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あらすじ
俺の妻はあなただけだ
毒妹にはめられ婚約破棄されたらめくるめく溺愛が待っていて!?王子の婚約者として厳しく躾けられたミレイユは、姉を妬む妹の奸計に嵌まり冤罪をかけられ婚約破棄されてしまう。失意の彼女に手をさしのべたのは大国カランコエの王子アロイスだった。「どこまで俺を夢中にさせるつもりなんだ」アロイスに求婚され彼の国に同行し、周囲にも歓迎され癒やされるミレイユ。だが妹が再度姉を陥れようと画策していて!?
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キャラクター紹介
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ミレイユ
王妃になるため、厳しく育てられてきたが婚約破棄される。 -
アロイス
隣国の次期国王。英雄としてあがめられている。
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試し読み
アロイスは、ミレイユの唇を奪った。
「ん……ふ……んん……」
角度を変えながら唇を合わせ、やがては情熱的なものになっていく。
長い舌がミレイユの咥内をなぞった。舌を絡め合うと、気持ちよくてとろけてしまいそうだった。
「ああ……ミレイユ、困った……」
「どうなさいました?」
「このままだと、ベッドに連れて行きたくなってしまう」
気恥ずかしそうに話すアロイスが愛おしくて、ミレイユはクスッと笑う。もちろん、彼女も同じ気持ちだった。
未婚の女性は、結婚するまで乙女でなければならないと教えられてきたから、婚姻前に身体を繋げるなんて、以ての外だと思っていた。
ミレイユを自分たちの体裁の道具とする両親の教えなんて、守る気になれない。
もし、両親に愛されていたとしても、そんなことはどうでもいいと思えるほど、アロイスが好きだった。
「私も……連れて行っていただきたいです」
「えっ」
アロイスが目を丸くする。ミレイユの答えに驚いているのだろうか。
…………もしかして、はしたないと思われてる!?
撤回した方がいいだろうかと悩んでいたら、アロイスが頬を赤く染めた。
「本当にか?」
「は、はい……」
「ベッドに連れて行くっていうのは、ただ一緒に眠るということじゃなくて、またこの間みたいにするということだが、わかっていて言っているのか?」
「そうです。あの、はしたないでしょうか……だとしたら、私、我慢します」
いや、我慢すると言うのは、情事に積極的だと思われてしまうだろうか。
ああ、私、さっきから失言を口にしているような気がするわ……!
王子妃になるため完璧な令嬢を目指していて、その場に相応しい言葉が出るように会話の特訓だってしてきた。それなのに、アロイスを前にしたらすべて吹き飛ぶ。
「ちっともはしたなくな……いや、未婚の令嬢が婚前交渉するというのは、世間一般からすると、そう思われるかもしれない」
では、やはり、アロイスと結ばれるのは結婚した後……になるのだろうか。
私、本当にはしたないのかもしれないわ。ガッカリしているもの。
「それでも俺は、ミレイユが今すぐに欲しい」
「えっ」
「どうしても欲しい。ミレイユ、どうか俺のためにはしたなくなってほしい」
アロイスはミレイユの手を取り、真っ直ぐに見つめて真剣に頼んでくる。ミレイユは驚きながらも、頬を染めて頷いた。
よかった。待たなくてもいいのね!
