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あらすじ
あなたがあまりに可愛いから、抱きたくなった
温泉地で看護師をしていたら王弟殿下に溺愛されました傷病軍人の療養地で将校・フレディと愛し合うようになったソフィア。求婚されて喜ぶも、彼は甥に呼び出されていったん王都に戻ることに。「あなたのぬくもりを肌で覚えておきたい」情熱的に愛された思い出を胸に彼を待っていたある日、王命を受けて王太子の花嫁選びの場に参加したところ、なんとフレディと再会! しかも彼が王弟殿下だったなんて!?
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キャラクター紹介
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ソフィア
伯爵令嬢。看護師の資格を持ち療養地で傷病軍人の世話をしている。 -
フレディ
陸軍中将。戦争の影響で不眠気味。
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試し読み
フレディとしっかり目が合う。彼は恥ずかしそうに目元を染めたが、覚悟を決めた男の顔で、もう一度ソフィアに懇願した。
「抱かせてほしい。離れる前に、あなたのぬくもりを肌で覚えておきたい」
ソフィアは言葉もなく真っ赤になったが、次のときには泣きそうなほど強い欲求が突き上げてきて、フレディの身体にぎゅっとしがみついていた。
「わたしも……覚えておきたいです。フレディ様のことを、もっと深く」
「ソフィア……」
「きっと今夜は眠れないわ。さみしさで押しつぶされてしまう。それなら……お別れする前に、あなたに愛されていることを感じたい」
フレディが息を呑む。
大胆なことを言っている自覚があるだけに、じっと見つめられると、ソフィアのほうも恥ずかしさでおかしくなりそうだ。
「は、はしたないお願いだと、わかってはいますが……」
「いや、わたしが先に望んだことだ。はしたないなど……むしろ嬉しくて、舞い上がりそうだ」
ソフィアのひたいに再び口づけ、フレディは彼女の膝裏に手を入れると、軽々と彼女を横向きに抱え上げてしまう。
「フレディ様……」
「あなたは軽いな。羽が生えているみたいだ」
至近距離でささやかれて、ソフィアは耳まで真っ赤になった。
「そ、そんな。天使でもあるまいに……」
「わたしにとって、あなたは救いの天使以外の何者でもない」
きっぱり言いきって、フレディは奥の寝室へと彼女を運んでいった。
きちんと整えられた寝台にソフィアを横にしたフレディは、まるで騎士のように彼女の足下にひざまずき、スリッパを脱がせてくれる。
「看護師らしく凜としているところも、献身的なところも、まさに白衣の天使というやつだな。だがわたしは、あなたの意外と抜けているところや、おっちょこちょいなところも好きなんだ」
「……わたし、抜けています?」
「少なくとも、蔦に絡まったわたしを泥棒だと決めつけ、水をかけてくるくらいには」
「あ、あれは……っ」
ソフィアは思わずあたふたした。
「た、確かに、その……、……短慮でした」
「自分の非を素直に認めるところにも好感が持てる」
フレディが小さく肩を揺らしながらうんうんうなずく。
からかうなんてひどいわと、ソフィアは思わずむくれた。
そうしているうちに、フレディも部屋靴とガウンを脱ぎ捨て、ソフィアの身体に覆いかぶさるように寝台に乗り上げてくる。
「ソフィア……」
ため息交じりにささやきながら、フレディはソフィアのくちびるにそっと口づけてきた。
甘くとろけるような口づけだ。ソフィアがうっとりと目を伏せると同時に、フレディの大きな手が彼女の襟元にかかる。
夜着のリボンをほどくと、フレディは果物の皮を剥くように、ガウンごとソフィアの衣服をするりと脱がせた。
「……」
下着は身につけていなかったので、夜着を落とされるともう生まれたままの姿だ。白い肌が月明かりの満ちる寝室に浮かび上がる。
ソフィアは恥ずかしさのあまり息を詰めていたが、フレディもまた、息をするのを忘れたように、彼女の裸身に見入っていた。
「美しい……なめらかな肌だ。こうして見ていると彫像のように整っているのに……」
