書籍紹介
淫らな婚前教育~冷徹宰相は鳥籠令嬢を愛でる~
淫らな婚前教育~冷徹宰相は鳥籠令嬢を愛でる~
ISBN:978-4-596-58934-7
ページ:290
発売日:2019年11月15日
定価:本体640円+税

イラストちら見せ!

  • あらすじ

    冷徹を装う堅物宰相×薄幸の王女 一途な愛に絆されて……。

    隣国の国王からの「嫁にくるか?」という言葉に乗ったシャーロットは、想い続けてきた宰相ユーリに閨教育を施されることに。王女でありながら幽閉されていたシャーロットはユーリに救い出されて以来、彼のそばにいることが全てだ。甘やかに触れてくるユーリの愛撫に次第に花開いていくシャーロット。しかし、ユーリはいつもなぜか苦しそうで…。

  • キャラクター紹介
    • heroine_VBL214

      シャーロット
      長いこと幽閉されていた世間知らずなギルヴ王国の王女。心優しく純粋だが、笑い方を忘れてしまった。

       

    • hero_VBL214

      ユーリ
      侯爵家の次男でエストリア王国の宰相。冷酷な一面もあるが、シャーロットに対しては世話を焼く。

  • 試し読み

    「……教えてもらうならユーリがいいから……、他の人には聞きたくなかったの」
    彼の頭を見下ろしていたら、自然と手が伸びた。触れてみたいと思っていた、ユーリの頭を撫でようとした寸前で、彼が顔を上げる。
    「……だめ、だった?」
    何か間違ったことでも言っているのだろうかと不安になるシャーロットに、ユーリは口元を緩ませた。
    「いいえ。……正直言って」
    と、言いかけたユーリが、何かに気づいたようにもう一度シャーロットの胸元へ顔を押し付けてくる。
    「ユーリ、ユーリ? 正直言って、何? 聞かせて?」
    何を言いかけていたのか知りたくて、シャーロットは軽くユーリの背中を叩いた。
    「聞きたいの。ユーリ、教えて?」
    「それはできません」
    「どうして?」
    「どうしても。なんでもありませんから、気にしないでください」
    そこまで言っておいて、気にしないのは無理だ。そもそも、気にさせるような言い方をして、途中で言うのをやめたユーリが悪い。本当だったら、このままユーリが留めた言葉の先を聞きたかったが、この様子ではきっと話してくれないだろう。それがわかるからこそ、シャーロットは隠された言葉を知りたかった。
    「意地悪」
    「なんとでも」
    「……ずるい」
    自然と出てきたのは、どこか拗ねたような声だ。すると、ユーリがまた顔を上げる。
    「では、何も考えられないようにしてさしあげましょうか?」
    言っている意味がわからないと、小首をかしげるシャーロットに彼は続けた。
    「そうしたら、どうでもよくなりますよ」
    ふ、と口元を緩ませたユーリが、シャーロットを見たまま、胸元へ唇を寄せる。胸の間にいる彼が、右のふくらみに唇を押し付けた。薄布越しに感じるぬくもりに、身体が震える。なにより、ユーリが自分の胸にくちづけてくれたことが嬉しかった。
    「……そんなに嬉しそうにされると、もっとしたくなる」
    「もっと……、してくれる?」
    ユーリの頭をそっと撫でるシャーロットに、彼は微笑んだ。
    「おおせのままに」
    その声を聞いて、嬉しそうなのはユーリだって同じ気がした。根拠はない、ただシャーロットには、ユーリの声がそう聞こえただけだった。
    「……ん、ん」
    ユーリの唇は、シャーロットの胸の間からゆっくりと先端に向かってくちづけていく。
    薄布に唇が触れる音と、唇のやわらかさ、ぬくもりが伝わっては心が喜びに震えた。唇が触れるたび、嬉しい、嬉しい、と言うように鼓動が大きくなる。ユーリの唇が徐々に先端へ近づいてくると、そこは何かを期待するように硬く勃ち上がった。薄布を押し上げるほど硬くなった先端が恥ずかしいと思っていると、ユーリも気づいたようだ。
    「……もう、こんなにしてるんですか?」
    「ユーリの……、唇が、気持ちよくて……」
    「それはなにより。では、もっと気持ちよくしてさしあげます」
    先程の、シャーロットの求めに応じるように、ユーリは薄布を押し上げる突起を口に含む。その瞬間、腰から力が抜けそうになるほど、甘い気持ちが身体を駆け巡った。
    「んん、ぁッ」
    ユーリの舌が、つんと勃った突起の、さらに先端を舌先でくすぐってくる。いいこいいこ、と頭を撫でるように、優しくそこを舐め上げられて、腰骨のあたりが甘く疼いた。
    たったそれだけで、余計な力が抜ける。
