-
あらすじ
「初めまして」のはずが結婚前提の猛アプローチ!? イケメン御曹司の極限溺愛♥
「どうしてもあなたが欲しい」御曹司が私にいきなりプロポーズ!? バラの花束を持って現れた矢崎はプレゼント攻撃を皮切りに乃々香を守りたいと言ってぐいぐい距離を縮めてくる! 彼との思わぬ繋がりを知り、見つめてくる視線の熱、口づけの甘さ、濃すぎる愛撫に心も身体もとろかされちゃう…。 だけど御曹司との結婚はやっぱり難しい――!?(ヴァニラ文庫ミエル)
-
試し読み
優しく労るように頰を撫でられると、何とも言えない感情がこみ上げてくる。心地よくて、少し切ない。
「怖く……ないです」
「じゃあ、これは?」
そう言って、指が唇を撫でた。感触を確かめるように押しては、また撫でる。唇をくすぐるような仕草に戸惑った。
熱い視線に見つめられながら唇を弄られていると、鼓動だけではなく、身体の奥深いところが熱くなってくる。
するりと矢崎が腕を乃々香の腰に絡ませた。
「あ……」
引き寄せられ、咄嗟に彼の肩に手をついて身体を支えた。
秀麗な美貌はため息が出るほど美しい。女性的ではないのに、彼からは濃厚な色香を感じる。目元を覆う睫の長さにすらドキドキする。
こんなに造形の整った人がいるのかと思うくらい、乃々香は矢崎の持つ造形美に見とれた。
「――試してみませんか?」
「え……」
「俺となら、どこまでできるのか。乃々香さんがどこまで許してくれるのか、俺は知りたい」
欲情を宿した矢崎の表情に、鼓動が高鳴る。
「ま、待ってください。いきなりそんな」
「俺の気持ちを知っていて、煽ったのは乃々香さんですよ。しかも、プロポーズの理由をただの死活問題だと決めつけ、俺の気持ちも蔑ろにしてたなんて、それこそ屈辱です。すべてはあなたに受け入れてもらいたいがためだったのに、大人のふりをしてあなたの忠犬に甘んじていたせいだとするのなら、俺がもう我慢はしません。乃々香さん、俺はあなたが感じている以上に、あなたが好きなんです。いつも自制と理性で欲望を抑えつけていなければいけないくらいにはね」
矢崎の指が顎を撫でる。
びくっと身体が跳ねた。
「壁の向こうで、俺が毎晩何を考えていたのか教えてあげましょうか? あなたをあられもない姿にして、思いつく限りの痴態であなたを抱くことです。だって、妄想の中でなら、あなたは俺を好きだと言ってくれる」
言うなり、矢崎の指が唇を割って口腔へ侵入してきた。舌を撫でる仕草に、ただただ戸惑う。
「怖い……?」
怖くはない。でも、どうしていいかわからないでいる。
「よく舐めて。今からこの指が乃々香さんを気持ちよくするのですよ」
「ふぁ……に……?」
口端から零れそうになった唾液を留めようと口を閉じれば、おのずと矢崎の指を咥える格好になった。
舌の上で蠢く指がくちゅ、くちゅと音を立てている。それだけなのに、矢崎がやるせなさそうな表情で吐息を零した。
「口の中まで可愛い」
乃々香の顔を見つめながら、指を抜き取る。濡れた指でスカートの裾をまくり上げた。太股を這い上がる感触に狼狽えるも、お酒のせいか身体が動かない。
「嫌ならちゃんと抵抗して。でないと、どんどんつけ上がりますよ」
(な……んで……?)
