Vanilla文庫 ドルチェな快感♥とろける乙女ノベル

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書籍詳細

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新婚ですが別居中です~軍人侯爵のかわいい新妻~

著者:火崎 勇
イラスト:すがはら りゅう

ISBN:978-4-596-59128-9
ページ:290
発売日:2020年4月17日
定価:本体640円+税

あらすじ

実家が苦しく、祖母の家に身を寄せていたミレディは祖母の友人の計らいで軍人でもある侯爵ヴェインに紹介され、慌ただしく結婚することに。「女性とはそういうものだ。恥ずかしがることはない」密かに惹かれていた相手に優しく抱かれ思いを募らせるミレディ。だがヴェインは戦争に向かってしまった後、家に帰ってこず手紙の返事もそっけなくて!?

キャラクター紹介

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ミレディ
元男爵令嬢。父の名誉の戦死により伯爵令嬢に。

 

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ヴェイン
パルテーム侯爵。整った顔立ちだが厳しい表情の軍人。

 

試し読み

彼の返事を聞いて、私は胸を撫で下ろした。
「ああ、よかった」
「よかったのか?}
「好きになってしまってから、冷たくされるのはとても辛いですもの」
「そうか」
ヴェイン様は私から視線を逸らし、背を向けた。
やっぱり変な質問よね。でも本当にそれが一番知りたかったのだもの。
結婚したのだから、彼を好きになってもいいのだと思って好きだという態度を示したら、厚かましいと思われてしまうかもしれない。
そうなったら、とても悲しいから。
「君が私を好きになってくれるのならば、これからの時間が苦痛にならずに済むだろう。私も安心だ」
「これからの時間?」
「今夜は新婚の初夜だ、といえばわかるか?」
新婚の初夜……。
「あ……、はい」
そうなのだわ。
好きになってもいいかどうかなどより、もっと大きな出来事が待っているのだわ。
「では、来なさい」
「あの、侍女を呼ばなくてもいいのでしょうか?」
「何故?」
「これを……」
私はドレスに付けられた大きな青いブローチを示した。
「ちゃんとしまっておかないといけないのでは?」
「私の部屋にまでそれを盗みに来る者はいない。心配ならば、寝室に持って行けばいいだろう」
寝室……。
私は奥へ続く扉を見た。
あの奥で、私は彼の妻になるのだ。
「もう質問がないのなら、奥へ行くぞ」
「はい。あ」
緊張して立ち上がる時にドレスの裾を踏んでしまった。
私の声に、一瞬だけ彼が振り向いたが、また背を向けて奥の部屋の扉を開ける。
恥ずかしくなって俯いて歩いていると、目の前に手が差し出された。
「好きになってもいいかと訊くくらいだら、まだ私を好きではないのかもしれないが。我慢しなさい」
「我慢だなんて」
初めてだから緊張しているだけなのに。
ベッドはとても大きかった。
彼は私をその上へ座らせ、肩に手をかけた。
「あ、待ってください」
「……何だ。怖じけづいたのか?」
「いえ、ドレスを脱ごうかと」
「ドレスを? 自分で?」
彼は怪訝そうな顔をした。
殿方の前で女性が自らドレスを脱ぐというのがはしたないことなのはよくわかっている。でも私は自分で脱ぎたかった。
「このドレスは、亡くなられたお母様のものなのでしょう? それなら丁寧に扱いたいのです」
「……うむ」
「侍女がいれば、きちんと脱げるのですが、あの……、後ろのボタンだけ外してくださいます?」
背を向けると、彼は無言のままボタンを外してくれた。
その間にブローチを外し、彼に渡す。
「これも、しまっておいてください」
「ああ」
彼がブローチをしまっている間に、あちこちをとめてあるリボンを外し、ドレスを脱いできちんと畳んだ。
「男の前で服を脱ぐのに抵抗はないのか?」
「いつもなら恥ずかしいですが、今日はアンダードレスが素晴らしくて。これがドレスみたいなので」
私は着ているアンダードレスを見せた。
シンプルだったウエディングドレスに比べ、ふんだんに使われたレースやリボン、スカートを膨らませるために重ねられたペチコートは、下着というよりそれだけでドレスになりそうだ。
「特別に誂えてくださったんです。私のために」
私だけのために服を作ってもらうのは、子供の頃以来なので、たとえアンダードレスでもとても嬉しい。特にこんな素敵なものなら。
「ドレスが母のウエディングドレスなら、それが君のウエディングドレスというわけか。……いや、下着をドレスと言うのは失礼だな」
「これが私のウエディングドレス。嬉しい。私だけのものなんですね」
そう言われると余計にこのアンダードレスが素敵なものに見えた。
「……それも汚さぬために自分で脱ぐか?」
「え? それは……」
この下にはもう何も着てはいないのだから、脱げるわけがない。
恥じらってもじもじしていると、彼が私をそっとベッドに押し倒した。
「汚さぬように気を付けよう」
覆いかぶさってくる大きな身体。
近い顔。
心臓が打つ鼓動が、耳に直接響いてくる。
「怖がるな」
怖いのではなく、緊張しているのだ、と説明もできない。
さっきまではこれほどには緊張していなかった。男の人とベッドに入ったから……。違うわ、ヴェイン様が近いからだわ。
出会ってから今日までで、一番距離が近いから、おかしいところはないかしら、嫌われないかしらと気を張ってしまうのだ。
でも、ヴェイン様は私のことなどそんなに気にしてはいないらしい。
