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試し読み
「掻き回して、もっと蜜を出すんだ」
言われるままに媚肉を掻き回し、淫核を擦りたてる。
たちまちレイチェルの細い指は蜜まみれになった。
「あッ、あん……、ふぁ、はぁっ……」
内奥から絶え間なく蜜がこぼれ、腰の奥が甘ったるく疼いているのに、脚を大きく開かされているせいか快楽を極めることができない。
「んっ、んん……っ」
無意識に内腿に力が籠もる。
もじもじと腰を揺らし始めたレイチェルの痴態を熱っぽく凝視め、ギデオンは命じた。
「膣に指を挿れろ」
卑猥な指示にも逆らえず、レイチェルは蜜口に指を差し込んだ。
さしたる抵抗もなく、にゅるん、と指が滑り込む。
指の付け根まで挿入し、レイチェルは啜り泣くような吐息を洩らした。
「あぁ……ん……、ぅふ……ッ」
濡れた媚壁が指を締めつけ、ずぅんと腹底が熱くなった。
そろそろと指を抜き出すにつれ、貝肉がぴたりと閉じてゆくのがわかる。
濡れ襞がいやらしくうねり、もっと刺激してほしいとねだっている。
レイチェルは上下に腰を揺すりたて、ぬちゅぬちゅと蜜孔を穿った。
汗ばんだ乳房を捏ね回し、勃ち上った薔薇色の棘を摘んで紙縒りながら、ギデオンはレイチェルの淫らな自慰行為を食い入るように熱く眺めている。
「もっとだ。二本挿れて出し入れしろ。音をたてて掻き回せ」
「ふっ……ぅ……」
涙の溜まった瞳をぎゅっとつぶり、レイチェルは言われたとおりに指を増やした。
人指し指と中指を揃えて挿入し、じゅぷじゅぷと抜き差しを繰り返す。
空気を含んだ愛蜜が白っぽく泡立てられ、ぬめぬめと指にまとわりついた。
「はッ……、あ……、あぅ……ン、ンン……、くふ……ぁ……」
腰をくねらせて喘ぐレイチェルを情欲にぎらつく瞳で凝視め、ギデオンは口角に溜まった唾液をにちゅりと舐めとった。
舌を差し込んで唇の裏の粘膜をねぶりながら、さらに激しく乳房を嬲る。
「そのまま達くんだ。自分の指で達けたら……、俺のモノを挿れてやる」
欲望にかすれた声で囁かれ、ぞくんっとレイチェルは背を反らした。
彼が欲しい。彼の熱い楔で激しく奥処を穿たれることを想像しただけで、もうたまらなくなって恥じらいの残滓も吹き飛んでしまう。
「はぁっ、あン! あっあっ、あぁん」
蜜孔に指を突き立て、にゅぷにゅぷと抉りながらレイチェルはあられもない悦がり声を上げた。
「あぁッ、達く……、達くわ……っ、もぅ……ダメ、なのぉ……ッ」
ずぷりと深く挿入した指を締めつけ、媚肉が淫らに蠢く。
レイチェルは前屈みになってきつく眉根を寄せた。
「はぁっ、はぁっ……、ぁ……」
ギデオンはレイチェルの手首を?み、ビクビクと痙攣し続ける女陰からぬぷんと指を抜き取った。そのまま手を口許に持っていき、蜜にまみれた指を口に含む。
びくっとレイチェルは大きく震えた。
「ぁ……、ぃや……ッ」
ぺろりと指を舐められてレイチェルは身を縮めた。
媚汁でネトネトになった指をさも美味そうにしゃぶられ、羞恥で顔から火を噴きそうだ。
真っ赤になって恥じ入るレイチェルを愉しげに眺め、彼はさらに見せつけるように舌を使って舐め回した。
「ひぅんッ」
指の股を舌先で嬲られて、思わず嬌声じみた悲鳴が上る。
過敏な反応に目を細めたギデオンは、意地悪く指の股ばかり集中して責め始めた。
「やぁっ、くすぐったい……っ! ひぁ、あぁやめて、やぁンっ」
まるで別の場所を甘く責められているかのように感じてしまい、レイチェルは身をくねらせた。指の付け根から爪に向かって側面をことさらゆっくりと舐めながら、ギデオンがあざ笑う。
「指の股でも感じまくるとは、いやらしいお嬢様だな。あそこを舐められてるみたいに感じてるんだろう」
