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あらすじ
元お隣さんがイケメン御曹司になって溺愛してきて!?
ちょっぴり強引な彼との極甘再会ラブ♥カフェに勤める捺生は十五年ぶりに再会した幼馴染み、誉士に交際を申し込まれて動揺する。彼は大企業の御曹司で、長身のイケメンに成長していた。ずっと好きだったと捺生を気遣い距離を詰めてくる誉士に捺生も惹かれていく。「隠すなよ。見たいんだよ、感じてるところ」想いを通じ合わせ幸せな毎日だが、元彼がはた迷惑なアプローチをかけてきて!?
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キャラクター紹介
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角間捺生(かどまなつき)
真面目で面倒見が良い。振られたことがちょっとしたトラウマ。 -
古寺誉士(こでらたかし)
幼い頃から捺生ひと筋の一途な御曹司。
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試し読み
「こ、ここ……誉士の部屋だったとこ、だよね……? 懐かしいね」
懐かしさのあまり尋ねたら、こちらを振り返った誉士が呆れ顔になる。
「この流れでそういう色気のないことを言うか」
「へ? 色気って……ただ、誉士の部屋昔のままだなって思って……」
「はい、もう黙る」
誉士の手が、がしっと私の肩を掴む。そのままトン、と後ろに押され、あわやひっくり返る……!? と叫びそうになるが、しっかり背後にベッドがあった。
スプリングの効いたベッドに背中からダイブ。すると、すぐに私の上に誉士が覆い被さってきた。
「捺生」
いつもより声が甘い。そのことに気がついたら、急に心臓がドキドキと音を立て始めた。 名前を呼んですぐ、誉士は私の耳に唇を押しつけた。耳に触れる感触がくすぐったくて、小さく体を捩り逃れようとした。
「ここ弱いのか」
「ひゃっ……!」
耳朶を食まれ、周囲を舌で愛撫される。これじゃじっとしてなんかいられない。体を捩りながら顔を背けると、それを許さないとばかりに誉士の手が頬に添えられた。
「こっち」
声がした方を見ると、また誉士の顔が近づいてきて唇を塞がれた。でも、今度のキスはさっきのと違い、いきなり舌をねじ込まれた。ぬるっとした厚い舌に、自分のそれをそっと合わせて応えた。
舌と舌が絡まり合って、くちゅ、ぴちゃ、という水音が聞こえる。艶めかしく厭らしい音は、私達の情欲を少しずつ掻き立てているような気がしてならない。
――すごく、いやらしい……私、誉士とこんなことしてる……
まるで俯瞰で自分達を見てるような、どこか他人事のような不思議な気持ちだった。でも、私にそんな余裕があったのはこの辺りまでだった。
キスをしながら、誉士の手がシャツの裾から腹部を経て胸の膨らみに到達した。そしてブラジャーごと乳房を包み、やわやわと揉みしだく。
「ん……っ」
乳房だけならそこまで敏感に感じない。しかし、誉士の指はわざと狙っているかのように、ぷくりと自己主張し始めた胸の中心をなぞり始めた。
その甘い痺れが、私の理性を徐々に奪っていく。
「はっ……、あ……っ」
いつの間にかキスは終わっていて、誉士は私の首筋に顔を埋め、たまに強く吸い上げたり、チュッと音を立ててキスをしたりを繰り返している。しかしそれよりも、胸への愛撫が気になって思考が定まらない。
多分、乳首はもう硬く尖っている。誉士はそれをわかっているからこそ、そこばかりを攻めてくるのだ。
――……っ。気持ち、いい……っ、服の上からじゃなくて、直接触って欲しい……
快感に支配され始めている私の思考は、欲望まみれ。
こんなことを誉士に直接言ったら彼は驚くだろうか。こんなキャラだと思わなかったと驚かれるだろうか。
とは思うけれど、どうしたって今は彼に触ってほしいのだ。それ以外に望むことなどない。
でも、その辺りは誉士も察知していたらしい。
私が涙目になって彼を見ていたからかもしれないけれど。
「捺生……? どうした?」
「たか、し……っ、も、いや……直に触って……」
「どこ? ここのこと?」
シャツの中にある誉士の指が、ブラジャーの上からキュッと乳首を摘まんだ。その瞬間、わざとらしいくらい大きく腰が跳ねてしまう。
