Vanilla文庫 ドルチェな快感♥とろける乙女ノベル

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書籍詳細

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侯爵閣下の甘い誘惑

著者:如月一花
イラスト:なお やみか
原作:アン・ヘリス

ISBN:978-4-596-58306-2
ページ:290
発売日:2018年4月3日
定価:本体590円+税

あらすじ

ベアトリスは妹が侯爵ガブリエルとの婚約を破棄したと聞き、彼が妹を捨てたと誤解。霧の中、道を尋ねてきたガブリエルに間違った方を教えて風邪を引かせてしまう。責任を感じて手厚い看病をするベアトリスに、ガブリエルは好意を抱き誘惑してきた。「そんな可愛い言い方では止められないよ」誠実で情熱的な彼にベアトリスの心は揺れはじめ……!?

キャラクター紹介

heroine_VBL146ベアトリス
勝気な子爵令嬢。浮世離れした父のもとでやりくりに苦労している。

hero_VBL146ガブリエル
名門侯爵。幼い時に妹を亡くして以来、女性との付き合いはどこか上辺だけ。

試し読み

「違うわ」
「しがみつかれて、緊張したよ。森の奥を案内して欲しいな。何があるんだい?」
「特に説明するほどのものはないわよ?」
ベアトリスは先を歩こうとすると、すっと手を繋がれて横に並ぶように歩く形になる。
「レイブスデン侯爵……?」
「またその呼び方かい? ふたりきりなんだ。名前で呼んでもいいだろう?」
「ダメよ」
その一線を越えたら自分がダメになりそうだから……。
そうは言えずに気持ちはすでにガブリエルにあると、繋がれた手は振り払うことはしなかった。
森の中は木漏れ日こそあるが、木々が茂っている。
リスやウサギがいるが、人前にわざわざ出て来るほど不用心な動物は残念ながらいない。
名前も分からない木の実や、野ばら、そして草花があるだけで、ベアトリスも説明出来るほどは知らないのだ。
(お母さまも、詳しい人じゃなかったし。メイドにわざわざ聞いて覚えようとも思わなかったのよね)
当たり前にある草花だが、ベアトリスの趣味は読書や刺繍だったし、実母が亡くなってからは森をのんびり散歩をする暇もなく、母親の代わりをした。
思えば、知らないのはベアトリスも一緒だ。
「ごめんなさい。レイブスデン侯爵。私も詳しくは知らないの。村の人間なら分かると思うから、呼んでくる?」
「ベアトリス。森に誘い出したのが分からないかな?」
「え?」
ガブリエルがくくっと笑いを堪えている。
「笑うことないじゃない。だって、散策がしたいというから」
「真面目に捉えていたのは、ベアトリスだけだよ。オリヴィアもすぐに察したようだし」
「どういう意味?」
ベアトリスがとくとくと胸を鳴らし胸元を抑えると、そのまま抱き寄せられた。
温もりに包まれて、ベアトリスはハッとする。
だめだと押し返そうとするが、ぎゅっと力強く抱きしめられて離してくれない。
「レイブスデン侯爵、お断りしている筈よ」
「俺も、ベアトリスにアプローチしている筈だけれど?」
「……」
「本気でないと思っているのは、ベアトリスだけだ。どうしてかな?」
「あなたは、誰にでも甘い言葉を言うでしょう? 私以外にも沢山の女性もいるわ」
素直に自分の気持ちが言えて、ベアトリスは少しだけすっきりとした。
このまま何も言えず、好意を無下に断り続けるのも辛かったのだ。
「ベアトリス。勘違いしているよ。まあ、俺が言っても信じられないかもしれないけれど」
「誰にでもキスをしている……というのは?」
