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あらすじ
そんなに赤い顔で見つめられたら、私の理性が焼き切れそうだ
“運命の花嫁”に選ばれたら紳士的な王太子が豹変って!?王太子エルヴィスの花嫁選びの儀式の後、運命の乙女の証しとされる“花の形の痣”が浮き出てしまった令嬢ルシア。畏れ多くて逃げたけれど、エルヴィスに捕獲され離宮に軟禁されて!? 「俺に食べられる覚悟はできた?」と甘く迫られ肌を重ねてしまう。強い独占欲に翻弄されつつ彼に惹かれるルシアだけど、王太子妃となる自信が持てなくなって……!?
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キャラクター紹介
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ルシア
伯爵令嬢。好奇心旺盛で鳥や動物に懐かれがち。エルヴィスにひっそり片想い中。 -

エルヴィス
王太子。堅物で花嫁を選ぶ儀式や恋愛を信じていなかったがルシアと出会い変化。
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試し読み
頬にくすぐったさを感じて、夢の世界から浮上する。うっすら目を開けた先には、寝起きには眩しすぎる男がいた。
「おはよう、ルーシャ」
「おは、よう……ございます。え、もう朝?」
「ううん、まだ夜。深夜は回っていないけれど」
外は暗いままだ。どうやら一時的に覚醒したようだ。
エルヴィスは寝ているルシアの顔を間近で堪能していたらしい。頬や耳に口づけをしていたところで、ルシアが目を覚ましたのだとか。
「そうだったのですね……てっきり今日はもう殿下とは会えないのかと」
「俺も離宮に住むって話だったと思うけど、遅くなってすまない。それよりルーシャ。今、名前を呼び間違えたね」
「寝起きなのでご容赦を……」
ぼんやりした頭で受け答えをする。
だが胸元がスースーしていることに気づいた。
「……エルヴィス様? なにを」
「ルーシャと親睦を深めようと思って。目が覚めたようだし、言い間違えのお仕置きもしないと」
前開きの釦を外されて下着が露わになる。手際よく寝間着を脱がされてしまった。
「ちょ、ちょっとエルヴィス様っ」
眠気が一瞬で覚めた。一昨日の馬車での出来事を鮮明に思い出す。
昨晩エルヴィスと宿に泊まったときは別々の部屋だったため、油断したようだ。
「手癖が悪すぎませんか……!」
――というか、どうしてこの部屋に!?
寝台の上で下着姿にさせられて、ルシアは顔を真っ赤にする。プルプル震えながら罵倒するが、エルヴィスの微笑は崩れない。
「もうずっと我慢していたんだ。君を食べたくて食べたくて……でも怖がらせるべきではない。順序を守らないといけないと思っていたんだが、もう限界」
「ひゃあっ!」
片脚を持ち上げられて、つま先に口づけられた。
麗しい王太子が足にキスを落とすなど、背徳的な光景でルシアの心臓がドクンと跳ねる。
「ルーシャが俺を好きだと言ってくれてうれしかったよ。でも君の感情はまだ恋心に気づいたばかりだと思っている。リリアンを慕う気持ちより少し上くらいだと」
「えっ、そんなことは……?」
好きという感情にも種類がある。友人に対する感情と異性に対する感情は同じとは限らない。
「俺はね、君にもっと男として意識されたい。俺がいないと夜も眠れないのだと泣いて甘えるくらい依存させたいんだ」
「え……っ!」
――なんか思っていたのと違う!
