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あらすじ
オオカミ系社長はウサギ系女子を甘やかす!?
「ベッドで添い寝するだけで50万出そう」大手おもちゃ会社社長の優人に見初められ、破格の条件で雇われた莉兎。強面な優人だけど莉兎をトロトロに甘やかしてきて……もしかしてすごく溺愛されてる!? ベッドでの甘い捕食に身体を蕩かされて、莉兎は惹かれる気持ちを抑えられなくなっていく。しかし、莉兎が選ばれた意外な真相を知って!?(ヴァニラ文庫ミエル)
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試し読み
こうして大きい彼に組み敷かれていると、本当にオオカミのような獣に押さえつけられているようで、少し怖い。
「ゆ……優人さん……、怖い、です……」
ついそれを口にしてしまう。優人は一瞬なんのことかわからないと言いたげな顔をしたが、すぐに苦笑いをした。
「わかっている。……ハジメテは怖いものなんだろう? すまん、莉兎があまりにかわいい反応をするから、最初から飛ばしそうになった」
「えっ……? あ、あのっ、ぃぇっ……」
どうも「怖い」の意味をはき違えられているようだ。しかし莉兎がハジメテなのは間違いじゃないし、それが怖いというのも、少しある。
「あの、優人さん……、キスのこともそうですけど、どうしてわたしがハジメテだって……あの……」
優人は実家の件で莉兎自身のこともいろいろと調べていた。まさか過去の交際経験なども調べたのだろうか。……とはいえ、そんなものは調べても出てこないのだが。
ニヤッとした優人が莉兎の首筋に顔を埋める。くんくんと嗅いでから、喉を大きく舐め上げた。
「ひゃんっ……!」
思わずおかしな声を出して肩をすくめると、優人が顔を上げる。
「においも味も、男を知らない処女のものだ。毎晩一緒に寝ていたのに、わからないと思うのか?」
「え……えっ? えぇっ?」
そんなことでわかるものなのだろうか。というより、優人の方法は、やはり獣っぽい。
「というのは冗談で、莉兎を見ていたら、男を知らないだろうっていうのが危険なほどよくわかる」
「そ、そうですか?」
話しながら、優人は莉兎のパジャマの上衣を脱がせる。自分の上着とベストも脱ぎ捨て、ネクタイを抜いてシャツのボタンを外しはじめた。
彼女を上から見おろし、にやりと牙を剥く。
「他の男に噛みつかれないうちに、俺がマーキングしておかないとな。莉兎は、俺のウサギだから」
ぞくりっ……と、全身を官能の電流が駆け巡る。カアッと体温が上がって、一気に肌がしっとりとする感触に襲われた。
「肌がピンク色だぞ。そんなに煽るな。莉兎はハジメテなんだから優しくしようと自分に言い聞かせているんだ。それじゃなかったら、暴走しそうなほど興奮しているのに……」
「そんな……」
どう答えたらいいか困る告白だ。莉兎はどぎまぎしながらも、コソコソとさりげなく腕を交差させて胸を隠す。
「な、なんだか、優人さん、本当にオオカミみたいです」
「そうか? 嬉しいな」
「……普段もそう言われているんですよね。いやじゃないんですか? オオカミって、なんていうか荒々しいイメージがあるし」
シャツをバサッと脱ぎ捨てた優人は、質問に答えることなく莉兎の両手を掴み胸を開かせた。
「隠すな。俺にはちゃんと見せろ」
「は、はい」
力で彼にかなうはずがない。アッサリと顔の横で手を押さえられ、また先程のように喉を咥えこまれてチュウっと吸われた。
「あっ……んっ……」
ピリッとする、心地のよい刺激。同じ刺激を、優人は首筋のあちこちで発生させる。
「莉兎は色が白いから、血が出たように赤くなるな。……誰かになんの痕だって聞かれたら、オオカミに噛みつかれたって言っておけ」
胸の谷間にも同じものが発色する。きっと、莉兎の肌には赤い花びらのマーキングがたくさんつけられているだろう。
優人のものだという証拠に……
そんなにキスマークをつけられてしまったら、首が開いた服が着られない。しかしそれを焦る前に、優人に付けられたのならいいか、と、解決してしまう自分がいる。
「莉兎、知っているか……」
優人の唇が胸のふくらみへ落ちていく。片方の頂を咥え、じぅっと吸いつくと熱い舌をぬるぬると絡ませた。
「ぁ……あんっ……」
先程指で擦られたのとはまた違う感触だ。深くキスをされたときも思ったが、舌というのはとんでもなくいやらしい別の生き物なのではないだろうか。
「オオカミっていう生き物は、自分のテリトリーを大切にする。ただ凶暴なだけじゃない。考えて、自分が守るべきもののために行動できる動物だ。それだから俺は、仕事でオオカミの牙に例えられようと、まったくイヤだと思ったことはない」
そう言いながら、優人は莉兎の白いふくらみを大きく包み、柔らかく揉み上げる。彼の五指がぴったりと肌に張り付き食いこんで、いやらしく形を変えた。
「あっ、ん、んっ……」
優人の手が揉み動かされるたび、切ない感覚で胸が埋められていく。
息苦しいがイヤじゃない。甘い吐息ばかりがどんどんせり上がってきた。
「やぁ、ぁんっ……あっ……」
「オオカミは、これと決めた女を一生大切にする。どんなことがあっても守り抜くそうだ」
指のあいだから盛り上がった頂には、先程刺激を与えられたせいでぷくりと尖りかけているかわいい突起がある。
ピンクに染まった肌にも負けない艶を見せ、まるでもっと触ってもらえるのを待っているかのよう。
優人は親指と人差し指で挟み、きゅっきゅとつまみながら引っ張り出した。
「あっぁ、ダメ……つまんじゃ……」
「だから、俺はむしろオオカミでいい。わかったか、莉兎」
「は、はい……ぃ、ぅ、ンッ……」
照れくさくてとても嬉しいことを言われた気はしているのに、胸に与えられる刺激のせいで上手く頭に入らない。
片方の突起を揉みたてながら、優人はもう片方の頂を口に含む。舌で突起を弾き、ちゅるちゅると吸いたてた。
「やっぁ……ぁぁんっ……!」
胸の先端がこんなに感じるなんて、知らない。うずうずしたものがどんどん溜まって、なぜか腰の辺りがじれったくなる。
腰をモソモソ動かしていると、パジャマのズボンを取られる。ショーツ一枚になっていしまった自分を思うと、自然と太腿がキュッと締まる。
そこを優人の大きな手がしっとりと撫で、徐々に押し広げられた。
ショーツの上から足のあいだを指先でなぞられ、びくんびくんと腰が揺れる。
「……あふれてる」 -
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