「ああ。それは、君のことがバレたんだ。オリヴィアとの婚約中にね。ベアトリスにキスをしているのを、ペリグリンに見られていて、令嬢を使って噂をばらまかれたんだよ。女性に囲まれるにも、それなりに大変なこともあるんだ」
ガブリエルが小さいため息を吐いた。
ベアトリスが上目で見つめると、目を細めてそっと顎を掬われる。
「そんな顔をして見ないで欲しいな。昨日の今日で、まだ足りないんだから」
「あ……。私は、そのつもりは……」
「本当に?」
ベアトリスは何も返事が出来ない代わりに、ぎゅっとガブリエルに抱き着いた。
自分から抱きしめて欲しいと強請るなど、到底出来ない。
昨日だって強引だったし、今日ガブリエルの疑いが晴れたとしてもベアトリスがすぐに素直に甘えられるわけでもない。
「ベアトリス。こんなところでも、構わない?」
「……言わせたいの?」
「言わせたいよ。愛しい君の口から」
「あ……」
思わず言葉を失うと、顎を掬いあげられてキスをされる。
すぐに舌先が割入り、口腔を舐り始める。
ベアトリスも口を開けて受け入れ舌を絡ませてしまう。
互いの舌が絡み合い唾液をたっぷりと交換すると、ベアトリスはうっとりとガブリエルを見つめていた。
「オリヴィアが……」
「歩いてどれくらいかかると思う?」
「三十分はかかるし、森の奥まで来るかわからないわ。ドーリッシュ侯爵が、疲れてしまうかもしれないし」
「ベアトリス……。それは、誘っているのかな?」
ガブリエルが意地悪な笑みを称えつつ、ベアトリスの唇を指の腹で丁寧になぞり始める。 
それだけでもぞくぞくとした感覚に苛まれて、ベアトリスは潤んだ瞳を向けてしまう。
「そうじゃないわ。疲れているから、当然でしょう?」
「オリヴィアもいるから、きっとそうなるだろう」
不意にガブリエルが近くの木に手を付かせて、腰を突き出す姿勢を取らされる。
「何を?」
「ドレスが汚れたら、困るだろう? それに……」
ドレスを思い切り捲りあげられて、ベアトリスは小さい悲鳴をあげた。
しかし、ガブリエルはやめることなくドロワースを引き下ろす。
「もしも、パーシーが来たらすぐに衣服も直せる」
「でもっ! こんな格好っ! あっ……やっ……だめっ!」
露わになる秘所に長い指が這うとぶるぶると体を震わせて応じてしまう。
亀裂を往復し始めると、ベアトリスは淫靡な吐息を吐いてしまい、ガブリエルを振り向くように見つめた。
「だ…め……ガブリエル……」
「名前で呼んでくれたね、ベアトリス」
「そうでもしないと……んっ……ひっあ……止めてくれそうに……やぁっ!」
「余計に燃えるよベアトリス。お強請りされてるみたいで嬉しいな」
「そういう意味じゃっ! ……んっぁ……ひぅ……そこ……だめ……」
秘玉を指の腹で転がされたり摘ままれて、ベアトリスはたまらずに腰を揺らした。
立っているのも辛く、木に必死にしがみつくと余計に卑猥な恰好になる。
しかし、ベアトリスにはその恰好が精一杯だった。
秘玉を転がされて、ベアトリスは一気に快楽の頂きに昇りそうになる。
「だめ……そんなに、されたら……」
「欲しくなる、かい?」
ベアトリスは首を振った。
まだ愛撫をされて間もないというのに、ベアトリスはすぐに果ててしまう自分が情けなかった。
まるで体がガブリエルを欲するかのように、ベアトリスはされるがままなのだ。
「お願い……ガブリエル……」
思わず涙目で訴える。
外で痴態をさらし、しかもオリヴィアやパーシーが迫っていると思うと、互いにゆっくりと求めていられる状況でもないのだ。
しかも、森を抜ければ村もある。
誰が見ているかわからないし、村人がひょっこり現れて見られてしまえば、ベアトリスの評判はガタ落ちだ。
でも、そんな現実的なことも考えている反面、ベアトリスはガブリエルが欲しくてたまらなかった。

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