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あらすじ
まだ触れてもいいか。君に触れたい。
真面目すぎる軍人侯爵の求愛はキスも愛撫も限界知らず!?「俺の愛撫で困惑した泣き顔も可愛くていい」軍人としても名高い侯爵クロヴィスから、突然求婚されたアニエス。堅物で浮いた噂もなかったクロヴィスだが、甘く触れる手を止めず、官能的な口づけでアニエスを蕩かせてくる。婚約者のふりをするだけという約束だったのに、クロヴィスの溺愛はどんどん激しくなって……。この結婚からは逃げられない!?
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キャラクター紹介
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アニエス
元伯爵令嬢。父が亡くなり没落したあとも家族のために懸命に働いてきた。 -
クロヴィス
ル・ヴェリエ侯爵にして、王国軍の総指揮官。堅物で近寄りがたい雰囲気がある。
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試し読み
「……ああ、そうだ。二人だけの婚儀を……しようと言ったな……」
ふと、クロヴィスが舌で舐め回していた乳房から顔を上げた。
欲情で声は掠れている。見下ろしてくる青い瞳には、奥底に恐怖すら覚えるほどの熱を宿していた。ただ憧れていた頃には、彼がこれほど情熱的だとは思わなかった。むしろ男女のことに淡泊そうに思えたのに。
はい、と目元を赤く染めながら小さく頷くと、クロヴィスが唇を動かした。
「汝、健やかなるときも病めるときも」
婚儀の際、司祭が夫婦になる者に確認する言葉だ。それを口にしながらクロヴィスは、アニエスの乳首の側面を親指と人差し指でスリスリと甘く擦ってくる。先ほどよりも硬くなりぷっくりと存在を主張する小さな粒を、今度は指で乳房の中に押し込んだ。
彼の形のいい理知的な唇は、司祭の文言を紡ぎ続けている。神聖な儀式の言葉なのに、していることはあまりにも淫らすぎて、その差異がさらに身体を熱くした。
「……あ……あっ、あ……っ、クロヴィスさま、今は、止め……て……ああっ!」
乳房に押し込まれた乳首を、そのままぐりぐりと押し回される。自分よりも太く骨張った指が乳房に沈み込む様子が、とてもいやらしい。
本能的に逃げようとして、身もだえる。だが逃げられないよう、クロヴィスの片足が足の間に入り込んできた。そのまま引き締まった太股で恥丘を押し揉まれる。
「……あ……あっ、それ、駄目……で……す……っ」
蕩けるような気持ちよさがやってきて、アニエスは大きく目を瞠った。クロヴィスはそんな表情も食い入るようにじっと見つめている。
瞳が熱い。アニエスのどんな変化も見逃さない強さがある。乱れていく様子をじっと見つめられていることも恥ずかしいのに、その気持ちも快感に繫がってしまう。
所々に古傷の跡がある太股に股間を擦られて、じんわりと蜜が滲み出した。それがクロヴィスの太股もしっとりと濡らし、動きを滑らかにする。
自然とアニエスの腰も控えめに揺れた。ぬちゅ、ぬちゅ、と淫らな水音が生まれ始める。
「――誓いますか?」
締めの言葉をクロヴィスが口にした。いつの間にか儀式の言葉が終わりまで来ていることに気づかされても、乳首と恥丘の甘苦しい快感に吞まれてすぐには答えられない。
クロヴィスが太股で、ぐっ、と強く股間を押し上げた。恥丘の奥でまだひっそりと息を潜めていた花芽が強引に押し潰され、アニエスは声にならない喘ぎを上げる。
「答えてくれ、アニエス。……誓い、ますか?」
クロヴィスが頰にくちづけながら改めて問いかけてきた。甘い責め苦にアニエスは淡い涙を零しながら、なんとか言う。
「……ち、誓、い……ます……っ」
「これで君と俺は、夫婦、だ」
とても嬉しそうにクロヴィスは言う。
