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あらすじ
強面の征服王に買われたはずが、甘くて淫靡な溺愛の毎日で――!?
祖国を助けるため隣国の王に売られたフェデリカ。しかし、突然現われた征服王バルトロメオによってフェデリカはさらに買われることに。連れていかれた大国で訪れた、淫らで甘すぎる愛欲に満ちた日々。激しい愛撫が生み出す絶え間ない法悦さえも愛しくて…。バルトロメオはフェデリカを唯一の妻にすると言ってくれたが、不穏な気配が漂って――。
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試し読み
広い胸にぎゅっと抱き寄せられた。顔が胸に埋もれて、息もできない。
「ん、苦し……」
「お前こそ、雪のように淡い、蕩けそうな身体をしているではないか」
バルトロメオの大きな掌が、背中を撫でる。ねっとりした熱い感触に、脈動が速まる。
「い、いえ……私は……」
口ごもっていると、顎を持ち上げられ唇が重なる。
「んん……」
舌が性急に口中に押し入ってくる。
甘い。
菓子の名残か、ひどく甘い口づけだ。
バルトロメオの舌が、味わうように唇の裏側、歯の一本一本から口蓋、喉奥まで丁重に舐め回してきた。
「は……ふぁ、ぁ……ん」
息が詰まり、頭が快感でくらくらする。舌の付け根をかしりと柔らかく嚙まれると、甘く痺れて喉の奥がひくっと鳴った。
ちゅっと音を立てて強く舌を吸い上げられると、下腹部の奥がつーんと慄いて、媚肉が強く締まった。
「んんっ、んーっ……んぅ……っ」
震えるほどの愉悦が走る。
溢れた唾液を啜り上げながら、そっと唇を離したバルトロメオが、低い声でささやく。
「美味い――お前の舌は、なんて甘くて美味いのだろう」
「あ、ぁ、私……」
言葉が出ない。
口づけだけで、軽く達してしまったのだ。
こんなにもたやすく――。
「もっとだ、もっと舐めて、味わいたい」
バルトロメオは軽々とフェデリカの身体を抱き上げると、ソファに横たわらせた。
夜着の裾を捲り上げられ、立膝のまま両足を大きく開かされる。
バルトロメオの顔が、そこへ潜り込んでくる。
恥ずかしい場所が、彼の眼前に晒されてしまう。
「あ、だめ……いや……」
慌てて両足を閉じようとしたが、すかさずバルトロメオの手が足を押さえ込んだ。
彼の乱れた熱い息が股間にかかり、鼠蹊部がぞくぞく震えた。
「赤く濡れた花弁が、ほころんで誘っているぞ――ああ、また蜜が溢れてきたな」
低い声でつぶやかれ、羞恥で全身の血が熱く滾る。
「いやいや、見ないで、そんなところ、いやあ」
押さえつけられた足をもじつかせて、儚い抵抗を試みる。
しかし、バルトロメオの顔はさらに秘所に寄せられる。性器にふっとため息がかかると、じわりとむず痒い疼きが下腹部に広がって、恥ずかしいのに性的興奮を感じてしまう。
バルトロメオの指先が割れ目にそっと触れ、ゆっくりそこを押し広げてきた。
「あっ、あ」
中からとろりと蜜が零れる感触に、びくりと腰が浮く。
次の瞬間、ぬるりと広げられた狭間を舐め上げられた。
「ひゃぁ、う、ぁ……あ」
そんなところを舐めるなんて――。
フェデリカは、衝撃を受けて頭が真っ白になる。
「や……だめ、汚な……いけません、だめぇっ」
甲高い悲鳴を上げるが、押すように繰り返し割れ目に沿って舐め上げる舌の動きに、心地よさを感じてしまったのも事実だ。
「なにも汚くない――お前の身体はどこもかしこも、甘く美味だ――甘露をもっと味わわせろ」
バルトロメオの舌は、ふっくら熟れてきた陰唇をくちゅくちゅと卑猥な音を立てて舐め回してくる。
「……ひぁ、あ、や、だめ……あぁ、だめ、なのに……ぃ」
悩ましい興奮に体温がさらに上がり、汗がどっと吹き出した。
