イラストちら見せ!
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あらすじ
お姫様抱っこは憧れなんだろ?
理想的な御曹司(極度の恋愛不信)×王子様を夢見る処女(24歳)ウブで“夢見る処女”な小鈴の窮地を助けてくれたのは大企業の御曹司、冬吾。お礼に彼の女避けのための恋人役となるが、まさに“理想の王子様”だと思った彼は、超俺様で恋愛を全く信じていない。それでも甘やかすような声で愛撫されれば、お腹の奥がぎゅうっと引きつってきて――。ただ彼が好きだと自覚したら冬吾の優しすぎる演技が辛くなり……!?
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キャラクター紹介
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高梨小鈴(たかなし こすず)
老舗和菓子屋の娘でデパ地下の店を切り盛りする。“白馬の王子様”を夢見ている。 -
神宮寺冬吾(じんぐうじ とうご)
大手ゼネコン系企業の末っ子御曹司で起業家。ある事情で恋愛不信に陥っている。
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試し読み
優しく啄むだけのキスは、次第に淫らな動きに変わっていった。
唇が捩れるほど押し付けられて、粘膜が触れて、舐められて、吸われて、軽く齧られて。
両手が耳に移動していくと、濡れた音が少し遠くなった。
淫らな音は聞いているだけでドキドキしてしまうから、耳を塞がれるのはありがたいと思ったのに、耳を、髪を、首元を擽るように撫でられて、じわっと唾液がこみ上げてくる。
「んっ、んんっ……!?」
ゾクゾクする刺激に気を取られている間に舌が潜り込んできて、口内を辿られた。
冬吾の舌は、熱かった。
小鈴より厚くて大きくて、彼が男性で、全く違う身体の作りをしていることを意識してしまう。
「ん、ん……っは、とう、ご、っんん……!」
しんとした寝室に、小鈴の熱く湿った吐息と、舌が絡み合う微かな水音だけが続いた。
初めてのキスだから、比較なんてできない。
でも冬吾のキスはやたらと熱心で、真面目そのものという感じがした。
一方的なやり方の方がよほど彼らしいのに、常に小鈴の反応を窺って、けれど臆病な動きは一切見せない。
的確かつ大胆に、心地良いところを探り当てながら深めてくれる。
「っん、……ふ、……んぁ、っ、ぁ、耳、っ……んんっ……」
小鈴もいつの間にか集中しはじめて、唇が、舌が、指先で弄られている耳が、自然と敏感になっていった。
唾液が混じり合い、擦れるだけで気持ちいい。
少し酸欠になりかけているのか、頭がぽーっとして、鼻の奥から甘い声が漏れて、与えられる刺激に溺れはじめる。
――キスって……こんなに、きもちいいの……?
――でもなんで、好きでもないのに、こんな、長いキス……。
十分か二十分か、一体、どれだけ続いたかわからない。
時々、息継ぎを促すような一瞬の休憩を挟みながら、冬吾は飽きた素振りも見せず、根気強く小鈴の性感を育ててくれた。
「っ……ふ、は……ぁ……」
ゆっくりと唇が離れた時には、口の中が寂しい、とすら感じてしまって。
これだけ気持ちいいのだから、冬吾も同じ感覚なのかもと思ったのは、やっぱり初心だからなのかもしれない。
閉じていた瞼を開けると、冬吾の目は冷静そのものだった。
もしかしたら、キスの間、ずっと反応や変化を観察して、計算していたのかもしれない。
自分だけ感じていたのが恥ずかしくて離れようとしたけれど、耳を指先で挟んでくにくにと弄られると、途端に快感に支配されてしまった。
「あ……っ……」
「目が潤んで、エロい顔になってる……。緊張、解けてきたな?」
笑みの形を作った唇は、相変わらず優しい演技を続けている。
でも視線は、依然として小鈴を冷静に分析していた。
「っ……どうして……こんな時に、恋人の演技なんて、できる……きゃっ、」
優しく押し倒されて、腰の上に乗られた。
満足げに見下ろされると、いよいよ食事として差し出されたような気分になってくる。
