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試し読み
「愛液がたっぷり満ちると、男を受け入れられるようになる。……これだけ濡れていれば、もう十分なぐらいだ」
指先に付いていた蜜は第二関節を通り越して、指の付け根まで垂れていた。
今年十八歳になったオリーヴは、立派な大人の女性だ。男性を受け入れる身体になっていて当然なのだけれど、まさか自分がそんな……という信じられない気持ちと、あまりの恥ずかしさが入り混じり、目に見える変化に狼狽してしまう。
オリーヴが戸惑っている間にニコラは華奢な膝を割り、秘所が剥き出しになるように大きく広げた。
「きゃ……っ」
目を大きく見開いた視界に、足を広げたあられもない自分の姿が映る。
「でも私は、もっと気持ちよくなって、もっと濡れて貰いたい」
羞恥で思考が一瞬停止しそうになるオリーヴをさらなる信じられない光景が襲う。なんとニコラが綺麗な顔を秘所へ近づけてきたのだ。
「や……っ……そ、そんなところに顔を近づけては……ひゃぅっ……!?」
露わになった秘所を指でさらに広げられると、くちゃ……と淫らな音が聞こえて、耳を塞ぎたくなる。
「そ、そんなところ……広げないでください……っ……」
「初々しい何も知らない色をしているのに、こんなに濡れて……可愛いね。たくさん口付けしたくなるよ」
「へっ……!? やっ……そ、そんなの駄目です……っ」
青く綺麗な瞳が、自分でもよく見たことのない場所を見つめている。胸を見られるのも恥ずかしかったけれど、秘所を見られる方が更に恥ずかしかった。
ただ見られるだけでも恥ずかしいのに、まさかこんな近くで見られるなんて……。
足を閉じたいけれど、淫らな女性になるためにはきっと開いたままでいなくてはならないのだろう。
口付けをしたいというのは、冗談? ……ああ、冗談であってほしい。こんなところは、口を付けるところではないはずだ。
彼の綺麗な瞳に自分の最も恥ずかしい場所が映っているのが耐えがたくて、現実から逃れるよう無意識のうちにぎゅっと目を瞑っていた。すると剥き出しにされた花芽をヌルンと柔らかなもので撫でられた。
「ひぁっ……!?」
そこから快感が稲妻のように背骨を伝い、全身に駆け抜ける。
今のは、何……?
一体何に撫でられたのだろう。ヌルヌルと花芽を撫でられるたびに、全身が勝手にびくびく動いてしまう。
「あっ……やっ……ン……っ……あっ……あぁっ……な、何をして……っ……ンッ」
指……ではない。きっと指はこんなに柔らかくないし、それに熱くない。それに太腿にふわふわ柔らかな何かが当たって、くすぐったい。
まさか……と恐る恐る目を開いたら、ニコラが熱く濡れた秘所を舌でなぞっているのが見えて驚愕した。
「や……っ……ニ、ニコラ様、嘘……っそ、そんなところ……舐めては……っ……」
「ン……溢れてきた」
ニコラは膣口から溢れた蜜をゅるじゅると淫らな音を立てて舌先ですくいあげ、花芽に塗り付ける。
「ニコラ様っ……駄目、です……待ってっ……そ、そんな……あぁっ……!」
ヌルヌルになった花芽をねっとりと舐められ続けていると、身体がとろけていくように思えた。顔が熱くて、高熱を出した時のようだ。熱くて、ぼんやりして、気持ちいいことしか考えられない。
「ここ、舐められるの好きみたいだね」
「ど、どうして……そんなところ……ぁン……!」
どうしてそんなところを舐めるか聞きたいのに、喘ぎにかき消されてしまう。
けれどニコラは、何を聞きたいのか察してくれたらしい。顔を上げて、指の腹を使ってぷっくりと膨れた花芽をヌルヌルと転がしながら、蜜に濡れた唇を舐めて口を開く。
「ここは女性が最も感じる場所なんだ。こうして指で触れられたり、舌で舐められたりすると、とても気持ちがいいだろう?」
