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あらすじ
ナイショのとろ甘オフィスラブ♥
敏腕社長の海斗の秘書に抜擢された真帆は、彼と一夜を共にしてしまう。お酒のせいで記憶がないまま「あなたと俺は“そういう”関係です」と、“愛人宣言”されちゃって!? 冷徹と恐れられる彼に優しくトロトロに甘やかされて、愛されていると勘違いしそうになってしまう。好きだからそばにいたい、でもこのままの関係でいられるはずもなく…?
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キャラクター紹介
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塚口真帆(つかぐちまほ)
“鈍感力”を買われて社長秘書に抜擢された29歳のOL。紅茶が趣味。 -
園部海斗(そのべかいと)
“冷酷”と評される27歳のイケメン社長。優秀だが口下手で不器用な性格。
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試し読み
こ、え。
出しちゃダメだ。
私は両手で口を押さえて、ベッドの上、私の全身を舐めて嚙んで時折キスマークを付けてくる海斗さんにされるがままになっている。
「……っ、ふぅ……ッ」
息が漏れる。
私の反応に、海斗さんはわざとらしいリップ音で乳房の先端のすぐ横にキスマークをつけて──そのまま先端をカリッと嚙んだ。
「ゃ……っ、はぁ、っ」
腰が跳ねる。
(な、なにされてるの私──!?)
海斗さんの指が、すっかりドロドロに蕩(とろ)けてる私のナカに、一本だけ押し挿入(は い)る。
そのまま、ぐちぐち、と動き出す指。
思わず上がる、自分でも恥ずかしいくらいの甘い甘い声。
(こんな声、だめ)
聞かせられない!
詩織さん、まだ起きてるよね!?
「っ、ふぅ、っ」
ぽろ、と涙が零(こぼ)れた。
我慢しすぎて、頭が蕩けそう。
海斗さんは私の鎖骨を甘嚙みして、指は相変わらずナカで蠢(うごめ)いている。
一本、増やされて。
「真帆?」
「っ、ふぁ、はい……っ」
「もうあの男とふたりきりで会うのは……話すのも。止めてください」
あの男?
エバンズさん?
「ふ、ぁ、っ、なんで……?」
「ダメなものはダメ」
む、と子供みたいな顔に海斗さんはなって。
そんな表情は珍しくて、思わず見つめる。
海斗さんは少し恥ずかしかったのか、目を逸らして──え?
耳が赤い。
(思い上がり?)
身体中を快感でめちゃくちゃにされながら、私は思う。
(勘違い? でも)
胸がきゅうんと甘くて痛い。
ねえ、海斗さん、ねえ。
「……っ、ヤキモチ、ふぁ、っ、妬(や)いて……くれました?」
海斗さんはぐっと言葉に詰まる。
ごまかすように、指がまた、増えて。私はまた手で口を押さえる。
(ヤダ、ヤダ、ヤダ……っ)
来ちゃう、来ちゃうよ、どうしよう。
イくとき声、我慢できないかも……っ!
「……妬いた」
ぐちゅんぐちゅん、ってナカを攪拌(かく はん)するようにしながら、海斗さんは呟く。
頸動脈あたりを、くちっと唇で甘嚙みしたあとに。
「めちゃくちゃ妬きました」
嬉しくて脳がフリーズしてしまう。
嫉妬してくれた。ヤキモチ妬いてくれた。
愛人なりに……そりゃあ、本気じゃないにせよ。
ちゃんと……それなりに、だろうけれど、でもちゃんと好きでいてくれてる、んだよね?
「嬉し、ッ、ふぁ、……あッ!」
もう、ダメ。
きゅんってナカから快感で身体がコントロールできなくなる前に、なんとか私は喘(あえ)ぎながら言う。
「き、す。キス、して……っ!?」
嚙みつくようなキスが降ってきた。
くぐもった声で叫びながら、私はイく。みっともなく、海斗さんにしがみついて。
くてん、と力が抜けた私から唇を離して、海斗さんはよしよし、と私の頭を撫でてくれる。
「気持ちよかったですか」
「……はい」
「よかった」
海斗さんは笑って。
ちょっと嬉しそうだったから、私はまた胸がきゅんって痛む。好き。
優しくキスされたあと、ずぶりと熱が挿入ってくる。
切ないくらいに、気持ちいい。
「ゃ、あ……ッ!」
「ナカ、すご……熱い、です」
海斗さんが苦しそうに言うから──私は嬉しい。
気持ちよさからくる苦しさだって、鈍感な私にだって分かるくらいに、海斗さんが熱い息を吐いたから。
やがて始まる抽送に、私はただ揺さぶられるだけ。
私のナカは蕩けて脈打って、バカみたいに海斗さんのを咥(くわ)え込んで。
私はあふあふと声を抑えながら、荒い息を繰り返す。
ず、ず、って海斗さんが動く。出入りが分かってしまうくらいに深く、深く打ち付けられて。
「ぁ、ダメ、海斗さ……っ、声、いっぱい出ちゃ、ぁうッ、らめっ、あう……ぅンッ!」
「出したらいいのに」
さっきから思ってたんですけど、と海斗さん。
「ウチは部屋の防音もしっかりしてます」
「そ、れ早くッ、言ってくださぁ……ッ」
「ごめんなさい、声を我慢するあなたが可愛すぎて」
「可愛……っ!?」
唐突にそんなことを言われて、同時にくちゅんと海斗さんのが抜かれた。
「可愛い顔も見ていたいんですけど」
「……ふぁ、っ」
「あなたは割とこうされるの、好きだから」
くるりと身体をうつ伏せにされ、腰を持たれて、一気に奥まで貫かれた。
「ゃ、ぁぁぁあンッ!」
「……っ、あー、声、可愛い」
ぐちゅんぐちゅん、抽送を緩めることなく海斗さんはまた「可愛い」って言う!
私は多分、耳まで真っ赤。
「ほんとうに、……あなたは」
「……っ、は、ぁッ」
「なんであなたなんだろうなぁ」
またもや禅問答。
フワフワしてる頭に、身体の芯から快楽が押し寄せて。
(蕩けて、死んじゃう……)
枕をぎゅうっと握って、私は思う。
多分これ、死んじゃう。
こんなに気持ちいいの、だめ。
やめて、動かないで、って言いたいのに、私の口からは淫らな呼吸と声しか零れない。
「ゃ、ぁ、……あッ……イ、っちゃ……うっ、来ちゃうッ、海斗さん、海斗さ……んッ!」
されるがままに、揺さぶられて。
与えられる快感の連続に、ナカが脈打つ。ドクンドクン、って狂おしく締め付けて蕩けて達する。
「ふぁ、ぁ……っ、ぁ」
何も考えられないくらくらした脳みそ。そこにばちゅんばちゅんと、構わず海斗さんは打ち付ける。
「む、り、まってぇ、ッ、イってるからぁ……ッ」
淫(みだ)らに私は首を振る。
海斗さんは待ってくれなくて。
ナカで、きゅうと海斗さんのが質量を増した。
……おっきく、なってるから……海斗さんも、イくの、かな?
抽挿が激しくなる。
身体ごと抱きしめられて、その熱でふたり、溶け合ってしまいそう。
『俺にはあなたしかいないのに』
(……あなたしかいない、って)
さっき海斗さんはそう言ってくれた。
今は私だけってこと?
私だけが──海斗さんにこうやって、触れられる。
──それが、とても嬉しくて。
強い快楽で、私は──海斗さんが果てるのを待てずに、ふわりと意識を手放したのでした。 -
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