胸を弄っていた手が外れ、愛撫が止まる安堵感と物足りなさで複雑な気持ちを抱いた直後、クロヴィスが両の乳房を摑み、中央に押し寄せた。そして二つの頂を一緒に舌で舐め回し、しゃぶり、吸い込んで熱い口中で嬲る。
「……ん……あ、あ……っ!!」
まだ女として未熟な身体には、激しい愛撫だ。けれど舌が動くたびに快感が生まれ、下腹部に熱が溜まっていく。それは秘所に伝わり、熱い蜜を絶え間なく滲ませた。
このままではクロヴィスの太股がもっと濡れてしまう。腰を引くが、当然のことながら逃げられない。それどころか愛撫はますます強く激しくなっていく。
乳首を舌で嬲り、じゅるるっ、とわざと唾液を絡ませる音を響かせるように吸い上げられる。乳房を握る手はやわやわと揉み続け、内股の間に入り込んだ太股が今度は秘裂を押し開くかのように左右にぐりぐりと動き始めた。
「……あ……駄目……それ、駄目っ。クロヴィス、さま……っ」
二種の愛撫に耐えられるほど、アニエスの身体は熟していない。絶え間なく与えられる愛撫が自分を翻弄しそうで、恐怖と戸惑いと期待が混じった声でクロヴィスの名を呼ぶ。
「何が駄目だ? 君が嫌がることはしないが、何が駄目なのかわからないと、困る」
自分でもわからない。ただこのままだとクロヴィスにとてもはしたない姿を見せてしまいそうだ。
「……一度、一度止め、て……お、願いしま……あ……っ」
涙混じりの声で頼むが、クロヴィスは止まらない。それどころか秘裂の奥に入り込みたいとでもいうように、太股を花弁に擦りつけてくる。
滲み出す蜜で、下着がぬるついた。花弁は徐々に解れ、開いていく。だが浅い部分に沈み込むのは、下着だけだ。
「……あ……駄目……っ」
小さな絶頂がついにやってきて、アニエスはクロヴィスの頭を両手で抱き込みながら身を震わせた。柔らかな乳房に顔を深く埋めることになっても構わず、彼は愛撫を止めない。
「……あっ、あ、あ……っ」
ヒクヒク、と腰を震わせながら快楽の涙を零す。クロヴィスはようやくアニエスの乳房から顔を上げると、顎先まで零れ落ちた涙を舌でねっとりと舐めて味わった。
「……君の泣き顔は本当に……俺を、熱くさせる……」
頰を舐め上げられる仕草にも感じてしまい、アニエスは小さく震える。クロヴィスが軽く唇にくちづけてから身を離した。
アニエスの腰を挟んで膝立ちになり、寝間着をもどかしげに、引きちぎりそうな乱暴さで脱ぎ捨てる。様々な古傷があちこちに刻まれながらも引き締まった男らしい上半身の美しさに惚れ惚れしたのは数瞬だ。下肢でもう腹につきそうなほど反り返っている男根を目にしてしまい、羞恥と恐怖から声にならない悲鳴を上げて慌てて強く目を閉じる。
赤黒く脈打ち、血管が浮き出ている狂暴なものだった。閨の教えで聞いていたものよりも長大で太い。先端は丸く膨らんでいて、あんなものが自分の中に入るのかと怯えてしまう。
(さ、裂けてしまうのでは……ない、かしら……?)
自分の中に入るとはとても思えない。だが世の妻たちは夫のそれを受け入れ、子を成すのだ。絶対に大丈夫だとアニエスは言い聞かせる。
クロヴィスの指が、内股に触れた。優しく擽るように秘所に向かってゆっくりと撫で上げてくる。
そのまま下着を脱がされ、彼の男根を蜜壺に押し込まれるのだ。アニエスは強く目を閉じたまま、知らず緊張で身を強張らせた。
だがクロヴィスは、下着の上から指で秘所を撫で始めた。指の腹で優しく、まるで滲み出す蜜を下着に染み込ませるように。
「……あ……っ?」
入ってこないのかと驚きと戸惑いで目を開くと、クロヴィスがアニエスの足の間に顔を埋めるところだった。不浄の場所に彼の端整な顔が埋められる様子に衝撃を受け、拒むことすら忘れてしまう。
我に返り慌てて止めようとしたときにはもう、クロヴィスの唇が下着越しに秘裂に押しつけられていた。
「……っ!!」
熱く湿った唇が強く押しつけられ、舌先がねっとりと花弁を舐め回してくる。衝撃的な愛撫に驚いたのは一瞬で、直後にやってくるこれまで以上の快感に、アニエスはシーツと枕を握り締めた。
(噓……そ、んな……クロヴィスさまが、私の……舐めて……っ?)
