-
あらすじ
俺をこれほど熱くさせられるのはお前だけだ
いじわる&溺愛♥の愛され新妻レッスン!?皇帝ヴィクトルに「王族失格」と言われたチェーリアは「大陸一の淑女になってみせます」と反発。その負けん気の強さを見染められて彼の妃になった。「愛を囁きながら優しいキスをしてやってもいいぞ」口調は傲慢だけど無垢な体のすみずみにまで甘く快楽を教えこまれて…。ちょっといじわるなヴィクトルの可愛がりに翻弄されながらも惹かれていくが!?
-
キャラクター紹介
-
チェーリア
小国の王女。はじめはいじわるなヴィクトルに反発心を覚えるが!? -
ヴィクトル
大国ゲナウ帝国の若き皇帝。気の強いチェーリアが可愛くて仕方がない。
-
-
試し読み
「なんだ、拗ねているのか? 小娘のくせに一人前に甘いムードでも期待していたのか? お前が望むなら、ベッドに薔薇の花びらを撒き、愛の言葉を吐きながら優しいキスをしてやってもいいぞ」
心の中を見透かされたみたいで、チェーリアは顔を赤く染める。なんてデリカシーのない男だと怒りが湧き、顎を摑んだ手を振り払ってやろうと思った。
しかし、次の瞬間。振り払おうとした手は摑まれ、文句を言おうとした口はキスで塞がれていた。
「ん……っ」
チェーリアは目をまん丸くする。今は房事の時間だとわかっていたはずなのに、突然の口づけに心が追いつかない。
驚きで固まっているうちに、またしても口腔に舌を入れられた。ぬるりとした感触が、強引に口の中をまさぐっていく。
「ぅんんっ……! ん、んっ」
逃げ出したいが、いつの間にか後頭部をしっかり押さえられて頭を動かすこともできない。口の中はくすぐったいし、息も苦しくて、チェーリアは涙目になりながらヴィクトルのシャツをギュッと摑んだ。
「どうした。皇后の務めとやらを果たすんじゃないのか?」
口を離したヴィクトルが、伝う唾液の糸を親指で拭いながら言う。その顔には昼間の礼拝堂で見たのと同じ、妖しさと楽しげな表情が浮かんでいた。
悔しいけれど、キスのせいで頭が混乱していてチェーリアは言い返せない。涙目で彼を睨みつけるのが精いっぱいだ。
するとヴィクトルはフッと笑って、今度は額にキスをしてきた。さらに鼻先や頰など、顔中にキスの雨を降らせる。
さっきの強引な深いキスと打って変わって、戯れのような優しいキスに、チェーリアの胸がうっかり高鳴った。
ヴィクトルは啄むようなキスをしながらチェーリアを抱き寄せると、そのままベッドへと押し倒した。真っ白いシーツにくるまれた上質なマットに、体が柔らかく沈む。
「子供だな。舌を絡ませるより、こんな遊びみたいな口づけの方がいいのか」
いつの間にか自分の表情が和らいでいたことに気づいたチェーリアは、すぐに目に力を籠めようとした。しかしその前に、眉間に口づけされてしまう。
「優しくしてやる。だからいちいち歯向かうな」
声色は優しいが、言っていることはやはり腹が立つ。まるでこちらが悪いみたいじゃないかと、チェーリアは唇を尖らせた。
「ヴィ、ヴィクトル様が意地悪なことばかり言うからじゃないですか!」
「わかった、わかった。おとなしくしろ」
そう言ってヴィクトルは優しくチェーリアの頰を撫でてから、その手で首筋を撫で、鎖骨をなぞった。くすぐったさにゾクリと体が震える。
チェーリアを組み敷いているヴィクトルの顔は、暖炉の明かりが輪郭を縁取っていて美しい。長い睫毛に、影を落とした深緑の瞳。蠱惑的な薄い唇。昼間見るよりもずっと扇情的に感じる。
チェーリアの肌のなめらかさを楽しむようにデコルテを撫でていた手が、ネグリジェのリボンをほどいた。無防備になった襟元を大きく開き、少女の無垢な白い双丘が露になる。
