書籍紹介
殿下、甘やかしすぎです!~女嫌い王弟公爵の過保護な求婚計画~
殿下、甘やかしすぎです!~女嫌い王弟公爵の過保護な求婚計画~
ISBN:978-4-596-71749-8
ページ数:322
発売日:2024年11月18日
定価:760円+税

イラストちら見せ!

  • あらすじ

    君が欲しくて堪らない
    偽婚約者のコワモテ公爵様と予想外の極甘同居!?

    舞踏会で気分が悪くなった伯爵令嬢フィオナは王弟公爵レックスに助けられたのをきっかけに、彼の婚約者役を引き受け同居することに。寡黙で女嫌いのレックスに、予想外に優しく甘やかされ戸惑う日々。「君に触れたくて堪らない」まるで本物の恋人のように甘くくちづけられ触れられると、実らぬ恋とわかっているのにときめきっぱなしで想いが募り……!?

  • キャラクター紹介
    • フィオナ
      田舎領地を治める伯爵家の娘。両親を亡くし、領地経営の力になってくれる人を探すため王都に来た。

    • レックス
      国王の右腕である若き王弟公爵。寡黙で近寄りがたい雰囲気だが、その端正な顔立ちから女性人気は高い。

  • 試し読み

     レックスは大きな歩幅で真っ直ぐ自室に向かい、行儀悪く足で扉を開け閉めして寝室に入った。ベッドに下ろされると同時にのしかかられ、再びくちづけられる。
    「ん……ん、んぅ……っ」
     ドレスの襟を掴むと、もどかしげに押し広げられた。縫い目が嫌な音を立て、レックスがハッと我に返る。
    「……すまな、い……こんなやり方は、あの男と一緒だな……少し、落ち着こう……」
     はあ、と熱い息を吐き出して、レックスが身を起こそうとする。
     確かにデイヴもフィオナの服を力任せに剥ぎ取ろうとした。自分の欲望を優先させるだけの荒々しい仕草には、恐怖しか覚えなかった。
    (でも、レックスさまは違う)
     想いを通じ合わせたからこそ欲しくて堪らなくなり、愛撫が乱暴になってしまう――していることは同じなのに込められている想いが違う。
     フィオナは息を乱しながら身を起こし、膝立ちになった。そして羞恥に震え目を伏せながら、ゆっくりとドレスを脱いでいく。
     ホックが前に並んでいるデザインのコルセットで良かった、などと頭の隅で思いながら手を動かす。レックスは息を呑み、軽く瞠った瞳でこちらを見つめて微動だにしない。
     焼けつくような視線も愛撫になり、身体が熱くなる。自分もレックスに抱かれることを望んでいるのだとわかってもらいたくて、フィオナは彼の前で全裸になった。
    「フィ、オナ……」
     掠れた声で、レックスが名を呼ぶ。胸の膨らみを両腕で隠しながら、フィオナは目を伏せたままで言った。
    「私がレックスさまに抱いて欲しいと望んだのです。だから好きにしてください……」
    「好きにしたら……君を、壊してしまいそう、だ……」
     喘ぐように言って、レックスが手を伸ばしてくる。フィオナの両手首を掴んで腕を広げさせると、改めて押し倒してきた。
     反射的に何かで身体を隠そうとするのを堪え、フィオナはかすかに震えながらも仰向けのまま動かないでいる。レックスが頭の先から爪先までじっくりと眺め、呟いた。
    「綺麗だ、とても……触れずには、いられないほどに」
    「触れてください」
     レックスの両手が全身を這い回り始める。すぐさま唇と舌が続き、これまでに見つけてきた感じる場所を的確に刺激してきた。
     乳房を両手で根本から掴んで揉みしだかれ、つんと尖った乳首は舌でねっとりと舐め回される。かと思えば口中に飲み込まれ、熱い舌で左右に散々嬲られた。
     喘ぎを堪えようと必死に唇を強く引き結ぶが、とても無理だ。
    「……あぁ……っ!」
     ついに声が漏れてしまい、フィオナは軽く握り締めた拳を口元に押しつける。レックスがその手を掴んで引き寄せた。
    「聞かせてくれ」
     レックスの舌が指を舐めてくる。指の股にまで舌が這い、背筋がゾクゾクしてフィオナは喘ぎを止められない。まさか指を舐められて感じるとは思わなかった。
