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あらすじ
理想どおりの恋人♥…のはずが!?
マッチングアプリで出会った彼は“わたし推し”のわたしマニアだった!? 恋人には束縛されるほど愛されたいわたしにとって、わたしのことをなんでも把握したがる恭一郎さんはまさに理想の恋人。初めての夜も憧れてたとおり完璧なデートでトロトロになるまで愛してくれて。だけど、彼がわたしの秘めた願望を叶えられるのには秘密があって…!?
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キャラクター紹介
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家原実乃里(いえはら みのり)
密すぎる恋愛関係を望んでいて、理想の恋人に出会うのはムリと思ってたけど!? -
槙原恭一郎(まきはら きょういちろう)
結婚相談所トータルマリッジ社長。実乃里とつきあうためにアプリを開発。
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試し読み
「私は、実乃里さんにたくさんいやらしいことをしたいんです」
「えっ……あっ……!」
ふくらみの頂を両手の指でつままれ、よじりながら擦りたてられる。ざわざわとしたおかしなざわめきが腰の奥から湧き上がってきて、胸の表面がなんともいえない感覚でいっぱいになる。
「あっ……ぁぁ、やっ、ぁ……」
くすぐったいのかむず痒いのかよくわからない。それはとても刺激的で、断続的に発せられる声が止められない。
「きょ……いちろ……さっ、ぁ、あっ……」
「いい反応ですね。想像していたとおりだ。こうしてあなたに触れられる日を、どれだけ待っていたか」
「あっ、そん、な……ぅンッ……」
胸からの刺激がどんどん大きくなる。いじられる先端に熱が溜まって、じくじくした疼きを広げていった。
「未経験のあなたが、すぐにここを硬くして反応するなんて……ゾクゾクします。私に触れられているからだと、思ってもいいですね?」
「そ……れは、あっ……や、ンッ……」
困ってしまうほど甘い声を止められない。恭一郎にいじられ続けるそこは実乃里が知っているより紅く色づき、コリコリとした硬い果実が恭一郎にこうされて嬉しいと訴えてくる。
熱で腫れぼったくなった先端をつまみ上げ、指先で擦りまわしながら押しこめる。むず痒かったはずのものが未知の熱さに変わっていく。
悶え動く背中に汗を感じて、興奮しているのを自覚した。
実乃里は遠慮がちに、恭一郎のバスローブの腕のところを摑む。
「手……ダメ……、我慢、できなぃ……ンッ」
「ああ、ごめんなさい。あまりにもかわいらしいから、つい調子にのっていじってしまいました」
潔く指が離れ、刹那ホッとする。しかしすぐに違うものが胸の頂を攻めたてた。
「あっ……!」
恭一郎の唇からじゅるっとすすり上げる音が漏れ、片方の胸の先端に甘い痺れが走る。何度も繰り返され、大きく息を吐きながら刺激に耐えた。
それでも濡れた舌で熱い先端を舐め転がされると、吐く息に切ない声が混じる。
「ハァ……ぁ、あぁっ……ぁぅっ……ん」
実乃里の声に気をよくしているのか、舌の動きが激しくなる。彼の口腔で右に左に嬲られる小さな突起を思いつつ、その行為に抗うことができない。
「あぁ……ダメェ……ん、ンッ」
恭一郎は実乃里の首を撫で、バスローブに手を入れて肩を撫でる。大きな手が素肌をたどっていく感触にゾクゾクするが、バスローブを脱がされるのだと察してずっと摑んでいた手を離し促されるままに袖から腕を抜いた。
「いいですね。素直で」
「は……い、あっ、ァっ……」
もう片方の腕も抜かれ、身体の下からバスローブが引き抜かれていく。
お尻の下の布が動いた瞬間おかしな感触を覚え、とっさに腰を落として押さえそうになったが、寸でのところで思いとどまる。むしろ腰を浮かせて取りやすいようにした。
「ありがとう」
実乃里から抜いたバスローブを横にずらして、恭一郎はニコリと微笑む。人がよさげな表情にはいつもの彼の面影があって、わずかにホッとした。
しかし自分が全裸になっているのだと考えると羞恥心が活発になる。だからといって今さら大げさに隠そうとするのもおかしい気がして、わずかに身体をひねって太腿をぎゅっと閉じ、正面から落ちてくる視線から逃げる。
そんな実乃里の気持ちが伝わったのか、恭一郎がかすかに笑った気がした。
「そうですね、不公平ですね。……では、私も脱ぎます」
「えっ、あ、違っ……」
視線から逃げた理由が違う。しかし恭一郎は身体を起こし、ベッドの上で膝立ちになると腰紐を解いて躊躇なくバスローブを脱いだ。
(潔い……潔すぎますよ、恭一郎さん!)
おまけに彼は、実乃里と同様に下着を着けていない。意識して目を向けずとも、温かく柔らかな灯りのもとには不釣り合いなほど雄々しくそそり勃ったモノが、視界に入ってしまう。
交際経験もなく、男兄弟もなく、忙しい父親と一緒にお風呂に入った経験もない実乃里には、衝撃的すぎる光景だ。
両手で目を覆ってしまいたいが、それも失礼かと思う。
それでも、これも恭一郎の一部かと思えばいやな気持ちにはならないから不思議なものである。
腰に両手を添えられ、さりげなくそらしていた身体を戻される。彼自ら手を出されてしまっては、隠すに隠せない。
「隠さないで。実乃里さんのすべてが見たいんです。私も隠しませんから」
「は……はい」
(少しは隠してくれてもいいんですよ?)
