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あらすじ
離婚したとたん、溺愛求婚!? 傲慢御曹司の元夫がトロ甘に豹変♥
「離婚したいなら、処女だと確かめさせろ」一度も会ったことのない夫・英隆さんとの離婚を決めた私。だけど不貞を疑われ、潔白の証明のため抱かれることに!? 傲慢なはずの彼がベッドでは優しく、とろとろにされて。けじめをつけるための最初で最後の夫婦の夜。でも、離婚したとたん、どうして溺愛してくるの!? 彼は復縁したいと言うけれど……!?
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キャラクター紹介
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石原弥生(いしはらやよい)
弁当屋の看板娘。祖父の遺言で婚姻届にサイン。その後、一年放っておかれて!? -
伊集院英隆(いじゅういんひでたか)
IJI商事社長。結婚なんて忘れるくらいどうでもいい。だけど、弥生に会って…!?
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試し読み
「駄目ですっ……手……取って……。ごめんなさい、わたし……!」
「汚くない」
ガッチリ閉じていたはずの両脚を、いとも簡単に大きく開かれる。なんの抵抗もできないまま、気がつけば英隆の頭が脚のあいだにあった。
「感じるあまり自分があふれさせたものを失禁と勘違いするような女が、抱かれ慣れているわけもないか」
止める間もなく潤沢な潤いをみなぎらせている場所に吸いつかれる。恥ずかしい場所に唇をつけられてしまったことや、とんでもない失態を犯したと思いこんでいるせいで、弥生は彼の唇から逃げようと腰を浮かせた。
「あっ! やっ……!」
そんな弥生を意に介さず、英隆はじゅるじゅるじゅるっと派手な吸引音をさせながら秘部の潤いを吸い立てる。
ただ吸っているのではなく、秘溝にそって舌を動かし刺激を与えて、弥生には抵抗する隙を与えない。
「あぁぁぁっ……! やぁっ、ァッ……!」
容赦なく官能が刺激される。間違いのない場所で発生するそれは、弥生の全身を痺れさせた。
秘部で舌を躍らせながら、英隆の片手は胸のふくらみを摑み大きく揉み回す。堪らない刺激が重なり、どうにもできない身体が弓なりに反った。
「ああっ……! あっ、ンッ、ダメ、ダメェ……! 英隆さっぁ――!」
突き上がってきた快楽が目の前で弾ける。腰がビクンビクンと跳ね、秘部に力が入った。
「あっ、ぁ……ああ……んん……」
「俺がやること全部に感じてくれるんだな……。イイ子だな、弥生……」
力が入って収縮する膣口に舌先が押しこまれる。先程感じたのと同じ、蛇口がゆるむ感覚に襲われ、弥生はとっさに英隆の髪を摑んで首を左右にいやいやと振った。
派手に水をすする音が響く。刺激も音も恥ずかしくて堪らないが、これは快感を得た証であって、粗相をしたものではないらしい。それを納得できたからなのか、逃げたくなるほどではなかった。
顔を陰部に限りなく接近させて舌や唇を動かしているせいか、英隆の高い鼻梁が一緒にどこかを刺激しているように思う。
それも、とても刺激的な場所だ。彼が頭を左右に振るたびある一点が弾かれて、そこから抗いがたい快感が発生する。
「あっ……、あ、そこ、ダメェ……アンッ……」
強い刺激を避けるため髪に挿しこんだ手で、彼の頭を固定しようとする。やっているほうはそこが性感の塊だと知っているので、弥生のかわいい抵抗をあざ笑うかのように強く鼻で押し潰してきた。
「ひゃぁンッ……やぁぁ、ンッ――!」
大きな火花が弾けて腰がガクガクと上下する。シーツに臀部を押しつけ、弥生はままならない呼吸を震わせた。
英隆が顔を上げ、妖しく笑んで鼻の頭を手で拭い、唇の周りについた潤いを舌で舐め取る。オレンジ色のあたたかな灯りのもとで見る彼の表情と舌の動きが、脳が犯されそうなほどエロティックだ。
煽情的とはこういうことを言うのだろうか。ゾクゾクするのに火照って仕方がない。
「素直にイクところが非常に気に入った。俺の妻はイイ女だな」
「イ……ク……?」
刺激が弾けたあの瞬間のことだろうか。恥ずかしいことを言われている気がするが、抑えることなんかできなかった。
立て続けに快感が弾ける感覚を体験したせいか、頭がぼんやりする。高熱を出したときのように頰が熱い。
「目を潤ませて真っ赤になって……、ずいぶんと色っぽい顔をする。……おまえの無自覚さに、煽られてばかりだ……」
英隆の指先が頰を撫でる。その指先がくれる感触さえ頰の熱に溶けて沁みこんでくる。
――――気持ちいい……。
ぷるっと小さく震えると、英隆が弥生のひたいにキスをしてから枕の下に手を差し入れ、なにかを取り出す。
達した余韻に浸っていてもわかったのは、彼が素早く小さな包みの封を切り、それを自分自身に施したこと。
(……わたし……この人に……)
処女ではなくなるその理由を、少し物悲しく感じていたはずなのに……。
それほど、心に憂いはない。
気持ちよくしてもらったからだろうか……。そう思うと、自分が快感に従ういやらしい女のように感じる。
けれど、それとは少し違うと感じていた……。
「……これ以上確認なんて必要ない気はしているが……、それが約束だ。確認する。……いいな?」
「……はい」