「あ……っ」
夫婦の営みは裸でするのだとわかっていたけれど、やはり秘すべき場所を見られるのは恥ずかしい。だからといって隠すわけにも逃げ出すわけにもいかず、チェーリアは唇を嚙みしめて羞恥に耐えた。
未熟さを残すチェーリアの胸は眩いほどに清麗だ。淡雪のような白い肌に、桜色の頂。触れがたいほどに穢れがない。
ヴィクトルはゴクリと生唾を飲み込むと、唇の端を持ち上げて手を伸ばした。
「ひゃっ」
男の硬い指先で敏感な胸の実の先端を擦られて、チェーリアの口から上擦った声があがる。くすぐったさを凝縮したような変な感覚だ。
ヴィクトルの指は触れるか触れないかくらいの弱い力で乳頭を擦る。もどかしい刺激を繰り返されるうちに、胸の実は自然と硬くなっていった。
(なんだか……変な感じ。すごく恥ずかしいのに、もっと触れて欲しいような……)
チェーリアは自分の体に戸惑う。こんな気持ちは教本には書いていなかった。
「っ、ん……。……っ」
声が出そうになり息が乱れる。するとヴィクトルは、今度は片方の乳頭に口づけしてきた。
「あっ」
硬くなった乳頭がなまめかしい唇に包まれ、チェーリアの口から再び上擦った声が出た。
指でさわられるのとは違う感触。吸われるように唇で包まれ舌先でくすぐられると、じれったい刺激は疼きを持った愉悦へと変わった。
「ぁんっ、や……」
この快感をチェーリアはどうしていいかわからない。なるべくはしたない声を出さないように、口もとを手で押さえるしかなかった。
「……悪くないな」
胸から口を離したヴィクトルが、頰を赤くして初めての快感に戸惑うチェーリアを見下ろして言う。チェーリアにはその台詞の意味がわからなかったが、彼がどことなく満足そうなのは感じられた。
ヴィクトルは自分のシャツを手早く脱ぎ捨てると、半端に乱れていたチェーリアのネグリジェも脱がせた。そしてドロワーズにも手をかける。
ついにすべてを露にされてしまう羞恥に耐えきれず、チェーリアは思わず「あ……ま、待って……」と彼の手を止めた。
「どうした?」と尋ねるヴィクトルに、チェーリアはおずおずと「は、恥ずかしい……です……」と消え入るような声で訴えた。
また呆れられて嫌味を言われるかもしれないと覚悟したが、ヴィクトルは少し考えるように黙り込むと、ドロワーズから手を離し手近なところにあった燭台の火を消した。
「これでいいだろう」
確かにさっきよりは視界は暗くなったが、暖炉がついているので真っ暗というわけではない。だからといって暖炉を消火しろというのも我儘が過ぎる気がして、チェーリアは無言のまま頷いた。
抵抗をやめたチェーリアの脚から、ドロワーズが抜き取られる。すらりと伸びた健康的な脚も、下腹部からなだらかに続くふっくらした恥丘も、男の人の目に晒すのは初めてだ。
ヴィクトルの視線が股間に注がれているのを感じ、チェーリアは太腿に力を入れて閉じる。燭台の明かりを消したところで、やはり見えていることに変わりはなさそうだ。
「……初々しい、と言うべきか。むしろ濫りがわしく見えるが」
「え?」
囁くように独り言ちて、ヴィクトルは人差し指でチェーリアの恥丘に触れた。
他人と比べたことがないチェーリアは知らないが、彼女の恥毛はとても薄い。色が薄いのも相まって、恥毛越しに割れ目がはっきり見えるほどだった。
産毛のように柔らかい毛を、ヴィクトルは指先で弄ぶ。
フワフワとした感触がくすぐったくてチェーリアは身を捩りそうになったが、指がそっと割れ目をなぞると、さっきと同じ愉悦の刺激がゾクッと体を駆け抜けた。
ヴィクトルの指は緩い力で何度も割れ目を往復する。そのたびにもどかしい疼きが下腹に溜まっていくような気がした。
