書籍紹介
後宮恋譚~皇帝陛下の甘蜜姫~
後宮恋譚~皇帝陛下の甘蜜姫~
ISBN:978-4-596-74525-5
ページ:290
発売日:2016年10月17日
定価:本体590円+税
  • あらすじ

    冷徹な皇帝の本当の姿は――后に夢中の溺愛陛下!?

    わたくしが后なんて――! 珍しい容姿のため冷遇されていた花蓮は、冷酷無比と恐れられている皇帝・龍禅に後宮入りを命じられる。物珍しさで召されたのだと思っていたが、初夜の褥で震える花蓮を龍禅は慈しみ、蕩けるように優しい愛撫を施してくる。龍禅の指で唇で甘く執拗に乱され、花蓮は戸惑いながらも溢れる蜜を止められず……。官能後宮ラブ

  • キャラクター紹介
    • heroine_VBL-75

      花蓮

      焔国の下級貴族の娘。妾腹なために孤独な生活を強いられていた。母親が西洋人なので、容姿が特異であると蔑視されている。

    • hero_VBL-75

      龍禅

      焔国の皇帝。街で見かけた花蓮を見初める。冷酷無比で恐ろしい皇帝という噂があるが……。

  • 試し読み

    「陛下、あの……」
    「どうした」
    「わ、わたくし、何も分からなくて……。その、もし、不手際がございましたらと……。どうすれば良いのか、教えていただければそのように振る舞いますので、どうぞ何なりと仰ってくださいませ」
     勇気を出してそのようなことを口にしてみれば、龍禅は再び耳まで真っ赤にして、苦しそうに胸元をかきむしりながら、天蓋を仰いだ。
    「く……っ」
     呻き声すら上げるその姿に、酒の飲み過ぎで具合でも悪くなったのだろうかと心配になり、宮女に水でも漏ってこさせようかと声を上げかけたその時である。
     龍禅が矢庭に花蓮の薄衣に手をかけたかと思うと、それをやや荒い手つきで左右に開いたのだった。
     宮女たちの指示で、下着は着けていない。
     胸当てで隠されることのない乳房が震えながら外気にさらされ、花蓮は思わず両手で隠そうとした。が、降るように胸元に近づいてきた龍禅の上半身によって、それは阻まれてしまった。
    「白く、綺麗な胸だ」
     透けた青い血管を愛おしそうになぞり、龍禅が顔を近づける。生ぬるい吐息がかかり、肌が勝手に粟だった。
    「あ、あの、陛下、どうか灯りを……っ」
     言いかけた途端、ぢゅぅっ、と。
     信じられない音が胸元から上がる。
    「あぁぁ……ッ!」
     体内で小さな熱が爆ぜたような感覚と共に、花蓮は堪えきれない叫び声を上げていた。
     龍禅が、まだ男を知らぬ、慎ましい桃色の乳嘴に赤子のように吸い付いたのだ。――否。赤子のような、というには語弊があるかもしれない。
     それはあまりに乱暴で、噛みつくような、強引な吸引だった。
    「あ、や……陛下……」
     どくどく、と激しく血液を送り出す心臓の鼓動を感じながら、花蓮は涙目になって首を横に振る。
     こんなこと、知らない。
     こんな感覚も。
     自分を根底から変えられるかのような強すぎる刺激に、まず覚えたのは恐怖だった。
     それなのに龍禅は辞めてくれる気配を見せるどころか、歯で噛んだり、舌を巧みに動かしながら、花蓮の乳頭を弄び始めたのだ。
     吸い付く唇の強さは痛いほどで、花蓮の唇からは悲鳴ともとれるような声が迸る。
    「ひっ……、い……っ! や、いや……っ」
    「――甘い味がするな」
    「嘘……っ」
     そんなはずがない。子を産んだことがあるわけでもないのに、そんな場所から味なんてするはずが。
     だが現にその場所を舐めている龍禅がそう感じているのだから、花蓮がいくら否定しようとそんなものは関係なかった。
     龍禅は滲み出るものをもっともっとと求めるように、ぢゅ、ぢゅっ、と何度も音を立てながらその場所を吸い立てる。
    「いやぁっ、あっ、あ……ッ」
     嫌だなんて口にしてはいけないことは分かっていたけれど、本能的な恐怖がそれを許してはくれなかった。
     どうか、もうこんな恥ずかしいことはやめて欲しい。無垢な少女の心は、その一心で染まっていた。
     やがて片胸だけでは足らなくなったのか、龍禅はもう片方の胸にも手を添え、根元から握りしめ絞るように力を込める。
     まだ青い果実のような乙女の胸は微かな痛みを感じ、花蓮の顔を小さく歪めさせた。
     白く、ほんの少しだけ固さを残しているそれを、龍禅の手が解すように揉みしだく。その間にも、空いたもう一方の胸の先を舐ることはやめない。
     右、左、右……。龍禅の顔が、手が、左右それぞれの胸を行き来する。唇が、何度も何度も吸い付く。やがて胸の先端はぷっくりと膨れ、桃色から紅梅色へと変化していった。
     それでも龍禅は満足せず、指先で押し込むように捏ねたり、固くした舌先で突いたりしながら嬲るのだ。
    「あっ……や……っ、そんな、舐めないでくださ……」
     視線を落とせば、先端が固く尖って、張り詰めているのが分かる。それがいかにも男を誘っているかのように見えて、花蓮には耐えがたい光景だった。
     だが、少なくとも龍禅にとっては喜ばしい事だったらしい。固くなっている、と上機嫌な声で言うと、尖ったそれにふっと息を吹きかける。

  • 書籍購入はこちらから
    書籍
    • amazon
    • rakuten_books

    ※販売状況につきましては各WEBサイトにてご確認ください。

    電子書籍
    • amazon