書籍紹介
最強の剣客皇子は生き別れの隣国姫を探し出して離さない
最強の剣客皇子は生き別れの隣国姫を探し出して離さない
ISBN:978-4-596-71745-0
ページ数:322
発売日:2024年11月1日
定価:760円+税
  • あらすじ

    孕め。俺の子を
    約束通り迎えに来てくれた初恋の皇子に溺愛されて…

    商人の娘・瓊花は本当は華月国の姫。街で暴漢から助けてくれた凌雲国第二皇子・玄兎に求婚され妃になる。彼こそは幼い頃、伯父に簒奪された故国から連れて逃げてくれた初恋の人だった。「やっと見つけた。もう絶対離さないからな」一途な彼に溺愛され欠けていた記憶も戻り甘い日々を送る彼女だったが、急に玄兎の婚約者を名乗る女性が現れて…!?

  • キャラクター紹介
    • 瓊花(けいか)
      裕福な商人の養女だが実は華月国の公主。幼い頃、玄兎と凌雲国へ逃げる途中で生き別れになっていた。

    • 玄兎(げんと)
      武にすぐれた凌雲国第二皇子。瓊花を探し出し結婚して溺愛する。

  • 試し読み

    「あ……や……それ……っ」
    「厭、か?」
    そそのかすような問いに、声を詰まらせる。涙目になって唇を噛むと、玄兎は苦笑して詫びるように頬にくちづけた。
    「すまん。苛めるつもりはないんだが、あまりにきみがかわいくてね」
    「……厭ではないの」
    「うん」
    「ただ、その……」
    「うん。ゆっくりでいい。無理強いはしない。我慢を強いるようなこともしない。さっきも言ったが気が進まないなら焦らなくていいんだ。きみを娶ったのは、思う存分甘やかして大切にするためなんだから」
    呆気にとられた瓊花は、彼の言葉を呑み込んでカーッと赤くなった。
    「そ、そんな」
    「瓊花は俺のことが好きかな?」
    「もちろん!」
    刹那の迷いもなく言い切る。軽く目を瞠った玄兎は嬉しそうに微笑んだ。
    「じゃあ、甘やかされてくれるね?」
    いいのかしら……とためらいつつもやっぱり嬉しくて、こくんと頷く。玄兎はにっこりして瓊花を抱きしめた。
    しばし抱き合って濃密な接吻を繰り返すと、玄兎は身を起こして汗衫を脱いだ。あらわになった逞しい裸身は無駄なく引き締まり、思わず見惚れてしまう。
    優しく組み敷かれ、ふたたび胸を揉まれながら中心を吸われた。さっきよりもずっと快感が鮮明だ。
    両方の乳房を執拗に愛撫され、我知らず息が弾む。玄兎の掌に包まれて捏ね回され、ふよふよと形を変えるふくらみがひどく卑猥に思えて赤面してしまう。
    どうしていいかわからないまま身をゆだねるうちにも、玄兎は瓊花の全身をくまなく愛撫した。平らな腹部から腰へ掌を滑らせ、臀のふくらみをくるりと撫でたかと思うと、ぐっと太腿を押し上げる。
    「あっ……」
    秘処をあらわにされ、反射的に肩を押し返した。玄兎は瓊花の手を取り、指先にそっとくちづけた。
    「怖い?」
    「……少し」
    正直に答えると、玄兎は瓊花の手を自分の頬に押し当てて微笑んだ。
    「優しくする」
    こくんと頷き、逞しい背に腕を回す。彼は瓊花の首筋や顎の下に繰り返し接吻しながら、腿の内側をゆっくりとさすった。
    彼の手が上下するたびに産毛が逆立つようなぞくぞくした感覚に襲われ、震える唇を噛みしめる。やがて指先が薄い茂みをかいくぐり、花びらを押し開いた。
    つぷん、と指先が泥濘に沈む感覚が伝わり、瓊花はびくりとした。
    この熱く濡れる感覚は、月のものが訪れたに違いない。
    (そんな。その時期じゃないはずなのに……っ)
    混乱と羞恥に身を縮めながら必死に詫びる。
    「ご、ごめんなさい……!」
    なだめるように玄兎が囁いた。
    「大丈夫だ、謝ることなどない」
    「汚してしまったわ」
    「何を言うんだ、汚いわけないだろう」
    苦笑して指を舐められ、唖然とする。彼の唇にも指にも、赤い痕跡はない。
    玄兎はふたたび花弁のあわいをまさぐり始めた。くちゅくちゅと水音がして、ぬめる感覚もあるから濡れているのは間違いないが、懸念したものとは違うようだ。
    ホッとしてこわばりを解いたとたん、ぞくりとする快感が突き上げ、瓊花は思わず甲高い声を上げた。
    「あんっ」
    玄兎の指が、探り当てた秘玉をくりくりと弄りだしたのだ。今までとは段違いの鋭利な快感に惑乱し、喘ぐことしかできない。
