書籍紹介
貴方の子どもじゃありません!~元カレCEOといきなり夫婦生活!?~
貴方の子どもじゃありません!~元カレCEOといきなり夫婦生活!?~
ISBN:978-4-596-75587-2
ページ数:290
発売日:2022年11月16日
定価:690円+税
  • あらすじ

    再会した途端に「俺の奥さん」扱い!?
    強引CEO×子育て女子。熱愛リスタート♥

    妹の子供・海花を育てている春花。ところが三年前に別れた海翔が会いにきて、二人の子供だと勘違い! 「結婚して三人で暮らそう」と喜ばれてしまう。ワケあって真実を言えないことには心が痛むが、彼のアプローチは嬉しい。離れていたぶん募った愛で身体のすみずみまで可愛がられて、さんざん啼かされて。だけど、いつまでも隠してはおけなくて…!?

  • キャラクター紹介
    • 天宮春花(あまみや はるか)
      三年前、海翔の将来のために別れを告げた。アイドルである妹の子供を育てている。

    • 京極海翔(きょうごく かいと)
      大企業の跡取り。海外でCEOになり、春花にプロポーズするために戻ってきた。

  • 試し読み

    「こうして、春花にさわれるのが……嬉しい」
     海翔のしっとりとした声を聞いていると、乱れた脈が静まってくる。彼がこの状況に感じ入ってくれているのがわかる。春花と触れ合えることを、本当に喜んでくれている。
     恥ずかしいとか焦るとか、そんな感情に振りまわされている場合ではない。
     これが最後なのだ。海翔にこうして抱きついてもらえるのも、彼の素肌が密着するのも。これが、最初で最後。
    「海翔さん、……タオル、取るから、暗くしてもらってもいいですか」
     いくら最後で彼の姿をシッカリ覚えておこうと思っても、照明が煌々と点いているのは遠慮したい。春花から離れて、海翔が照明を落としてくれた。
     メインの照明は暗転したものの、ベッドの頭側に吊り下げられたアンティーク調の三つのペンダントライトが仄かなオレンジ色の灯りをともしている。
     このくらいならいいかと思えるレベルだ。それになにもかも真っ暗で見えなくなってしまっては惜しい気がする。
     春花だって、海翔の顔が見たいし、彼がしてくれることを見ていたい気持ちがある。
    「タオルは俺に取らせてくれる?」
     戻ってきた海翔が、彼の大きな手でタオルを押さえる春花の両手を包む。見つめ合い、こくんと首を縦に振ってから手の力をゆるめると、タオルが滑り落ちた。
     一糸纏わぬ姿になったことを躊躇する間もなく腕を取られ、ベッドにうながされる。導かれるままに横たわると海翔が軽く覆いかぶさってきた。
    「想像していたとおり、綺麗だ」
    「ありがとうございます」
     自分の身体を綺麗と思ったことはないが、今は素直に受け取ろう。好きな人が綺麗だと言ってくれている。こんなに嬉しいことはない。
     唇が重なり、顔の向きを変えながら表面を擦り合わせる。悪戯めいた動きなのに擦られた唇が徐々に痺れてきた。
    「ハァ……ぁ」
     口から漏れる吐息に甘ったるさが混じってくると、今度は長く吸いつかれ舌を引き出されて彼の口腔内でくちゃくちゃと舐られる。
     キスに気を取られているうちに、海翔の片手が胸のふくらみを、円を描きながら柔らかく撫ではじめた。
    「ん……」
     触れているかいないかの距離で動く手は肌の表面をかすり、もどかしさでいっぱいだ。
    「ンンッ……ぁ、ぅン……」
     呼吸をしようとしているだけなのに、合わせられた唇の隙間から漏れてくるのは妖しげなうめき。海翔におかしく思われてはいないだろうか。
     頂に手のひらが触れると、そこから微電流が広がって上半身がうねった。
     その反応が気に入ったのかもしれない。海翔は軽く触れた頂を手のひらで回しはじめた。
    「は……フゥッ、ぅぅ……」
     うめきももどかしさも大きくなる。胸全体ではなく頂で顔を出した突起だけがくるくると擦りまわされ、くすぐったいのとは違う感覚でいっぱいになった。
     もう片方のふくらみも大きな手で包みこまれ、ギュッと握ってから指を動かして揉まれていく。
     口腔を貪る海翔の舌の動きが激しくなっていく。もしかしたらさわられている春花だけではなく、さわっている海翔も興奮しているのだろうか。
     春花だって手触りのいいものや好きなものをさわると嬉しいし、脈拍だって上がる。海翔も春花にさわってドキドキしてくれているのだ。