「照れて動揺してる反応、面白いし。この方がスムーズにいきそう」
腰で結んでいたバスローブの紐に手をかけられて、慌てて押し返す。
「あ……! ま、待ってください。下着着けてないからっ、心の準備……っ」
あっという間に解かれて、前を開かれた。
膝を寄せて陰部を隠し、慌てて腕で胸を覆おうとするも、両手を握ってシーツに押さえ込まれ、全身を隅々まで観察されてしまう。膝を左右に開かれなかったことだけが救いだ。
「っ……やだ……はず、かしい……」
「こんなに綺麗なのに、なんで?」
「だからっ、そんなお世辞、いいので……!」
「お世辞じゃないよ。小鈴、本当に綺麗」
「っそん……な……もうやだ……」
自分の身体がどう見えるか、人に評価を受けたのは初めてだった。
演技の延長だとわかっているのに、胸を見下ろしながら褒められた途端、じん、と乳首に痺れが走って戸惑う。
顔を横に逸らすと、耳元にちゅっとキスを落とされた。
「ふぁっ……」
「今度恋人役やってもらう時は、今日みたいにフォローする余裕ないから。少しは彼女っぽく振る舞えるように、俺に慣れておいて」
「え……あっ……ぁあ……!」
冬吾の唇が首筋を這い、右胸へ下って、ぱくりと乳首を含まれた。
ちゅぱ、ちゅっ、と下品な音を立てながら吸われると、キスで緊張が抜けていたせいなのか、すぐに胸の先が熱く疼きはじめた。
「ゃ、っ……!」
息が乱れていくのが怖くて必死に抑えていたのに、舌で摩擦されると情けない声が漏れて、冬吾が嬉しそうに顔を上げる。
「すぐ硬くして、可愛い声上げて……小鈴の身体は、素直で扱いやすいな。弄りがいがある」
「なっ、な……あ……!」
答える間もなく再び乳首を含まれて、小鈴は反射的に、冬吾の手をきつく握り返していた。
キスと同様、冬吾の愛撫は丁寧だった。
少しずつ舌の動きを変えて、小鈴がぴくっと身体を震わせて、声を漏らすようなやり方ばかり繰り返してくる。
何度も微調整を繰り返されると、はじめは擽ったさ混じりだった愛撫が洗練されて、いつの間にか快楽しか感じなくなっていた。
「っふぁ、っ……、んぁ……ぁあ……ぇうっ……」
媚びるべき相手ではないのに、鼻にかかった声が止まらない。
両手で口を覆いたくても、冬吾は指を絡めたまま親指で小鈴の手の甲を撫でて、あやしてくる。
「ぅく、っ……ぁあ……!」
吸いながら舌でざらざらと摩擦されると、たまらない痺れが下腹部に駆け抜けた。
どんなに身を捩ってもしつこくしつこくしゃぶられて、どんどん硬く、敏感になっていく。
「ぁ……まっ、て……そこ、ばっかり、っ……」
まだ一度も触られていない左胸まで血が集まり、腰が切なく迫り出した時。
擦り合わせた膝の奥で、とろりと流れ落ちた感触があって我に返った。
――え……、あれ……?
――私……脚の、間……? 濡れてる……?
「と、っ……とうご、さ……もぅ、っ……も、いいっ……」
握られた手を押し返したけれど、滲んだ汗がぬるついただけだった。
身悶えたせいで髪が目元にかかって邪魔なのに、それを払うことすらできない。
「手、はなして……、はな、っ……きゃぁ、っ……! ぁあ……!」
やっと片手が自由になったと思ったら、今度は左胸を掴まれ、ずっと疼いていた乳首をきゅうっと摘んで捏ねられた。
「ぁあぁあ……! やら、っ……りょうほう、っふ、ぅ、ぅう……! もぅ、胸、っ……ぁあ……っ」
両胸に同時に刺激を受けると、倍以上の快楽が押し寄せて、小鈴はビクビクと四肢を、つま先を引きつらせ、シーツを乱した。
冬吾の頭を押し返そうとした手は、いつの間にか彼の髪を緩く掴んで、切なく震えるだけになっている。
もたもたしていたら朝になりそうだと言ったのは冬吾だ。
なのにキス以上に長く弄ばれて、お腹の下にひたすら重たい熱が溜まっていく。
「ん、っ……ぁ……! ぁあ……!」
下腹部の疼きが悪化するに従って膝が開き、腰がかく、かくっと浮き上がりはじめて、このまま続けられたら、自分が自分ではなくなってしまいそうで。
「ふぁ、っ……や、あ……もういいっ……いいから……っ、やだ、っ、やだぁ……!」
懇願を無視されると、いよいよ虐められているような気分になってきた。
――なんで……、なんでこんなに、するの……?