舌が花弁を下着越しに丁寧に何度も舐め上げる。クロヴィスの唾液と愛蜜がしっとりと生地を濡らし、花弁と秘裂の形を露にしていく。
「ひ……っ、あ……そ、んなところ……駄目……あぁ……っ!」
本能的に逃げ腰になるがクロヴィスの力強い両腕が両足にそれぞれ絡んで押さえつけ、逞しい肩を膝の下に押し入れてきた。
クロヴィスの肩に両足が乗り、臀部が軽く上がる。アニエスは不安定な下肢を彼の舌の動きに合わせて揺らめかせながら、甘い快感に意識を飛ばさないよう、枕をきつく握り締める。
(あ……あ、……クロヴィスさまの舌、気持ち、いい……っ)
棒状の飴を味わうように下から上へと何度も丁寧に舌全体で舐められ続けていると、やがて不思議なもどかしさを覚え始めた。
腰の奥が――秘所の奥が、熱く疼いてくる。もっと強い刺激が欲しい。だがその刺激がなんなのかまではわからない。
とにかくこれ以上は駄目だ。なんだかとんでもなくはしたないことを口走ってしまいそうになる。アニエスは涙目でクロヴィスを見返した。
「クロヴィスさま……これ以上は、もう耐えられません……」
「性の悦びを知ることに怯えているのか。安心していい。君が俺を入れて欲しいと言うまで、たっぷり可愛がってやる」
そういう意味ではないと反論するより早く、クロヴィスが下着の端を摑んで力任せに引っ張った。夜着よりも薄く儚い生地は、容易く引き裂かれてしまう。
目をむくアニエスの秘所に、クロヴィスが改めてくちづけた。
「……ああ……っ!?」
直接クロヴィスの唇と舌を蜜壺の入口に感じ、アニエスは別の驚きに大きく目を瞠った。生地越しよりもずっと気持ちいい。
クロヴィスの肉厚の舌が、花弁を――秘裂を再び下から上へと丁寧に舐め上げる。
生地で受け止められていた愛蜜は今度は直接彼の舌に滴り落ちて、舌が動くたびに、ぬちゅ、くちゅん、といやらしい水音が上がった。最初はかすかだったその音が、アニエスの快感が強まるのに合わせて大きくなっていく。
「……あ、あ……あ……っ!」
丁寧に花弁を舐められ続けると、やがて尖らせた舌先が徐々に姿を現し始めた花芽を見つけ出す。舌先で優しく掘り起こし、根本から先端まで執拗なほど優しく舐め擽ってきた。
「……あっ、あ、あ……! それっ、嫌……あっ、駄目……っ!」
痺れるような甘い快感が、花芽から全身に一気に広がっていく。腰や下腹部、背筋をビクビクと震わせると、クロヴィスは嬉しそうに嘆息してさらに愛撫を強めた。
「……駄目……クロヴィスさま、それ以上、駄目……っ! ……舐めない、で……っ」
頭を摑んで引き剝がそうと両手を伸ばすと、彼の手に捕らえられ、指を絡めるようにして握り締められてしまう。
唇で何度も軽く吸い上げられ、花芽がむき出しにされる。舌の腹でぬるぬると押し揉むように上下左右に舐め回され、アニエスは腰をせり上げて達した。
「……あ、ああっ!」
意識が溶けてしまいそうだ。アニエスはクロヴィスと絡め合った指に力を込める。彼が、とぷりと溢れた蜜を啜った。
そんなものを口にして、具合が悪くなったりしないのだろうか。頭の隅で見当違いなことを思うが、再び花芽を舌で愛撫されると考えはまとまらない。
「……あ……っ、あ、ま、また……ああぁ……っ!!」
執拗なまでに花芽を舐めしゃぶられる。何度も小さな絶頂を迎えさせられ、息も絶え絶えになってしまう。
「……ク、クロヴィスさま……も、それ……嫌……です……っ」
これ以上はもう無理だと両手を握る指にぐっと力を込めて嘆願すると、クロヴィスはぺろりと花芽をひと舐めしてから視線だけをこちらに向けた。