    「……ん……ぅ、ん、ぁ……そ、んなふうに舐めた、ら……駄目です……っ」
     だがレックスは新たに見つけた性感帯を執拗に攻めてくる。
     人差し指を咥えられ、ぢゅぅっ、と強く吸われた。飲み込まれてしまうのではないかと思うと同時に片方の乳房を鷲づかみにされ、爪の先で乳首をカリカリとひっかかれる。
     二種類の愛撫を同時に与えられ、恥ずかしいほどビクビクと震えてしまう。レックスは指を口から引き抜くと、掌から手首に向かって舌を這わせた。
    「これは……気持ち悪いのか。それともあの男に……同じことをされたのか」
    「さ、れて……いま、せん……気持ちいいから、こ、んなに……なってしまうのです……」
    「そうか。ならばいい……」
     濡れた舌が次には腕の内側をなぞり上がり、胸の膨らみを味わってくる。感じて張りを増したそこを舌で丹念に舐められた。
    「もし、同じことをされていたのならば……上書きをしなければならない。俺がしたことだと、君の記憶を塗り替えなければ」
     彼の舌は胸の谷間から臍に向かって下りていく。肌が粟立つような快感に身を震わせているうちに、レックスが足の間に身体を押し入れてきた。
     言葉と声音は不穏な響きを多分に孕んでいるのに、触れる手や指、舌は、とても優しく気遣いに満ちている。少しでもこちらが不快になったり怯えたりすれば、彼は強靱な意志の力でもって、愛撫をやめてくれるつもりなのだとわかった。
     だから、油断した。心から大事にしてもらえている悦びと与えられる甘い愛撫に蕩かされ――気づいたときにはレックスが恥丘に優しく唇を押しつけていた。
    「……っ!?」
     感触を確かめるように啄まれ、蕩けた意識が一気に明瞭になる。不浄の場所に口をつけられている衝撃的な光景を目の当たりにし、フィオナは止めようと両手を伸ばした。
    「……や……いけません……そ、んなとこ……っ」
     だが伸ばした両手はレックスの片手で容易くまとめられ、捕らえられてしまう。足を閉じようとしても、彼の身体に阻まれる。レックスは反対の手で淡い茂みを優しくかき分けると、ねっとりと蜜口を舌でなぞり始めた。
     指とはまったく違う快感がやってきて、フィオナはビクビクと震える。唾液でぬめった肉厚な舌が、秘裂を解すように下から上へ舐めてきた。
     両手首を捕らえられているから、逃げられない。
    「……あ……あっ、い、やぁ……っ」
     ビクッ、とレックスが強張り、愛撫を止めた。知らず零していた涙を見て、ひどく申し訳なさげに眉を寄せる。
    「……これは嫌だったか。悪かった。もうしない」
     罪悪感に瞳を曇らせながら、レックスが身を離そうとする。フィオナは慌てて首を左右に激しく振った。
    「ち、違います……っ。それ、すごく気持ち良くなってしまって……こ、恐い……」
     レックスが嫌ではないことだけは、絶対にわかって欲しい。想いを込めた潤んだ瞳で見返すと、彼はかすかに安堵の息を零した。
    「……そう、か……ゆっくりすれば大丈夫か……?」
    「お、驚いただけですから……レ、レックスさまの思うまま、に……」
    「駄目だ。初めて男を受け入れるときはかなりの苦痛があると聞いた。君の身体をもっと蕩けさせて、たっぷりここを濡らさないと傷つけてしまう」
     レックスはフィオナを優しくベッドヘッドの方に押しやった。同時にいくつもある枕を適当に積み上げ、背中を痛めないよう軽く座らせる格好にする。
     だが相変わらず彼の鍛えて引き締まった身体が足の間に入り込んでいるため、立てた膝が開いてしまって恥ずかしい。
    「何をされているのかわかれば、その恐さも少しは薄れるかもしれない。君に触れているのが俺であることを、よく見ていてくれ」
    「え……っ」
     それはとんでもなく恥ずかしいことではないかと反論するより早く、レックスは内腿を両手で押さえて大きく広げ、再び股座に顔を埋めた。
