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試し読み
「片方だけ可愛がったら不公平だな。此方も口付けてやろう」
そして先ほどとは違う方の胸にキスし始めた。
胸の先端をちゅうっと吸われながら、もう片方の先端はぬるぬると指で扱かれている。
たまらない快感に、フローレンティナは身体をくねらせた。
「あぁっ、あっ! それ、やぁ……っ」
「快感がまだわからないのか?」
含み笑いで言われたが、フローレンティナは否定した。
「嫌なんです、もう止めて……」
「まさか。こんな所で止めるわけがない。お前は男を知らなさすぎる。快楽もそれとわからない程ならば仕方ないが」
フローレンティナが首を横に振っても、マリウスは止めない。
彼の手は、フローレンティナの脇腹から腿へと伝って降りてくる。
やがて、指が内腿を伝って足の間にそっと触れる。
そこは乙女が秘するべき部分だ。
「やっ、いや……!」
「ここに誰も触れたことがないんだろう?」
「っ、はい……」
「俺が、お前の初めての男だ」
マリウスの指が、下着の上から撫で始めた。
柔らかな襞を無理に開かず、上下にゆっくりと擦っていく。
指が上部の突起に触れると、フローレンティナの身体はぴくんと動いてしまった。
どうしてか、そこに触れられると妙な感覚がある。
先ほどからお腹の奥が疼いているが、そこと直結しているようだ。
マリウスの指は慌てる様子もなく、蜜口から上がっていき尖りの上部まで触れるとまた下がっていくのを繰り返している。
フローレンティナの腰がゆらいできた。意識しなくても、勝手に動いてしまうのだ。
マリウスの指は尖りをごく弱く撫でるだけで去っていく。知らず知らずのうちに、フローレンティナの腰は彼の指を追って突き上げるようになっていた。
「あ、あぁ……」
フローレンティナは陶然となっている。
それが突然、マリウスの爪がひっかくように突起を強く弾いた。
「きゃぅっ!」
びくんと身体が反応して声が出た。
マリウスが興奮を滲ませた声で囁く。
「ティナのここも、いやらしく尖ってきた」
「いや、そんな……っ」
「本当だ。ほら」
フローレンティナからは見えないが、下着の薄布を押し上げるようにぷっくりと突起が膨らんでいた。
マリウスは、下着に触れる指を二本にした。突起を指で挟むようにして、上下に動かしていく。
「ん……っ、ぅ、ふ……っ」
先ほどと同じ指の動きなのに、感じ方がまるで違う。
蜜がとろとろと零れだすのを、フローレンティナは自覚した。それは下着をぐっしょりと濡らしていた。
腰をくねらせると、マリウスは襞から手を離した。
思わず大きく吐息すると、その隙をついてマリウスは下着をずり下ろしてしまった。
「あっ、やだ……」
「感じてくれて嬉しいよ、ティナ。こんなに濡れている」
「や、やっ! 見ないで……っ」
「無理を言うな」
マリウスは下着を完全に脱がすと、フローレンティナの乙女の部分に熱い視線を送っている。
フローレンティナが身を捩ってそこを隠そうとすると、彼は両手で襞を割り開いてしまった。
「やだぁっ、こんなところ見ないでっ」
「綺麗だ、ティナ。それに美味しそうだ」
「お、美味しそう……?」
想像もしない言葉を告げられ、フローレンティナが戸惑うとマリウスはやはり笑っていた。 -
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