――私の反応が、面白いから……?
――ただの交換条件なのに。こんなに、愛してるみたいにする必要……。
「ぁ、ぁあぁ、ぁあ……っ」
涙が滲み、息が切れて、喘ぎ声が弱々しい泣き声に近くなると、やっと冬吾が離れていった。
「あ……ぁ……」
かくついていた腰が、くたりとシーツに沈み込んでいく。
でも陰部は激しくひくついたまま、愛液が止まらなくなっていた。
ローブで隠したくても、全身が腫れぼったくて、泥の中を這っているように上手くいかない。
息を切らしながら冬吾を見上げる。小鈴の手でぐしゃぐしゃに髪を乱されたにもかかわらず、彼の魅力は損なわれていないどころか、更に色香が増していた。
「真っ赤になってて、可愛い。ここだけ、果物みたいだな」
悪戯を楽しむのと似た感覚なのだろうか。冬吾は妖艶に笑いながら、指で両胸の乳首を膨らみの奥へ押し込んでくる。
「ぁっ……! ぁあぁ……っ……」
「どうなるかと思ったけど、感じてくれてよかった」
今度は摘んでくにくにと圧迫されて、また腰が浮いて、臀部の方まで滴っていることに気付いてしまう。
「あんっ……! ぁ……こんな、しなくて、いいです……私が、慣れてないからって……おもしろがらないで……」
「面白がる? 一緒にすることなんだから、ちゃんと気持ちよくなってもらうのは、男の責任だろ?」
「せきにん……? て……あ……!」
やっと胸から離れてくれたと思ったら、今度は両膝を思い切り左右に割られた。
慌てて閉じようとすると、言うことを聞けとばかりに、更に大きく開かされる。
「やっ……、やだっ、そんな……っ」
「よかった、濡れてる。ひくついて……すごいな。ずっと理想の相手が現れなくて、欲求不満だった?」
「え……、あ……あぁあっ……!?」
冬吾は小鈴の脚の間に這いつくばったかと思うと――一瞬も躊躇わず、陰部に舌を這わせはじめた。
「なんっ……なんで、っなん……ぁあ……!」
蜜を舐め取るように下から上へと繰り返されて、小鈴は今度こそ全力で頭を押し返す。でもそれ以上の力で太腿を押さえ込まれ、がっちりと固定されてしまった。
「ぁあぁ……! あ……! も、もうい、こういうの、いいっ……んぁあ……!?」
陰核を吸われた瞬間、全身にびりびりと痺れが走った。
情けない声が漏れて、状況を把握するよりも先に頭の中が白く霞んでいく。
「やっ……なに、っ……、舌、それ、っ……んぁ、あー……!」
胸と同様に、どんなに小鈴が取り乱して喘いで身体を捩っても、冬吾は離れてくれなかった。
ひたすら汚い場所にしゃぶりつき、じゅるじゅると音を立て、淡々とした舌の動きで翻弄してくる。
「あ、ぁあ、あっ……?」
そのうちがくがくと腰が震えて、膣が痙攣をはじめた。全てを心得ているタイミングで、膣口に舌より確かな感触が触れて、濡れた縁をぐるりと辿られる。
「あ、ぁあ……? あー……! はふ、っ……ぅ……! とうごさ……なんっ、なに……あっ……!」
潜り込んできたのは、どうやら指のようだ。
痛みはなかった。
だから早く、もっともっと先に進めて、さくっと全部終わらせてほしい。
なのに冬吾は相変わらず舌でねっとりと陰核を捏ね回し、挿入した指でお腹の方を探ってきた。
「んぁ、……っ、……? ぁ……? ぁあぁ……?」
内側から引き出される官能は、剥き出しの陰核で感じる過激な快感とは違った。
幸福としか表現しようのない感覚がじわじわと全身に広がって、本当に愛されている錯覚までしはじめて、怖くなってくる。
「冬吾、さん……もう、っ……も、はやく……さいごまで、おわらせて……あっ……!」
耐えきれずにねだると、やっと脚の間から離れて指を抜いてくれた。
「……感じてるのに、なんでだよ?」 -
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