単純な動きはやがて肉壁を探るように擦り、本数を増やし、様々な動きを加えて感じる部分を見つけ出してくる。
「……あ……あっ、そこ……駄目……っ!」
臍の裏側の辺りを強く押し上げられると、腰が蕩けるほどの快感がやってきた。素直に言うとシーグヴァルドは嬉しそうに微笑み、頰にくちづけながら指を蠢かす。
「わかりました。ここがいいのですね。たくさん弄ってあげます」
「あ……違……っ、駄目、駄目ぇ……っ、あ……ああっ!!」
執拗にその部分を何度も愛撫され、ユーリアは新たな絶頂に至った。
意識が白く塗り潰されるかのような快感が全身を駆け巡り、ユーリアは上体を反らして達する。とぷり、と蜜がこれまで以上に溢れ、後ろの菊門にまでしたたった。熱い雫がしたたっていく感触にも打ち震える。
「あ……はぁ……あ……あ……っ」
涙でけぶる視界の中、シーグヴァルドの眉が耐えるようにきつく寄せられた。指を蜜壺の中に埋め込んだまま、きつく締め付けてくる感触に感じ入っている。
「……ユーリア、すみません……そろそろ限界、です。君の中に、入りたい……」
指だけでこんなに感じたのに、シーグヴァルド自身が入ってきたらどうなってしまうのか。
甘い恐怖に戦くものの、求められる喜びの方が上回る。ユーリアは息が整わないながらもハッキリと頷いた。
「……私、も……シーグヴァルドさまのものに、なりたい、です……」
「ユーリア……!」
耐えきれずに深くくちづけながら、シーグヴァルドが仰向けに横たわる。そしてユーリアを自分の上に乗せた。
すでにもう力がほとんど入らないため、されるがままだ。ぐったりとシーグヴァルドの身体にもたれかかってしまったものの、自重が気になる。
「……お、重いですから……っ」
慌てて身を起こそうとすると、シーグヴァルドの両手に臀部を摑まれて阻まれた。そのまま指が割れ目の中に入りそうなほど強く摑まれ、押し開かれる。
「床では君の背中を痛めます。このままで……これも、なかなかいいです。君にしがみついてもらっているみたいで……」
力がうまく入らない身体はシーグヴァルドと密着している。引き締まった胸に乳房を押しつけてしまってそれが潰れ、足も開いて彼の腰を軽く挟むほどだ。
どれだけ自分が淫らな格好をしているのかに気づくが、動けない。気づけば反り返った男根が蜜口に押しつけられていた。 -
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