     そう思うと本当に嬉しくなって、とろんっと意識が蕩けてくる。もっとさわってほしい。そんな欲求さえ生まれる。
     互いに重なる唇のあわいで吐息を乱し、春花は背を浮かせて上半身をうねらせる。そうすると海翔の手に胸を押しつける形になって心地よい圧迫感が生まれた。
    「ハァ……あっ、ンッ」
     吐息が甘く変わった瞬間唇が離れる。吸いこまれてしまいそうな瞳で見つめられ、その双眸がなごむのを目にすると、胸の奥がきゅんっと跳ねた。
    「春花が素直に感じてくれるから、すごく興奮する」
    「ご……ごめんなさ……ぃ」
    「どうして? 悪いことじゃない。」
     海翔の唇が首筋をたどって胸のふくらみへ到達する。頂で顔を出す突起を、手のひらでやったように舌先でくすぐった。
    「あっ、ぁ……や、ァンッ」
     手のひらとは違うねっとりと絡みつく感触。触れてくるものが違うだけで、そこから発生する快感の大きさが違う。
     海翔がしてくれることをちゃんと記憶に残そうと彼に目を向けるが、赤い舌がチロチロと胸の先端に悪戯しているのを直視できない。
     とてもいやらしいものを見せつけられている気分になる……。
     ぷくりと膨らんだ突起は春花が見たこともないくらい大きくなっている。そこをチュルッチュルッと吸い上げながら、海翔の片手が腹部を撫で、もったいぶるように下肢に流れてくる。
     太腿の表面を撫でながら、じわじわと内側に移動してきた。次はきっと恥ずかしい場所をさわられるのだろう。そんな予感に鼓動が跳ねる。
     しかし海翔は予想を裏切り、両脚の中央でささやかに茂みを作る小丘を五指の先で撫でまわす。
    「あぁっ……」
     自然と出てしまった声に驚きしかない。こんな場所をさわられて官能を刺激されるなんて、考えたことがなかった。 
    「ハァ……ぁ、んっ」
     こまかなあえぎが止まらない。胸の先から伝わるむず痒い刺激もさることながら、小丘を撫でられているだけなのに、なぜかその奥に力が入ってへそのあたりがムズムズする。
     そのもどかしさが、甘い刺激になって全身を駆けめぐるのだ。
    「ぁ……や、だ、……ああンッ」
     腰の奥がどんどん熱くなってくる。そこから濁流があふれ出たのを感じて、とっさに両腿をキュッと締めた。
     まるでそれを待っていたかのよう、海翔の指が小丘の裾野にある、かすかなあわいから秘めた場所へと滑りこんでくる。
    「あっ……!」
     ぐちゅり……と羞恥を煽る感触に襲われ春花はさらに両腿を擦り合わせるが、すでに秘唇を割り入ってきた彼の指を止めることはできなかった。
     閉じた脚のあいだからなんとも言えない刺激が生まれていく。こんなに狭い場所なのに、彼の指は秘唇を縦横無尽に動きまわっている。
     その動きを助けているのが、潤沢な愛液だ。さっきからずっとあふれ続けているのがわかる。彼が指を動かすごとにそれは秘唇から漏れ、内腿をしっとりと湿らせている。
    「春花は……嬉しいくらい敏感なんだな……。もっと、早く知れたらよかった……」
     快感を与えながら吐く言葉は、春花を切なくさせる。海翔が今まで春花を抱かなかったのは彼の誠実さと優しさゆえだ。
     春花はそれが嬉しかったし、さらに彼を好きになった。そんな素敵な気持ちを後悔してほしくない。
    「海翔さんだから……こんなふうになるんだと思います……」
    「春花……」
    「それを知れて、わたしは嬉しい」
     これが最初で最後でも。ハジメテが海翔でよかったと思える。
     彼がしてくれることすべて、しっかりと身体で覚えておきたい。そんな気持ちが生まれると自然と両脚のこわばりがとけていく。いつの間にか両膝のあいだに海翔の脚が差し入れられて、徐々に隙間を広げられた。
     海翔の顔が両脚のあいだに落ちる。指とは違う感触が走ったときは腰が引けたが、生あたたかいものが秘部を撫で上げる心地よさに力が抜けていく。
    「あっ……ンッ」
     ぴちゃぴちゃと液体の中で舌が躍る。そんなに大きい音ではないはずなのに、ベッドルーム中に響いているようだった。
    「たくさん出てくる……」
    「や……ぁ、あっ、んん……音、たてない……でぇ」
     海翔がわざと大きな音をたてているのではないだろうか。この音は彼の意地悪のせいと思おうとするものの、感じて潤っているという自覚がそうさせてはくれなかった。
    「無理。春花のココ、べちゃべちゃ」
    「あぁっ……!」