「あっ!」
強い快感に襲われ、胸の先がジンジンする。ハアハアと息を整えていると、ずっと私の様子を黙って眺めていた誉士が、静かに私のシャツのボタンを外しはじめた。
「いいんだよな? 脱がせて」
「……ん……」
ボタンを全て外し終えたシャツを左右に開き、キャミソールをブラジャーの上まで捲り上げた。乳房を隠すブラジャーも、背中に手を回されあっさりホックを外された。途端にフワッと胸元が浮く感じがして、乳房が曝け出された。
フルリと揺れる乳房は、大きすぎず小さすぎずな大きさ。それをじっと見つめていた誉士が、おもむろに乳首を指で転がし始める。
「あんッ……!」
転がされると、ピリッとした快感が胸の先から子宮へ直結する。気持ちいい、と感じる度に、体の奥から蜜が出て股間を潤していくのがわかる。
「気持ちいい? 腰、動いてるけど」
なんだか嬉しそうにも聞こえる誉士の声に、カッと顔が熱くなった。
「い……いわない、で……」
顔に手の甲を当てて、誉士からの視線を遮る。でも、すぐにそれを阻止されてしまう。
「隠すなよ。見たいんだよ、捺生が感じてるところ」
「誉士、変態……?」
見たいなんて言われると、余計恥ずかしい。
「そう、俺変態なんだ。ごめんな。でも止めないけど」
誉士が顔を乳房に近づけ、舌を出した。そのまま乳首にツン、と触れてくる。
ハッと息を呑むくらい体が震えた。でも、このあともっと震えることになった。
彼は乳首を口に含むと、それを口の中で舐め、軽く甘噛みした。痛みと快感の、ほぼ中間くらいの刺激がやってきて、「あっ!!」と声を上げたまましばらく言葉を発する事ができなかった。
「痛いか?」
反応をずっと見ていた誉士が私を気遣う。でも、乳首には未だに舌は添えられたままで、離れる気配はない。
うっすら目を開けて誉士を確認しながら、私は小さく首を横に振った。
「捺生、こっち……いい?」
誉士の手が、スカートの上から恥丘を撫でた。あまり人に触れられることがない場所は敏感で、ちょっと指が触れただけでピリッと甘い痺れが走った。
「……ん」
抗う気など一切起きない。私が素直に頷くと、誉士がすぐに私の膝辺りでくしゃくしゃになっていたロングスカートの裾から手を入れてきた。
太股に触れる大きく、ゴツゴツとした男の手。それにドキドキしながら、身を固めて誉士の手に意識を集中させた。何度か太股を撫でつつ奥へ到達した手は、今度はクロッチ部分に触れてくる。
「んっ……」
指の腹を使い、丁寧にクロッチの中心を何度も上下に往復する。気持ちいいけれど、どこかもどかしい感覚に、私の口からは小さな吐息が漏れ始めた。
「……あ、はッ……」
甘い。甘くて、とてももどかしい。もっと奥に触れてもらいたい、いっそのこと今すぐショーツを剥ぎ取って直に触って欲しい――
胸の時と同じ、淫らな欲望が私を支配し始める。
普段絶対思わないようなことばかりが頭を掠め、私はどうしてしまったのかと自分でも疑問に思う。でも、誉士の愛撫を受けていると、こう思わずにはいられないのだ。
それは、数年前に澤井君と抱き合ったときとは全然違う。澤井君の愛撫からは、私への愛情はほとんど感じられなかった。言うなれば、澤井君が気持ちいいことばかりで、前戯などほんの少しだったような気がする。
それと誉士の愛撫は対照的だ。今の段階で、誉士は自分が気持ち良くなるようなことはほぼしていない。ずっと私の顔を窺いながら、常に私を気持ちよくさせようとしてくれている。
この愛撫には、はっきりと愛情が感じられる。
それを自覚したとき、私の股間から蜜が溢れ出るのをはっきりと感じた。
「……捺生、気持ちいい? 急にすごく濡れてきた」
自分でもわかるくらいなので、誉士が気付くのも無理はない。
「ん……気持ちいい……」
未だ胸元から私を見る誉士の視線が熱い。それが若干恥ずかしくて、つい目を横に逸らした。この間も誉士は、胸先をチロチロと舌で嬲りつつ、股間への愛撫も手を休めない。
多分、既にショーツの奥は大変なことになっているのではないだろうか。それは誉士も気付いていたようで、私のショーツの端を指で掴み、
「捺生……これもう脱がせていいか」
と聞いてきた。
「……うん」