「はい、アロイスが幻滅しないでいてくださるなら、私は喜んではしたなくなります」
「幻滅なんてとんでもない。もっと好きになる」
「きゃっ!」
アロイスはミレイユを横抱きにすると、ベッドへ向かう。
「アロイス、私自分で歩けます」
「少しも離したくないんだ」
「で、でも、重いですし……」
「鍛えているから平気だ。それにミレイユは重くない。むしろ軽すぎないか?」
そんなことを話しているうちに、ベッドに着いた。アロイスはシャツを脱ぎ捨てると、ミレイユのナイトドレスを脱がせていく。
鍛えられた胸板や腹筋が視界に入り、ミレイユは目のやり場に困ってしまう。
み、見ていていいものかしら? それとも目を逸らすべき? ジッと見るのははしたないわよね。あ、でも、はしたなくなるって約束をしたのだから、見ていてもいいもの? 見ていたいのが本音だけれど……。
興奮と混乱で、頭がよく回らない。結局ミレイユは、目を逸らすことなくアロイスの身体を眺めた。
あれこれ考えているうちに、ミレイユは生まれたままの姿にさせられた。アロイスの情熱的な視線を感じると、羞恥心と興奮で身体が熱くなる。
「……っ……」
す、すごく、見られているわ……。
「……クラクラする」
「えっ!? 貧血ですか? ずっとお忙しかったですし、ご無理されているせいかしら。大変だわ。すぐ横になってください」
アロイスの頬を両手で包み込むと、ちゅっと唇に口付けされた。
「んっ! アロイス? 横に……んんっ」
アロイスは何度もミレイユの唇に、自身の唇を押し当てた。
「アロイス……んっ……だめ……っ……横に……」
「大丈夫、具合が悪いわけじゃないんだ。むしろ絶好調だ」
「でも、クラクラするって……」
「クラクラするのは、興奮しているからと、ミレイユの身体が、あまりにも素晴らしすぎて目がくらんでいるんだ」
「わ、私の身体なんてそんな……あっ」
アロイスはミレイユを押し倒すと、豊かな胸を揉み始める。
「ぁ……っ……んんっ」
大きな手に胸の形を変えられるたびに、赤い唇から甘い声がこぼれた。
や、やだ、変な声が出て……。
「可愛い声だ」
「や……恥ずかし……っ……んんっ」
声が出る分、この間以上に羞恥心を感じる。頑張って抑えようとしても、ちっとも抑えられない。
「恥ずかしがっているところも可愛い。もっと聞きたい……聞かせてくれ」
尖った先端を指先でなぞられると、大きな声が出た。
「ぁんっ! や……アロイス……恥ずかし……っ……んっ……だめ……声、出させないで……くださ……あぁっ」
「ああ……なんて可愛いんだ」
右胸を指先で弄られ、もう一方を唇と舌で可愛がられた。
「んっ……ぁっ……ぁっ……や……んんっ……!」
弄られるたびに感覚が敏感になっていって、ミレイユはビクビク身をよじらせながら、甘い声をあげ続けた。
秘部は蜜で溢れ返り、シーツまで濡らしている。
花びらの間がヒクヒク疼いて切ない。この前初めて触れられたことで、ここに与えられる快感を覚えていた。
ここにも触れてほしい――。
ああ、私、本当にはしたないわ。
あまりにも切なくて、膝をすり合わせてしまう。
「……っ……ン……」
アロイスもそのことに気付いたらしい。胸を弄っていた手が太腿に移動して、薄い恥毛を撫でた。
「ぁ……っ」
そこを撫でられると、肌がゾクゾク粟立つ。花びらの間は指が近付いたことで期待しているのか、ますます激しく疼き始めた。
「薄いから、割れ目が透けているな」
花びらの上を指先でなぞられると、じれったい刺激が中に伝わってくる。
「んぅ……っ……や……恥ずかし……ぃ……です……」
早く間に指を入れて、敏感な蕾を弄ってほしい。
自ら大きく足を開きそうになる衝動が襲ってきて、ミレイユはギュッとシーツを握りしめて堪えた。
ああ……これ以上焦らされたら、おかしくなってしまいそう。
ミレイユは瞳を潤ませ、無意識のうちに強請るような表情でアロイスを見つめた。
「そんな表情で見つめられたら、理性が飛びかねない」
「え? あっ!」
長い指がとうとう花びらの間を滑り、敏感な蕾を撫で転がす。
同時に胸の先端も唇と舌で可愛がられ、同時に大きな快感を与えられたミレイユは、シーツを握りしめながら、大きな嬌声を上げた。
「あぁ……っ……や……っ……んんっ……気持ち……ぃ……っ……ぁんっ! はぁん……あっ……ぁんっ!」
さっきとは別の意味でおかしくなりそうだ。でも、やめてほしくない。
もっと、もっとこの快感を味わいたい。
足元から何かがせり上がってくるのを感じ、頭が真っ白になっていく。
また、この前と同じ感覚……!
