書籍紹介
敏腕CEOと契約結婚~期間限定 旦那さま~
敏腕CEOと契約結婚~期間限定 旦那さま~
ISBN:978-4-596-58092-4
ページ:290
発売日:2017年8月3日
定価:本体590円+税
  • あらすじ

    お芝居のはずが甘~く愛されて…

    務め先のカフェの常連であるCEO、滝沢柊羽に縁談避けのため期間限定で結婚してほしいと頼まれためぐみ。憧れの彼の力になりたいと引き受けたものの、柊羽に本当の新妻同然に扱われ、誘惑されて関係してしまう。「見てください。あなたが誰に抱かているのかを」その後も変わらず溺愛され、期待を抱いてしまうが、彼は他の女性を好きだと聞かされ!?(ヴァニラ文庫ミエル)

  • キャラクター紹介
    • heroine_VBL-113

      野原めぐみ

      会社をやめて親友の咲子の実家のカフェでアルバイトを始める。幼馴染みのストーカーに狙われている。料理が得意。

    • hero_VBL-113

      滝沢柊羽

      日本三大企業の滝沢コーポレーション会長の息子。今は滝沢傘下の会社のひとつのCEOを務める。容姿端麗なエリート。

  • 試し読み

    滝沢さんの吐息も唇も、とても甘い。男の人の唇がこんなに甘くてやわらかいだなんて、初めて知った。そして、それを初めて教えてくれたのが憧れの滝沢さんだと実感すると、ますますドキドキしてくる。
    キスが繰り返されるたび、胸の奥がくすぐったくて、むずむずする。
    もどかしいような、もっとしてほしいような、そんなはしたない欲望が疼いてくる。
    そして滝沢さんはその欲求を察したかのように、何度目かのキスで、熱い舌でわたしの下唇を軽くノックした。
    「んんっ……!」
    滝沢さんは、唇だけじゃない。舌もやわらかくて甘い。唇よりもきもちがいい……!
    何度もそうされているうちに、頭の芯がぼうっとしてきて自然と唇が開いてしまう。
    それを狙ったかのように、滝沢さんはするりとその舌を咥内へと滑り込ませてきた。
    「あっ……ふぁんっ……ン、ンンっ……!」
    「かわいい声が出てきましたね」
    「や、そんなっ……ふぁ、あんっ……!」
    抗議しようとすると、再び唇をふさがれる。
    それどころか、舌を絡ませ根元からにゅくにゅくと擦られると、ぞわぞわと言いようのない快感が背筋を這いあがってきて肌が粟立つ。ちゅく、くちゅ、と室内に唇が触れ合い、舌が絡み合う水音が響き渡り、耳からも犯されている気分に鼓動がさらに速くなる。ちゅぽっと音を立てて舌を根元から先っぽまで吸い上げられると、腰がくだけそうなほどきもちがいい。
    滝沢さんはそれを幾度も繰り返しながら、わたしの脇腹に触れてきた。
    「んっ……ぁんっ……!」
    ただ手を置かれているだけなのに、キスもされているからだろうか。あり得ないほど感じてしまう。
    滝沢さんはそれを知ってか知らずか、幾度かそこを往復し、その大きな手でするりとわたしの身体の輪郭を確かめるように滑らせると、小ぶりな胸をそっと包み込んできた。
    「あっ……! や、滝沢さんっ……!」
    滝沢さんは丁寧に触れてくれたのだろうけれど、突然のことにわたしはびっくりして滝沢さんのパジャマをつかんでしまった。
    滝沢さんは落ち着いた声色で、尋ねてくる。
    「いやですか? こうして触れられたり揉んだりされるの、気持ち悪いですか?」
    「あ、あんっ……やんっ……!」
    胸を揉み動かす手つきが優しいものなのも、わたしを気遣ってのことだろう。
    けれど、恥ずかしいものは恥ずかしい。そしてそれ以上にきもちがいいものだから、気が動転してしまう。顔が熱くて身体も火照って仕方がない。
    「い、やっ……滝沢、さんっ……やめてっ……は、はずかしい……っ」
    こらえようとしても、勝手に甘い声が漏れ出てしまう。必死に嘆願するわたしに、滝沢さんはそっと尋ねてきた。
    「恥ずかしいだけですか? そのほかにはなにも感じませんか?」
    「そ、れは……っ……ん、ぁんっ……」
    「答えなければ、やめません」
    「あっ、いやぁっ……! あんっ!」
    くりっとパジャマの上から硬く尖った乳首を二本の指で捏ねられ、いっそう強い刺激にお腹の奥がきゅんと疼く。必死に滝沢さんの胸を押してやめてもらおうとしても、快感が邪魔をして弱々しいものにしかならない。
    滝沢さんは手と指を動かしつつ、わたしの耳にちゅっとキスを落とした。とたん、ぞわぞわっとさらなる快感が押し寄せ、自分でも信じられないほど甘い声が上がってしまう。
    「あなたは耳が弱いんですね。感度もいい。捏ねるたびにどんどん乳首が硬く膨らんで、勃起してきましたよ」
    「い、いやっ……いやぁっ……!」
    「答えてください。恥ずかしいほかには本当になにも感じませんか?」
    質問しながら胸と乳首、そして耳への愛撫をやめないから、たまらない。
    わたしは快楽の責め苦に耐えきれず、涙を浮かべた。