脱ぎかたも潔かったが、全裸をさらすのも潔すぎる。というか、堂々としすぎている。
「恭一郎さんは、私に見られても恥ずかしくないんですか?」
「恥ずかしくありません」
超がつくほどキッパリと言いきられてしまうと、返す言葉もない。
「実乃里さんになら、恥ずかしい姿も惨めな姿もなんでも見せられる。むしろ私のすべてを知ってほしい。……あなたにしか見せない私を、知ってほしいと思える」
胸の奥がきゅんっと飛び跳ねる。
誰が知らなくても、たった一人、心に決めた理想の人だけは知ってくれている自分。それが実乃里なのだと、恭一郎は言ってくれている。
なんて嬉しいんだろう……。
隠しごとのない関係、すべてを教えあうのが自然だと思える繫がり。実乃里だって、それが理想なのだ。
そしてあわよくば、自分のすべてを恭一郎に縛りつけてほしい……。
離れられなくなるくらい、がんじがらめに繫がりたい。
「実乃里さんも、そう思ってくれますか?」
「……はい」
見つめてくれる眼差しを受け止め、しっかりと応える。シーツに手をつき身体を倒した恭一郎は、実乃里の唇にキスをしてから身体を下げた。
「では、見せてください。あなたを、オクまで」
「……あっ……!」
大きな声が出そうになり、慌てて両手で口を押さえる。恭一郎が実乃里の両膝を立て、左右に開いたのだ。
反射的に目を向けると、開かれた脚のあいだに視線を落とす恭一郎が視界に入り、顔をそらす。……だが、彼はメガネを外しているし、そんなにはっきりとは見えていないのではないだろうか。
そう思い再度彼を見ると、腹這いになって喰いつかんばかりに顔を近づけている。驚いて両脚が震えると、内腿を押さえられた。
「閉じては駄目ですよ」
「……はい」
逆らえないのはなぜだろう。優しい口調なのに、逆らってはいけないものを感じる。
彼に従いたい。従わせてほしい。そんな気持ちからきているのかもしれない。そう思うとゾクゾクする。
「あの……見え、ますか?」
「はい、さすがにこの距離だとハッキリと見えますよ。トロトロに蕩けて、驚くほどキラキラしています」
恭一郎は綺麗な言いまわしにしてくれたが、これは濡れてひどいことになっているということではないだろうか。
バスローブを身体から抜かれたとき、お尻の下の布が動くのと同時に脚のあいだでぬるっとした感触が大きく伝わってきた。
それで、反射的に腰を落としそうになったのである。
「ごめん、なさい……」
「どうして謝るのです?」
「べちゃべちゃなんですよね? わたし……ハジメテなのに……」
「悪いことではありません。私とキスをして愛撫されて、それで感じてくれたのなら私はとても嬉しいですから」
「はい……」
そう言ってもらえると安心する。こわばっていた両脚が楽になったとき、濡れそぼるそこになんともいえない刺激が走った。
「あっ……!」
指で秘部をたどられ、秘唇の溝をえぐられる。指先の動きはとても柔らかくて、刺激を与えようとしているというよりは、そこに溜まった潤いを掻き出そうとしているかのようだ。
「あっ……ん、ンッ」
場所が場所なので、たとえ優しく撫でられようと伝わる感触は刺激的だ。
くすぐったいのとは違う心地よさ。恥ずかしい部分に生まれる感触に反応する粘膜が、ピクリピクリと悶え動く。
「ハァ……ぁぅンッ……」
声を出すつもりではないのに、息を吐くと切なげなトーンになる。恭一郎の指が動くごとに奥のほうからあふれる潤いが広がり、より滑らかになった。
気がつけば、くちゃくちゃと濫りがわしい音が静かなベッドルームにあふれている。羞恥とは違うむず痒さでいっぱいになり、実乃里は大きく息を吐いて身悶えた。
膣口を指でなぞられると力が入り、両腿が引き攣る。恭一郎が慰めるように内腿を撫でてくれるので、ホッとして力が抜ける。が、油断した秘部に、ぬらっとした温かな感触が走った。
「ひゃっ……んっ……」
目を向けるまでもなくなにをされているのか察しはつく。ぺちゃぺちゃと舌で潤沢な部分を舐め上げる音で、すべて悟ることができた。
「ぁっ……あ、やっ……」
手で触られるのとはまた違った、じわじわと快楽が広がってくる感じ。指よりも好きかもしれないなどと思っていると、上のほうで舌を回され、強い刺激に襲われた。
「あぁっ……んっ、ンッ、恭っ……そこっ……」
間違っていなければ、最も敏感だといわれている性感の粒がある場所だ。舌を回されるだけで突き上がってくるような愉悦に見舞われる。
「あっ、ハァ……ダメ、で……あぁっ……」
否定的な言葉を口にした途端、なぜか舌の動きが大きくなる。放埓に動く舌はとても猛々しくて、あの紳士的な恭一郎に愛撫されているとは思えない。
「恭っ……ダメ、ぁっ……あ……」
身体の横でシーツを摑み、わずかに反り上がる。尾てい骨のあたりがジンジンして、いてもたってもいられない。
快感の珠をぐりりっと舌で押しつぶされ、溜まっていた愉悦が一気に沸きたち小さく爆ぜた。
「やっ……ぁぁっ、あっ――!」
膣口からあふれたものを音をたててすすられて腰が揺れる。大きく息を吐き顔を上げた恭一郎が唇の周りを指で拭い、舌で舐め取った。 -
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