     さらに大きな音をたてて吸いつかれ、春花は思わず両手で海翔の髪を摑む。快感を得ていると教えるかのように彼の髪を搔き交ぜ、あまりの刺激に押し戻そうとしてしまう。
    「舐められるのはいやだった?」
    「そうじゃ……なくて、んっ……あぁ」
     なんて言ったらいいのだろう。恥ずかしいけれど彼がしてくれることだから嬉しい。けれどくすぐったくて、むず痒くて……。
     表面を舐められているのに、なぜかお尻からお腹の奥にかけてがムズムズする。なにかが這いまわっているかのよう。
     彼の舌が秘裂の上のほうで蠢きだす。そこでひっそりと濡れそぼる小さな突起の周りで舌を回し、そっと舐め上げる。
    「あっ……! ひゃぁ……」
     軽く触れられただけなのに、強い刺激が走った。海翔はさらに周囲に舌を這わせ、ときおり強く押しつけてぐにぐにとえぐる。
    「あぁ……や、ぁ……ぁんっ」
     突起を直接舐められるより刺激は小さいが、それでも下半身全体にもどかしさが響いてくる。春花は腰をじれったそうに動かし、両脚でシーツを擦った。
     自然と両膝が立っていた。お尻の谷間にまで愛液が垂れ落ちる気配がして思わず腰を浮かすと、自分から海翔に秘部を押しつけてしまっていた。
    「あっ……、ごめ、なさ……ぃ、ぅンッ!」
     慌てて腰を落とそうとしたとき、海翔の両手がお尻に滑りこんで双丘を摑まれ、咥えこむように突起に吸いつかれた。
    「やぁっ……! ぁぁっ!」
     派手な吸引音とともにバチバチと電気が弾けているかのような刺激が発生する。脚の付け根がどうしようもなく熱くてジッとしていられない。
     春花は短い嬌声を連続してあげながら海翔の髪を摑んで身をくねらせた。お尻を支えながら両手の親指で恥骨の裏をゴリゴリとえぐられ、とんでもなく大きな愉悦が弾け飛ぶ。
    「やあああん……! やっ、ダメェェ――!」
     引っ張り上げられるように背中が弧を描き、立てた膝がガクガクっと震えた。海翔が秘部を解放した瞬間、脱力して腰が落ちる。
     息が切れて頭がぼやっとする。今の大きな衝撃はなんだったのだろう。
     海翔が上半身を起こすと、シッカリ摑んでいた彼の髪からぱたりと両手が落ちる。肌が火照って、腕にあたるシーツが冷たく感じた。
     肌に海翔の感触がなくなると、今まで嬲られていた秘部や胸の先端がジンジンと疼きだす。熱を持ったそれらが、このもどかしさをなんとかしてほしいと焦れはじめる。
    「んん……」
     自分ではどうしようもできないもどかしさに身をくねらせると、海翔が軽く覆いかぶさってきた。
    「どうした? びっくりしたのか?」
    「びっくり……?」
    「イクの初めてだったかなと思ったんだけど。違う?」
    「いく……? あっ!」
     ぼんやりしていた意識が吹き飛ばされる。下半身になにかが溜まって弾け飛ぶ感覚。アレがうわさに聞く絶頂というものなのだ。
    「あ、あれ……はわっ……」
     そう思うと急に恥ずかしくなってきた。絶頂の余韻とは別の理由で頰が熱くなる。その頰を海翔の手で撫でられた。
    「真っ赤になって。かわいいな」
    「す、すみませ……」
    「謝るな、春花を初めてイかせたのが俺だなんて、嬉しいだろう」
     照れて言葉が出ない。でも、嬉しいのは春花も同じだった。そんなほんわりとした気持ちは、広げられた脚のあいだに熱い塊を感じたことで吹き飛ぶ。
    「春花のハジメテが俺なのも……すごく嬉しい」
     真剣で、とても甘い眼差しが春花を包む。今度は感動で言葉が出ない。胸の奥が熱くなって、きゅうっと絞られたように痛い。
    「わたしもです……」
     両腕を彼の脇からそっと背中へ回す。本当は感情のままにギュッと抱きつきたかったのだが、そうしたら泣いてしまいそう。
     本当にこれでお別れなのだという事実が、改めて胸に沁みてくる。
    「愛してる、春花」
    「海翔さ……」
     駄目だ。泣いてしまう。いつもと変わらない海翔の優しさが嬉しくて。
     最後の最後までこんなに優しくされたら、別れる決意が揺らいでしまう。
     ――けれど、それはいけないことだ……。
    「……今そんなこと言うの、意地悪ですよ」
     頑張って、ちょっと困った顔を作る。そんな春花を見つめる海翔の瞳が愁いを帯び……唇が重なってきた。

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