書籍紹介
眠れぬ皇子は淫らに誘う
眠れぬ皇子は淫らに誘う
ISBN:978-4-596-74320-6
ページ:290
発売日:2014年6月3日
定価:本体590円+税
  • あらすじ

    不機嫌な皇子様にイタズラされて…

    「怯えるな。お前は俺にこうされて気持ちがいいだけだ」療養のため地方の城を訪れた皇子のクライヴは常に不機嫌な人嫌いだが、領主の娘リリアーナにだけは傍にいろと命じてくる。皇子の不器用な優しさに惹かれていくリリアーナ。しかし時折、瞳が金色に変わるクライヴは別人のように奔放で彼女に淫らな行為をしかけてくる。どれが本当の彼なの!?

  • キャラクター紹介
    • VBL010_heroin

      リリアーナ

      辺境パーツィバルの領主娘。歌を歌うのが得意。

    • VBL010_hero

      クライヴ

      ファズリーアの皇太子。美しいが常に不機嫌そう。

  • 試し読み

    果汁で濡れた唇が強引にリリアーナの唇を開かせ、舌が果実を口移しで押し込んでくる。
    「……ん……っ!?」
    突然のことに大きく目を見張ったあと、リリアーナはクライヴを反射的に押しのけようとする。だがクライヴはさらに身を寄せて、リリアーナの背中を大木の幹に押しつけた。
    幹とクライヴの身体に挟まれて、身動きができない。
    「……ん……んん……っ!」
    与えられた果肉を、思わず?んでしまう。果汁が溢れ出し、クライヴの舌がそのみずみずしさを追い求めるように絡みついてきた。
    「……あ……んぅ……っ」
    唇の端から飲み込みきれなかった果汁がこぼれて、ブラウスの胸元に滴り落ちる。クライヴ
    が唇を離し、リリアーナの唇からこぼれた果汁を追いかけた。
    ……ブラウスの、胸元に。
    「……あ……っ!」
    生地越しに、クライヴの舌が熱く押しつけられる。布地を口に含んで、クライヴは落ちた雫を吸った。
    雫は吸い取ったはずなのに、クライヴはリリアーナの胸元から離れない。リリアーナは小さく震えながらクライヴに言う。
    「あ、あの……クライヴ、殿下……も、もう……」
    「悪い。止まらん。お前が可愛い反応をするから悪い」
    「な、何を仰って……あ……っ?」
    クライヴの両手が、リリアーナの胸の膨らみを?む。下から上へ押し上げるように揉み回されて、リリアーナは小さな悲鳴のような喘ぎを上げた。
    「……や……っ、クライヴ、殿下……っ! やめ……っ」
    「可愛い声だ。いいぞ」
    クライヴはリリアーナの?や額にくちづけながら、布地越しに指を沈めるように揉みしだく。緩急をつけて丸くこね回されて、リリアーナは身を捩った。
    「……こんな……駄目……っ! あん……っ!」
    生地越しに、クライヴの指が胸の頂きを捉える。指の腹で強く擦られると、むずがゆいような痺れるような熱が、身体の奥から生まれ出してきた。
    「いや……む、胸……触らないで……っ」
    「いい反応なんだがな。胸は駄目か。ならば……ここはどうだ?」
    「……え……っ?」
    クライヴの掌が、スカートの中に潜り込む。ペチコートの中からドロワーズの膝に触れ、太股に這い上がった。
    骨ばった指先がさらに上に上がって、布地越しに足の間に――リリアーナですらまともに触れたことのない場所に、ぐ……っと押しつけられた。
    「……や……っ!!」
    本能的な怯えを覚えて、リリアーナは腰を引こうとする。だが腰には大木の幹があって、後ずさりすることはできない。
    クライヴの中指が、布地越しに割れ目をそっと上下に撫でてきた。じくじくとした不思議な鈍い快感が、リリアーナの下腹部に生まれ始める。リリアーナは涙目になりながら、首を振った。
    「……いや……やめ、て……」