「あ……っ……き、きちゃ……ぅっ……んっ……あっ……あっ……あぁぁぁっ!」
ミレイユは一際大きな声を上げ、絶頂に達した。
ああ、なんて気持ちいいの……。
身体中から力が抜けて、指先一本すら動かせないほどにとろけていた。
「達ったんだな。ミレイユ、気持ちよくなってくれたか?」
「はい……すごく……すごく、気持ちがよくて……頭がフワフワしています」
「そうか。嬉しい」
花びらの間にある指が、小さな膣口に触れた。
「ぁ……っ!」
指を入れられるのがわかって、とろけた身体が緊張で強張る。
そこに初めて男性を受け入れる時は痛むと聞いたが、どれくらい痛いのだろう。
靴擦れした時より痛いかしら……。
「ミレイユ、怖がらなくても大丈夫だ。優しくする」
アロイスがちゅ、ちゅ、とあやすように、額や頬に口付けしてくれた。
「はい……」
大丈夫、アロイスに与えられるのなら、どんな痛みでも耐えられるわ。
痛みに備えてギュッとシーツを握りしめていると、アロイスがその手を掴んだ。
「アロイス……?」
「シーツじゃなくて、俺の身体を掴んでほしい。痛かったら、爪で引っ掻いてくれ。本当は痛みを代わってやれたらいいんだが……」
アロイスの優しさが嬉しくて、ミレイユはシーツを掴むのをやめて、逞しい身体に抱きついた。
服越しに抱き合うより、裸の方がずっと温かくて、心地いい。癖になってしまいそうな感触だ。
「大丈夫です。私、アロイスと一つになれるのなら、どれだけ痛くても耐えられます」
「ありがとう。ミレイユ」
アロイスはミレイユの頬や耳に口付けしながら、蜜で溢れた膣口にゆっくり指を押し込んでいく。
「んん……っ」
「痛いか?」
ミレイユは首を左右に振った。想像していた痛みよりも軽くて、それよりも異物感の方が強かった。
「本当に? 無理していないか?」
「はい、大丈夫……みたいです。少しだけ痛いですけれど、でも、思っていたより痛くないです」
「そうか、よかった。動かしても大丈夫そうか?」
頷くと、長い指がゆっくりと動き始める。
「ぁっ……んんっ」
指を動かされるたびにヌチュヌチュ淫らな音が聞こえてきて、アロイスに秘所を弄られているのだとより意識させられる。
アロイスの指が、私の中に……。
「ミレイユの中、温かくて、ヌルヌルしているな……」
耳元でささやかれると、息がかかってゾクゾクする。
指が往復するたびに、痛みや異物感が引いていく。
慣れてきたのかもしれない。指の根元まで入れられると、手の平が敏感な蕾に擦れて、甘い快感が広がっていく。
「ン……アロイスの指……も、温かい……です……は……んんっ……」
アロイスの指が、私の中を弄っている。
アロイスと、淫らなことをしている。
そう思うと興奮が高まって、アロイスの長い指でも届かない場所がキュンと切なく疼いた。
「今、中が締まったな?」
「……っ……は、恥ずかしい……です……ぁんっ……あぁ……っ……」
アロイスに弄られるたびに新たな蜜が溢れて、いやらしい水音がどんどん大きくなっていく。
な、なんて音なの……恥ずかしいわ。
でも、その音は間違いなくミレイユの興奮を煽っていた。
慣らすように動いていたアロイスの指が、何かを探るように動き始める。
どうしたんだろうと思っていたら、ある場所に触れられると甘い快感が襲ってきて、身体がビクッと跳ね上がった。
「ぁっ!」
「ここが気持ちいいのか?」
「ぁ……っ……ぁっ……や……そこ、んんっ……気持ちぃ……っ」
今までのとは別の種類の快感がやってきて、どう受け止めていいかわからない。
何? 気持ちいい……でも、変な感じだわ。
ミレイユはビクビク身悶えを繰り返しながら、アロイスにしがみついた。
「そうか、ここがミレイユの中にある気持ちいいところか」
まるで宝を見つけたような反応だ。アロイスは嬉しそうに口元を綻ばせ、そこをノックするように押してくる。
「や……んんっ……そこ、押されると……ぁっ……あぁっ……あぁぁっ」
ミレイユは大きな声を上げ、再び甘い快感の頂点に達した。
ああ、なんて恥ずかしい声――。
羞恥心すらも、今のミレイユには快感のスパイスとなっていた。
「ふふ、また達してくれたな。ミレイユの気持ちいいところを知れるのが嬉しい。たくさん覚えて、ミレイユをもっと気持ちよくしたい」 -
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