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あらすじ
可愛い声だ。聞かせてくれ
身代わりで結婚したら国王様の愛に溺れそうです!修道女見習いから自分そっくりの王女の身代わりに、隣国の王オーガストに嫁ぐことになったティアナ。結婚前夜、庭園で転びかけた彼女を助けてくれた騎士がまさかのオーガスト本人だった!? 「大丈夫だ。素直に快感に身をゆだねてごらん」二人の日々を重ねるたび、誠実な彼に惹かれるけれど、好きになるほど自分が偽物であることが苦しくなって……!?
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キャラクター紹介
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ティアナ
修道院に捨てられた孤児で修道女見習い。王女の身代わりを引き受ける。 -
オーガスト
ユールベスタス国王。国王として厳しい部分もあるが、国民を愛している。
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試し読み
オーガストは角度を変えて口づけ、引っ込みがちなティアナの舌を何度もなぞってくる。まるでそちらももっと積極的になれと言われているようだ。
おずおずと舌を伸ばしてみると、オーガストはあっという間に舌を絡め取ってしまう。
「あふ……、んんっ……」
くちゅくちゅとわざと音を立てながら舌を絡ませられる。ねっとりした舌同士を絡ませるうち、得も言われぬ心地に包まれて、眉間の当たりがむずむずしてきた。
(頭の中がふわふわする……)
オーガストの熱が移ってきているのだろうか。ティアナの身体も徐々に温かみを取り戻してきた。
ティアナがキスに慣れてきたことを悟ったのだろう。オーガストは彼女の髪をなでていた手を腰に滑らせ、ゆっくりと脇腹あたりをなで上げてきた。
「やぁっ……!」
くすぐったさに思わず声を上げた瞬間、オーガストの手が左胸のふくらみを包んできた。
「ひっ……」
「ここも、少し可愛がらせてくれ」
「あ、あ……」
男のひとの手が、自分の胸に……! それだけでも衝撃的なのに、オーガストはふくらみの大きさを確かめるようにゆっくりと五指で揉んでくる。オーガストの手は指も手のひらも硬くゴツゴツしているのに、肌をなでる仕草はゆっくりで丁寧だ。
「あっ……」
なぜか胸の頂に彼の指がふれた瞬間、ジンとするようなうずきが立ち上って声が漏れた。
オーガストはとまどうティアナににやりと笑って、親指でそこを刺激してくる。
「ん、ん、だめ……」
「感じるからか?」
(感じる……?)
どういうことかわからないが、とにかくそこをさわられると、くすぐったさと紙一重の妙な感覚が湧きあがるのだ。今以上に変な声を上げてしまいそうで、少し怖い。
「もどかしい感覚は正常な反応だ。声も、我慢しなくていいと言っただろう?」
「でも……あんっ」
いつの間にか硬くなっていた乳首をきゅっとつままれて、ティアナは思わず大きな声を漏らしてしまった。
とっさに口元を手で覆うが、彼はその手をさっさと引きはがしてしまう。
「可愛い声だ。聞かせてくれ」
そんな……と抗議するより先に、もう一方の胸の頂も同じように指でいじられる。
彼の言うとおりもどかしい感覚が身体の中に渦巻いて、なんだか吐き出す息まで熱くなってきた。
「は、ぁ……」
「あなたもわたしにさわっていいんだぞ。ふれあって、お互いの熱をもっと分け合おう」
オーガストがティアナの手を自分の首あたりに回させる。ティアナはどぎまぎしつつ、彼の黒髪にそっと指を通した。
「可愛いな。少しいじっただけでこんなふうに勃ち上がって――」
いつの間にか両胸の乳首はツンと尖って硬くなっている。ただの生理現象だろうに、指摘されるといやに恥ずかしい。
そこをしげしげと見つめられるのも気まずくて、ティアナは「あ、あんまり見ないでください……」とつい懇願してしまった。
「それは無理な相談だな。わたしは美しいものを見るのが好きだ。あなたはこの肌も、髪も、わたしを見つめる潤んだ瞳も、すべてが美しくて愛おしい」
まっすぐこちらを見つめながら言われて、ティアナの心臓は否応なくドキドキと高鳴ってしまった。
「は、恥ずかしいです……!」
「照れると真っ赤になるところも好きだぞ」
「もっと真っ赤になるようなことをおっしゃらないでくださいっ」
オーガストは機嫌良く笑って、それから少し身体の位置をずらした。
「さぁて、可愛いこの飾りを、もっと愛でさせてくれ」
「な、なにを……、ひゃあっ!?」