    「気持ちいい?」
    甘く問われ、わななく唇を噛む。こらえきれず、こくりと瓊花は頷いた。この感覚は、気持ちいいで済ますには強烈すぎる。さりとて他に当てはまる言葉は思いつかない。
    変な声が出てしまいそうで、拳を口許に当てて懸命に喘ぎを押し殺す。そんな瓊花を見つめながら玄兎は指先で花芯を摘まんで捏ね回した。
    容赦ない刺激に初々しい媚珠ははじけそうなほどぱんぱんにふくれあがっている。この小さな肉芽がこれほど強烈な快感をもたらすなんて、とても信じられない。
    頭は混乱の極みでも、肉体は未知の快感に従った。ぞくぞくと下腹部がわななき、内臓がよじれるような違和感が込み上げる。
    漏らしてしまいそうな感覚に、瓊花は慌てて玄兎の手首を掴んだ。
    「だ、だめ! 離して……っ」
    玄兎はやめるどころかますます動きを速めて濡れそぼつ花芽を刺激する。下腹部の違和感はもはや耐えがたいほどに高まり、ついに抵抗の限界を越えた。
    強烈な快感に押し流され、意識が真っ白になる。見開いた目には何も映らず、脳裏がじんじんと痺れる。
    びくっ、びくんっと身体が撥ね、奥処から噴き出した熱い淫蜜がとろとろと媚肉を伝う。
    朦朧とした視界で心配そうな玄兎の顔がようやく焦点を結んだ。
    「大丈夫か?」
    ぼんやりと頷く。
    「……なに、が……?」
    「達したんだ。気持ちよくなったんだよ」
    優しく言われてぽかんとした瓊花は、意味を悟るなり赤面した。
    (気持ちいいって……こういうこと……)
    今まで知らなかった感覚。一度知ってしまえば、知らなかった頃にはもう戻れない。そんな少し切ない確信があった。
    無邪気な少女時代は終わった。
    人妻となることの意味が、ようやく理解できた。
    今までは、まだどこかままごとめいた感覚だった。房事の手ほどきを受けても実感はなく、真紅の婚礼衣装をまとって天地と父母に拝礼する儀式までしか意識になかったのだ。
    胸を締めつけられるような切なさを覚えて溜め息を洩らすと、玄兎が不安げに見つめた。
    「気に入らなかった?」
    かぶりを振り、ぎゅっと抱きつく。彼は優しく背中を撫で、抱きしめてくれた。
    「大丈夫だ。俺が付いてる。ずっと側にいる。命に代えてもきみを守る。約束するよ」
    真摯な声音が嬉しくて、胸に顔を押し当てて何度も頷いた。
    ずっと甘えていた。家族みんなに甘えてばかりだった。無責任な子どものままで、ずっと無為に過ごしていたのだ。しみじみと、それを実感した。
    「……玄兎のお嫁さんにして」
    幼い日、甘やかされた公主の自分が叫んだ言葉を噛みしめるように繰り返す。
    あれから長いあいだ自分の時は止まっていた。玄兎のお嫁さんになると言い張ったのも、子どもっぽい憧れにすぎなかったと思う。
    でも、今は違う。彼とともに人生を歩みたい。たとえそれがどんなに困難であろうとも、手を取り合い、互いを慈しみながら立ち向かいたい。
    長い長い眠りから覚めたような感慨とともに、じっと彼を見つめる。目を瞠っていた玄兎は、ふっと笑みを洩らすと瓊花の頬を撫でた。
    「もちろん、そのつもりだ。……ずっとそのつもりだったよ」
    囁いて唇を重ねる。舌を絡め、貪るような接吻を何度も繰り返すと、玄兎は瓊花の脚を大きく広げ、膝に抱え上げた。
    「……いいね?」
    顔を赤らめながらこくんと頷く。
    おずおずと彼の下腹部に目を遣り、反り返った陽根にどぎまぎする。そういうものだと教わってはいたが、実際に見たそれは予想よりも遥かに長く、太いように思われた。
    怖くないと言えば嘘になる。だって、本当にあれが挿入る? 身体が裂けてしまいそう。でも、今はむしろその苦痛を受け入れたい。
    そうすることで、無責任な子どもでいたがる自分と決別したかった。
    剛直の先端が、蜜口にあてがわれる。ひときわ張り出した傘の部分が、ぬくりと蜜孔に沈んだ。それだけで処女襞はもういっぱいに張りつめてしまう。
    思わず息を詰めると、あやすように玄兎は囁きかけた。
    「力を抜いて」
    言われたとおりにするのは難しかったが、なんとかこわばりを解こうと努める。何度も甘く唇を吸われるうちに、漸う力が抜けてくる。
    その機を逃さず、玄兎は身を起こすと同時に腰を押し進めた。ずぷりと肉槍が最奥に突き刺さる。