「ん……」
「ふれてみると……信じられないほど柔らかい」
ソフィアの鎖骨から乳房へ手のひらをたどらせて、フレディが感嘆の面持ちでため息をつく。
彼の大きな手が自分の胸のふくらみを覆っている……ごつごつとした大きな手は、意外と繊細な動きで、ゆっくりふくらみをなでた。それだけで胸の頂がちりちりして、なんだかむずがゆい。
「柔らかいな……」
小さくささやいたフレディは、ゆったりした手つきで乳房を揉み、時折親指の腹で乳首をくにくにと刺激してくる。
肌寒さからかすかにしこっていた乳首は、ふれられるたびいっそう硬くなって、ぴんと勃ちあがっていた。
「ん、んぅっ……」
そのうち、フレディは両手で胸のふくらみをゆっくり揉んでくる。
硬い手のひらに乳首が転がされると、むずがゆさと紙一重の気持ちよさが湧いて、ソフィアは無意識に身をよじってしまった。
「はあ、ソフィア……っ」
フレディがごくりとつばを呑み、今度はくちびるを胸元に寄せてくる。
「あ、待っ……、あぁあ……!」
乳首を優しく吸い上げられて、ソフィアの背がくんっと弓なりにしなる。
胸を突き出すような格好になった彼女を、フレディは愛しげにかき抱いた。
そしてあめ玉でもしゃぶるように、ソフィアの左右の乳首を交互に舐め転がしていく。
「ひあ、あぁ、あっ……、あぁああ……!」
乳首を刺激されるたび、ジンとした愉悦が肌の奥に生じて、ひっきりなしに声が出てしまう。
恥ずかしくて両手で口を覆うが、それに気づいたフレディが、無情にもその手を引きはがしてしまった。
「聞かせてくれ。あなたのその声、腰にくるんだ……っ」
少し苦しげなフレディの声に、ソフィアは不安よりも、ぞくぞくした高揚感を感じてしまってうろたえた。
「ん、でも……、んんぅ……!」
少し強めに乳房を吸われて、ソフィアは眉をひそめる。
見れば、彼が吸ったところに赤い吸い痕が浮かび上がっていた。
「あなたは色が白いから、少し吸っただけで鮮やかに色が出るな」
みずからの吸い痕を指先でなぞって、フレディが少し満足げにつぶやく。独占欲がうかがえるそのまなざしに、ソフィアは再びどきどきしてきた。
「下も……さわっていいだろうか?」
腰元にわだかまるソフィアの夜着に手をかけながら、フレディが問いかける。
もし駄目だと答えたらどうなるのかしらと思いながらも、ソフィアはこくりとうなずいた。
夜着がガウンごと引き下げられ、足先から抜き取られる。完全に裸になってしまって、ソフィアはなんともいたたまれない気持ちに駆られた。
一方のフレディは「きれいだ」とつぶやき、ソフィアの腹部から臀部までのラインを大きな手のひらでなぞっていく。くすぐったさと気恥ずかしさに、ソフィアの口元がむずむずと震えた。
「足を、開いてくれないか?」
ソフィアは無言のまま、そろそろと両足を開いていく。だが大きく開くのはためらわれた。彼の手が少し入るくらいまで開いたあとは、動けなくなってしまう。
フレディはそんな彼女の恥じらいを察して小さくほほ笑む。そしてみずから彼女の膝裏に手をかけ、両足を大きく開かせた。
「……っ」
足のあいだの恥ずかしいところが丸見えになり、ソフィアは思わず足を閉じようとする。
しかしフレディがすかさず身体を入れてきたため、彼の胴を挟むだけに終わった。
「そんなに恥ずかしがらなくていい。なんなら、わたしも脱ごうか」
「えっ」
彼は言うなり、唯一残っていた下穿きをさっさと脱ぎ捨てていく。
すると当然、女性にはない器官も露わになって、彼女は思わず目を泳がせてしまった。
(は、恥ずかしすぎる……っ)
……看護師という仕事上、男性の『そこ』を見てしまった経験は一度や二度ではない。
外科手術で見ることもあれば、患者を朝起こしに行ったとき、なにかの拍子で勃起しているところを見たこともあった。
ただの生理現象だと思うだけで、近頃はなんとも思わなくなっていたというのに。
どうやら相手がフレディだと、なにもかも調子がおかしくなってしまうようだ。
「力を抜いて、ソフィア」
優しく声をかけられ、そっぽを向いていたソフィアはそろそろと目を開ける。
だが飛び込んできたのは、彼がまさにソフィアの秘所にくちびるを寄せようとしている姿で、彼女は思わず身体を起こして止めようとした。