オーガストの顔がティアナの胸あたりに下がっていく。なにをされるかと思ったら、勃ち上がった乳首をぱくりと口に含まれてティアナは身体を跳ね上げた。
「そんな……、きゃあう!」
乳首が舌でねっとりと舐め上げられるのが伝わって、背筋が勝手に反り返ってしまう。
「あ、やっ、ああ……!」
指でいじられるより、舌で舐め転がされるほうがより感じてしまう気がする。
「あ、ひっ……!」
ちゅうっと吸い上げられて、なにかがあふれ出しそうな感覚が喉元を焦がしてきた。
反対の乳首も同じように舐め転がされ、吸われて、薄紅色だった頂当たりが少し色濃くなったように思えてくる。
「も、やぁ……そこ、ばっかり……っ」
「そうだな。あなたのくちびるもおざなりにしてはいけないものだ」
「んうぅ――……!」
身体を起こしたオーガストが、再びくちびるに吸いついてくる。
舌を絡ませながら両方の乳首を指先で優しくこすられて、ティアナはうめきともため息ともつかない声を漏らした。
(あ、頭が……おかしくなりそう)
そんな危機感が拭えないのに、オーガストはティアナに逃げる隙を与えるかとばかりに、次々と新たな刺激を送ってくる。
くちびるが離されたかと思えば耳に滑っていき、耳孔に舌先を入れられてチロチロと動かされたり、乳房をいじっていた手をティアナの脇腹から背に滑らせ、背筋を指先でつぅっとなぞり上げてきたり……。
いずれもぞくぞくするような愉悦が肌の内側から湧いてきて、ティアナはもう声を抑えるどころではなくなっていた。
「や、あぁ、あぁあ、だめぇぇ……!」
胸のふくらみを大きな手で中央に寄せられ、舌で交互に乳首を舐め転がされる。湧き上がる甘いうずきに耐えられず涙ぐみながら、ティアナはいやいやと首を横に振った。
「駄目じゃない、大丈夫だ。素直に快感に身をゆだねてごらん」
「うぅ……」
そう言われても、恥ずかしいものは恥ずかしい。
だがティアナを見つめるオーガストの瞳は優しいままだ。ティアナがみっともなく泣き出しても、可愛いと言わんばかりに親指で目尻のあたりを拭ってくれる。
「んんっ……」
そのままキスをされて、ティアナはおずおずとオーガストの首筋に抱きつく。
お互いのくちびるをついばむように、ちゅっちゅっと音を立てて口づけていくと、高ぶった気持ちも少し落ち着いてきた。
「今日は最後までしない。だがほんの少し、あなたのここにふれる許しを与えてほしい」
「あっ……」
オーガストの手がふれたのは足のあいだの秘められた部分だ。柔らかな茂みを越えて、その下に息づく陰唇を指先でするりとなでられ、ティアナの腰がぴくんと跳ねる。
おまけに彼の指がわずかに動いた途端に、そこからくちゅりと水音が響いて、ティアナはようやくそこがしっとりと濡れていることに気づいた。
「あっ……わ、わたし、粗相を……?」
「いいや。女性は感じるとここの奥から蜜をこぼすのだ。最初に説明しただろう?」
そういえばそうだったような……。
思い出そうとする中、オーガストはティアナの右手を取る。そして彼女の指先を、なんと陰唇のあたりにふれさせた。
「あっ」
指先にふれたぬるりとした感覚と、秘所の熱さにびっくりする。おそるおそる見てみれば、粘性の蜜が指先にまとわりついていた。
(こ、こんなのが身体の奥から出てきているなんて……)
かぁああっ……と、恥ずかしさのあまり声もなく真っ赤になってしまう。
かたわらで見ていたオーガストが小さく笑った。
「未知のものは誰にとっても恐ろしいものだ。だが正体がわかれば過剰な心配をせずともよくなるだろう?」
「でも……恥ずかしいのは変わりません」
赤くなったまま少し頬をふくらませると、オーガストはまた軽く笑ってティアナのひたいにキスを落とした。
「さぁ、わたしにもあなたがどれだけ濡れているか確かめさせてくれ」
「あっ……」
止める間もなくオーガストがティアナの内腿に手をすべり込ませてくる。あわてて足を閉じたら彼の手を腿ではさむ形になって、ティアナはたまらなく恥ずかしくなった。
「このままでも別にかまわないが、できれば足を開いてほしいな、我が妃よ?」
「だ、だって、だって……っ」
恥ずかしさと混乱で、叱られたときの子供のような文句が口をついて出てくる。
オーガストがたまらないといった様子で、小さく噴き出した。
「笑わないでください……っ」
「そう言われても、あなたが愛らしすぎるのが原因だぞ? わたしでなければ問答無用で最後まで行っているところだ」
「んんっ」
またくちびるを重ねられて、ティアナはほとんど条件反射でくちびるを開く。舌を絡めるキスもだいぶ慣れたが、やはりぬるつく粘膜を擦りつけ合うと背中からうずうずと愉悦が這い上がって、身体の力が抜けてしまう。