笑顔でとんでもない発言をされた。
日常会話で「依存」という言葉をはじめて聞いたかもしれない。
「でも、私はもうエルヴィス様が好きだと自覚していますよ? 他の人とはキスがしたいなんて思いません」
「他の男とは絶対してはダメだと告げていたから、刷り込まれただけの可能性もある」
エルヴィスが怪しく微笑む。
彼に頬を撫でられて、指先で唇をなぞられるだけでルシアの官能がじわじわと呼び起こされそうだ。
「エルヴィス様は、私をどうしたいの……?」
「俺は君と既成事実が作りたい。他の男が入り込む隙間もないほど、君の心を俺でいっぱいにしたい。そしてお尻の痣も定着させたいかな」
「三つもって、欲張りすぎでは……?」
既成事実と聞かされてわからないほど初心ではない。婚約が解消できないほどの確固たるなにかがほしいそうだ。
「ちなみに痣が定着ってなんですか? エヴァン様は確か、時間が経てば消えると仰っていましたが」
「儀式から三か月以内にここで俺の精を受け止めたら、痣が定着するんだ」
エルヴィスはルシアの下腹を軽く撫でた。
「あ……っ」
素肌の上から肌を撫でられたら身体が気持ちいいことを思い出してしまう。
――痣が消えるまでに既成事実を作ったら、痣が消えないってこと……? つまり歴代の王妃様は全員同じ道を辿って……!?
愛を知った王家の男は一途らしいが、裏を返せば執着が凄まじい。
こうして色香を放ちながら迫られたら、ルシアのように色恋に慣れていない初心な令嬢はひとたまりもないだろう。
「でも、あの、順序! 順序を守るとか仰っていませんでしたか!?」
「愛を育むことも大事だよ」
エルヴィスは自身のシャツを脱ぎだした。
まさか正式な婚約もする前に彼の素肌を見る羽目になるなんて……ルシアははくはくと口を開閉する。
お金を払ってでもエルヴィスの裸体を見たいと懇願する女性は多いだろう。そんな絶世の美男子が自分の腰を跨いで服を脱ぐなど、想像もしたことがなかった。
――ど、どうしよう……視線が逸らせない……!
心臓がうるさくて騒がしい。脱いだシャツを乱雑に放る姿がいつになく野性的に見えてドキッとする。
「君が無防備な姿を見せる相手は俺だけだよ、ルーシャ」
「あ……っ」
手を心臓の上に乗せられた。指先からルシアの鼓動が伝わっているだろう。
――触れられているだけなのに皮膚が熱い。殿下に触られたら、身体が火照っちゃう。
誰でも同じだとは思っていない。相手がエルヴィスだからこうなるのだ。
「ドキドキしている。俺に食べられる覚悟はできた?」
胸から臍まで優しく撫でられた。その触れ合いがもどかしくて、ルシアは無意識に腰を揺らす。
――お腹の奥がまた、きゅっとする……なんで? これが感じるってことなの?
下腹が疼いて止まらない。まだキスもされていないのに、ルシアの感度が上がっているようだ。
羞恥心が高まる。恥ずかしさのあまり、ルシアは身体を横向きにした。
「み、見るの、禁止です……!」
枕をギュッと抱き寄せた。下着姿というのも十分恥ずかしい。
「そんな可愛い抵抗をされたら俺の我慢が切れてしまうのだけど」
エルヴィスの目が据わっている。彼は躊躇いなくルシアの下着の紐を解いた。
「あ、ダメっ」
――しまった、今日はお城で支給された下着をつけていたから……!
今まで紐で調節できるような心もとないものは着用したことがない。
一糸まとわぬ姿をエルヴィスに晒す。
これまで彼に胸や脚を見られたことはあっても、なにも身に着けていない状態ははじめてだ。
「エルヴィス様……」
「君は本当に、俺を煽るのがうまい。そんなに潤んだ瞳で見つめられたら懇願されている気分になる」
空色の瞳に情欲が灯る。
彼の手にルシアが身に着けていた下着が渡っていた。触れられるのも恥ずかしい。早くどこかへ投げてほしい。
「まだ、正式に婚約もしていないのに……裸を見せるなんて」
「婚約は時間の問題だから多少前後しても問題ない。でも君は恥ずかしいよね」
ルシアは何度も頷いた。
触れられることが嫌なのではない。ただ、凄まじい羞恥で顔が沸騰しそうなのだ。
「恥ずかしさを感じないためにはなにが大事だろう」
「服をください」
切実な願いを口にしたが、あっさり却下を食らう。
「たくさん恥ずかしい経験をしたら慣れるよね」
――エルヴィス様って、実は結構いい性格をしていると思う!
