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試し読み
「では、これからもっとよくしてあげますね」
ぞくぞくするような声で囁きかけられると同時に、固い剛直が秘裂を割る。
「あ! あぁ……っ」
彼の言うように、すでにほぐれていたその場所は、難なく侵入者を受け入れていった。硬く太いものに、身体の奥まで刺し貫かれ、ベアトリスは大きな息を吐く。
「は……あっ……ぁ」
「胎内が熱いですね、ベアトリス……しかも嬉しそうに僕に巻きついてくる……歓迎されているのかな?」
「言わな……で……あっ」
実際、胎内をアルマンで満たされたことに、ベアトリスは深い充足を感じていた。前回は、これはいけないことだと怯えながら彼を迎え入れたので、その時とは気持ちがまったく違う。
心と身体は直結しているのだろうか。気持ちに後ろめたいところがない今、身体も順応に想いのままの反応をする。
「嬉しい……ずっとこうしたかった……」
強く抱きしめられ、挿入を深くされると、自らもそういう願望をずっと抱いていたかのような錯覚に陥った。
「んっ……アルマン……っ」
アルマンはゆっくりと大きく腰を使った。抜け落ちそうなほどまで彼のものが引き抜かれ、そこからまた奥に押し入ってくる感覚を、何度も体験させられる。
「あっ、ああっ! ……あぁ……」
それはどんな言葉よりも深く、自分の全てはもう彼のものなのだと思い知らされているかのようだった。隙間もないほどにみっちりと胎内を満たされ、震える襞を擦られる。
「あっ、あっ、あ……!」
そこから湧き上がってくる快感に、身体が上に逃げようとすれば、きつく抱き直され、奥を穿たれる。
「あんっ、あっ、あぁ……ん」
ぱんぱんと陰部が陰部に打ちつけられる音と、挿入された熱棒で蜜が溢れる蜜壺をかき回される淫らな水音が、二人の結合部からは大きく響いていた。
ベアトリスは恥ずかしくて耳を塞ぎたいのに、それすらできない。中に空気を含ませるようにして、アルマンがその音をますます大きく卑猥にしていく。
「やっ……や、アルマン……んんっ」
「だめだ、もう我慢できない」
アルマンはベアトリスの脚を更に大きく開かせ、両脚を腕にかけるようにして腰を浮かせ、更に激しく最奥を突いてきた。
「あっ、あっ、あ……こんな……あぁっ」
息もできないほどに激しく貫かれ、がくがくと大きく身体を揺さぶられ、ベアトリスは縋るようにアルマンの首に腕をまわす。
「あんっ、あ……やめ……あぁっ!」
腹壁を突き破らんばかりに挿入は深くなり、最奥をぐりぐりと抉られた。強すぎる刺激に涙を浮かべて、ベアトリスはただアルマンの動きに翻弄される。
「ああ、あっ……あんっ、深いぃ……っん」
「そうですね。深く繋がってる……もっと僕を感じてください」
知らしめるように奥を突かれ、ベアトリスは夢中で首肯した。
「あ、あ……アルマン……っ」
我知らず胎内の彼のものを強く締めつけてしまい、切なげな息を吐かれる。
「っ……ベアトリス……」
仕返しだとばかりに、深く押し入られたその場所で、胎内を攪拌するように腰をまわされた。
「きゃうっ……ん! あ……や、それだめ……ぇ」
「いたずらした罰ですよ」
アルマンはベアトリスの腰をしっかりと掴み、尚もその動きを続ける。
「やっ、あ……本当にだめなの……あ、ああっ」
胎内をぐちゃぐちゃにかき混ぜられるのと同時に、頭の中もかき回されるようで、そうされるともう何も考えられなくなる。ただ恥ずかしい声を、アルマンのいいように上げさせられる。
「やっ、いや……やめて……ぇ、ああん」
「泣いても許しませんよ、それにほら……あなたの腰も揺れている」
「え……?」
瞳を見開いて驚愕の表情を浮かべたベアトリスを嬉しげに見つめ、アルマンは細い腰を掴んでいた手を離す。するとアルマンを奥まで受け入れたまま腰をまわしていたのは、どちらかといえばベアトリスのほうだった。
「やっ、やだ……」
知らずにとっていたその行動が恥ずかしく、懸命に身体を止めようとするベアトリスの腰をアルマンが掴み直し、いっそう大きく回させる。
「いいじゃないですか。僕はあなたの夫なんだから、もっと求めていいんです」
ベアトリスが知らない間に動いていたのとは比べものにならない激しさで、大きく腰を回され、強すぎる刺激に悲鳴を上げた。
「あっ、やっ、やああっ」
ぐちゃぐちゃに胎内をかき回されながら、夢中でアルマンの首にしがみつき、快感の坂を駆け上る。
「ああ……あああっ、や、あ――っ!」
がくんがくんと腰を揺らして、激しく極めてしまった。それなのにアルマンは、その動きをまだやめてくれない。極めたばかりの胎内はひどく敏感になっており、通常の動きでも苦痛なほどに強く感じる。それなのに激しい攪拌を継続されて、ベアトリスは首を振って懇願する。
「も、もうやめ……あっ、ああぁ……んっ」
「あと少しなので我慢してください」
何のことだかわからずに、ベアトリスは激しく首を振る。
「お願……ぁあん……も、おかしくな……っちゃ……んんっ」
「おかしくなっていい……むしろおかしくなってください……僕に狂わされる姿を……もっとよく見せて……」
惰性でベアトリスの腰を回していたアルマンが、それを掴み直し、明らかな意志を持って抽挿を始めた。快感に震える襞を大きく擦りながら深く挿入される刺激に、ベアトリスは耐えきれず何度も四肢を震えさせる。
「ああっ、ああぁ……はあんっ」
押し入られるたびに何度も極めているような状態だった。疲労感が凄まじく、もうとても受け入れられないと思うのに、アルマンのものを受け止める場所は喜々としてそれを包みこむ。
「あんっ、あっ……は、あっ……」
重なる快感に頭がおかしくなってしまいそうだった。誰もがこうなのだろうか。自分はあまりにもアルマンの行動の一つ一つに、敏感に反応してしまっているように思う。身体もそうだが、もう理性が持たない。
「も……も、や……お願……んんっ、あっ、あ」
このままでは快感に溺れた、淫らな動物になってしまいそうだ。
「あ……また……あんっ、ああっ……あぁ……」
何度も深い絶頂を覚えさせられ、もうそれから抜け出せなくなる気がする。
「お願……アルマン……っんん」
陶酔したように深い抽挿を続けていたアルマンが、ようやく返事をくれた。
「わかりました。じゃあ……」
膝裏を掴んでベアトリスの脚を大きく開かせ、それから息も吐かせないような激しい抽挿を開始する。
「あっ、あっ、あっ、ああっ」
小刻みに身体を揺さぶられ、ベアトリスは呆気なく快感の波に攫われた。その上に身体を重ね、すっかり力の抜けた唇に唇を重ねながら、アルマンは更に腰の動きを早くする。
「んっ……んんう……う」
激しく舌を貪られながら、もう何度目かしれない快感に押し上げられ、ベアトリスが縋るようにアルマンの背中に腕を回した瞬間、身体の奥に挿入っている彼のものが大きく膨らんだ気がした。
「あ……ふぁ? ……ああっ!」
解放された唇からベアトリスが甘い悲鳴を漏らすのと同時に、身体の奥で熱い奔流が迸る。
「ああっ、あ……ぁ……!」 -
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