書籍紹介
この縁談お断りします!!~猫かぶり令嬢は策士な貴公子に溺愛される~
この縁談お断りします!!~猫かぶり令嬢は策士な貴公子に溺愛される~
ISBN:978-4-596-58400-7
ページ:290
発売日:2018年9月29日
定価:本体590円+税
  • あらすじ

    復讐のために破断を申し入れたのに――どうして溺愛されてるの!?

    かつて自分を傷つけた婚約者のフェリクスを〝完璧な淑女〟となって見返すために、隣国で努力を続けてきたリヴィア。再会したフェリクスに破談を申し入れるが、「君を誰にも渡したくない」と甘く口づけられ、淫らな愛撫で蕩かされる。〝家のため〟と言いながら婚約を続行するフェリクスは、リヴィアの幼い頃の望みを、いくつも叶えてくれて……。

  • キャラクター紹介
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      リヴィア
      伯爵令嬢。隣国へ行儀見習いに出ていたが、〝完璧な淑女〟となって3年ぶりに帰国する。

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      フェリクス
      リヴィアの婚約者。整った顔立ちに次期侯爵という立場は、令嬢たちから大人気。

  • 試し読み

    「本当にリヴィアは可愛いね。俺の指でこんなになって——ここはどう?」
    「あぁっ!」
     空いた方の手が、脇腹につっと這わされる。その刺激にもまたリヴィアは簡単に反応した。
     あまりにも淫らな自分が恥ずかしくて、首を左右に振る。腕を突っぱねてフェリクスを押しやろうとしても、両胸を同時に愛撫されたらその腕はシーツの上に落ちた。
    「あぁ……あっ、あぁっ……」
    「ずっと、こうしたかったんだ——ずっと、君を見てた」
     ——嘘ばっかり。
     フェリクスの言葉に、心の中でそう返す。ずっと見てた、なんて嘘。
     だって、この三年間というもの、リヴィアはずっと国外にいた。フェリクスがリヴィアを見ているはずもない。
    「もうやめて……熱いの……!」
     胸を愛撫され、体温はどんどん上昇している。甘く切ない感覚にリヴィアは翻弄され、いつの間にか足でシーツをかき回していた。
     思わせぶりにスカートが捲り上げられて、その先へと彼の手が忍び込んでくる。膝を立てられ、その裏をくすぐられて、鼻にかかった声が漏れた。
    「熱い? それはしかたない。それは、君が俺を欲しがってくれている証拠なんだから」
     違うと言葉にしたくても、言葉にならない。かぶりを振って、彼の声を耳から追い払おうとした。
    「あんっ!」
     返事をしないリヴィアにじれたのか、固く尖った胸の頂に軽く歯が立てられる。とたん、走り抜けた衝撃に、淫らな声を上げてしまった。
    「これでも俺を欲しがっていないというつもり?」
    「いやぁ……だって、私達……」
     ——縁談、なかったことにするはずだったのに……。
     そう思っているのに、言葉にならない。
    「やだ、いやぁ……あん」
     甘えた声が漏れて、嫌ではないのだと彼に教えてしまっている。
     シルクのストッキングの上から手が腿の内側を撫でさすり、特に繊細なレース、腿とストッキングの境目のあたりは執拗に指先でくすぐられた。
    「どうかした? もぞもぞしてるよ、リヴィ」
    「し、知らないっ!」
     完全に熱を帯びた身体が揺れているのを指摘され、またもや真っ赤になってしまった。身体にまとわりつく半端に脱がされた衣類の感触も、自分の肌に髪が触れる感触も——全部が官能を高めることにしかならない。
    「そうか、知らないのか——困ったね、自分のことがわからないなんて」
    「やだっ、そこでしゃべっちゃ、だめっ!」
     口内に吸い込まれ、舌でたたかれ、こねられた胸の頂はじんじんとしてしまっている。そのすぐ側でしゃべられたら、濡れた頂にかかる呼気でさえも、リヴィアを感じ入らせてしまう。
    「んんぅ……はっ、あぁんっ」
     今度は脚の付け根の方に意識を奪われる。
     腿とストッキングの境目をなぞっていた手は、今度は脚の付け根に移動していた。腿を擦り合わせようとしても、間にフェリクスの膝が割り込んでいる。
     ゆったりと付け根の線に沿ってなぞられる度に、そのすぐ側にあるあらぬ場所がひくひくと蠢くのを意識してしまう。
     ——なんで、どうして。
     羞恥のあまり、消え入りたくなってしまう。なんだか、その場所がぬかるんでいるような気がして、両手で顔を覆った。
    「あぁぁっ!」
     不意に背中をしならせたのは、彼の手が身体の中心部をなぞり上げたから。完全に濡れそぼったその場所は、すっとなぞられただけで、すさまじい悦楽を送り込んできた。
    「……あっ、あっ……やめて、恥ずかしい……」
     両手で顔を覆ったまま、懇願した。その場所が濡れているのも、それを彼に知られたのも——どちらも恥ずかしくて、目にはじわりと涙が浮かぶ。
    「恥ずかしがる必要なんてないよ。リヴィアが感じてくれていて、俺は嬉しい——こんなにも蜜を溢れさせているのは、俺を受け入れようとしてくれているからだろう」
    「んん、だって……あ、そこ……もう、いじら、ないでぇ……!」
     濡れた布の上から、秘裂にそってなぞられる度に、下肢の奥に淫らな愉悦がよどんでいく。体内がひくひくとして、物足りないと訴えかけてくるのが怖かった。
    「だめ。もっとここをほぐさないと、俺を受け入れられないだろう?」
    「あぁっ」
     高い声を上げて背中をしならせれば、彼は集中的にその場所を擦り上げてきた。それはリヴィア自身も意識していなかった小さな器官。
     布の上からその場所を刺激されて、頭の中で喜悦の波がいくつも弾けて消える。
    「はぁっ……ふっ……ん、あぁ……」
    「ほら、腿の内側がぴくぴくしてる。君が感じてくれているという証拠だ。このまま、一度イッてみる?」
     ——どこに、行く……の……。
     朦朧とした頭で考えるが、問いを言葉として発することはできなかった。頭の中をめぐるのは、身体の中を走り回るこの得体のしれない感覚をどうしたらいいのか教えてほしいというだけ。
    「あぁぁ……私、あっ……ふわふわって——」
     今の自分の置かれている状況が、正しいのかどうかもわからない。ただ、シーツを握りしめて、いつの間にか開いていた脚をピンと伸ばし、与えられる悦楽を極限まで味わおうとするだけ。
    「んっ——くっ……んぅ……」

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