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あらすじ
君は俺のものだって忘れないで
推し活のために結婚したのに、夫(仮・スパダリ御曹司)が溺愛してきます!?契約結婚の終了目前、夫の充が「俺は離婚したくない」とまさかの拒否宣言!? 「君をもっと知りたい」と秘密にしていた推し活を理解してくれたり、デートに誘ってきたりと猛アピールが始まって!? しかもスパダリ御曹司の彼に優しく触れられれば、身体が火照り蕩かされていく。契約だから好きにならないようにしていたのに恋心が募ってしまい…?
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キャラクター紹介
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本城 七彩(ほんじょう ななせ)
推し活のため一生お一人様で過ごす予定が、実家の結婚しろ圧力で充と契約結婚。 -
松坂 充(まつざか みつる)
松坂リゾートの御曹司。新規プロジェクトを成功させるため七彩と契約結婚する。
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試し読み
「あ」
背中にシーツの冷たさを感じて七彩の唇から小さな声が漏れる。両手で肩口を押さえられているせいで、盛り上がったふたつの膨らみを充に晒す格好なのが恥ずかしい。
見つめられているだけで胸の尖端が疼いてくるようで、ふるふると首を横に振った。
「あの……あんまり、見ないで……」
部屋の明かりは絞られているけれど、お互いの表情までわかる距離だ。しかも中途半端に脱がされたワンピースのスカートが太股まで捲れ上がったあられもない姿になっている。
「どうして? 七彩は俺に抱いて欲しいんだろ?」
「そ、それは……」
確かにそう言わされた事実はあるけれど、いつも紳士的な充が今日は意地悪だ。もしかしたらこっちの充の方が本当なのかもしれないと歪んだ唇を見上げた。
「も、もう……知りません……っ……」
唯一自由になる顔をプイッと背けると充がクスクスと笑いを漏らす。
「そんな可愛い顔をされたらもっと虐めたくなるだろ」
充はそう言うと七彩の首筋に唇を押しつけた。
「んっ」
熱い唇と舌が七彩の白い肌をなぞる。擽ったさに首を竦めると、唇はゆっくりと肌を滑り落ちた。
肩口を押さえていた手が柔らかな膨らみをすくい上げ、充が熟れた尖端を口に含んだ。
「や、んんっ」
熱い粘膜に包みこまれた乳首が充の口腔の中でビクリと震えるのがわかる。ぷっくりと膨らんだ尖端が舐め転がされてさらに硬く締まっていく。
「あ、あ……ん……」
ときおり強く吸い上げられると下肢にまで甘い痺れが走って、七彩が無意識に腰を揺らすと、充の手が腰の辺りでもつれていたワンピースを引き下ろし足首から引き抜いた。
「七彩は強くされるのが好き?」
そう言いながら充が尖端に歯を立てる。
「ひぁ……っ」
突然の刺激にあられもない声を漏らすと、充は尖端を再び熱い口腔の中に取り込んでしまう。飴と鞭ではないが痛みと甘い愛撫を交互に与えられて頭が混乱してくる。
「敏感な身体だ」
充の声は嬉しそうだが、七彩は感じやすい淫らな身体と言われた気がして恥ずかしくてたまらなかった。
胸を愛撫されているだけなのに充の丁寧でいて情熱的な仕草に少しずつ頭の中に靄がかかってなにも考えられなくなっていく。手練れという表現は間違っているかもしれないが、七彩のような経験の少ない女性に充のような大人の男性は刺激が強すぎた。
「はぁ……ん、ん……」
いつの間にか唇から熱っぽい声が漏れて、それを誤魔化すように無意識に手で充の髪に触れる。思いの外柔らかい手触りに指を髪の中に潜り込ませると、突然熱い手のひらで内股を撫で上げられ七彩は腰を大きく跳ね上げた。
「あ……ン!!」
「ここ、好き?」
さらに焦らすように内股を撫で回されて、七彩はもどかしくてたまらなくなる。
「や……」