紳士で常識人な彼はどこに消えたのだろう。
エルヴィスはルシアをうつ伏せにさせた。臀部の割れ目の上に浮かんだ花の痣をゆっくり撫でる。
「あぁ……ダメ、ぞわぞわしちゃう……っ」
以前も感じた痺れが走る。
エルヴィスに花の痣を触られるだけで、快感に似たなにかがこみ上げてくるのだ。まるでルシアの感度が急速に高まっているかのよう。
「効果があってよかった。ここも誰にも触れさせてはいけない」
腰を持ち上げられた。
恥ずかしい体勢になり、ルシアは声にならない悲鳴を上げる。
――効果ってなんのこと!?
「見ちゃ、いやぁ……」
「ルーシャの身体は全部愛らしい」
痣が浮かんだ箇所にキスをされた。その瞬間、不意打ちのようにルシアの胎内に溜まっていた熱が弾けた。
「アァーーッ!」
全身に甘い痺れが走っている。身体から力が抜けて崩れるように寝台に突っ伏した。
「はぁ……な、に……?」
こんな風に強い快楽を感じたことがない。
身体のいたるところに触れられたが、直接的な刺激はさほど与えられていない。それなのに、痣にキスをされただけで達したらしい。子宮がふたたび疼きだす。
「軽く絶頂したようだ。凄まじいな……」
彼はリップ音を奏でて臀部にキスをした。舌先が花の輪郭をなぞるように淫らに蠢く。
「はぁ、んぅ……っ! それ、ダメで、す……」
――くすぐったくて気持ちよくて、わけがわからなくなる……!
身体の奥から絶え間なく蜜が零れて太ももを伝う。脚を動かすだけで水音が響いた。
何故これほどまでに濡れているのかもわからない。
「わ、私、なんて粗相を……見ないでぇ」
恥ずかしすぎて視界が滲みだした。
身体に力を入れたいが、絶頂の余韻からうまく抜け出せない。
「君は本当に、泣き顔も愛らしい……大丈夫だよ、ルーシャ。今回の儀式では、占術師に少し特殊な依頼をしたんだ。花の痣に触れたら、花嫁がより気持ちよく感じられるようにしたいと」
「あぁッ!」
エルヴィスが愛おし気に痣を撫でる。
つまり彼が痣に触れるとルシアの感度が増すようだ。
そんな特殊な効果までつけられるとは知らず、ルシアは絶句する。
「なぁ……っ!?」
顔を真っ赤にしながら眉を吊り上げた。大事なことは最初に言ってほしかった。
――そうしたら絶対に触らせないようにしたのに!
そう思いつつも、無駄なあがきかもしれない。
「怒った顔もたまらなく可愛い。困ったな、君はどんな表情をしていても魅力的だ。俺の欲情が止まらなくなる」
――最後の宣言、いる……?
エルヴィスは艶っぽい吐息を零しながら、窮屈そうな下穿きを緩めた。
ルシアは慌てて首を正面に戻す。見てはいけないものを見たくない。
「あの、私……!」
貞操の危機を感じる。心臓がドキドキしすぎて破裂するかもしれない。
だが四肢にうまく力が入らない。痣にキスまでされたら、感度はさらに増すのだろうか。
――頭ではダメだとわかっているのに、どうしよう……身体が期待しているみたい。
エルヴィスに触られることが嫌ではない。このままどうにかなってしまいたいと思う自分もいるのだ。
この状況が発情なのだとしたら、どうしていいかわからない。
痣の影響はあるだろうが、ルシアが無理やり気持ちよくさせられているわけではないことはわかっていた。
「想像以上にルーシャが可愛すぎて我慢ができそうにない。一度出させてほしい」
そう呟いたエルヴィスはルシアの腰を両手で支えると、雄々しく反り上がった楔をルシアの脚の付け根に挟みこんだ。
――え……? これ、なに? -
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