態度は少しも変わらず、表情も変わらない。
無表情な顔が更に近づく。
優しく唇が重なる。
アンダードレスは、上下が別れていた。上は前開きで、ボタンで留めてある。下は腰のところが幾つかの細いリボンで留められていた。
彼の手は、まず上のボタンにかかり、一つずつ丁寧に外してゆく。
身を固くしてされるがままに横たわっていると、上のボタンはすべて外された。が、彼は前を開こうとはしなかった。
そのままペチコートのリボンを解いて緩める。
身体を締め付ける力が消え、アンダードレスはただ身体に纏っただけの布と化した。
これからどうするのだろう。
どうしたらいいのだろう。
抱き着いたりした方がいいのかしら? でも強ばったままの身体はピクリとも動かせない。
硬い手が、布の隙間からするりと私の胸に滑り込んだ。
「あ」
思わず声が出たが、手は動きを止めなかった。
「軟らかいな」
私の胸は、彼の手の中にすっぽりと収まった。
やわやわと感触を確かめるように手が乳房を握る。
ただそれだけなのに、背筋にゾクリとしたものが走って鳥肌が立った。
「逃げ出したいと思うか?」
手が止まり、彼が訊く。
私は上手く声が出なくて、首を横に振った。
「そうか。では……」
アンダードレスの内側にあった手が、ちょっと動くだけで前が開かれる。
「……う」
彼の目の前に自分の胸が露にされ、恥ずかしさで顔が熱くなり、耐えられなくなって、私は両手で顔を覆った。
「どうした?」
「は……、恥ずかしいので……」
「さっきは自分でドレスを脱いだのに、恥ずかしいのか?」
「だ……、だって……、アンダードレスと裸は違います」
「それもそうだな」
手が、するりと抜け、彼が離れる気配がした。
私が顔を隠したから怒ったのかしら?
慌てて手を退けると、彼は自分の服を脱いでいた。
逞しい身体。
盛り上がった筋肉が形作る身体は私とは全然違う。
男の人、だ。
それを意識すると、また胸が早鐘のように鳴り響く。
振り向いたヴェイン様と目が合って、私は咄嗟に視線を逸らした。男の人の裸に見入るなんて、はしたないことだもの。
小さなため息が聞こえる。
私を抱くことが嫌なのかしら?
キシリ、と小さな音がしてベッドが沈む。彼がベッドに乗ってきたから。
「あ」
また、胸が掴まれる。掴む、と言っても強い力ではなく、まるで熟れた果実を潰さないように気を遣うような優しい握り方で。
包み込む硬い手のひらが動き出す。
身体は寄り添うように私の隣に横たわった。
熱い吐息が首筋にかかる。
またぞわりとして、肩を竦める。
「嫌か?」
「いえ、あの……。ざわざわして……」
「嫌ではないな?」
「……はい」
嫌どころか、その『ぞわり』とした感覚は、快感だった。
でも『気持ちいい』なんて、はしたないからやっぱり言葉にはできない。
彼が触れるところから、皮膚の下に小さな泡が湧き出す。
ざわりとする感覚はそれのせいで、小さな泡はシャンパンのように身体の奥から湧き出てきて、表面で弾けて消える。
その瞬間に、鳥肌が立つ。
うなじの、髪の生え際が一番ゾワゾワした。
ヴェイン様の手は、優しかった。
壊れ物を扱うように、私に触れていた。
けれど、どんなに優しく触れてくれても、質感の違う皮膚が擦れ合う感覚は刺激となり私を翻弄する。
「あ……」
触られているのは上半身だけなのに、脚にも泡が生まれてくる。
全身が湧き上がる小さな泡に包まれてしまうと、もうどこもかしこも過敏になって、ちょっと触れられただけでも声が漏れてしまった。
「や……」
胸の先がツンと硬くなり、触れる指で弾かれる。
「ン……ッ」
その瞬間、じわり、と身体の中から何かが溢れ出た。
皮膚をざわつかせた泡とは違う。身体の奥から、脚の最奥から、じわっと液体が零れたのがわかった。
それら気づいたわけではないだろうけれど、彼の手がペチコートの中に滑り込む。
「あ」
下生えを割り、指が一番敏感な場所を探り当てた。
「あぁ……。だめ……っ」
指先が、ソコをぐりぐりと弄る。
さっきまでの泡のような感覚とは全然違う強い刺激が全身を痺れさせる。
「や……っ」
思わず、彼の腕にしがみつくと。下へ伸ばしていたのとは違う腕が、私を抱き締めた。
「我慢しろ」
「いや……。そこは……。何か……」
「痛むか?」
「違……っ、でも……」
言ってる間も、指はソコを刺激し続けた。
「あ……っ、ンン……っ」
脚を擦り合わせて手を排除しようとするが、そんなことで手は離れてゆかなかった。
それどころか、更に奥へ差し込まれ私が溢れさせた露に触れる。
「もう少し濡れないと、お前が辛い」
「濡れ……る……?」
「ここで私を受け入れるのはわかるな?」
「受け入れる……?」
「……新床の教育は受けていないのか?」
「新床?」
指が止まった。
やっと息がつけたので、ヴェイン様を見上げると、彼は困った顔をしていた。
「そうか。普通、そういうことは母親が教えるものだが君は早くに母を亡くしていたのだったな」
「お作法があるのでしょうか?」
と問うと、彼は益々困った顔をした。
それからため息をつき、また指を動かす。
「ここが濡れているのはわかるな?」
指摘されて顔が赤くなる。
「女性とはそういうものだ。恥ずかしがることはない。この奥に……」
指が、私の身体の中に差し入れられる。
「あぁ……っ!」
思わず大きな声を上げ、私は彼に抱き着いた。
「男を受け入れる場所がある。ここだ」
と言いながら、更に指は奥に差し込まれた。
「ん……っ」
ざわざわする。
全身がざわざわする。
「だが受け入れるためには準備が必要で、十分に濡れなければならない。だから、今暫くは我慢するんだ」
「あ……、あ……」

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