    崩れ落ちそうになるのがわかっていたのか、ユーリはしっかりとシャーロットの腰を摑んで支えてくれた。シャーロットもユーリの肩に手を置き、身体を預けることでどうにか立っていられる。その間も、ユーリの舌はシャーロットの突起を執拗にねぶった。
    「ん、……んんッ」
    唾液ですっかり濡れた薄布が、突起にぴったりと張り付いてくる。そこがどれだけ硬くなっているのかが丸わかりになるのは、少し恥ずかしかった。ユーリもまた、シャーロットに見せびらかすようにして、舌で突起を舐め上げる。
    「んんッ」
    「こりっこりで、かわいいですね」
    「……かわいい?」
    「ええ。かわいい」
    低い声でつぶやいたユーリが、シャーロットのそれを優しく吸った。ぢゅ、という音とともに腰が揺れる。
    「ふぁ、ぁんッ」
    勝手に出てしまう声が、寝室に甘く響く。
    それに気をよくしたのか、ユーリは強くそこを吸い上げた。
    「ッあぁああんッ」
    目の前がちかちかして、ユーリの頭を咄嗟に抱きしめる。ぢゅぅ、と強く吸われたそこから甘い痺れが全身に走り、さらに快感を教え込まれた。
    「あ、あ、ぁッ……、そんな吸っちゃ……ぁんッ」
    まだまだこれだけではない、と言いたげにユーリの舌は咥え込んだシャーロットの乳首を舌先で転がした。吸っては転がし、舐め上げるたび、濡れて透けた薄布がまとわりつく。それが、より乳首を敏感にさせているようだった。吐息が触れるだけで、肩が小刻みに震えてしょうがない。
    「ぁ、あッ……っはぁ、あッ」
    執拗にしゃぶられていた乳首を離され、シャーロットは抱えていたユーリの頭を解放した。うっすらと歪む視界で、ユーリがゆっくりと顔を上げる。さっきまで自分の口の中で好き勝手にしていたシャーロットの乳首をちらりと見て、そこをかわいがるように指先で撫でた。
    「んッ」
    「……こんなに、色づいていたんですね」
    うっとりとした声がまとわりつき、シャーロットの心臓を高鳴らせる。また身体を震わせると、ユーリの視線が再び向けられた。
    「気持ちよかったようで、なにより」
    「……なんで、わかるの?」
    ふ、と口元を緩ませ、見ているだけで心が甘くなるような笑顔で彼は言った。
    「その顔を見たら、誰だってわかります」
    とはいえ、シャーロットは鏡がなければ自分の顔は見られない。一体、どういう顔をしているのだろう。多少は気になったが、それよりもユーリの表情から目が離せなかった。
    いやらしい、というのは、もしかして今のような彼の表情のことを言うのだろうか。
    とても色っぽくて、見ているだけでぞくぞくする。
    そんな彼の色気に当てられていると、ユーリの手が伸びてシャーロットの頰を覆う。
    「綺麗ですね」
    突然、何を言い出すのだろうかとまばたきを繰り返した。
    「綺麗ですよ、あなたはいつだって」
    「……そんなこと言われたの、初めてだわ」
    「ダイアンあたりが言ってそうな気はするんですけどね?」
    違う、とシャーロットは首を横に振った。
    「ユーリに、よ」
    「え?」
    「ユーリに、初めて綺麗だって言われたわ……、とても、嬉しい。ありがとう」
    シャーロットはユーリの美しい額に、そっと唇を押し付けていた。昔よく、父にこうしてもらったことを思い出したからだ。
    「……シャーロット……?」
    こういうとき、父と同じように笑みを浮かべれば格好がつくのだろうが、シャーロットの顔は相変わらずでどうしようもない。表情で心を伝える術がないシャーロットにとって、感情を伝えるのは言葉と行動しかなかった。
    シャーロットは額を撫で、そのまま彼の頰を撫で覆った。
    「ユーリの肌は、綺麗ね」
    「……ありがとうございます」
    「もっと、触れたい」
    「……」
    「ユーリの肌に、触れてみたい」
    自然と、思ったことが言葉になる。
    するりと口から出た想いを届けるように、シャーロットの指先がぎこちなくユーリの顔に触れる。頰を覆っていた手で、その指先で、鼻梁を撫で、また離れ、頰骨のあたり、それから唇にかけてを辿った。ぎこちない動きになってしまうのは、あまり自分からこうしてユーリに触れたことがないからだろう。
    だからだろうか。
    ──……足りない……。
    言葉にできない欲求が湧き上がり、それに突き動かされるようにして身体が動く。息を吞む音と、シャーロットの唇がユーリの肌に触れる音が、ほぼ同時にした。シャーロットは指先で辿ったところを唇で食むように触れていく。
    鼻梁、頰骨、そして──。