「ん、……ん、ぁ……」
緊張していた脚から力が抜けていく。もどかしいのに何故か気持ちいい気がして、だんだんと頭がぼんやりとしてきた。
「声が甘くなってきたな」
ヴィクトルはそう言うと今度は鼠経部に唇を寄せてきた。意外なところに口づけられて、チェーリアは一瞬内腿に力を籠める。
しかし唇が鼠経部から内腿、そして割れ目に達すると、再び脚からは力が抜けて甘い声が零れた。
「あ、ぁ……。そんなとこ、口づけては……」
愛撫はだんだん大胆になっていく。唇が触れていただけのものから、やがて舌で舐められ、割れ目に舌を差し入れられた。
チェーリアは信じられない。男女の性交は体を触れ合わせると教本に書いてあったが、性器に口づけるとは書いていなかった。これは間違っている行為なのか、それとも世の中では当たり前の暗黙の行為なのか、チェーリアには判断がつかなかった。
恥ずかしくてたまらないのだが、不思議と嫌悪は湧かない。むしろ普段は居丈高なヴィクトルが、妻とはいえ自分のような小娘の体にじっくりと口づけする様は気持ちを高揚させた。
やがてヴィクトルは割れ目への愛撫を続けながら、ゆっくりと太腿を左右に開いていった。はしたない格好にさせられているというのに、チェーリアの意識は愛撫が与えてくれる悦楽に向いていて、抵抗する余裕もなかった。
「あ、はぁ……、ぁあ……あっ」
腿が開けば愛撫も深くなっていく。気がつくとすっかり開かれた腿の間に顔をうずめたヴィクトルが、チェーリアの媚肉を舌で嬲っていた。
彼の舌が動くたびにピチャピチャと水音が聞こえるが、チェーリアにはそれが何故だかわからない。
うぶな秘裂は舌で割り開かれ、蜜に濡れた珊瑚色の肉をヴィクトルの眼前にさらけ出している。包皮から覗く小さな突起を舐められるたびに窄まった孔がヒクヒク震える光景はあまりにも卑猥だった。
ヴィクトルは陰芽をねぶりながら、蜜を零す孔にゆっくり中指を差し入れてきた。
初めて味わう愉悦に酔っていたチェーリアは、いきなりの圧迫感に全身を強張らせる。
「んん……っ、な、何を……」
「力を抜け。これから俺のものを挿れる場所を慣らしてやっている。痛い思いをしたくなかったら俺に身を委ねろ」
彼に言われてチェーリアは自分の体に何が起こっているのかを理解した。と同時に少し怖くもなる。
指を入れただけでこんなに圧迫を感じたのだ。男性器がどれほどの大きさかはわからないけれど、きっと指よりは太く長い。受け入れたら苦しいのではないだろうか。
(やっぱり痛みを感じるのかしら)
不安が芽生えてしまったチェーリアの体が硬くなる。それを悟ったのかヴィクトルはいったん指を引き抜くと、唇と舌での愛撫に注力した。
「あっ、ん……ぃ、あぁっ」
花弁を唇で食まれ、陰芽を優しくねぶられ、チェーリアの体が再び悦楽に沈む。快感は小さなさざ波になって体中に響き、やがて大きな波になっていく。
「あ、あ、待って……、体が……おかしくなりそう……っ」
脚の先から、背筋から、胸の先端から、愉悦がひとつになって下腹の奥で膨らむのを感じる。自分の体の中で快感が弾けそうで、チェーリアは額に汗を浮かべながらシーツを握りしめた。
「あ、はっ……ひ、ぁあっ!?」
そのとき、またしても蜜口に指が差し入れられた。驚いたけれど先ほどよりは圧迫感はない。むしろ大きくなった快感と相まって、新たな愉悦を呼び起こした。
「あっ、あ、……ひ、ぃっ」
蜜道の浅いところを中指が小刻みなリズムで擦る。むず痒さにも似た不思議な感覚と、陰芽をねぶられる刺激が絡まり合って、チェーリアはついに快感の大波に吞み込まれ嬌声をあげながら体を大きく震わせた。
「っ、あぁあーっ……!」 -
関連作品