     舌が優しく秘裂をなぞり始める。滲み出す愛蜜を舌先ですくい取ると、それを花弁や花芽に塗り込めてきた。
     ねっとりと舐められたかと思えば、舌先でぐりぐりと押し揉まれる。舌が花芽に絡みつき、ねとねとと転がされる。次には強く舐め擦られ、フィオナは絶え間なく与えられる強烈な愛撫に打ち震え、堪えきれない喘ぎを零し続けることしかできない。
    「……あ……もう……そ、んなにして、は……あっ、ああっ!」
     これ以上続けられたら何かとんでもない粗相をしてしまいそうで、フィオナは泣きじゃくりながら懇願する。だがレックスは聞かず、今度は濡れた舌を蜜壺の中で出し入れし始めた。
     ぐちゅぐちゅ、と耳を塞ぎたくなるほどいやらしい水音が上がる。フィオナはシーツを強く握り締めた。
    「レックスさま、私、もう……だ、めぇ……っ」
     硬く尖った花芽をレックスの唇が挟み、優しく扱く。フィオナは目を瞠り、仰け反った。
    「……んんぅっ!!」
     強い快感に呑み込まれ、達してしまう。直後に溢れ出した蜜をレックスは啜り、丁寧に舐め取り――絶頂の余韻に震える蜜壺の中にすら舌を押し入れて蜜を味わってくる。
    「……あ……あ、あ……っ」
     レックスが伏せていた目を上げ、快感に打ち震えるフィオナをじっと見つめながらわずかに口を離す。もう力の入らない足をさらに大きく広げると舌を出し、見せつけるようにゆっくりと花芽を舐め上げた。
     レックスが奉仕してくれている。それを目の当たりにし、再び快感が全身を巡り始めた。
     そして一瞬たりとも目を離さないまま、レックスが蜜壺の中にゆっくりと指を飲み込ませてきた。舌の愛撫で解れ、蕩けたそこは、美味しそうに彼の指を飲み込んでいく。
     その動きに、レックスが微笑んだ。
    「……ん、あ……あー……っ」
    (や、だ……顔を、見られて、る……)
     愛撫に蕩けただらしない顔を、見られている。ならば目を逸らせばいいのに、できない。誰に愛されているのかをしっかり見ろと言われているようで――できない。
     デイヴに襲われたときの記憶が、レックスの愛撫によってどんどん薄れていく。本当はあの男に奪われていたのではないかという不安も一緒に。
    (私の身体がデイヴにこんなことを許さなかったと、教えてくれる)
     蜜壺の中の指が、ふいに膣壁の上部を強く押し上げてきた。感じる場所を攻められ、フィオナは息を呑む。直後、彼の舌と指が、優しくも激しい愛撫で攻め立ててきた。
    「……ひ……あっ、あぁ……あっ、そこっ、駄目……駄目……ぇ……!!」
     あっという間に新たな絶頂を迎え、フィオナは腰を震わせる。身体からぐったりと力が抜け、背中を預けていた枕からシーツの上に倒れ込んでしまった。
     レックスが少々慌ててフィオナを片腕で抱き止め、そっと横たわらせる。ベッドの上なのだから痛みなどないが気遣ってもらえたことが嬉しくて、フィオナは知らず微笑みかけた。
    「レックスさま、好き……」
     何度も達した身体は充分に蕩けていたが、その分、眠気がやってくる。そのせいで夢うつつの状態となり、素直に彼への想いを口にしていた。
     ビシッ、とレックスの動きが止まった。そしてかすかに何かを呟き、呻いたあと、もどかしげに服を脱ぎ捨てる。あちこちで縫い目の裂ける音がした。
    「駄目だ、フィオナ。寝落ちるな」
     言いながらレックスが身を重ねてくる。力のない腕を首に巻きつかせられ、フィオナは沈みかけた意識を引き上げる。直後、蜜口に何か熱く硬いものが触れた。
     ビクリと震えて見返せば、熱を孕んで狂暴なまでの輝きを宿したレックスの瞳と目が合った。
     つぷん、とそれが蜜口を押し広げ、中に入り込んでくる。圧迫感に息が詰まるが、レックスが止まる様子はない。苦悶の表情で息を詰め、じれったいほどゆっくりと入り込んでくる。

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