「だ、駄目ですっ、そんなところ……!」
だが一歩遅く、フレディは伸ばした舌先で、ソフィアの陰唇のあわいをぬるりと舐め上げてきた。
「ひぅっ……!」
なんとも言えない妙な感覚に腰がびくんと跳ね上がる。
フレディはソフィアの様子を上目遣いに確かめながら、二度、三度とそこをぬるぬると舐め上げてきた。
「……っ、ぅ、あ、あぁ……っ」
ソフィアは思わず震える声を漏らす。
ぬめった舌で蜜口あたりをくり返し舐められ、手足が小刻みに震えてきた。
力が抜けて寝台に沈み込みそうになる中、フレディは舌を上へ滑らせ、ある一点をぬるっと舐め上げてくる。
「あぁっ!」
途端に腰奥がかっと熱くなるほどの快感が走って、ソフィアはつい大きな声を出してしまった。
鮮烈な刺激に目を白黒させているうち、にやりと笑ったフレディが二度、三度とそこを舐めてくる。
わざとぴちゃぴちゃと音を立てながら粒を舐められ、ソフィアは羞恥と快感に真っ赤になってあえいだ。
「ひ、あっ、あぁ、や、そこ……っ、あぁあ、いやぁ……!」
腰の奥が熱くうねるほどの快感に、ソフィアは頭を打ち振って身悶える。だがフレディは刺激を緩めるどころか、いっそう強く舌を押しつけ、そこを舐め倒してきた。
「あぁあああ……ッ!」
ソフィアはたまらず、白い喉を反らして嬌声を上げる。頭の芯まで熱くなってきて、身体の奥がひどく切なくもどかしい思いに囚われた。
「う、あぁ、やだ……っ、ああ、なにか……あ、あ、あっ……」
身体の奥から熱さがせり上がるような感覚が生じて、ソフィアは困惑する。下腹部の奥から喉の奥まで、じりじりとあぶられているみたいだ。じっとしていられない。
未知の感覚が怖くて、とっさにフレディの頭を押しやろうとするが、彼女の細腕でそれが叶うはずもない。
フレディ自身、多少髪の毛が引っぱられた程度では眉ひとつ動かさなかった。
「あぅうっ!」
きつく花芯を吸われて、ソフィアの腰がびくんっと浮き上がる。
彼女が明確な反応を返せば返すほど、フレディは彼女を啼かせることに執心していくようだ。
花芯を舐め転がされながら、今度はぬめりをおびてきた蜜口あたりで指先を動かされる。
浅いところで、まるでくすぐるような動きをされて、ソフィアは「ひっ、んん!」と腰を震わせた。
「指を入れても……?」
蜜口で指を遊ばされながら、少しかすれた声でささやかれる。
その熱い吐息が花芯にかかるだけで、ソフィアはびくっと震えてしまった。
こくこくとうなずくと、フレディはゆっくりと節くれ立った中指を蜜口へと差し入れてくる。抵抗感があるものだと思ったが、度重なる愛撫でそこはすっかり濡れていた。蜜を絡ませた指先は、するりと奥まで入ってくる。
フレディが「ああ……」と小さく感嘆のため息をついた。
「あなたの中は、熱いな。よく濡れて、うねっている……」
「い、言わなくていいですから……っ」
恥ずかしすぎる。それ以上にフレディがうっとりと陶酔の表情をしているのがいたたまれない。
フレディは再び熱心に花芯をねぶり、同時に中を探るように指をゆっくり抜き差しする。
痛みはないが、やはり自分の内部を異物が行き来する違和感はぬぐえない。ソフィアはなるべく息を吐き、落ち着こうとした。
「んんぅっ……!」
フレディが乳首をそうしたように、花芯も強く吸い上げてくる。
その瞬間、身体の内側で渦巻いていた愉悦がぶわっと大きくなり、全身が大きく震えた。
「んあぁああ……ッ!」
思わず悲鳴じみた声が漏れる。熱さが炎のように全身に広がって、一拍遅れてどっと汗を噴きださせた。
「はっ、はぁ、はあ……っ」
「達してしまったのか? 中が、すごく締まった」
フレディがどこか楽しげにささやく。
ソフィアはゆるゆると首を振って、自分の意思でそうなったわけではないと伝えようとするが、実際に通じたかははなはだ謎だ。
フレディは花芯から顔を上げ、再び胸を舐めしゃぶりながらゆっくりと指を抜き差しする。たまに膣壁のふくらんだところをこすり上げて、ソフィアが声もなくふるふると震えるのをうっとり見つめていた。
「……快感に悶えるあなたも、信じられないほど愛らしい」 -
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