全神経がバルトロメオの舌の動きを追い、浅い箇所を出たり入ったりされると、疼き上がった肉襞がさらに敏感に快感を拾い上げた。
「際限なく溢れてくるな、これが気に入ったか?」
じゅるっといやらしい水音を立てて愛蜜を啜り上げ、バルトロメオが息を乱してつぶやく。その悩ましい低い声にも、ぞくぞく感じ入ってしまう。
「あぁ、あ、違……う、違い、ます……あ、ぁあ」
言葉ではまだ逆らっていたが、すでに下肢の力が抜けてしまい、求めるみたいに両足が開いてしまう。こんなはしたない行為を悦んでいる自分が信じられない。
これ以上されると、抵抗できなくなりそうで、尻をずり上げて逃れようとした。が、すぐにバルトロメオが足を抱えて、引き戻し、さらに舌をうごめかしてくる。
「んん、んぅ、あ、はぁ……お願い……もう……やめ……て」
息も絶え絶えになって訴える。
「やめぬ――お前をもっとよくしてやるんだ」
バルトロメオがくぐもった声を出し、フェデリカの柔らかな内腿の皮膚を強く吸い上げた。
「つっ、あぅっ、あ、や、ぁ」
つきんとした痛みが走るが、直後、吸われた箇所がかあっと熱く燃え上がるような気がした。
「甘いな、お前の肌は、なんと甘い――」
バルトロメオがうっとりした声を漏らす。
やがて、濡れた舌が割れ目の上部に佇む鋭敏な突起に触れてきた。
「あああっ」
びりびりした甘い痺れが全身を駆け抜け、身体がびくんと大きくしなった。
「やぁ、そこは、だめ、そこ、だめ、だめ、ですっ、あ、あぁ、あ」
尖らせた舌先で、膨れた秘玉をぬるぬる舐められると、指で触れられるよりも何倍も強い快感が弾けては生まれ、弾けては生まれる。
「んんっ、ん、や、やぁ、しないで……あぁ、そこ、しないで……っ」
フェデリカの喉がヒクヒク鳴る。
激しい愉悦がどんどん迫り上がってきて、浅ましく腰を揺すってしまう。
「愛らしい可愛い突起だ――お前の快楽の源泉を、存分に舐めてやろう」
バルトロメオは舌先で秘玉の包皮を剝くと、露になった花芯におもむろにむしゃぶりついた。唇に咥え込んだ陰核を、ちゅうっと音を立てて吸い上げる。
「ひ――っ、っ――っ――」
凄まじい愉悦にフェデリカは声も出なかった。一瞬で絶頂に飛び、瞼の裏で真っ白な火花が散った。
腰を大きく跳ね上げ、ひゅうっと喉を鳴らして、目を瞠る。
びくびくと内腿が痙攣する。
バルトロメオは口中で、キャンディーでも転がすみたいに、女芯を舌でなぶり再び吸い上げた。
「あ、あああっ、も、いやぁ、あ、だめ、も、もう、これ以上、あ、あぁっ」
やっと声を出すことができたが、自分の声とも思えない淫らな悲鳴に耳を塞ぎたくなる。
感じすぎて、眦からぽろぽろ涙が溢れる。
吸われるたびに腰が大きく浮き、短い絶頂に達してしまう。
「はぁ、あ、だめ、もう、達ったの……もう達ったからぁ……お願い……もうっ」
これ以上感じたらおかしくなりそうで、いやいやと首を振りたてて懇願するが、バルトロメオは執拗にそこばかりを舐め回す。
「だめなのにぃ……あ、あ、ぁ、また……あぁ、いやぁ、またぁ……っ」
一点集中の快感は、次々絶頂を上書きしていく。
もうだめだと思うのに、愉悦は際限なく襲ってくる。
そして、強い刺激に反応した媚肉は、ざわざわ妖しい蠕動を繰り返す。
そこにも欲しい、と渇望する。
だめなはずなのに、やめてほしいはずなのに、もっと欲しい。
矛盾した欲望に頭が混乱する。
バルトロメオはフェデリカのその欲求を感じ取ったのか、秘玉を舐りながら、二本の指を揃えてつぷりと隘路に押し入れてきた。
「あ、ん、んんんぅ」
飢えた媚肉が、勝手に男の指を締めつけ、深い快感が髪の毛から爪先まで広がっていく。
バルトロメオは焦らすみたいに、浅瀬でゆっくりと指を抜き差しする。
「は、はぁ、は、あぁ、はぁ……ん」
じゅわっと指を突き入れられた箇所から、熱い愛液が吹き出すのがわかった。
こんなにも感じているのに、もっと奥へ、欲しい。