思わず充の髪をキュッと握りしめる。触れて欲しいのはそこではない。そう言えなくて腰を揺らしてしまう。
「嫌?」
その言葉に七彩は耐えられなくなり首を横に振った。
「イヤじゃ、ない……」
小さく呟くと、充は下着の上から足の間を撫でた。
「……んっ」
そこは下着の上からでもわかるほど濡れていて、身体が充を受け入れたいと言ってるのが自分でもわかる。恥ずかしくてたまらないのに、もっと深くまで充に触れて欲しかった。
「はぁ……っ」
秘処を撫でさする刺激に思わず甘ったるい吐息が漏れる。充はそれを待っていたかのように指を下着の中に潜り込ませてきた。
「んっ」
クチュリと音がして七彩は小さく首を竦める。最初は擽ったいぐらいだった指が重なり合った花弁の奥に入り込むと、急に身体に甘い刺激が走って、緊張で強張っていた太股の力が緩む。
さらに指が奥深くに潜り込み、蜜口からぬるりと指が挿ってくるのを感じて七彩は身体を震わせた。
「痛い?」
首を横に振ると充は指で胎内を解しながら再び胸に口付け、チュウッと強く胸の尖端を吸い上げた。
「あ、ン!」
硬くなった尖端を熱い舌で舐め転がされ、唇で引っぱるようにちゅぱちゅぱ音を立てて吸い上げられる。そのたびにお腹の奥が痛いぐらいキュンと痺れてしまう。
その間にも長い指が狭い膣洞を押し広げて、薄い粘膜が指の擦れる刺激に震えた。
「あ、やぁ……んん……はぁ……っ……」
感じやすいところばかり同時に攻め立てられて、七彩は再び充の髪をギュッと鷲づかみにした。
「感じている七彩、すごく可愛い」
充はそう呟くと胎内を犯す指を増やす。男性の筋張った指が二本も入ってくるとさすがに圧迫感を覚える。痛みではなく空いているところを埋め尽くされ満たされるような感覚だった。
充は抽挿をくり返し、七彩の胎内を何度も擦る。次第に身体が昂ぶってきて、自分から快感を追うように充の手に腰を押しつけてしまう。
「あ、あ、ん……」
なにかが身体の中で弾けそうなのに、なにかが足りないもどかしさに身悶えていると、突然胎内から充の指が引き抜かれる。
「あ……」
ぬるりと指が抜けていく感触に七彩の身体から力が抜け、栓がなくなった蜜孔からはトロトロと愛蜜が零れ落ちた。
「充さん……?」
無理矢理愉悦から引き離されて頭が働かない。身体は甘く疼いて物足りないと訴えている。
「七彩があまりにもいい反応を見せるから……」
充は熱っぽく呟くと着ていたシャツを脱ぎ捨てる。引き締まった身体が突然現れて、七彩は目をそらすのも忘れて見惚れてしまった。
胸や腕には適度に筋肉がついていて、忙しい彼がトレーニングにも時間を割いていることがわかる。もう何度もこの広い胸や腕に抱かれていたのだと思うと急に恥ずかしくなってくるが、これから起きることに比べたらそれぐらいたいしたことがないとすぐに思い知ることになる。
充はすでに濡れそぼって役に立たなくなった下着を七彩の足から引き抜くと、両膝に手をかけ大きく開かせ、足の間を覗くようにして頭を下げた。彼がなにをしようとしているのか気づき七彩は声をあげた。
「あ! そ、それはダメ……っ!」
裸になるだけでも恥ずかしいのにこれ以上淫らな場所を見られたくない。しかも今夜はシャワーも浴びずにこんなことになってしまっているのだ。
「なにがダメなの? 君を気持ちよくしたいだけだ」
そう言いながら七彩の白い腰を引き寄せる。あっ、と思ったときには充は愛蜜で濡れたその場所に口付けるようにして顔を埋めた。
「ひぁっ!」
舌先で割れ目を上下に擽られて、指でたっぷり解された蜜孔の入口がヒクヒクと震えるのがわかる。早くもっと奥まで感じたいとねだっているみたいで恥ずかしくてたまらなかった。
「こっちも可愛がってあげないとね」
充の長い指が花弁を捲り上げ、その下に隠れていた花芯を剥き出しにする。指で花弁を開いたまま、充の赤い舌がその場所をゆっくりと舐めあげた。
「あぁっ、ン!」
これまでとはまったく違う鋭い刺激にビクンと大きく腰が跳ねる。七彩の敏感な反応に気をよくしたのか、充は舌先を尖らせて七彩の肉粒を舌で捏ね回し始めた。
