-
あらすじ
もう一度、君を愛してもいい?
再会した元カレが、まさかの溺愛パパになりました!?留学先で出会った公輝と恋に落ちるも、身分差を感じて彼の前から姿を消した美那。その後、妊娠が発覚し、一人で息子を産み育てていた。そんなある日、会社の副社長として公輝が目の前に現れる。「二度目は逃がしてあげないよ」別れから四年がたっているのに、一途に美那を求めてくる公輝。息子ごと愛情を目いっぱい注がれる日々が始まって……!?
-
キャラクター紹介
-
前川美那(まえかわ みな)
リビング・フロントヤードの社員。留学先で出会った公輝と恋をして乃恵瑠を授かり、ひとりで産み育てる。 -
戸ノ崎公輝(とのさき こうき)
戸ノ崎ホールディングスの御曹司。様々な言語を操るマルチリンガル。美那のことが忘れられずにいた。
-
-
試し読み
「覚えてる? 俺が、どんな風に美那を抱いたか」
公輝は、そっと乳房を下から摑み上げた。ぐっと持つと手を離して、また持ち上げて、落として。そうして感触を楽しんでいる。
胸は柔らかそうに揺れ、カップの中ですれる乳首は、微かに立ち上がってきていた。
「んん……覚えて……る……っ」
「よかった。昔からね、美那は、胸の横側をかわいがられるのが好きだった」
「あっ」
あっさりとホックを外されたブラジャーから、美那の胸がまろび出た。
すでに立ち上がりかけた乳嘴は、外気にピン、と主張を激しくした。
そんな乳嘴を無視して、公輝は胸の横側を触れるか触れないかの弱さでなぞる。そのあいまいな刺激は、もどかしかったが、同時に甘い快楽をもたらす。
「うん……んんっ」
「ここ、覚えてる? ここを舐めると美那はいつも気持ちよさそうにしてた」
公輝の固い指が、胸の横を何度も何度も揉み上げる。
覚えている、そうやって愛撫されたことも。
そして、その指にペンタコがあったこともはっきりと覚えている。たくさん努力して、勉強を続けていた人の手だ。
はぁ、と美那は熱い息を吐いた。後ろ抱きにされているせいで、快楽から逃れることができない。
「公輝、くん……っ」
「気持ちいい? 美那」
こくこくと頷く。公輝はにっこりと笑った。
それから、愛撫される度にぷるぷると震えていた乳嘴を、公輝は両方、きゅうとつまんだ。いきなりの強い刺激に、美那は体をそらした。
「あっ、やっ……だめっ」
「んー?」
硬くなっている頂をくりくりとこね回されて、美那は反射的に逃げようと身をよじる。
しかし、公輝に後ろからがっちりと抱きしめられているし、両方の胸は彼の大きな両手で包み込まれ、愛撫されている。逃げようとしても、その中で身じろぎするだけで精一杯だ。
逃げ場はない。その上に、腰に感じる公輝の熱に、くらくらしてくる。
するすると身じろぎに合わせるように公輝の片手が、胸から腹、へそをたどり、ショーツの上から美那の割れ目に指を這わせる。
ぴしゃりと水音がする。
ショーツはすでに、美那から溢れた悦びで濡れていた。
見た目がかわいいからと選んだ繊細なショーツは、愛蜜を零してしまっている。
「うう……」
恥ずかしくて、膝を閉じようとすると、その足を公輝にやんわりと止められた。大きな手が膝頭を割り、そっと白い腿を撫であげる。
「だめ、恥ずかしくないよ。俺に見せて」
「でも……」
「美那が感じてるって思うと、興奮する」
公輝の声は、欲がこもり、低くかすれていた。
ショーツの上から、割れ目を何度もなぞられ、その度に、体の奥からこぷりこぷりと蜜が溢れる。
「こ、公輝くん、よ、汚れちゃうから……!」
「うん。そうだね」
「あっ。ひゃ……っ」
美那の抵抗は、簡単に崩落してしまう。
公輝の左手は大きく開かれ、美那の両胸の頂を押し潰すようにして愛撫している。そして、右手はショーツを避け、公輝の指が濡れそぼった割れ目に触れた。
両方の胸に、甘い蜜を零す花弁、そのすべてに触れられて、美那は首を振る。
「あ……っ、んんっ」