    「ひぁっ」
    貫かれる痛みと衝撃に、背が反り返る。ぶわりと涙が浮かび、瓊花は顎をこわばらせて喘いだ。
    玄兎は息を詰める瓊花を膝の上に抱き上げ、優しく背中をさすった。
    「痛かったな、すまない」
    無言で抱きつき、懸命に息を整える。やっと落ち着いてくると、じんわりと秘処は痺れていたが、彼と繋がっていることははっきりとわかった。
    張りつめた剛直が、みっしりと隘路を埋めている。いっぱいにふさがれているにもかかわらず、不思議と異物感はない。むしろ隙間なく密着していることに、安堵と幸福感を覚えた。
    上目づかいに見上げると、玄兎は微笑み、甘い接吻をくれた。唇を吸いねぶりながら、ゆっくりと腰を揺らし、奥処を小突き上げる。うっとりするような心地よさに、瓊花は自らもぎこちなく腰をくねらせた。
    破瓜の痛みはまだ残っていたが、次第に快感がそれを上回り始める。玄兎は瓊花の臀を抱え、激しく腰を突き上げた。
    雄茎が突き立てられるたび、目の前でチカチカと光がはじける。
    「ぁふっ、んぅっ、んっ、んっ、あんっ」
    濡れた唇から嬌声がこぼれ落ち、その淫猥さに眩暈がした。それでもはしたなく腰が蠢くのを止められない。
    間違いなく、自分は悦んでいる。玄兎の屹立に貫かれ、欲望のままに激しく突き上げられることを。
    「あ、あ、げん……と……ッ。い……ぃ……」
    「悦い?」
    「ん、ん」
    無我夢中で頷く。
    「いっぱい達かせてやる」
    情欲にかすれた声音にさえ、ひどく感じてしまって下腹部がきゅんきゅん疼いた。
    胡座をかいた彼に跨がった恰好で揺らされているので、敏感な花芽や乳首がこすれて、ますます性感を煽られてしまう。
    初花を散らされたばかりの瓊花にできるのは、彼にしがみついてあられもなく喘ぐことだけだ。
    「あっ、はぁっ、あんっ、んんっ、ん──ッ」
    何度目かの絶頂に放心し、快感に潤んだ目をぼんやりと瞬く。涙で重くなった睫毛を伏せ、瓊花はくたりと玄兎にもたれた。彼の熱杭は未だ猛り、荒ぶったままだ。
    まるで自分が貪り食われているような倒錯した感覚に、ぶるりと震える。玄兎は、はぁっと熱い吐息をつくと唇を舐め、飢餓感を押さえかねた目つきで瓊花を見つめた。
    「……たまらないな。きみを夢心地にさせるつもりが、いつのまにか俺のほうが夢中になってる」
    ぐっ、と腰を突き上げられ、背骨を駆け上る快感に嬌声を上げてのけぞる。
    「まったく、いけないお姫さまだ。ひょっとして、俺はまずいことをしてしまったのかもしれないな……。こんなに快楽に弱いようでは、おちおち留守にもできん」
    「ぁ……ごめ……なさ……っ」
    わけもわからないまま懸命に赦しを請う。その唇を玄兎が噛みつくようにふさぐ。
    「絶対浮気なんかするんじゃないぞ。相手を殺しそうだ」
    「しな……っ、しないわ……っ」
    しがみついて無我夢中で訴える。
    「好きなのは、玄兎だけ……! ずっと、好きだったの……っ」
    「瓊花っ……」
    玄兎は荒々しく瓊花を押し倒すと、さらに激しい抽挿を始めた。肩に担がれた両脚が空中で頼りなく揺れる。濡れた肌がぶつかりあい、ぱんぱんと淫らな打擲音を響かせる。
    瓊花はもはや意識朦朧となって揺さぶられていた。初めてなのに何度となく達かされ、とうに限界を超えている。
    執拗に蜜孔を突き上げていた玄兎の息が、切羽詰まったように荒くなる。一段と抽挿が速まったかと思うと、彼はぶるりと震えて強く腰を押しつけた。
    胎内で熱い飛沫がはじける。彼が腰を打ちつけるたびに熱液が噴出し、蜜壺をいっぱいに満たした。情欲を残らず吐き出して、ようやく彼は腰を引いた。
    満足した雄茎が抜き取られると、破瓜の血と混ざり合った白濁が蜜口から堰を切ったようにとろとろとあふれだした。その淫猥なさまに目を細め、玄兎は半ば失神してぐったりとする瓊花の傍らに横たわった。
    上気した裸身を抱き寄せ、愛しげに抱きしめる。
    「絶対離さない」
    執着をにじませた囁きが、甘く耳をくすぐる。答える代わりに彼の背を撫で、広い胸板に鼻先を押しつけると、瓊花はほとんど気絶のような眠りに引き込まれていった。

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