「や、それ……いやぁ……あ、あぁ……!」
下腹部が痙攣してビクビクと震え続ける。もう快感を逃がす余裕もなくて足の指をギュッと縮こまらせると身体のあちこちにもおかしな力が入ってしまう。それなのに意識は充の舌の動きを追っていて、充のその姿を想像するだけでまた身体が熱くなるような気がした。
下腹部の痙攣は腰や足にも広がっていき、お腹の奥では今にも爆発しそうな愉悦が暴れ回っている。こんな感覚は初めてで自分がどうなってしまうのか怖い。
「まっ、て……これ、おかしい、から……!」
今まで感じたことのない感覚にパニックになる。
今すぐやめてもらわないとおかしくなってしまいそうで、七彩は充の頭を押す。
しかし次の瞬間小さな肉粒を唇で強く吸い上げられて七彩の視界も頭の中も真っ白になった。
「あっ、あっ、ああぁ――っ……!」
自分でも信じられないぐらい高い声が漏れる。ワンワンと耳鳴りがしてそれが自分の声なのかもよくわからなかった。
「はぁ……あ、あぁ……」
足がガクガクと震えてお腹の奥がビクンビクンと痙攣する。それはほんの一瞬のことだったけれど、七彩にはとても長い時間に感じられて、気づくとギュッと縮こまっていたはずの足の指はだらりと伸ばされ身体に力が入らなくなっていた。
すぐに途方もない倦怠感が襲ってきて、身体がベッドの中に沈みこんでいくような感覚に、七彩は荒い呼吸をくり返しながらすぐに瞼をあげることができなかった。
「大丈夫? イクときの七彩の顔、最高に可愛かった」
大きな手であやすように頭や顔を撫でられて、七彩は自分が初めてイクという感覚を味わったことに気づいた。過去に男性と身体の関係になったこともあるが、こんなに気持ちがよくて我を忘れてしまうほど夢中になってしまったのは初めてだ。
着ていたものをすべて脱ぎ捨て支度を終えた充が、まだぼうっとしている七彩の顔を覗き込む。
「もしかして……イッたのは初めてだった?」
「……」
そんなことを聞かれるのも恥ずかしいが、七彩は小さく頷いた。
「そうか。途中から怖がっているみたいだったからもしかしてって思ったけど……よかった」
充は嬉しそうに微笑むと七彩の身体を引き寄せ、しっかりと胸の中に抱きしめた。
「はぁ、可愛い。七彩は笑うかもしれないけど、やっと君をこの腕に抱くことができて、どうしていいのかわからなくなるんだ。待っていた分触れるのが怖いのかもしれないな」
充もそんなふうに考えていたなんて知らなかった。本当に好きな相手に嫌われたくないと思うと恥ずかしいとか遠慮をしてしまうのかもしれなかった。
「私もずっとドキドキして怖かったんです。でも充さんが優しくしてくれるから、平気です」
まるで初めて男の人に抱かれるときみたいな気持ちと言ったら充は笑うだろうか。
「だから……充さんも気持ちよくなってください」
七彩は手のひらを充の肌に滑らせて、筋肉質な胸を撫でた。
「うん、ありがとう。ちゃんと優しくするから」
充はそう言うと七彩の唇にキスをした。すぐに唾液を絡め合う深いキスになり、七彩は腕を伸ばし充の首にしがみつく。
そうしていると裸の胸が密着して、お互いの熱が混じり合いひとつに溶け合うような気がした。
「ん……ふ、はぁ……ぅ……っ」
太股や下腹部に硬くゴツゴツしたものが当たり、その熱さに彼も自分に昂ぶりを感じてくれているのだと嬉しくなる。
七彩が誘うように足を開くと、充が腰を揺らし花弁に雄竿を擦りつけてきた。避妊具越しに硬いものが肉襞を開き、ぬるつく尖端がときおり花芯を掠めて、口淫ですっかり感じやすくなった身体がビクビクと震えた。
早く充と深いところで繋がりたい。そう思った瞬間、充が顔をあげ鼻が触れそうな距離で七彩の顔を覗き込んできた。
「……七彩、もう耐えられない。君の胎内に入るよ」
柔らかく解れた花弁に熱くどくどくと脈打つ雄芯が押し当てられる。それは七彩の中から溢れ出た愛蜜ですっかり濡れていて、どちらかが動くとぬるぬると擦れ合う。 -
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