    クライヴはリリアーナの首筋に顔を埋めて、薄い皮膚をそっと舐め上げてくる。ぞくぞくとした心地よさが背筋を這い上がり、リリアーナはぎゅっと目を閉じた。
    指は、リリアーナの秘密の入口を押し揉んでくる。ほぐすように丸く円を描くようにいじられ、リリアーナは小さく声を上げた。
    「……あぁ……っ」
    唇からこぼれた声の淫らな甘さに、リリアーナは大きく目を見開く。目尻にたまっていた涙が一粒こぼれ落ち、頬を伝った。
    クライヴが喉の奥で低く笑いながら、その涙を舌でねっとりと舐め上げた。
    「……いい声だった。気持ちいいか?」
    (私……今、なんて声を……っ)
    「もっと聞かせろ。その声も――いい」
    クライヴの指が、ぐにっと布地越しに割れ目に押し込まれた。布地が花弁に擦れ、新たな快感が鈍くやってくる。リリアーナは腰を揺らして逃げようとするが、その仕草すら結局は快感を高める手助けにしかならない。
    「……あっ、あ……や、やぁ……指、押し込まな、いで……っ」
    ぐにぐにと押し揉まれているうちに、そこがじっとりと濡れてくるのがわかる。熱い蜜が滲み出してきた。
    クライヴが熱い吐息を混じらせて、低く笑う。
    「だが、濡れてきた。嫌ではないだろう?」
    「……あ……い、や……です……っ。こ、こんな……の……は……っ」
    「ああ……もどかしくて嫌か。なら直接触ってやる」
    「……あ……駄目……っ」
    リリアーナの制止などまったく聞かずに、クライヴの片手がドロワーズを?み、強引に引き下ろした。
    ペチコートの中で、下肢が露わになる。その頼りなさにリリアーナが身をすくめると、クライヴの指が直接花弁に触れた。
    リリアーナが息を呑むよりも先に、クライヴの指は花弁を擦り立ててくる。滲む愛蜜をすくい取り、花弁に塗り込むかのような動きだ。
    「……あ……っ、あ、あ……」
    クライヴはリリアーナの顔を見下ろしながら、指の愛撫を新たに加えた。小さく震えている花芯に触れ、軽く摘むようにして擦り立てる。
    「……ひぁ……っ!」
    脳天まで貫くような快感が走り、リリアーナは喉をのけぞらせる。クライヴの唇が、その喉に優しく吸いついた。
    愛蜜にまみれた指は、リリアーナの花芯を追い立てるようにいじり回した。くちゅ、くちゅん……っとかすかな水音が立ち上がり始める。それがどうしてなのか、教えられなくともわかった。
    水音は、どんどん高まっていく。同時に蜜がさらに滲み出して、クライヴの指の動きをなめらかにしていった。
    クライヴの指に合わせて、水音は上がり続ける。クライヴの指が激しさを増していけば、蜜音もあわせて高まっていった。
    「……淫らな音が、してきた……お前も、感じてきたか?」
    リリアーナは小さく首を振る。そんなことはないと言い返したいのに、唇から零れるのは自分でも聞いたことがないような小さな甘い喘ぎ声だ。
    「……あ……あぁ……っ」
    クライヴの指の動きが、更に激しくなる。敏感に膨らんだ花芽を蜜で濡れた指が摘み、くりくりと押し揉み回す。
    「……あ……そ、んな……指……動かさない、で……っ」
    「だがお前の身体は悦んでいる。違うか?」
    「違……っ」
    軽く爪で花芽を引っかかれて、リリアーナの身体の奥に、火のような快感が生まれる。その熱が高まり、解き放たれようとしているのがわかった。
    リリアーナはそれが怖くて、淡い涙を散らす。
    「いや……いや、怖い……やめ、て……ぇ……っ」
    「怯える必要はない。お前は俺にこうされて、気持ちがいいだけだ」
    花芯を、クライヴの指がきゅうっ、と、強く摘む。同時に深くくちづけられ、リリアーナは弾ける快感のまま、叫ぶような喘ぎをクライヴの口の中に吹き込んだ。

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