    「……ッぁん」
    あともう少しで唇に触れられるところで、無防備な胸の先端をつままれた。
    それも、両方いっぺんに。
    突然与えられた快楽に喉がのけぞり、唇に触れることができなかった。それどころか、彼の指先は昨夜と同じように、シャーロットの胸の先端をきゅむきゅむと断続的につまみ、さらに快感を与えてくる。一瞬にして快楽に染められたシャーロットは、身悶えながらユーリの首にしがみつくことしかできなかった。
    「んんッ、あ、ぁ、やぁッ」
    「ずいぶんといい声を出しますね。私の指を、覚えててくれたのですか……?」
    耳元で囁く甘い声が、まとわりつく。
    「覚えがよくて、教えがいがあります」
    「ん、あ、あ、引っ張っちゃだめッ」
    「どうして?」
    「き、気持ちいい……、からッ」
    「だったら、そう言わないと」
    「んんッ、でも」
    「はい、どうぞ」
    言われたとおりにしろ、と言うように、ユーリはシャーロットの乳首を軽く引っ張る。抱きつく腕に力がこもり、声が上がった。
    「あぁッ……あ、んッ……んッ、ぅ、やぁ、あッ」
    「違うでしょう?」
    もう一度、軽く引っ張られてしまい、シャーロットはユーリの首筋に顔を埋める。そして悟った。
    彼の言うとおりにしなければ、いけない、と。
    「……あ、ぁあッ、……ッ、き、気持ち……いいッ」
    「ん? 聞こえませんよ?」
    ああ、なんて意地悪なのだろう。
    シャーロットは楽しげなユーリの声を聞き、顔を上げて彼の顔を見た。
    「気持ち、いい……ッ。そこ……、引っ張るの気持ちいい、ユーリ……ッ」
    教えられたとおりに言うと、ユーリは満足げに、それでいて恍惚とした表情で言った。
    「よくできました」
    その直後、乳首から手が離れ、ユーリが立ち上がる。
    首に腕を回したままのシャーロットの腰を、支えるように抱き上げ、ユーリは身体を反転させた。何が起きているのか理解できないシャーロットは、あっという間にさっきユーリがいた場所に座らされ、そのまま押し倒される。
    「……ユーリ……?」
    覆いかぶさってきた彼を見上げた。
    「もっとを、教えてさしあげます」
    妖艶に微笑んだユーリは、戸惑うシャーロットの鼻梁にくちづける。やわらかな唇の感触にうっとりしている間に、彼のくちづけは頰、首筋、鎖骨、胸元へ。
    ただ唇が触れているだけだというのに、いやらしい愛撫とは違い心地よい。
    余計な力と緊張が抜けていき、シャーロットはされるがままだった。──ユーリの唇が、腹部を下り、両足を持ち上げられるように押し開かれるまでは。
    「……ッ!?」
    上げられた足からアンダードレスの裾がすべり下り、秘部があらわになる。驚きのあまり上半身を起こそうとするのだが、秘部をぬるりとした感触が撫で上げたせいで力が抜けた。
    「んぁッ」
    寝室に響いた声が、甘く聞こえる。
    「ああ、すごい。……こんなに濡らして……、垂らしていたなんて」
    恍惚としたユーリの声に、嫌な予感がした。
    シャーロットは恐る恐るといった様子で、首が痛いのを気にすることなく自分の足の間を見る。そこにはユーリの頭があり、そこから青い瞳がシャーロットへ向けられた。嫌な予感がよぎった直後、また秘部をぬるりとした感触で撫で上げられた。
    「ぁあッ……やだ、もしかして舐め……ッ」
    もう一度、舐め上げられてしまい、シャーロットは喉をそらしてベッドへ倒れる。この行動が、シャーロットの問いに対する答えのような気がした。いやだ、恥ずかしい。羞恥に襲われ、足を閉じようと力を入れても、ユーリの手が阻んでできない。
    「やぁッ……、あ、ぁあッ、ん、ぁッ」
    ユーリは、その行為をやめなかった。
    胸への愛撫ですっかり濡れていた秘部を、おいしそうに舐め上げる。割れ目を丁寧に舐め、茂みから少し顔を出していた花芽を舌の上で転がした。
    「ッぁああッ、やぁ、あぁッ、あッ」
    かわいがるように舐められ、ぷっくりとふくれた花芽に、優しくくちづけてから吸われる。それがまた目の前を白くさせるぐらい刺激が強くて、シャーロットは目の前がちかちかした。
    「ん。綺麗に色づいた」
    「あぁッ、そこ……、だめぇッ」
    じゅるるるる、と勢いよく吸い上げられてしまい、腰が高く跳ね上がった。
    甘い痺れどころではない。すべての神経がそこへ向かい、全身がおかしくなってしまったような気分だ。

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