威圧的に感じていた双眸が、声が、……いたわりを感じさせてくれるからだ。
この人に抱かれてもいいと思う自分が、こっそりとこちらを覗いているのがわかる。
大きく開かれた脚のあいだに、熱い塊が押しつけられる。いよいよだと思い下半身が緊張するが、その熱はなかなか弥生に痛みを与えることなく秘溝を縦に擦るだけだった。
「あ……」
しかしそれだけでも充分に刺激的だ。彼の切っ先は秘園の蜜を絡めながら滑らかに動く。水音を立てていたそこは、繰り返し混ぜられることで粘着性のある音を奏でだした。
「ンッ……ハァ……ァン……」
本来刺激をもらうべき場所がずくずくと疼きだす。おまけに刺激されているせいでまた潤いがあふれ出し、さらに潤沢になった蜜の海で彼は切っ先を泳がせた。
大きく息を吐きながら腰をじれったく動かす。「挿れるぞ」と囁かれ、ぐぅっと強い圧迫感で全身がいっぱいになった。
「あっ……ハァッ……!」
余韻に甘えていた意識が下半身に集中する。大きな圧迫感に息が止まる。身体を重ねてきた英隆に唇をさらわれ、息を吹きこまれて呼吸をうながされた。
「息を止めるな。大きく吸って力を抜け」
それがなにになるのかという気はする。しかしこの弾を押しこめられる空気銃のような圧迫感から逃れようと、身体は頭より先に彼に従う。
息を大きく吸い、意識をして固まった下半身の力を抜いていく。ズズッ……ズズッ……と、少しずつ大きな質量が狭窄な隘路を拓いていくのが感じられる。
英隆が入ってきている。
それを意識して彼を見ると、彼自身つらそうに眉を寄せながらも、弥生を気遣う眼差しで見つめられた。
「……弥生」
どうして……。
「頑張れ……」
(どうしてそんな……優しい目で見るの……)
力を抜こうとする弥生を手伝うよう、英隆が彼女の両腿をさする。大きな手に撫でさすられる気持ちよさを感じながら、弥生は強張っていた両脚を弛緩させていった。
「ハァ……ぁぁ……」
少しずつ、詰まった空気が抜けていくような気がする。脚のつけ根が楽になると、合わせて英隆がゆっくりと大きく息を吐いた。
「……先っぽで喰いちぎられるかと思った……」
「はい……?」
「なんでもない。無自覚は怖いなという話だ」
なんだかよくわからないが、英隆がちょっと嬉しそうなので、それでいいかと思える。
楽になった矢先に腰を進められ、今度は徐々に充溢感が襲ってきた。
「少しずつ入るから、苦しくなったら言え。言われたところで、やめてやるとかは絶対にないが」
「そ、それ、言う意味な……い……あっ!」
ズズッ……ズズッ……と屹立が進んでくる。狭い隧道をゆっくり進むせいか、感触がハッキリと感じられて、そのたびに力を入れてしまいそうになる。
快楽と蜜液でふやかされた蜜路を、剛直が拡げ慣らしていく。経験のない膣壁を伸ばし、奥へ引きずってはときどき戻る。左右に揺すってはぐるりと回し、まるで自分の大きさに慣らそうとしているかのよう。
「ン……ぁ、ムズムズす……ぅん……」
ゆっくり慣らされる過程がもどかしい。お腹の奥がムズムズして、まだ彼が到達していない部分が疼きだす。
身悶えする弥生を見つめる英隆と目を合わせると、かすかに微笑んでくれる。その表情に胸の奥が飛び跳ねるが、同時に不安に襲われた。
「英隆……さん……ンッ……ん」
「なんだ? 弥生」
「痛い、って……言ったほうがいいですか……ぁ」
「なに?」
「……痛い……って……、あの、ハジメテだって……信じてもらいたいから……」
破瓜の痛みを感じたと相手にわかってもらうには、やはり「痛い!」と叫ぶのが一番なのではないかと思う。
「……は?」
英隆が呆気に取られた顔をしたので、言わないほうがよかっただろうかと感じた次の瞬間、残りの剛直が一気に隘路を占拠し、その衝撃に弥生は思わず英隆にしがみついた。
「ひゃぁ、アンッ……! ああっ!」
「本当に面白いな、おまえは!」
「や、やぁ……いきなりっ……あああっ!」
みっちりと詰まった蜜路が英隆の動きに合わせて引っ張られる。熱い塊が引かれては押しこめられ、擦り上げられる媚壁が甘く疼いた。
「やっ……あっああっ……ひで……たかさ……」
「証明したようなものだ。あとは安心して抱かれていろ」
「あっ……ぅンッ……本当に……あっ、あ」
「ああ」
信じてもらえた。胸に立ちこめる靄が晴れていく感覚が嬉しくて、弥生は英隆に腕を回したまま笑顔を見せる。
「ありがとうございます……英隆さんに、信じてもらえて……嬉しい……」
英隆がわずかに目を見開いて驚いた顔をする。お礼を言ったのが不思議だったのかと考える間もなく身体を離され、上半身を起こした彼の腰に両脚をかかえられた。
「だからっ、おまえのその反応がヤバいんだ!」
「え……? あっ、なに、ああっ!」
英隆の動きが大胆になっていく。熱り勃ったモノで蜜洞を搔き回し、初めて侵入者を味わうそこに遠慮なく攻め入った。
「ひゃぁ……ん、ンンッ……あっ、ぁ……」
自分の中を絶え間なく擦られる摩擦感。蜜窟が痺れ、声が止まらなくなる。恥ずかしいと思うくらいいやらしい声が漏れてくるのに、それを止めようとする自分はいなかった。
「あぁっ……! あ……ダメ……ナカ……へんにな……ああぁンッ……」
「……ヘンにしたいな……。ハジメテの身体、俺がぐっちゃぐちゃにしてやりたい」
「や……なに言って……あぁぁっ!」 -
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