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あらすじ
俺は執念深いから、一生あなたを想い続ける
茉美さん至上主義なハイスペック上司(ちょっぴりサイコパス)と溺甘オフィスLOVE♥「抱かせてください。これ以上我慢できません」密かに憧れていた取締役である上司の郷田に迫られ、熱く蕩けるような一夜を過ごした茉美。お酒のせいだと割り切り、昨夜のことはなかったことにする。でも体調不良で倒れたところを郷田に優しく介抱され、「今日から俺の家で生活してもらいます」と強引に彼の家で同居させられることになり!?
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キャラクター紹介
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静岡茉美(しずおか まみ)
企画部チーフ。28歳。小柄で童顔だが姉御肌のしっかり者。自立心旺盛で、他人を頼るのが苦手。 -
郷田 武(ごうだ たけし)
メガバンクから転職してきた取締役。32歳。前職でストーカー被害に遭い、社内恋愛はしないと公言。
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試し読み
「我慢してました。あなたの前ではカッコイイ男でいたいから……」
呟くように言われた理由に、茉美は真っ赤になってしまう。
なんだその理由。嬉しすぎるんだが!
嬉しいを通り越して、どんな顔をしていいか分からない。
茉美は両手で自分の顔を覆った。
「うわ〜ん、郷田くん、そのギャップはやばいって……!」
普段めちゃくちゃ頼れるカッコイイ男なのに、自分の前でだけはこんなに可愛いとか、心臓を撃ち抜かれすぎてやばい。このままだとキュン死にしてしまう。
「ギャップですか? 茉美さん、手を退けてください。顔が見たい」
「え〜ん、今は見ちゃダメです!」
このキュン死に寸前の悶死顔、見られてなるものか。
「そうですか……じゃあこっちを」
顔を覆った手の向こう側で、郷田の残念そうな声がしたかと思うと、太腿にキスをされた。感じやすい内腿への愛撫に、身体がピクンと反応する。
「茉美さん……この脚、俺の前以外で出さないで……」
言いながら、郷田は太腿の肉を味わうようハムハムと甘噛みをした。硬質な歯の感触が自分の肌に柔らかく食い込む感覚に、ぞくんと腰に慄きが走る。
「出さないでって……」
「誰にも見せたくない……こんな可愛い脚、見たら皆ふるいつきたくなるに決まってる……」
そんなことを思うのはあなただけです、と言いたかったが、脚を齧りながらこちらをじっと見つめてくる郷田の目が、なんだかご主人さまの許しを待つ大型犬に見えてしまい、茉美は「くっ……」と唇を噛んだ。
だからそのギャップ、やめてください。弱いんで。
「い、いいよ……」
元々、ショートパンツなど、脚を出す格好は家でしかしない。必然、家族か郷田の前でしかしないだろう。
茉美の了承に、郷田はホッとした表情になって「良かった」とため息と共に吐き出すと、脚への愛撫を再開する。
太腿を舐めたり齧ったしていた郷田の口が、だんだんと脚の付け根へと下り始めた。
やがてショートパンツの脇から指が入り込み、ショーツのクロッチの部分を撫でる。そだけでもう、下腹部が期待に熱くなった。
郷田の指は生地の上から入り口の形を確かめるように撫でていたが、やがてショーツを捩るようにして中へ侵入してくる。
「んっ……!」