久保のときは、触れられただけで嫌悪感がしたのに、矢崎にはそれがない。ひんやりと冷たい感触が火照った身体には気持ちよくすらあった。
「あ……ッ」
身体を矢崎に預けるように背中から抱きしめられると、下着越しに秘部を撫でられた。媚肉の割れ目に沿うように指が何度も往復する。
「ふ……ぅ……」
「濡れてる」
「や……ぁ、違う……の」
「本当に? では、確かめてみましょうか」
言うなり、矢崎の手が直に秘部に触れた。
「ひあぁ……!」
「聞こえますか? どんどん乃々香さんの中から溢れてきてる。ぬるぬるで気持ちいいですね」
熱っぽい口調で囁かれるも、乃々香は初めて知る感覚にそれどころではない。
くち、くちと指が滑る音が聞こえる。ぶるりと身体が興奮に震えた。
「い……ぁ……あ」
「嫌? それとも、気持ちいい?」
「そんなの……わ……わからな……い」
ゆるゆると首を横に振ると、矢崎も息をついた。
「じゃあ、もう少し先に進めましょうね」
媚肉を割って、指が奥に潜む花芯に触れた。
「――ンッ」
これまでとは違う強い刺激に、顎を反らせる。
「大丈夫、怖くないですよ」
矢崎の指使いから逃げ惑うように腰が動く。宥めるように矢崎が囁いた。
「や……あ……ぁっ」
花芯をこねる指の緩急がもどかしくて、辛い。
やめてほしいのに、身体はビリビリとした刺激を求めていた。愛撫されるたびに、秘部から蜜が溢れてくるのがわかる。漏らすまいと秘部を締めると、指が花芯を押しつぶすように動いた。
「ひ……っ、……それ……だめ……っ」
「なぜ? 俺に触られるのが気持ち悪いから? 感じてるのを知られたくない?」
腰骨に響く声音に、乃々香はたまらない衝動に駆られた。ぎゅうっと矢崎の腕を摑む手に力がこもる。頭を擦りつけるように矢崎に身体をすり寄せた。
「矢崎さ……、も……いぃ……」
「では、乃々香さんの中がどうなっているのか、見てみましょう」
やめてと言いたかったのに、矢崎が自分の都合のいいように解釈してしまっている。
「ちが……あぁっ!」
秘部を弄っている不埒な手を止めたくて手首を摑むも、指が蜜穴の中に潜る方が早かった。
「ふぅ……ん、ん……」
「は……ぁ、最高」
うっとりと悦に入った声音で呟き、矢崎が乃々香の首筋に顔を埋めた。
「想像してたより、ずっと熱くて狭いですね。この中できゅうきゅうに締めつけられる快感とは、どんなものなのでしょう。想像しただけでたまらなくなる」
指がゆるり、ゆるりと抜き差しを繰り返す。
「んん……っ、矢崎さ……んっ」
「駄目です。そんないやらしい声で俺を呼ばないで。自制が利かなくなるでしょう?」
いつの間にか臀部に硬く熱いものが当たっている。それが、ぐいぐいと身体を押し上げていた。
「乃々香さんには気持ちいいことだけ、してあげたいのです」
(矢崎さんも……興奮してるの?)