苦もなく言い当てられ、レイチェルは羞恥の涙で潤む瞳を伏せた。
震える唇をきゅっと?む。
「この分では足の指でも達けそうだな。試してみようか」
囁いたギデオンが腿からふくらはぎに手を滑らせ、踝を撫でて足の甲をくすぐるように撫で回す。レイチェルは濡れた瞳を見開き、いやいやとかぶりを振った。
「あぁ、そんな、いやぁ……ッ」
本当に足の指なんか舐め回されたらどうなってしまうんだろう。それで感じてしまったら、きっと自分は真性の淫乱に違いない。そんな自分に向き合いたくはなかった。
うろたえるレイチェルを抱いて、ギデオンが背後で含み笑う。
「……まぁいい。それはベッドでゆっくり試すことにしよう」
彼はレイチェルの尻をずらし、トラウザーズの前をくつろげた。
腰を持ち上げられると、すでに固くなった先端が濡れそぼった秘裂に押し当てられる。
達したばかりの媚肉は無造作に前後されただけでヒクヒクと疼いてしまい、レイチェルは椅子が回ってちょうど目の前に来た机の端をぎゅっと?んだ。
その手を支点に腰をさらに持ち上げ、ギデオンはヒクついている蜜口にぬぷりと己を挿入した。腰を掴んでいた手がゆるむと、自重で一気に根元まで呑み込んでしまう。
夜毎に様々な体位で貫かれ、今ではもう痛みを感じることはなくなっていたが、みっしりと胎内を埋められる充溢感には息が止まりそうになる。
「ぁ……、はぁっ……」
弱々しく喘ぐと、なだめるように喉元を撫でられた。
ちゅっと音をたてて首筋にくちづける仕種がひどく優しく感じられ、レイチェルはくたりと彼にもたれかかった。
時折こんなふうに触れられると、彼に愛されているのだと錯覚しそうになる。
愛され、気遣われているのだと――。
錯覚でも勘違いでもかまわない。
身体を繋げている間だけでも、彼に心から愛されているのだと感じていたかった。
ギデオンがゆったりと腰を押し回し、レイチェルは甘い溜息を洩らした。
彼が愛しくてたまらず、深く銜え込んだ雄茎をきゅうっと締めつけてしまう。
背中でくぐもった吐息が聞こえ、レイチェルはうっとりした。
この身体で彼が快感を得ていると感じられるのは、とても気分がいい。
もっと夢中にさせたくなる。そうしたら……、以前のように愛してもらえる……?
五年前、突然告げられた決意と求婚から、彼が異国に旅立つまでのわずかな時間は、甘く無邪気な蜜月だった。あの日々を取り戻したい。
「ギデオン……」
甘えるように呟き、レイチェルは不自由な姿勢で腰をくねらせた。
足首が椅子の腕にかかった状態では、自分で動くことは難しい。
今まで何度か騎乗位や後背位で自ら腰を振らされたが、この体勢では無理だ。
揶揄することもなく、ギデオンはレイチェルの腰掴んで揺すり始めた。
抜け落ちそうなほど持ち上げられ、じゅぷりと根元まで打ち込まれると、そのたびに全身に衝撃が走った。
「あッ、あッ、あン、んんっ」
腰を打ちつけられるたびに嬌声が口を突く。濡れ襞を掻き分けて穿たれる熱杭のみっしりした質量がたまらない。ずりゅずりゅと先端を奥処に擦りつけられるとあまりに心地よくて、だらしなく開いた口端から唾液がつるりとこぼれ落ちてしまう。
「……そろそろ俺の形を覚えたろうな? レイチェル」
「ぅっ、ン!」
「どうだ、気に入ったか」
「い……ぃわ……、すごく……きもちぃい、の……ッ」
「ふっ、淫乱め」
甘く詰り、ギデオンはレイチェルの顎に伝う唾液を舐めとった。
ずくずくと突き上げられながら唇を塞がれて、涙が噴きこぼれる。
「く……ふっ……、んぁ、あぁっ、はぁっ……」 -
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