-
あらすじ
年下男子の甘く強引なテクニックに逆らえない…?
「ほら、すぐに濡れてくる。聞こえる? 莉桜さんの音」──ハウスメーカーに勤める上原莉桜は、上司の恨みを買い、左遷の危機に。そんな彼女に救いの手を差し伸べたのは、莉桜の後輩で社内でも期待のホープの新篠景吾だった。前から莉桜のことが好きだったという景吾は、これをきっかけにして、彼女に接近してくるけど……!?
(ヴァニラ文庫ミエル)
-
試し読み
少しひんやりとした彼の指が太ももをつたい、アンダーヘアをかすめてその先の割れ目に到達する。ビキニラインはきれいにしているが、アンダーは処理していない。亜希子に言わせると今どきブラジリアンワックスは当たり前だそうだが、恥ずかしくてサロンに行く気になれないのだ。
果たしてこれで良かったのか自信はないが、すくなくとも景吾は不快な顔はしなかった。それどころか。
「もう濡れてる。感じてくれてたんですね」
嬉しいなと言いながら、彼は閉ざされた割れ目をこじ開けるようにいく度か指先を上下させ、そろりと襞の奥に差し込んできた。
「あ、やだ……。うう……」
入口のあたりをかき回し、ぴちゃぴちゃと淫らな音を響かせる。
「すみません。もっとよくみせてください」
「え?」
ほぐすように指先を動かしていた景吾は、身体をおこすと莉桜の足元に移動し両膝に手をかけた。
「自分で足を開いて、莉桜さんのすべてを見せてください」
「ええっ?」
「ほら、早く。僕をたっぷり満足させる約束でしょ?」
少しだけ意地悪な目で言われる。
うううう……。もう、自棄よー!
莉桜は恥を忍んで、彼の眼前で左右に脚を開く。景吾がかがんで、大事なところのすぐ近くまで顔を近づけた。
「きれいですよ、莉桜さん。本当に素敵だ。見つめるだけで溢れて来る」
割れ目の両脇に指をあてがい、景吾はその場所を押し開く。そしてぺろりと舌で舐めた。
「きゃあ……!」
身体が跳ね上がる。続けて二度三度、ぬめぬめとした舌が溢れ出る蜜を掬い取るように、割れ目に沿って舐め上げる。
「これ、いいですか? じゃあ、もう少しほぐしましょうか」
再び指が割れ目の奥に差し込まれた。ゆっくりと抜き差ししながら次第に奥深くに到達する。指の動きに合わせてぬかるむ音も耳に届いた。
「やあん……、あん、ああ……!」
「声、色っぽいですね。もっと聞きたくなる」
指の動きに合わせて身体もしなった。奥を押してみたり内壁をこすってみたり、まるで快楽のツボを探すように莉桜の体内で指をうごめかせた。そのたびに熱いモノが溢れ出る。
「ねえ、だめ、そんなふうにされたら……」
「イきそうですか。いいですよ。莉桜さんの溶ける顔がみたいです、さあ」
「え? うあ……」
空いている手で割れ目の先端に隠れた突起を探り当てた景吾は、そこに唇を押し当て、舌で軽くタッチした。続いてじゅうっと音をたてて、花の周りに群れ飛ぶミツバチさながら、溢れ出る蜜を吸い上げた。
「はあう!」
その舌づかいがまた、絶妙で。今までに感じたことのないような、危険なほどの快感に支配される。脚を閉じようとしたが手遅れで、彼にいっそう押し開かれてしまう。
「もうとろとろですよ」
身体を起こした景吾が、濡れた唇のまま妖しくほほ笑んだ。
彼はなおも両手を駆使して敏感な突起と、割れ目の奥を責め続けた。ぬちゃぬちゃと隠微な音が室内に響き渡り、溢れ出る蜜の恩恵で指は滑らかに莉桜の膣中を犯し続ける。下腹がきゅうっと熱くなり、次の瞬間莉桜ははじけた。
「いやあ……! ああっ、ああ……!」
それは嫌ではなくて絶頂で。脚がぴんと突っ張った瞬間、景吾に抱きすくめられ、唇を奪われる。甘い口づけをされながら、身体は激しく痙攣した。
自分ではコントロールできなくて、息苦しさに意識が遠のきかけるまで、莉桜は景吾の腕の中で痴態を繰り広げた。
「もう……、だめ……」
やっと自由にされると、莉桜は息も絶え絶えにベッドに横たわる。
「何言ってるんですか。まだ、これからだっていうのに」
ぐったりとする莉桜を横目に、景吾は立ち上がるとベッドサイドのコンソールに置いた四角いパッケージを手に取った。
腰に巻いていたタオルを無造作に払いのけ、美しい背中と引き締まったヒップをこちらに向けたまま、避妊の用意を整えていた。
「莉桜さんのイク時の顔、すごくいやらしかった」
「や、やめなさい、そんな言い方」
「どうして? だってほんとうにいやらしくて、綺麗だった。好きですよ、そういう莉桜さんが」
ベッドに這い上がった彼は、莉桜の身体を仰向けにして、隣に寄り添う。ゴムをかぶせた彼自身がそそり立つように天井を向いていて、莉桜は思わず息をのんだ。
お、大きい……。
「そんな顔しない。今夜は楽しむって約束でしょ?」
「は、はい……」
「だったら、誘惑して。僕を」
景吾の目が切なげに輝いた。莉桜は半身を起こして、彼の頬に手を伸ばす。
すべすべの頬。高く通った鼻梁。凛々しい唇。順番に指で触れてから、最後に彼の唇にキスした。優しく下唇を噛んでから、彼の頭を胸に抱き寄せた。
どうしてこんなイケメンが、自分に興味を持ったのか、いまだに理解できない。
「莉桜さんの胸、あったかくて弾力があって、最高です」
乳房に顔を埋め、キスの雨を降らせながら景吾は至福の表情を浮かべる。
そんなふうに自分の身体を褒められた経験はないので、不思議な気分だ。でも悪い気はしない。たとえお世辞であっても、今はその心地よさに浸っていたい。
「もう爆発しそうだ。挿れますよ」
身体を起こした景吾が、さっと莉桜の両膝を抱える。暗く陰った彼の瞳に見据えられ、自分の秘部に硬い何かが押し当てたられた。
「んぐ……」
息が止まる。
熱くて硬い鋼のような彼自身が、いく度か行きつ戻りつしてから一気に莉桜を貫いた。 -
関連作品