くちゅくちゅ、と音を立てて、割れ目を開いた。公輝の指は、すぐに美那の入り口にあてられた。
狭い蜜洞に公輝の指が忍び込む。しなやかな指先、それが、美那の中を刺激する。
もう何年も触れていないのに、公輝が触れただけで、その奥にあるなにかが、覚えのある熱が欲しいと訴える。それは理性ではない、感情だった。
強い、強い感情。
美那の体中を支配したその感情は、この男が欲しい、ただそれだけだった。
「はぁ……あっ……だめ」
「だめ? なにが? 両方の乳首を転がされるのが? それとも、こっち?」
公輝は尋ねながら、美那の胸をいじる手で乳嘴を強くこね、もう片手は蜜洞の中をゆるゆると刺激する。
美那の中で指が動く度、きゅうきゅうと形を変える。体は覚えている。公輝に愛される感触を。
だから、あさましく求めるのだ。
視線を逃がす場所がなくて、目をぎゅっとつむるしかない。
「あ、あ……っ、や、やだぁ」
くちゅ、くちゅ、と粘着質な音がどんどん大きくなる。その音を聞くと、きゅうきゅうと公輝の指を締めつけてしまう。
胸も蜜壺も刺激され、美那の体はびくりびくりと震える。
公輝に触れられたところが、熱い。
「気持ちよさそう。美那」
「んん、公輝くん……は?」
「美那の気持ちよさそうな姿を見てるだけで、俺も気持ちがいいよ」
美那の柔らかな尻たぶに公輝の熱い杭が押しつけられる。先ほども硬くなっていたが、より熱を帯びて凶暴さを見せつけている。
だが、その熱に、美那の腹の底が悦ぶ。
知っている、彼を受け入れる感動を、与えられる悦楽を。美那は知っている。全身で受け止めていた日々があった。
美那は力の入らない手で、公輝の手を制した。
公輝は愛撫を止めて、首を傾げる。
「美那?」
「……公輝、くん……、お願い、入れて」
公輝の瞳が、きゅうと小さくなった。
美那はベッドの上に押し倒されて、のしかかってきた彼の重みを感じる。お互いを隔てていた頼りのない下着は、あっさりと脱がされ、床に落とされる。
「入れるよ……痛かったら、言ってね」
そして、蜜口に熱杭が触れる。ちゅう、とまるで口づけるような音が立って、美那は両手で顔を覆った。
真っ赤になった顔を、見てほしくなかったからだ。
「だめ。顔、見せて。感じてる美那の顔、見たい」
美那の手をそっと取って、公輝は指を絡めた。
「真っ赤だね、かわいい」
額にキスをして、それから、再び深いキスをする。
このキスは、だめだ。なにも考えられなくなる。上あごをこすられ、舌を絡めとられ、心地よさになにも浮かばない。
舌と舌が絡み合い、口の端からどちらのものとも分からない唾液がつぅと垂れる。
美那の体から力が抜けたのを見計らって、公輝は一気に腰を押し進めた。
「ああっ。ふ……んんっ」
指とは比べもののない熱量が、狭い隘路をこじ開ける。
ぐちゅん、と特別大きな音を立てて、公輝の腰と美那の腰がぶつかった。
「大丈夫?」
こくこくと頷く。美那の口からは、言葉にならない息が出てくるだけだ。
律動に合わせて、雄槍が行き来する。硬くくびれた先端が、美那の内壁をこする度に、甘ったるい声が漏れる。
口から零れ落ちた嬌声は、公輝の舌に絡めとられ、お互いの間にあいまいに消える。
気がつけば、室内には規則正しいベッドの軋みと、蜜の音、そして、ふたりの息遣いだけが響いている。
時折思い出したように口づければ、さらに深いところをえぐられ、美那は体をそらした。
抱きしめ合った体も少しも離れないようにと腕を伸ばすと、公輝は隙間を埋めてくれた。
汗ばむ彼の胸に、美那の胸の尖りがこすれる。
「そ、それ、……いやぁ」
「どれ?」
どれ? と言いながらも、公輝はぺたりとくっつけた体を揺さぶった。硬く尖った乳嘴は汗ばんだ公輝の肌とこすれ合い、もどかしいが、はっきりとした快感を伝えてくる。
もっと、もっと強く。
そんな淫らな思いがこみ上げてくる。
恥ずかしい。でも、気持ちがいい。公輝が与えてくれるすべてが、美那の体を変えていく。 -
関連作品