書籍紹介
元カレCEOと子づくり婚!?~想定外の愛され同棲~
元カレCEOと子づくり婚!?~想定外の愛され同棲~
ISBN:978-4-596-58820-3
ページ:290
発売日:2019年10月3日
定価:本体640円+税

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  • あらすじ

    人生のどん底だったはずが、まさかのCEOと子づくり婚前同棲!?

    「俺の子どもを産んでくれ」元カレが突然私と子づくりしたいって言ってきた!? ある条件と引き換えにOKしたのは、本当は彼のことがまだ好きだったから。甘く優しい愛撫を繰り返される毎日で、とろとろの蜜甘同棲。彼も私に気持ちがあるって錯覚してしまいそう…。だけど、CEOである彼にはやっぱり私よりもふさわしい女性がいて――!?(ヴァニラ文庫ミエル)

  • キャラクター紹介
    • heroine_VBL210

      栗山千夏(くりやま ちか)
      学生の時、達也と付き合っていた。ある理由で、自分から別れを告げたけれど…。

    • hero_VBL210

      九条達也(くじょう たつや)
      千夏を手に入れるために、アメリカでCEOになって戻ってきた。

  • 試し読み

    「達っ……あっ!」
     千夏が言葉を出しかけたタイミングで、達也の唇が胸の頂を咥える。そのまま吸い上げられ、背が弓なりに反った。
    「あぁぁっ……! あっ……ぅぅンッ……!」
     ヒクヒクヒクと身体が跳ねる。しなった上半身に電流が走って引き攣りそう。
     吸い上げられた先端は、ぽってりとした厚ぼったいものにぬるぬると擦り回され、こそばゆさに似た快感を千夏に与えていく。
    「ハァ……ぁっ、ダメェ……」
     話はまだ終わっていない。聞き返したいこともあるのに、まるで千夏に口出しはさせまいとするかのよう、達也の愛撫は彼女を従順にさせていく。
     胸に広がる疼きに翻弄されているうちに、スカートを脱がされかかっていることに気づいた。腰がもぞもぞ動いていたせいもあって、彼はたやすくストッキングとショーツを腰から抜いてしまう。
    「ぁ……あ、ダメェ……脱げちゃ……ぅ」
    「脱がさなくては、千夏を全部見られない」
    「んっ……ぅ、あっ……恥ずかしぃっ……」
    「まだそんなことを言って……」
     くどいとばかりに笑う唇が、胸の先端で色濃いピンク色に腫れあがった突起を咥えて引っ張る。根元を甘噛みされ、千夏は腰を動かして悶えた。
    「や……ぁ、あぁん……噛まなっ……ぁぁ……」
     両足がシーツを擦る。膝を立てたり伸ばしたりする動きが、すべて脱がせるのに都合のいい動きだったらしい。驚くほどすんなりと全裸にされてしまった。
    「あっ……」
     自分の姿に戸惑いが走る。達也に目をやると、彼は胸から唇を離し、千夏の全身をつまさきから髪の先まで凝視していた。
     彼の片手が千夏の太腿をしっとりと撫でる。達也に触れられているんだと思うだけでその部分が熱くなり、嬉しさが込み上げた。
    「……悔しいな」
     そう呟いた唇が忌々しげに舌打ちをする。そのあとにさも悔しげに「クソッ」と言い捨てた小声が耳に入って、千夏はその意外さに息が止まった。
     達也は自分に不利な状況に直面しても決して悪態をつかない人だった。
     それは、その不利な状況を絶対にくつがえせるという自信があるからだ。
     彼の、こんな態度は初めて見る。
    「千夏の裸を見たのが俺だけじゃないとか……、なんの悪夢なんだ……畜生……」
     さらに驚きの二乗で千夏は目が大きくなる。
     畜生という言葉が追加されたからではない。千夏の裸を見たのが俺だけじゃない、という部分に引っかかってしまったのだ。
     やっぱり達也は、なにか思い違いをして一人で憤っているのではないのだろうか。
    「あの……達也さ……」
     千夏が口を開くが、彼はさほど気にした様子もなく身体を下げる。彼女の両膝を立てながら大きく左右に開いた。
    「きゃっぁぁぁっ……」
     いきなりのことで、咄嗟に慌てた声が出る。悲鳴ともつかないちょっとおどけたようにも聞こえるトーンだったせいか、達也がクスクス笑いだした。
    「なんだ、かわいいな。余裕です、ってところか?」
    「ち、違いま……」