美しい青の瞳の奥に情欲の揺らめきを潜ませながら見つめられると背筋がゾクゾクし、それだけでも達せそうだ。普段のクロヴィスからは想像できないほど、とても艶っぽい。
「舐められるのはもう嫌か? ならば俺を君の中に入れて欲しいということか」
(クロヴィスさま、の、ものを……)
クロヴィスが少し上体を起こす。力なく開いたままの足の間に、彼の身体がある。
先ほど見たときよりもさらに膨らんでいる亀頭が見えた。先走りでしっとりと濡れているそれに、アニエスは小さく息を吞む。
応えたい気持ちが湧くが、今はまだほんの少し受け入れる恐怖の方が強い。アニエスは強張った瞳でクロヴィスを見返しながら頷いた。
「は、い……入れて、くださ……ああっ、違……っ」
クロヴィスが改めて秘所に顔を埋め、舌先で花芽を転がしてくる。だが今度は、つぷり、と浅い部分に何かが押し込まれてきた。
クロヴィス自身にしては、圧迫感は少ない。何、と目を向けると、彼の骨張った中指が優しく第一関節まで入ってきていた。
「まずは指で慣らす」
「……ゆ、指……っ?」
「君の感じるところを見つける。気持ちいいと思ったら教えてくれ」
中指が浅い部分をぬぷぬぷと出入りし始めた。はじめは不思議な違和感に身体が強張ったが、クロヴィスの舌が花芽や花弁を舐め擽ってくるとあっという間に違和感は消えた。
アニエスの様子を注視しながら丁寧に解された秘所は、やがてクロヴィスの指を三本、飲み込んだ。
単純な出し入れを繰り返していた指が、今度は膣壁のあちこちを優しく探り始める。アニエスがひどく感じる場所を見つけると、それを覚えるかのように執拗に刺激してきた。
「あ……あ、あ……っ、そこ、駄目……そこ、は……っ」
「中がうねって俺の指をきつく締めつけてくれる。ここが気持ちいいのか」
臍の裏辺りをぐいぐい押し上げられ、アニエスは内股を震わせる。強く指の腹で擦られ、下腹部から脳天に向けて快感が鋭く走り抜けた。アニエスは全身をビクビク震わせ、背を反らした。
尿意に似た感覚が下腹部を濡らす。クロヴィスは指が濡れるのも構わず、続けて指の抽送を激しくする。
「……あ……はぁ、あ……駄目……あ、また……また、あぁ……!!」
立て続けに与えられる強い快感に、身体はまた新たな絶頂を迎えてしまう。感じる場所を執拗に指で攻められながらなんの前触れもなく花芽を強く吸われ、アニエスはシーツを握り締め爪先まで反らしながら、激しく身震いして達した。
「……ああっ!!」
目の前に火花が散ったかのような強烈な快感だった。すぐには戻ってこられず、しばらく身を震わせ続ける。
クロヴィスが指を引き抜いた。秘所から顔を上げ、唇についた愛蜜を美味そうに舐め取る。
これで快感から解放される。なのに蜜壺はひくつき、空虚感に涙していた。とろとろと愛蜜が菊門の方に滴り落ちていく感触にすら感じてしまう。
「とても可愛く達したな。可愛い泣き顔だ……」
クロヴィスがアニエスの上に改めて覆い被さり、目元の涙を唇で吸い取った。舌先で目尻を擽られ、気持ちいい。けれど、足りない。
蜜口がひくついて、欲しがっている。クロヴィスの熱いもので貫かれたいと、身体がもう準備をしてしまっている。
(クロヴィスさまと、繫がりたい)
無意識のうちに腰が揺れ、クロヴィスに足を絡めるようにすり寄っていた。太股に固く熱い男根が触れ、自分がひどくはしたないことをしたのだと我に返る。
クロヴィスがアニエスの右耳に唇を寄せ、低く囁いた。
「……君と、繫がりたい」 -
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