書籍紹介
誰にもいえない花嫁修業~甘い蜜の館~
誰にもいえない花嫁修業~甘い蜜の館~
ISBN:978-4-596-74327-5
ページ:290
発売日:2014年9月3日
定価:本体590円+税
  • あらすじ

    それは夜毎のいけないレッスン

    宮廷で地味に女官をしていたのに、突然第一王子の花嫁候補として選ばれてしまったヴィルジェニー。奔放な王子はお堅そうな彼女に閨事を教えるようにと自分の秘書官ジークリートを付ける。優しく美しい彼に夜毎蕩かされ純潔を奪われても後悔できない彼女。彼からも愛を告げられ幸福の絶頂にある中、事の次第を聞き怒り狂った王子に彼が撃たれて!?

  • キャラクター紹介
    • VBL-17_heroine

      ヴィルジェニー

      宮廷で女官をしていた侯爵令嬢。

    • VBL-17_hero

      ジークリート

      王子の秘書官。有能でなんでもできる。

  • 試し読み

    「今だけでもいいの……。お願い、離さないで」
    「離せるわけがない。こんなに可愛いのに」
    憤ったように呟き、ジークリートは荒々しくヴィルジェニーの唇をふさいだ。
    熱い舌が歯列を割って入り込んでくる。ヴィルジェニーは夢中になって応えた。
    「ン……、ンン……っ」
    含みきれない唾液が口角からあふれる。息苦しさと悦びとで睫毛が濡れた。
    「はぁっ、あ……、ジーク……」
    ゴツゴツした樹幹に背中を押しつけられる。
    長く逞しい彼の指が、さっき結んだばかりのリボンをふたたび解き、襟を大きく広げた。さらけ出された白い乳房が涼しい空気に触れ、先端の棘がきゅっと凝る。
    ジークリートは性急な仕種で乳房を揉みしだくと突端を口に含み、乳輪ごと乳首を舐めしゃぶった。唾液を含んで吸い上げる淫らな音に、ヴィルジェニーは彼の頭を抱え込みながら顎を反らした。
    「ひぁ……、ん……んぅっ……」
    固く凝った先端に歯が当たり、舌先でチロチロと舐められるたびに下腹部にじゅわりとした感覚が広がっていく。
    昨夜、何度も彼を受け入れた場所がツキツキと疼いていた。
    察知したようにジークリートの手がドレスの上から腿を撫で上げる。
    それだけでぞくぞくするような快感が背骨を駆け上がり、ヴィルジェニーは喘いだ。
    「……そういう声で、王子の前でも悦がってみせたのですか?」
    怒気のこもる押し殺した声で問われ、ヴィルジェニーは力なくかぶりを振った。
    「そ……なこと……してな……」
    「まだ聞かせてはダメですよ。貴女の喘ぎ声はやたらと色っぽいですからね。まったく処女のうちからさんざん人を煽って……」
    「っふ……、あ、ンン……、ごめ……なさ……、声……出ちゃうの……っ」
    煽っているつもりはない。堪えようとしても、彼に触れられると我慢できないのだ。
    身体が自然に愉悦を歌いだしてしまう。
    ジークリートはぞくりとするような官能的な笑みを浮かべた。
    「別にいいんですよ、私に聞かせてくれる分には、ね」
    彼の指がスカートをめくり上げ、ドロワーズの紐を解く。
    乳房を吸いながら下着を引き下ろされ、ヴィルジェニーは上擦った悲鳴を上げた。
    「やぁっ……、ンン――!」
    秘裂を割った指先が蜜溜まりに沈む。彼は冷やかに笑った。
    「もうこんなに濡らして……。王子に触れられて反応していたようですね」
    「違……、ぁっ……、こ、これはジークが……っ」
    「私が? 何です?」
    「ジークが……おっぱい舐めるからっ……」
    意地悪く笑い、彼はべろりと乳房の先端を舐め上げた。
    「こんなふうに?」
    「んんっ」
    ヴィルジェニーはコクコクと必死に頷いた。気持ちよくて腰が揺れてしまう。
    指が秘処を穿ち、ぬめる蜜液がいやらしく泡立てられていく。内奥が期待に疼くのを感じ、ヴィルジェニーは恥じ入ってぎゅっとジークリートの服地をつかんだ。
    「んぅ……、や……、こす……らな……で……」
    「ここですか?」
    蜜にまみれ、ふくらんだ花芽を嬲るように摘まれ、ヴィルジェニーは悲鳴を上げた。
    「やぁっ、こすっちゃだめなのぉっ」
    「貴女の『だめ』は『もっと』でしょ」
    「か、勝手に変換しないで……ッ」
    ヴィルジェニーは赤くなって言い返したが、がくがくと腰が揺れている状態では説得力はまるでない。
    「ぅぅ……ふ……、っあ、ああっ」
    潤んだ目を見開き、ヴィルジェニーはジークリートの肩にしがみついた。
    「ほ、本当にだめ……。それ、されると……、達っちゃ……ぅ……っ」
    「遠慮なくどうぞ? 心配しなくても、何度でも好きなだけ達かせてさしあげます」
    「それが、困……、――ッ!!」
    目の前が白く爆ぜ、下腹部がきゅうっと収縮する。
    ジークリートの指を銜え込んだ淫唇が激しくわなないた。耳元で彼が含み笑う。
    「……可愛いな。こんなにピクピクさせて。貴女の此処は正直だ。唇は嘘をついても、こっちの口は可愛い声で真実だけを歌う」
    「嘘……ついてなぃ……も……」
    「意地っ張りなお口も可愛いですけどね」
    「っぅ……、いじわる……ッ」
    甘い責め口調にぞくぞくする。
    泣きたいくらい恥ずかしいのに、どこかでホッとしていた。機嫌がいいほど彼はいじわるに、執拗になるのだ。もっと嬲り、苛めて欲しいと、危うい願望さえ抱いてしまう。
    何だか悔しくなってヴィルジェニーは彼の唇をふさいだ。舌を差し入れ、唾液を絡めて口腔を余さず舐め回す。息を乱し、ジークリートは怒ったようにヴィルジェニーを睨んだ。
    「こら。自分が何をしてるかわかってるんですか? そんなに煽って……どうなっても知りませんよ」
    「どうなるの……?」
    唾液で濡れた乳房を制服の胸に押しつけ、とろんとした瞳で見つめる。
    ジークリートは眉を下げ、溜息をついた。
    「まったく……、本当に悪女の素質あるな。これはきちんと躾けておかないと危険だ」
    「あぁっン」
    物足りなげにヒクついている蜜口にぐちゅりと指を挿入され、ヴィルジェニーは甘い嬌声を上げた。愛液を掻きだすように指を前後され、ほっそりとした腰が淫らに揺れる。
    「ン、ンンッ……、あ……、っふ、ん……、あっあっ」
    ぞくぞくする熱が下腹から迫り上がってくる。また達ってしまいそうだ。
    蜜洞が蕩けるように熱い。少し固い指先が、感じる場所を難なく探し当ててぐりぐりと刺激し始める。たまらずヴィルジェニーは腰を振りたくった。
    「あぁっ、そこ……、悦い……っ、すごく悦いの……ッ」
    「いいですか、ヴィルジェニー様。ここを撫でて欲しいからといって、無闇にその可愛らしいお尻を振ってはいけませんよ」
    たしなめるように言われ、ヴィルジェニーは真っ赤になった。

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