返事をするやいなや、誉士が上体を起こした。スカートをお腹の辺りまで捲りあげ、ショーツの端を両手で掴むと、一気に膝の辺りまで下ろす。そこからは私も自分でショーツから足を抜いた。片足に引っかかっているだけの状態だったショーツを誉士が取り、ベッドの下に落とす。
下半身を覆っているものがない状態が死ぬほど恥ずかしい。なのに、誉士は私の脚を開き、そこに自分の体を割り込ませてくるから、恥ずかしさは頂点に達する。
「やだ、あんまり見ないで」
「だめ。見たい」
手で隠そうとしたけれど、あっさり払いのけられる。誉士は私の脚をがっちりと手で掴みながら、顔を股間に近づけていった。
「捺生のここ、綺麗だ」
誉士がため息交じりに発したその言葉に、カアッと顔が熱くなる。私のあそこを、今誉士が見ている。その事実だけでもう叫びたくなるほど恥ずかしい。
「い……いや……」
そんなにじっくり見ないで。と心の中で何度も叫んでいたとき、ふと誉士が顔を上げた。
「捺生、舐めていい?」
「えっ……やだ」
反射的に拒否したら、誉士がぶっ、と噴き出した。
「返事はやっ」
「だって恥ずかしい」
「恥ずかしいからイヤ、ってこと?」
「……うん」
素直に頷く。もしかしたらこれで諦めてくれるかなと思っていたのだが、誉士の反応は私の斜め上をいった。
「恥ずかしいからっていう理由なら却下だな」
「え、そんなあ……ああっ!!」
まだ話している途中だというのに、早速股間に顔を埋めた誉士が蜜口の辺りをべろりと舐めた。そのざらついた舌の感触が余計に快感を煽り、ビリビリとした刺激に襲われた。
「……っ! や、だあ……それ……っ」
「気持ちいい? もっと?」
「そんなことひとっことも言ってな……きゃあっ!」
私の言葉など全然聞いてくれない。誉士は、味を占めたように何度も何度も蜜口の辺りを丁寧に舐めた。まるで、溢れ出る蜜を全て舐め取るほどの勢いで。
「んっ、あ、あ……!! も、やああ……」
逃げたくても逃げられなくて、誉士からの愛撫に身を任せ続けた。気がつけば、誉士が舐めている場所が少しずつ変わってきて、今度は襞を捲られ、その奥の蕾に集中して嬲られていた。
「……っ、ん、ああッ……! そこ、だめえ……」
蕾の辺りを嬲られると、さっきとはまた違う快感がやってくる。それは下腹部に直結し、嬲られると蜜がとめどなく溢れてきた。
「捺生……すごい、溢れてきた」
誉士は蕾を舌で嬲りながら、蜜口から指を入れ浅い所を愛撫していた。時折蜜を潤滑油にしながら奥へ指を差し込み、膣壁を指の腹で優しく撫でてくる。
二箇所を攻められているうちに、気持ちよすぎて今自分はなにをしているのか、どういう状況なのかがよくわからなくなってきた。頭がぼんやりする。
「あッ……、あ、だめ、なんか……頭おかしくなってきた……」
この状況をうまく言葉で説明できない。私が息も絶え絶えに訴えると、彼が股間から視線を送ってくる。
「いいよ。おかしくなれよ。捺生が乱れるところ見てみたい」
「そんな……やだ……っ、あ、はあッ……!」
休む暇なく送られてくる快感に、本当にもうどうしたらいいのか。このままでは私、変な姿を誉士に晒してしまうのではないか。
そんな不安が生まれ始めたとき、誉士が蕾を一際強く吸い上げた。そのとき送られてきた大きな快感で、腰の辺りがきゅうっと締まるような不思議な感覚に襲われた。
「は、ああ、あっ――!!」
全身にその感覚が走ったあと、今度は一気に脱力した。体に力が入らないけれど、満たされたなんとも言えない感覚に、私はただ乱れた呼吸を整えることしかできなかった。
「イッたのか」
「え、あ……今のがそう……?」
セックスにおいてイクという感覚があるのは知っていたが、自分がそういうことを体験するのは初めてだった。
「もしかして初めて?」
「……ん」
「そうか。捺生の初イキ見られてラッキーだ」
誉士は私の中に入れていた指を抜くと、その指に纏わりついていた蜜を舐めた。
そのなんとも艶めかしい行動と彼の表情に、たった今イッたばかりだというのに、またドキドキしてきた。
「捺生」
「……ん?」
「そろそろ中に入りたいんだけど」
上体を起こし、ベッドに膝立ちになった誉士の股間に目を遣った。そこは、今にも服を破って顔を出しそうなくらい膨れ上がっている。
「うん……いいよ」 -
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