そうして足が開いていくのをオーガストは見逃さない。ティアナがキスでうっとりしてきたところで彼はすかさず彼女の足を開かせ、自分の膝を入れて閉じられないようにしてしまった。
ティアナがそれに気づいたのは、濡れそぼった秘所を手のひらで覆われ恥丘ごとやんわり揉まれたときだ。
「あ! んっ、んやぁ……っ」
硬い手のひらで恥丘のあたりを圧されながら、指先で陰唇のあわいをくちゅくちゅとくすぐられる。
そんなところ、さわられるだけでも気絶しそうなほど恥ずかしいのに……彼の手のひらが動くとその下から熱い愉悦が噴き出してきて、腰がびくんと引き攣ってしまう。
「あ、あぁう……っ、なに……?」
「ちょうどわたしの手が圧しているところに、快感の芽が隠れているのだ」
眉をひそめて震えるティアナを愛おしそうに見つめて、オーガストが手をやわやわと動かしてくる。
恥丘ごと柔らかく揉まれるとより熱いうずきが奥から生まれて、ティアナはもぞもぞと腰を動かした。
「誘っているような動きだな?」
「ちが……っ、じっとしていられないの……」
オーガストの手が動くたびに腰の奥から得も言われぬうずきが生じて、動かずにいるのが難しいのだ。くすぐりに耐えられずに身をよじってしまうのと似ている気がする。
「あぁああん……」
おまけに声を抑えることもできない。彼の手のひらが快感の芽とやらを圧してくると、腰奥がうずいて足まで勝手に開いていってしまう。
身体を傾けたオーガストが秘所を揉みながら乳首を口に含み、ねっとり舐め上げてくるとより抑えが効かなくなった。
「だ、めぇ……! どっちもは……っ、あぁあうっ!」
音を立てて乳首を吸われて、ティアナはびくんっと背をそらした。同時に花芽をぐっと圧されて、腰奥が蕩けそうな快感に見舞われる。
あちこちから心地よい刺激を受けて、ティアナはびくびくと細い身体を震わせた。
「あ、あ、はぁぁあ……っ」
いつの間にかティアナの足はだらしなく投げ出されて、刺激を受けるたびにつま先がびくんっと引き攣っている状態だ。
オーガストは彼女の蕩けそうな表情を確認すると、太腿をさりげなく持ち上げ、より彼女の足を開かせた。
「だ、だめです、そんな……っ」
はっとしたティアナが足を閉じようとしたときにはもう、オーガストは彼女の足のあいだに身体をすべり込ませていた。
「滑りがよくなってきたな。今ならおそらく――」
「あっ……? あ、やぁっ……」
「ほら、指が入っていく」
ティアナは呆然と自分の下肢を見つめる。オーガストの言うとおり、彼の右の中指が蜜口に入り込んでいるのだ。第二関節まで埋められているのに、痛みはあんまり感じない。
だが自分の身体の中に彼の指があるという状況はすぐに受け入れられるものではなく、ティアナは弱々しく首を振った。
「あ、そ、そんな、ところに……っ」
「このあたりにも、女性が感じるところは存在している」
「――ひあっ!?」
花芯の裏あたりを指の腹で圧されて、ティアナの身体がびくんっと跳ね上がった。
「外からも同じように刺激すると……」
「……あっ、あぁ、やあっ、熱いのぉ……!」
手の付け根あたりで花芯を、中指の腹で裏側をゆるりと刺激されて、なにかがあふれそうな感覚にティアナは怖くなる。
思わずオーガストの腕を押しやってやめさせようとするが、彼が緩やかな刺激を送ると力が入らなくて、そのうちすがりつくようにしがみつく感じになってしまった。
「はぁ、あ、ああぁう……っ」
はぁはぁとあえぎながら、ティアナは湧き上がる熱を逃がそうと無意識に腰を揺すってしまう。
動きに合わせて乳房がふるふると揺れて、それがオーガストの目を楽しませていたが、かまっている余裕はいっさいなかった。
「可愛いな。さぁ、こちらも舐めてあげよう――」
「舐め……? あっ、きゃあ!」
足をさらに大きく開かされて、ティアナは悲鳴を上げる。彼女が目を白黒させるうちに、オーガストはすかさず身をかがめて――なんと、ティアナの秘所に吸いついてきた。
「ひぃっ……!」
手のひらで圧されていた花芯に、今度はくちびるで吸いつかれる。乳首にされたのと同じように舌でそこを舐められ、ぞくぞくする感覚が背筋をはい上がってきた。
「あぁあああ……っ! ……や、や、あぁっ、きゃぁあう……!」
彼の舌が動くたびに、指が花芯の裏側をかすかになでるたびに、腰の奥がたまらなく熱くなる。じっとしていることも難しくてつい上へ逃げようとするが、オーガストの手ががっちりと腰を掴んできて、引き戻されてしまった。
「こら逃げるな。感じていなさい」
「む、むり……、あぁあああん……!」
反抗するなとばかりに花芯を吸い上げられて、ティアナはか細い悲鳴を上げた。 -
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