つぷり、と太い指が泥濘の中に差し入れられ、その感覚に茉美の身体が強張った。
自分の内側に何かが押し入る瞬間は、いつも緊張してしまう。多分、女性は侵入者に怯えるように遺伝子に組み込まれているのだ。
それでも女性の身体が解れていくのは、相手への愛情と信頼ゆえなのだろう。
それを知ってか知らずか、郷田の指が宥めるように優しく膣内を掻き回す。快感を無理に引き出そうとするのではなく、茉美の身体が郷田に慣れるのを待ってくれているような、そんな動きだ。
「ん……郷田、くん……」
彼とキスがしたくて、茉美は両腕を開いて名前を呼んだ。
郷田はすぐに意図を理解してくれて、身体を折り曲げるようにして顔を寄せてくる。
その逞しい首に腕を巻き付け、茉美は自分から彼にキスをした。
舌を絡め合いながら、郷田の指がなおも茉美の内側を掻き回す。蜜襞をこそぐように動かされると、お腹の中がギュッと動いて彼の指を締め付けるのが分かった。身体が郷田の愛撫に反応し始めた証拠だ。
その動きは彼の指にも伝わったのだろう。郷田がフッと吐息で笑い、親指で陰核をそっと摩った。
「んんっ!」
いきなり一番敏感な肉粒に触れられて、茉美はキスをしたまま悲鳴を上げる。
それを皮切りに、優しく緩慢だった愛撫が一気に激しさを増した。
指が二本に増やされ、陰核を捏ねくり回される。
「んっ、むゥっ、んぁっ、あっ、あぁっ」
矢継ぎ早に与えられる快感に、奥からどぷりと愛液が溢れ出した。郷田の指が自分の内側で泳ぐように蠢いて、グチュグチュと粘ついた水音を立てる。
柳腰がゆらゆらと物欲しげに揺れ始めた。
「ん、あっ、ご、うだ、くんっ……気持ちい……、気持ちいいっ」
至近距離で郷田の目を見つめてそう喘ぐと、彼はうっとりとした眼差しで額を合わせてきた。
「はぁ、茉美さん……可愛い……そんなトロトロの顔して……」
恍惚とした物言いとは裏腹に、郷田の指の動きは激しくなっていく。溢れた愛蜜でぬるむ親指が、快楽に勃ち上がり充血した陰核を容赦なく甚振った。
「あっ、あっ、あっ、だめ、きちゃう! きちゃう、ごうだくんっ」
一気に膨れ上がる愉悦の兆しに、茉美は郷田の首にしがみつき、四肢を戦慄かせる。
「茉美さん、武、です。俺の名前、呼んでみて」
快感に麻痺した脳では何を言われているのか分からない。
今にも弾けそうな火の玉のような愉悦を抱え、茉美がイヤイヤと首を振った。
「あんっ、あ、いく、いっちゃう……」
「武、ね、茉美さん、ほら、呼んでみて、その可愛い声で……」
「た、たけっ、たけし、いっちゃうっ……!」
縋りつくように叫んで、茉美は高みに駆け上がった。
身の内側で膨れ上がった愉悦の光の玉が炸裂し、全身が重力から解放されたように軽くなった。だがそれは一瞬で、トンネルを抜けた瞬間のように眩しさが消え、やがて快楽の名残が雪のように身体の上に降り積もる。
ゆっくりと筋肉を弛緩させていくと、ドッと身体の重みが戻ってきて、クタリと手足をテーブルの上に投げ出した。
「ああ……茉美さん、可愛い……可愛い……」
まるで譫言のように「可愛い」を繰り返し、郷田が真上から見下ろしてくる。
うっすらと瞼を開けると、瞳孔の開き切った郷田の瞳と目が合ってドキリとした。
「ご、うだくん……」
絶頂の余韻を引きずりながら名前を呼ぶと、郷田が不満そうに目を細める。
「違うでしょう? 茉美さん。さっき呼んでくれたみたいに呼んでください」
イかされる直前に彼の名前を呼んだことを思い出し、茉美は少し照れながらもおずおずと口にした。
「た、武、くん……」
名前を呼ぶと、郷田が花が綻ぶように笑った。
(う、うわ……!)