秘部の中で蠢く感覚が怖いのに、この先の展開に期待もしていた。アルコールでほどよく緩んだ思考は、乃々香から理性という枷を外す。
秘部をかき混ぜられる快感と、かき出される蜜音に、ずくり……と身体の奥が疼いた。
頭をもたげた劣情が、じりじりと身体中に広がり始める。
(もっと……)
今よりも気持ちよくなりたい。
でも、そんなこと恥ずかしくて口に出せるわけなかった。
乃々香は興奮で涙目になりながら、矢崎を見上げた。薄く開いた唇で浅い呼吸を繰り返す。
食い入るように見つめていると、彼もまた乃々香を欲情を孕んだ目で見つめ返した。
(あ……)
気持ちが溢れる。口が願望を紡ぎかける。
「あなたの乱れる顔を見せて」
耳殻に唇を押し当てられながら、矢崎が囁いた。指が蜜壁のある場所を擦り出す。
「ひ――ッ、あ……あぁっ、あ……! や……そこ……っ」
まるで、彼の手で踊らされているみたいに、腰が振れる。鮮烈な感覚にじっとなんてしていられない。
「気持ちよさそうだ」
「は……あぁっ、あ……ん!」
矢崎の手のひらに溢れた蜜が、手の動きに合わせてくぶ、くぶと音を立てていた。濡れた音が心を痺れさせ、秘部から湧き上がる快感が身体を蕩けさせる。
「いやらしい身体だ。どんどん中から溢れてきますよ。手から滴り落ちそうだ」
「だ……だめ……っ」
「じゃあ、栓をしないといけませんね」
言うなり、指がもう一本増やされた。増した質量に、ひっと上擦った声が出た。
「あぁ、よく締まる。中が絡みついてきていますよ」
きゅうっと秘部が締まった。
「指が性器になったみたいです。こんなに締めつけられては、すぐにでもイってしまう」
強く乃々香を抱き寄せ、指の動きを速める。
「やぁっ、矢崎さん……。それ……駄目……っ」
「気持ちよくないですか?」
そんなわけない、と乃々香は首を横に振った。
「乃々香さん、ちゃんと言って。あなたのことなら、何でも知りたい」
手のひらの硬い部分で花芯を押されながら、指で秘部を愛撫される。わざと音を立てているのではと思うくらい、指が出入りするたびにぐちゅぐちゅと音がする。根元まで指を差し込まれているのに、それが気持ちいい。
穿たれるたびに、秘部がきゅんきゅんした。
無意識に口が開く。熱い吐息を繰り返しながら、秘部を愛撫されているところから目が離せなくなった。
(気持ち――いい……)
乃々香はもっと快感を味わいたくて、自ら脚を大きく開いた。
「――そ……こ……、もっと……。気持ちい……いっ」
もっと奥まで、もっと強く擦ってほしかったから、恥ずかしい言葉だって言える。
「乃々香……煽らないで」
「ふ……ぅ、ん……あっ」
下着はすっかりぐっしょりと濡れて、肌に当たると冷たい。
彼の不埒な行為を止めるはずだった手も、今や悶える身体を支えるためになっている。
「乃々香……のの」
甘い声音に顔を上げれば、待っていた唇に口づけられた。
貪るように口腔に侵入してきた舌に舐め回される。歯茎をなぞり、上顎を舌先で何度も擦られる。
「ふ……ぅ……ン、ン」
唾液を混ぜ合わせるような濃厚な口づけに、頭がじん……と痺れた。ずるりと指が秘部から抜け出る。
「あ……」
思わず寂しさが口から零れた。
そんな乃々香に矢崎がたまらないと目を細める。
「少しだけ待って」
乃々香を床に横たえると、タイツごと下着を脱がした。あらわになった秘部と、脱がした下着を交互にみやった矢崎がうっとりと吐息を零す。
「これが、のののえっちな香り……」
下着に鼻を押しつける様子に、羞恥で顔が真っ赤になった。
「や……っ、汚いから」
「まさか。最高の香りです。こんなに可愛い人が、誰にも触れられずにいたなんて奇跡だ」
そう呟くなり、生温かい感触が花芯を舐めた。ねっとりと舐る舌の動きに、乃々香は嬌声のような吐息のような声を上げて、身悶えた。
「薄ピンク色で柔らかくて……甘い。もっと舐めさせて」
淡い茂みに鼻を埋めながら、獣みたいな仕草で媚肉を舐められた。ぐっしょりと蜜で濡れていたところに、矢崎の唾液が塗りつけられていく。
「あ……あぁ……あ」
媚肉の隅々まで舐め取ると、それでも足りないと言わんばかりに蜜穴にまで舌を挿し込んで、中を舐ってくる。
(あ……あ、噓。舌が入ってる)
指とは違う質感に、ぞくぞくした。立て膝だった脚に力がこもり、腰が浮く。
「ひ……ぁ……はぁ、……あっ」
「ののはおねだりも上手」
満足げな声がして、指が蜜穴に入ってくる。唇が花芯に吸いついてきた。 -
関連作品