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あらすじ
ちょっぴり強引なイケメントレーナー(実は社長)と恋のトレーニング!?
「だったら、俺が泣かせてあげるよ」婚約破棄のストレスで太ってしまった瑞穂は、仕事でプライベートジムへ通うことに。ジムの社長で超イケメンの担当トレーナー・朋史と、マンツーマンのトレーニングに励む瑞穂は、変化していく身体に合わせて、少しずつ元気を取り戻していく。そんなある日、元婚約者と朋史が一緒にいるところを見てしまい……。(ヴァニラ文庫ミエル)
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試し読み
「……っ、あ、あっ……」
シーツの海で溺れるように、瑞穂はうつ伏せになって枕にしがみつく。
四つん這いの体は、腰だけを高く上げたはしたない格好だというのに、背後から突き上げられる快感に抗うこともできない。
「こら、また逃げようとして……駄目だ。ちゃんと俺を受け入れて」
大きな手が瑞穂の腰をしっかりとつかみ直す。朋史はベッドに膝をつき、瑞穂の脚を挟み込むようにして強く腰を揺らした。
ずん、ずん、と奥深くまで突き入れられる悦びに、瑞穂の背がひどくしなる。
──もう、おかしくなっちゃう……!
すでに、瑞穂だけが二回も果てたあとだ。
それでも朋史は、未だに達することなく瑞穂を貪っていた。
「瑞穂は、こっちが好き? うしろからされるのって、女の子は気持ちいいらしいな」
そんなこと、わからない。
なにしろ、今夜の瑞穂はもっと大きな相違を体で感じている。
避妊具なしに受け入れる朋史は、あの夜よりもずっと力強く、熱を帯びていた。
亀頭の膨らみとそのくびれが、隘路でわかってしまうほどにはっきりとした段差を感じさせる。引き抜かれるたび、蜜口の内側にきゅうっと引っかかり、内側から何かを奪い取られるような錯覚に陥る。
「や……っ……わ、かんな……あっ……!」
「それは、俺にされるならなんでも気持ちいいって意味だと思っても?」
またも快楽の果てに打ち上げられてしまいそうになって、瑞穂はシーツに爪を立てる。
自分ばかりがイカされるのは、恥ずかしい。けれど、朋史が与える甘い悦びには逆らいようがなくて。
「ほら、瑞穂。ちゃんと教えてくれないと──」
ひときわ強く、最奥を抉るように彼が腰を突き入れる。
「ひ……っ、あ、やぁ……っ」
「教えてくれないと、またイカせるぞ」
ぶるぶると体を震わせたところで、朋史は上半身を前に倒してきた。彼の胸で背を押さえつけられ、耳殻に軽く歯を立てられる。
あっと思う暇もなく、瑞穂の蜜路が収斂した。ぎゅう、と彼を締めつけて体の内側がはしたなくひくつく。
腰から全身へ広がっていく波紋のような佚楽に、瑞穂は泣き声をあげて腰を揺らした。
「……って、またイッたのか。いやになるほどかわいいな、きみは」
「も……もう、お願い……」
少しでいいから休ませて。
瑞穂は、そんな気持ちで顔をうしろに向ける。
「まだだろ?」
けれど、朋史がそれを許さないとばかりにまたも深奥に楔を打ちつけた。
「やっ……、駄目、駄目なの……」
「どうして? 駄目じゃない」
子宮口を直接抉るような激しい劣情に、瑞穂は目の前がちかちかして何もわからなくなっていく。
「俺を、瑞穂でイカせてくれよ」
「んぅ……っ……、有瀬、さん……っ」
何度達しても、何度愛されても、瑞穂の隘路が嬉しそうに朋史を食い締める。彼を閉じ込めて逃がさないつもりなのか、きゅうっと引き絞られた粘膜が朋史のかたちになっていく。
「いいよ、瑞穂……。好きな女に放つ悦びを、きみが俺に初めて教えるんだ。わかるだろ?」
そう言われて、瑞穂の蜜口が嬉しそうにきゅうとすぼまった。
「ぁ、あ、でも、もう……もう……っ」
達したばかりだからこそ、またしても瑞穂の体は次なる波に押し上げられていく。
「全部……俺を受け止めて。俺だけの瑞穂でいてくれ、ずっと……ずっと……!」
朋史が瑞穂の体をうしろから抱きすくめた。
ふたりの腰と腰が、これ以上ないほどに密着する。彼の切っ先が、瑞穂のいちばん深いところに当たっていて──
「あ、ああっ……、や……」
びゅく、と飛沫があがったのがわかった。
白濁が、体の内側に広がっていく。
「瑞穂、ああ、すごい……」
かすれた声が、彼の興奮を伝えてくる。
──これが、有瀬さんの想いなんだ…… -
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