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試し読み
「君の胸を舐めたい。君の味はどんなものだ?」
アルフォンスはローゼマリーの胸に吸いつく。
「あ……っ!」
薄布越しではない熱い舌と唇の感触に、ローゼマリーは思わず高く喘いでしまう。アルフォンスは乳房のかたちをなぞるように舌を這わせ、乳首を弄る。肌に感じるアルフォンスの舌の熱とぬめりに、ローゼマリーはさらに強く身を震わせた。
一旦舌を離して、アルフォンスが笑った。
「ああ……美味しい。愛しい人の肌は甘いらしいが、本当のようだ。もっと他のところも舐めさせてくれ」
アルフォンスの舌は胸だけではおさまらず、谷間をなぞり下り、臍の窪みを押し込む回してきた。
「……や、あ……っ」
そんなところを舐められる感覚は初めてでどうしたらいいのかわからず、困惑の喘ぎを上げてしまう。アルフォンスが嬉しそうに小さく笑った。
「可愛い。ここも感じるか?」
尖らせた舌先でぬくぬくと押し回されて、ローゼマリーは首を振る。だが、態度に反して堪えきれない声は甘い。
「だ、め……あ、あ……っ。さ、触るだけ、だと……っ」
アルフォンスは臍を責めながらローゼマリーの太腿を撫で回している。これ以上あちこち触られる上に舐められては、自分がどうなってしまうのかわからない。
アルフォンスの手が臀部に回り、揉みほぐしてきた。
「触っているだけだ。私の手と、口と――舌で」
それは詭弁ではないか。ローゼマリーは慌てて反論しようとするが、新たな愛撫に息を詰める。アルフォンスが片方の膝裏を持ち上げ、丸い膝から脛を舐め下ろしてきた。
まさか、と見張った瞳の先で、アルフォンスがローゼマリーの足の甲にくちづける。それだけには留まらず、ローゼマリーの足裏を掌に大切に取ると、甘い菓子でも味わうように舐めてきた。
足裏や指のかたちを舐めるだけではなく、足の指の間にも舌を這わせてくる。
国王の側近で、次期レームクール公爵となる人が、自分の足を舐めている。そんな不敬なことをさせられないと、ローゼマリーは泣きそうになりながら言った。
「お、おやめください……! アルフォンスさまがそんなこと、してはいけません……!!」
「なぜだ? 私は今、君の全身に触りたいと思っている。君に触って、君を舐め尽くしたい。だからしているんだ」
アルフォンスはかぷりとローゼマリーの親指を口に含み、熱い口中で舐め回す。
「あ……あ、ああ……っ」
そんなところを舐められて気持ちいいと思ってしまうのが恥ずかしい。アルフォンスはローゼマリーの足をたっぷり味わったあと、その唇を足首の内側に押しつけ、ゆっくりと内腿を這い上がっていく。
「まだ……触れていないところがある」
「え……?」
まだ触られていないところなどあっただろうか? ローゼマリーは息を乱しながら内心で小首を傾げる。アルフォンスはローゼマリーの内腿から顔を上げると、両手でそこを押し開いた。
「や……っ!!」
足を開かされ、ローゼマリーは慌てる。慌てて身を起こせば、アルフォンスはひどく感嘆したようにローゼマリーの秘められた場所を凝視していた。
「すごい……君のここはこんなふうになっているのか……」
「ア、アルフォンスさま、やめ……っ」
ローゼマリーは膝を閉じようと、両脚に力を入れる。だがアルフォンスは内腿を広げる手の力を弱めず、固定したままだ。
アルフォンスはローゼマリーの秘所をじっと見つめ続ける。切れ長の瞳に食い入るように見られて、ローゼマリーは全身から火が吹き出しそうな恥ずかしさだ。
「まるで朝露に濡れた薔薇のようだ。濡れているということは、私の愛撫に感じているということか……濡れ具合はこのくらいでもいいのか……?」
確認するように呟きながら、アルフォンスはローゼマリーの湿った花弁に指を伸ばす。
「……あ……っ!」
指の腹が優しく割れ目を撫でてきた。ローゼマリーの腰がびくんっ、と震え、軽くせり上がる。
「襞がひくついている」
「あ……あ、んあ……や、やめ……」
「蜜もまた滲んできている。ここが濡れると気持ちいいのだろう?」
アルフォンスの指が、割れ目を上下に擦り立ててくる。ローゼマリーの反応を窺うように、慎重な動きだった。
「君のここがもっと……そう、音が立つほどに濡れるといいらしい。気持ちいいところがあれば弄ってやれと言われているが……どこが気持ちいいんだ? ここか? こちらはどうだ?」
「あ……は、ぁ……わからな……ああっ!!」
アルフォンスの指が、感じる場所を探して動き始める。そして、割れ目の上部にある尖りに触れた。これまでにない強烈な快感に、ローゼマリーは大きく目を見開く。 -
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