膨れた花芽を指でぷりぷり転がされると強すぎる刺激に腰が震え、身体の真ん中に付いた火が大きく昂ぶるのを感じる。
恥ずかしい場所になればなるほど、快感は強くなるのだろうか。胸の尖りを弄られた時も強い快感を覚えたけれど、花芽を弄られるのはそれ以上だった。
「ふぁっ……あっ……あぁっ……や……っ……」
「自分では舐められないだろうから、これからは自分の指でこうして弄ってごらん。それから、こちらも」
ニコラはたっぷりと蜜が溢れている膣穴に、長い指を少しずつ挿入していく。
「――……っ……ぁ!?」
ヌブブ、と音を立て、指がみっちりと狭い膣道を進む。不意打ちだったのと、たっぷりと濡れていたおかげで、根元まで抵抗なく受け入れることができた。
「中は陰核よりも感じるのに経験が必要だから、こちらも私がいない時は自分で弄ってごらん」
「そ、そんな……こ、こんなところを……じ、自分でなんて……ン……ぅっ」
「淫らな女性になるのだろう?」
なりたい……いや、ならなくては……。
「でも、な、中を弄るなんて、怖いです……」
指を咥えこまされた膣道が、少しひりひりする。体験したことのない異物感に身体を強張らせると、侵入者を押し出そうとして自然と下腹部に力が入った。
「大丈夫だよ。私を信じて、力を抜いてごらん」
そう言われても、どうしたらいいかわからない。怖くて瞳を潤ませてしまうと、熱い舌が再び花芽をヌルンとなぞった。
「ぁっ……!」
舌先で芯を押し込むようにヌルンヌルンと舐められると、どんどん硬くしこっていくようだ。中に埋められた指に集中していた神経が、一気に花芽へ集まる。力の入っていた下腹部が快感に震えて、強張りが和らいでいく。
「力が抜けてきたね。上手だよ」
完全に力が抜けたのを見計らい、ニコラは中に入れた指をゆっくりと動かす。
「あっ……んぅ……っゆ、指……が……ン……あっ……あぁっ……」
ニコラは花芽をねっとりと舐めるのと同時に、中に埋めた指を慣らすようにゆっくりと抽挿を繰り返す。弄られ続けているうちにひりひりした痛みは徐々に鈍くなり、代わりに別の感覚が鋭くなってきた。指の腹が当たった場所が、甘く痺れてきたのだ。
「や……な、何? ……っ……あ、あ、んぅっ……!」
「少し慣れてきたみたいだね。では、これはどうかな? キミのいいところは……ああ、ここ……かな?」
狭い膣道の中、ニコラの指がお腹側にググッと曲げられる。
「ふぁ……っ!?」
身体の中に付いた火が、一気に大きく燃え上がって大きく揺れたみたいだった。
「大当たりだったみたいだね」
これは何……? 私、どうなってしまうの?
ニコラは狼狽しながらも感じて身悶えするオリーヴの中と外、指と舌を使って両方から責め立てた。
「あっ……あぁっ……ニコラ……さま、も……っ……あっ……んんぅっ」
気持ちいい……でも、もうこれ以上は、怖い。
もう止めてほしいと懇願するように、オリーヴは喘ぎながらもぶるぶると首を左右に振った。豊かなプラチナ色の髪が、シーツの上を舞うように波打つ。
「中の締め付けが強くなってきた。達きそうかな?」
「え……えっ? いく……? 行くってどこへですか? こんな格好のまま? そ、それは嫌ですっ!」
そういう意味で取ったのだね、と、ニコラは蜜で濡れた唇で微笑む。
何もわからない。一体どこへ連れていかれるのだろう。怖くて堪らない。潤んだ瞳から涙が零れそうになる。
「大丈夫、どこへも連れていかない。……ただ、とても気持ちよくなるだけだ」
花芽をチュッと吸い上げられ、指が弱い場所をギュッと押した瞬間――身体の中に灯った火が大きく燃え上がり、頭が真っ白になる。
「あ、あ、――……っや、あ、ぁあああんっ!」 -
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