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あらすじ
出会ってしまったから、離れられない――極甘ロイヤル・ウェディング
双子が忌み嫌われる国で、世間から隔絶されて育ったセラフィーナ。突然、病弱な姉の身代わりとして『死神皇帝」と噂されるレオンハルトに嫁ぐことに。噂と違い、セラフィーナを過保護なほど甘やかし、蕩けるような愛撫を施してくるレオンハルトにセラフィーナは染められてゆく。けれど、愛が深まるほどに身代わりである立場が苦しくなって……。
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試し読み
彼はふいにセラフィーナの首筋に顔を埋め、耳朶の後ろをねろりと舐めた。
「ひ、あっ?」
怖気にも似た感触が背中を走り、セラフィーナはびくんと腰を浮かせた。
「なに? やだ……」
初めての妖しい感覚に、セラフィーナは怯えて身をすくませる。
レオンハルトは続けて耳の後ろから耳朶や耳殻を舐めしゃぶり、耳孔まで舌を押し入れてくる。
「あ、やめて……あ、ぁ」
濡れた舌がひらめくたびに、ぞくんぞくんと下肢が震えた。
レオンハルトの片手が、首筋を撫で、そのままゆっくりと肩甲骨、胸元へと降りてくる。なぜか、それ以上の行為を許してはいけないと、頭の隅で警告音が鳴る。
「だめ、レオンハルト様、メイドが……」
いやいやと首振って身をよじろうとすると、柔らかな耳朶を甘噛みされ、強い痛みとともに不可思議な熱いうねりが身体の奥に生まれてくる気がした。
「メイド? もうとっくに退出したよ」
レオンハルトが耳孔に熱い息と共に吹き込むようにささやいた。
「え? あ……」
いつの間にかテーブルの上にはきちんとティーセットが並べられ、応接室には二人きりになっていたのだ。
どのくらいレオンハルトの深い口づけや愛撫に陶酔していたのかと思うと、顔から火の出る思いだった。
「だから、ゆっくり思うさま、あなたに大人のレッスンをしてあげられる」
レオンハルトの大きな掌が、服地の上からセラフィーナの乳房をすっぽり覆い、ゆっくりと揉みしだきはじめる。
「や、触らないで……っ」
異性に身体をまさぐられる羞恥に、セラフィーナはますます頭に血がのぼる。
「思ったより育っているな」
レオンハルトは乳房の質量を確かめるように、ねっとりと愛撫する。男の手の中で、柔らかな乳房が自在に形を変える。混乱したまま息を潜めてじっとしていると、レオンハルトのしなやかな指先が、先端の尖りを探り当て、ドレスごと摘み上げるように挟んだ。
「あっ、あ?」
むず痒い異様な感覚に背中がすくんだ。
「ここが、あなたの敏感な蕾だ」
レオンハルトは熱を帯びた低い声でささやき、指の間で小粒の乳嘴を何度も転がした。すると、どういう仕組みなのか、そこが次第に固く凝ってくる。
「やあ、あ、だめ……」
つんと尖ったそこを撫で回されると、痺れるような甘い疼きが腰の奥へ走っていく。それがなんの意味かわからず、セラフィーナは戸惑うばかりだった。
「硬くなってきたね? 感じてきたか?」
レオハルトはおもむろに、襟元から手を差し込み、あろうことが直に乳房をまさぐってきたのだ。
「や、だめ、あ、だめです」
驚いて身をかわそうとすると、きゅうっと尖った乳首を摘み上げられ、びりっと鋭い喜悦が身体の芯に走った。
「んんっ、あっ?」
思わず猥りがましい声が漏れてしまう。
「なんとすべすべした肌だ。しかも、手に吸いついてくるようにしっとりとして――」
耳元でレオンハルトは陶酔した声を出し、さらに乳房を揉みながらくりくりと勃ちきった乳首を抉った。
「は、あ、やぁ……あ、ぁあ……ん」
自分の下腹部のあらぬ部分が、熱く疼いてひくひく震えるのがわかり、恥ずかしくて必死で唇をひき絞り、あられもない鼻声を抑えようとした。
「気持ち良いのだろう? 我慢しなくていいのだよ」
レオンハルトが耳孔の奥にまで舌を押し込み、くちゅくちゅといやらしい水音を立てた。
彼はさらにもう片方の乳房も同じように愛撫し、交互に鋭敏な乳首を撫でさすった。
「んん、ぁ、ぁあ、あぁ」
むず痒いような疼きはどんどん膨れ上がり、臍の裏側あたりがひくひくと切なく収斂する。セラフィーナは腰をもじつかせ、悩ましいため息を吐いた。
「可愛い声だ――胸を見せてごらん」
乳房を撫で回していた手が引き抜かれたかと思うと、そのまま器用に胴衣の前釦を外し、コルセットを押し下げてしまう。
「きゃあっ」
白桃のような乳房が弾みながらまろび出てしまい、セラフィーナは悲鳴を上げた。
素肌を異性に見せるなど、初めての経験だ。思わず両手で剝き出しになった胸を覆い隠そうとすると、その両手首を掴まれ左右に大きく開かされてしまった。
「あ、やぁ……見ないでっ」
小刻みに揺れる乳房にレオンハルトの視線が釘付けになるのを感じ、恥ずかしくてぎゅっと目を瞑ってしまう。
「美しい――搾りたてのミルクに薔薇の花びらを浮かべたようだ」
レオンハルトがうっとりした声を出すが、自分の胸を比喩されると余計に恥ずかしく、その昂りのせいなのか、乳首がますますきゅうっと硬く凝るのがわかる。
「ふふ、感じやすいね。見ているだけで、乳首が尖ってしまったよ」
「や、言わないでください、そんなこと……」
頬が燃えるように熱くなり、緊張か興奮かわからないが呼吸がどんどんせわしなくなる。
「この美しいピンク色の蕾に触れるのも、吸うのも、私だけだ」 -
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