     余裕どころか、慌てて目を向けた先には達也が足のあいだを覗きこんでいる姿がある。自分でも見たことがない場所をしげしげと眺められているのに、余裕などあるわけがない。今すぐにでも足を閉じてしまいたいくらいだ。
    「た、達也さん……あの、見ないでっ」
    「どうして? べちゃべちゃに濡れていたのがバレるからか? 気にするな。かえって嬉しいくらいだ」
    「べちゃ……って」
     達也に左右から押さえられているせいもあってキッチリと足を閉じてはいたが、汗がにじんできたかのようにじっとりとしていたのはわかっていた。指摘されてしまうほど濡れていたのだろうか。
    「いつからこんなに濡れていたんだ。早く脱がせてやればよかったな、すまなかった」
    「い……いいえ、そんな……」
    「キスで感じたのか? 千夏はキスが好きだったから」
    「す、すきって……あっ!」
     足のあいだに視線とは違うものが触れる。ぬちゃっ……という感触そのままの音を伴い千夏の秘部を掻き回した。
    「本当にべちゃべちゃだ」
    「あっ……ぁ、やっ、指ぃ……」
     達也の指が泥濘の原因になっている蜜泉の入口をノックする。たぷたぷとした優しい刺激なのに、その波動はお腹の奥にまで響いてきて、千夏にこの先に起こることを連想させた。
    「あ、ぁ……指……ハァ……」
    「挿れてほしい?」
     返事をする間もなく、蜜が溜まる場所になにかが入りこむ圧迫感に襲われる。つぷんと挿しこまれた指は入口の浅いところで擦り動かされた。
    「千夏の汁でパンパンだな。指を挿れたら押し戻される」
    「や……ぁぁっ、ダメェ……指……」
    「どうして?」
     ひねりながら達也の指が埋まってくる。蜜が押し出される感触とともに異物感が広がっていった。
    「だって……こわい……」
     指一本だけなのに、全身がジンジンしてくる。全神経がそこに集中してしまったかのようだ。
     おへそのあたりがむず痒い。指を意識するとその部分がきゅうっと締まって湧き出るように潤いが広がる。
     そんな反応と並行して、自分の中で快感の芽が育っていくのが、じりじり感じるもどかしさから察することができた。
    「無茶なさわりかたはしないから安心しろ。怖くない」
     千夏は冗談で言っているのだと思っているのかもしれない。達也は軽く笑いながら指をひねり、グイッと押しこめる。今までよりも深く入ってきたそれに驚いた身体が飛び跳ね、反射的に両手で秘部を隠すように達也の手を掴んだ。
    「千夏?」
     大げさすぎると思ったのか、彼の声が少し笑ったような気がする。
    「ご……ごめんなさ……、でも、びっくりして……」
    「びっくりって……」
    「こんな……こと……、したことないから……」
     掴まれたからではなく、違う理由で達也の指が止まる。顔を向けた彼と目が合うと、千夏は冷静に受け入れられない自分が情けなくなった。
    「ごめんなさい……、落ち着こうと思うんだけど、達也さんとこんなことしてるんだと思うと……どうしてもドキドキしちゃって……」
    「千夏……? ハジメテ……なのか?」
     達也は驚いている様子だった。千夏がおずおずとうなずくと、真顔になって彼女を見つめる。
     ゆっくりと指が抜かれ、こんな状況であるのに下半身がヒクヒクと反応してしまった。
    「……見合いをした相手とは……?」
    「なにも……ありません……。キスもしたことないです……。ぁの、相手の人はすぐにでも身体の関係を持ちたい感じだったけど……お互いよくわかり合ってからにしたいって、わたしが言ったから……」
     お試しマッチングで知り合って、いくら気が合うからといって心が決まらないうちに深い関係になるのはいやだった。相手の坂本も、そんな千夏の気持ちをわかってくれたと思っていたのだ。
    「お見合いの相手、浮気したって言ったじゃないですか。その原因は……わたしのこの態度らしいです……。結婚を前提にしているのに、夫婦としての相性をみるためにも大切なことなのに、って。……でも……わたしが身体の関係を拒んだから他の女性とつきあうっていうのも、……ヘンだと思うんですけどね……」
     なんだか恥ずかしい話をしている気分になってくる。千夏は苦笑いで達也から目をそらした。
    「だから……、わたし経験ないんです。達也さん、わたしのこと大人になったって言ってくれたけど、あのころよりは三年分歳を重ねて、社会人としてのスキルができただけ。だから……大人の女になんて……なってない……」