    「き、きもちいい……っ……きもちいいんですっ……恥ずかしいのに、すごくきもちがよくて……わたし、こんなの初めてで……どうしたらいいのか、わからなくて……だから、やめて……やめてください、お願いっ……」
    けれど滝沢さんは、それを聞くなりいっそう胸を揉む手を激しくし、耳にキスをしながらもう片方の手でもどかしげにパジャマのボタンを外し始めた。
    慌ててその手を止めようと押さえても、力が入らない。あっという間にパジャマの前が広げられ、裸の胸があらわにされた。
    「いやぁっ……! 見ないでっ……滝沢さんっ……!」
    胸を隠そうとする手すら、片手で軽々と押さえつけられる。
    滝沢さんは煌々とついている電気のもと、たっぷりとわたしの両乳房を視姦した。胸の輪郭、ぷっくり膨らんだ乳首まで、じっくりとあますことなく見つめている。その視線を感じる。
    「なにも恥ずかしがることはありません。あなたの胸はとてもきれいだ。白くて、触れると手に吸いついてきて……乳首もきれいなピンク色で、かわいらしい。でもきれいなほど、汚したくなる。こうして吸って、赤くしてしまいたくなる」
    「あっ! あぁんっ! いやぁんっ!」
    滝沢さんは言いながら、乳首を口に含め、舌を絡めながらちゅ、ちゅるっと吸い上げ始めた。
    吸いながら咥内でちろちろと舌で横舐めされると、腰が砕けそうになる。全身の力が抜けて、きもちよすぎて涙が止まらない。
    「ほら、見てみるといい。あなたの乳首がこんなに赤くぷっくりと膨らみましたよ」
    言われてそろそろと視線を下ろすと、自分の乳首が滝沢さんの言ったような色や形状になっていて、もうどうしようもないくらい恥ずかしい。
    しかもその乳首を滝沢さんはまだれろれろと赤い舌で嬲っている。
    視界でも犯され、たまらない気持ちになってぎゅっと目を閉じると、カリッと甘噛みされた。
    「あぁんっ!」
    ずくん、とお腹の奥が強く疼く。それほどの快感だった。
    「ちゃんと見てください。あなたがいま、誰に抱かれようとしているのかを。でないと、もっと激しくしますよ。あなたは初めてだから優しくしようと思っていますが、加減なんかしてあげなくすることだってできます」
    加減? これでも手加減してくれているっていうの?
    だとしたら、手加減なしの愛撫をされたら、わたしはいったいどうなってしまうんだろう。
    きっと気がおかしくなってしまう。それくらい、きもちよくなってしまう。そんなの、恐い。
    「や、優しく……して、ください……っ……でないと、……わたし……恐い……滝沢さんのこと、恐くなってしまう……っ……」
    羞恥と快感、そして少しの恐怖に泣きながらそう訴えると、滝沢さんはちょっとだけ我に返ったようにわたしの乳首を責めるのをやめ、頬にキスをくれた。
    「……すみません。俺自身、こんなに興奮したのは初めてのことなので、つい暴走してしまいそうになりました」
    滝沢さんが、興奮……?
    「滝沢さんでも、興奮することなんてあるんですか……?」
    鼻をすすりながらそう尋ねると、滝沢さんはぐっと腰を押しつけてきた。
    わたしの足の付け根のあたりに、なにか熱くて硬いものが当たっている。
    もしかして、これ……滝沢さんの……?
    「あなたがあまりにかわいらしい反応をするから、こんなになってしまいました」
    「っ……!」
    やっぱり……!
    滝沢さんがわたしなんかでこんなふうになってくれたなんて、うれしい。
    普段クールな面しか、それも雑誌の写真なんかでしか見たことがなかったから、意外だったけれど素直にうれしかった。
    「あの、……滝沢さんがこうなってくれただなんて、うれしいです。でも、その……どうしたらいいのか、まだよくわからなくて……知識はそれなりにあるとは思うんですが、実践したことがないので……」
    頬を熱くしながらそう告白すると、滝沢さんはふっと悪戯っぽく笑った。
    そんなふうに笑う滝沢さんも新鮮で、まだまだ見慣れていなくてどきりとする。
    「あなたはなにもしなくてもいい。ただ感じるまま身をゆだねてくださればいいんです。俺は勝手に動きますから、こんなふうに」
    「あっ……!」
    滝沢さんはそう言うが早いか、腰をぐっ、ぐっと押しつけ始めた。
    滝沢さんが腰を押しつけるたび、彼の昂ぶりがわたしの足の付け根にぐにゅりと当たる。
    熱く突き刺さるその感覚に、本当にセックスをしている錯覚に陥り、恥ずかしさに悶えそうになった。もう滝沢さんは、何度わたしを恥ずかしくさせたら気が済むんだろう。
    「たっ、滝沢さんっ……それ、いやっ……恥ずかしい……っ」
    「めぐみさんのその声も反応も、ものすごくかわいらしい。たまらないです。もっと足を広げてください」
    「いやっ、やだっ! あっ、あっ、やめてぇっ……! ああっ!」

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