その艶やかな微笑みに、茉美の心臓がドクンと音を立てる。
男性の笑顔を見て、花のようだと思ったのは初めてだ。
それも、牡丹か薔薇か……大輪の艶やかな花の王が咲き綻ぶ瞬間を見た気分だった。
本当に美しい人というのは、性別をも凌駕するものなのかもしれない。
「茉美さん!」
感極まったように名前を呼び、郷田が覆い被さってキスをしてくる。
それを素直に受け止めていると、ショートパンツをショーツごと引きずり下ろされた。
同時に郷田が自分の穿いているデニムの前を寛げる音がして、ヒタリと熱い物が押し当てられるのを感じた。
そのまま挿入されるのでは、と慌てた茉美は、郷田の顔を押し戻すようにして唇を離した。
「郷田くん、避妊……!」
「分かってます。まだ挿れません」
そう答える郷田の声は、興奮のせいなのか荒ぶっている。
ハーッ、ハーッ、と深い呼吸を繰り返しながら、郷田が上体を起こした。
そして茉美の両膝を抱えると、割れ目に沿って自身の肉棹を擦り付け始める。
「あっ、や、これ……っ!」
先ほどの愛撫と絶頂で茉美の蜜口は愛液が滴っていて、それが潤滑油となって郷田の腰の動きをスムーズにしていた。張り出した亀頭の部分で陰核を擦られ、茉美の身体にまた快感の電流が走る。
「あっ、あっ、う、ふ、ああっ!」
矢継ぎ早に繰り返されるピストン運動で、感じやすい肉粒を幾度も嬲られて、先ほど達したばかりの身体にまた熱が灯り始める。
「ああ、茉美さん、茉美さん……可愛い、その顔、可愛い……!」
快楽に蕩ける茉美の顔を、郷田がうっとりと見つめてくる。それが恥ずかしいのに、嬉しかった。
やがて郷田は茉美の膝を合わせるよう移動させた。そうすると茉美の太腿の間で郷田の剛直を挟み込むような体勢になり、郷田の腰の動きが加速する。
「あっ、あっ、ぁあっ、また……また、きちゃうぅ……!」
緩急をつけて陰核を攻められ続け、茉美はビクビクと身体を痙攣させながら呻く。
先ほどイかされたばかりなのに、こんなにすぐまたイかされそうになるなんて、と頭のどこかで悔しがりながらも、お腹の奥の疼きは強くなるばかりだ。
「ああ、茉美さん、茉美さん、俺もっ……!」
郷田の唸り声と共に、太腿に打ち付けられる腰の速さと強さが増した。
「ひ、ぁっ、ぁああっ、あ──!」
「茉美さん!」
郷田が叫ぶのと、茉美の絶頂は同時だった。
身体をビクビクと痙攣させる茉美の平らな腹の上に、熱い射液がビュクビュクと吐き出される。勢いがありすぎて、一部はキャミソールの上にまで飛んできた。
白い液体が自分の身体と衣類を汚していく様子をぼんやりと見つめていると、郷田が腕を伸ばしてテーブルの隣にあるチェストの引き出しを開けていた。
ティッシュを取ろうとしているのだろうかと思っていた茉美は、彼が手にしているのが銀色の小さなパッケージだったので仰天する。
明らかに避妊具である。
「え……郷田くん……」
今出したばかりじゃないか、と言おうと視線を落とした茉美は、絶句してしまった。
郷田の逸物は、未だ天を突く勢いで雄々しく勃ち上がったままだったからだ。
とても一度果てたとは思えない、凶暴な姿だった。
「茉美さん、そういえば妊娠の件は?」
「え? あ、まだ、生理は来てないけど……基礎体温からして、多分大丈夫、だったけど……」
「そうか……残念」
最後の方はボソッとした声だったので聞き取れなかったが、とりあえず今はそれどころではない。
「う、嘘でしょ……? なんでまだ勃ってるの……?」
思わず考えていることをそのまま口にすると、郷田が申し訳なさそうに謝ってきた。
「すみません。俺、一度で満足できることが少なくて」
「……え……」
今何かすごいことを言わなかったか、この男。
「茉美さんとは体格差も体力差もあるから、挿れる前に一度出しておかないと、途中でへばらせちゃいそうで……」
困ったような笑顔で言いながら、郷田は手早く避妊具を装着する。ピンク色のコンドームを被った陰茎が、凶悪な角度で揺れていた。
「茉美さん」
「あ……うそ、本当に……?」
茉美が現実を直視できない間にも、郷田の手が両脚を割り開いて、蜜口に硬い切先がクチュりと音を立てて陣取った。
「行きますよ」
うっとりとするほど艶やかな囁き声を合図に、ずぶりと最奥まで串刺しにされる。
「ヒァアッ!」
隘路をこじ開けるようにして貫かれ、痛みに似た快感に茉美は甲高い声で鳴いた。
好きな男に犯されて、蜜襞が歓喜に戦慄いているのが分かる。太く硬い雄の肉にみっちりと満たされる幸福に、身体中の細胞が沸き立っていた。
「ああ……茉美さんの膣内、あったかい……!」
郷田がため息のように言った。
その声がひどく幸福そうに聞こえて、茉美の胸がキュンとなる。自分の中で彼が快感を得ているのを、嬉しいと思うのはおかしいことだろうか。
「たけ、し……くん」
自分の気持ちと連動するように、蜜筒が彼をキュウキュウと歓待している。
郷田は一瞬息を吞んで切なげに目を細めると、茉美の膝を抱え直して呟いた。
「ああ、茉美さん、ごめんなさい、手加減、できないかも」 -
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