     もしかしたら、達也は千夏に結婚を前提とした男がいたと知り、そのくらいならとっくに経験済みだろうと思ったから、こうしてベッドに誘ったのかもしれない。
     つきあっていたころは学生だったから……とはいえ、彼にとって千夏は子どもすぎたことに間違いはないだろう。
     彼が処女を重く感じるタイプだとしたら……。
     千夏がハジメテだと知って、ベッドを下りてしまうのではないか。
     ……それでも、仕方がない。
     好きな人に抱いてもらえると、一度は浮き立った千夏の心がどんどん沈んでいく。
    「そうだったのか……」
     達也が小さな息を吐く。興ざめだと打ち捨てられることを想像して、千夏の胸がズキリと痛んだ。
     すると、秘部を隠していた手をよけられ、そこにぬるっとした感触が走った。
    「え……あっ!」
    「舌なら大丈夫だろう?」
    「た、達也さん!?」
     よけられたばかりの手で、千夏は慌てて達也の髪を掴む。そのまま引き剥がそうとしたはずなのに、大きく秘部を舐め上げられた瞬間に腰が浮いてしまい、かえって彼に恥ずかしい部分を押しつけてしまった。
    「ご、ごめんなさ……」
     慌てて腰を戻そうとするも、下から両手でお尻を押さえられてしまった。咥えるように秘裂を覆った彼の唇が、細かく動きながら舌で蜜口をくり抜いていく。
    「あっ……あぁ! やっ、達也さっ……」
     先程指を感じていた部分に力強く圧される感触。痛くはなく、低反発クッションに身体を押しつけられたときのようなしっかりとした気持ちよさ。
     心地よい快感の裏で、舌を這わされている部分の奥がじくじくと疼いている。もっと強く感じたいと我が儘になりそうな身体を、千夏は意識的に止めようとした。
    「やっ……ダメ……、そんなとこ……! ダメェっ……」
    「どうして?」
    「だって……お風呂、入ってないし……あぁぁんっ」
    「関係ない」
     ジュジュジュッと音をたてて達也が蜜口を吸い上げる。彼の唇がたてる音なのか、それとも本当に自分があふれさせたもののせいなのかわからない。
     それでも淫らな濁音が奏でられるたび秘部全体が震え、蜜を湛えた秘洞が快感を覚えてわななく。
    「やぁぁ……ダメェっ……ヘンになっちゃ……あぁぁっ!」
     達也の髪をグッと掴み、今度は本当に押し離そうとする。目を向けたところには、大きく開いた足のあいだで自分の秘部にむしゃぶりつく達也がいる。それが目に入るだけで官能と羞恥が同時に跳ね上がった。
     腰と一緒に浮いたままのお尻を両手で持たれているせいか、本当に食べられてしまっているように見える。
     彼の口腔内で自分が咀嚼されるという、謎の恍惚感に襲われた。
    「達也さ……そんな……しないでぇ……、あぁっあ——!」
     足のあいだでなにかが爆ぜた感覚。千夏は喉を反り上げ喜悦の声を詰まらせる。付け根が引き攣って蜜口がきゅうっと締まった。
     やっと腰と一緒にお尻が下ろされ、口元を拭いながら達也が顔を上げる。こんな敏感な場所にいきなり強い刺激を与えられた文句を言ってやろうかと思うものの、口から出るのは弾けた快感の余韻から落ち着こうと吐かれる息ばかりで、なかなか言葉が出てこない。
    「いきなりイってびっくりしたか? すまないな」
     イったというのは、話に聞く絶頂のことだろう。弾けたあとにくるこのふわふわした感覚が恍惚感というものなのかもしれない。
     ふと、なにも知らなくて恥ずかしいという気持ちになるが、身体を上げてきた達也にきゅうっと抱きしめられ幸福感が羞恥に勝った。
    「嬉しくて、つい夢中になった」
    「達也さん……」
    「千夏のハジメテ、俺がもらっていいんだな」
     達也の口調が本当に嬉しそうに聞こえる。胸の鼓動が大きく高鳴ったあと、スキップをするように浮かれているのがわかる。
    「いやじゃ……ないですか?」
    「なぜだ? さっきも言ったが、あのころ触れられなかったぶんまで、深く千夏に触れたい」
     胸の奥がきゅんっと締めつけられた。大人になったから求めてくれているのだろうかと考えたときより、ずっと嬉しい。

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