フェデリカは知らず知らずバルトロメオの指の動きに合わせて、腰を揺すってしまっていた。
そして、過度の快感と焦れた疼きは、苦痛すら生み出すことを知った。
フェデリカは両手で、弱々しくバルトロメオの頭を押さえた。
「はぁ、あ、バルトロメオ様……だめ、もう、お願い……っ、お願い、です」
せつない声で途切れ途切れに訴える。
やっと顔を上げたバルトロメオが、こちらの表情を凝視している。
「フェデリカ、目を開けて、私を見ろ」
「ぁ……」
おそるおそる瞼を上げ、バルトロメオを見る。
彼の熱をはらんだ艶めいた表情だけで、子宮がつーんとせつなく疼いた。
ふいに、バルトロメオがぬくりと指を引き抜いてしまう。
「あ……ん、だめ……」
思わず声に出してしまい、羞恥に全身の血が熱く滾った。
「なにを、してほしい?」
黒曜石色の瞳がこちらを見据え、バリトンの声が背骨に響く。
「ぅあ……ぁ、あ……」
あんなにやめてほしかったのに、刺激を失った途端、下腹部が辛いほど疼き、飢えてしまう。
でも、そんなはしたないこと口にできない。
「あ、あ……ぁ、いや……」
涙目で訴えるが、バルトロメオは繰り返した。
「なにをしてほしい? ちゃんとおねだりするんだ」
その意地悪な言葉すら、もはや甘く官能的な刺激にしか感じない。
ひくひく隘路が蠕動し、ひっきりなしに蜜が吹き零れてくる。
辛い――このせつない飢えを早く満たしてほしい。
「……お願い……バルトロメオ様……」
フェデリカは消え入りそうな声を出す。
「早く……もう……早く……ください」
バルトロメオがにいっと意地悪く笑う。
「ん? なにが欲しい?」
フェデリカは焦れて、思わず腰を揺すってしまう。
「バルトロメオ様の……が……欲しい……」
「私の?」
フェデリカはあまりに追い詰められて、目から涙が零れそうになる。
「バルトロメオ様の、太くて、たくましいものを、ください、ここに……」
両足を自ら広げ、恥ずかしげもなく秘所を突き出していた。
「なんて誘い方をするのだ――たまらんな」
バルトロメオが低くつぶやき、身体を起こすと素早く下穿きの前立てを寛げる。
ぬくっとすでに勃ち切った欲望が露になり、その猛々しい造形を目にしただけで、フェデリカの子宮がきゅうっと甘く痺れた。
「欲しいものをやろう」
バルトロメオはフェデリカの細腰を抱えると、自分の膝の上に乗せ上げた。裾を腰の上まで捲り上げられ、下腹部が露にされる。
「あ……」
両足を開かされ、バルトロメオの股間を跨ぐ格好になる。
「そのまま、腰を下ろしてみろ」
耳元でいやらしくささやかれた。
「っ……そんな……」
自分から男根を受け入れるなんて、そんなはしたないこと――。
ためらっていると、バルトロメオがわずかに自分の腰を浮かせ、傘の開いた先端で潤み切った蜜口を軽く突いてきた。
「あっ、ああっ」
その刺激だけで、ぞくぞく感じ入ってしまい、背中が仰け反る。そのまま一気に挿入してほしいのに、バルトロメオはすっと腰を引いてしまう。
「あ、あ……ぁ、お願い……このまま……挿入れて……」
フェデリカは思わず、バルトロメオにしがみついてしまう。彼の耳朶に唇を寄せ、甘えるみたいに鼻先を擦りつけた。
「ふふ、そういうおねだりも可愛いな――そら、もう少しだけ腰を沈めればいいだけだ」
バルトロメオもお返しとばかりに、フェデリカの耳朶を甘嚙みする。
「んぅ……ん」
このままでは、甘やかな飢えにおかしくなりそうだ。
フェデリカは、おずおずと自分から腰を下ろしていく。
ぬるっと硬い亀頭が蜜口を押し上げてくる感触に、腰がびくりと止まる。
「そのまま――」
バルトロメオのため息混じりの低い声が、耳孔に吹き込まれる。
「ん……ん……ふぁ……」
フェデリカはバルトロメオの両肩に手をかけて、さらに腰を沈めた。 -
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