書籍紹介
隠秘の恋~王女は騎士の甘い嘘に乱れる~
隠秘の恋~王女は騎士の甘い嘘に乱れる~
ISBN:978-4-596-58051-1
ページ:290
発売日:2017年6月2日
定価:本体590円+税
  • あらすじ

    秘密の部屋で、騎士は王女を甘く乱す

    母を亡くし天涯孤独となったエミーアは、母の遺言通り国王に会いに行く途中、騎士アドニスに出会い心奪われる。王になかなか会うことができず、アドニスの部屋に匿われるエミーア。「君は何も知らないんだな」初めての甘い快楽を与えられ、さらに彼への想いが募る。そんな時、実は自分が国王の娘と知りアドニスと結ばれない運命に苦しむが……?

  • キャラクター紹介
    • heroine_VBL101

      エミーア

      純朴な田舎育ちだが、実は国王の娘。心優しく、無垢でまっすぐな性格。

    • hero_VBL101

      アドニス

      眉目秀麗な王宮騎士。孤児院の前に倒れていたところをレイナス国の王に助けられたが、それ以前の記憶を失っており……。

  • 試し読み

    「だめっ……こんなところで」
    「ここには誰も来ない」
    「でも……もし来たら……」
     エミーアは口ではそう言ったが、もう周りを気にしている余裕がなかった。
    「きっと、ここもなめてほしくなっているはずだ」
     つんっと突起を弾かれる。
    「やっ……そんなこと……ない」
     エミーアがのけぞった次の瞬間にはアドニスのくちびるが挟んでいた。
    「や……ああっ……」
     舌で蹂躙されてエミーアは悶えた。してほしいと望んでいたはずなのに、刺激が強すぎて、怖くなる。
    「他にも触ってほしいところがあるだろう?」
     エミーアは、首を振った。
    「そんなの……ないわ」
    「素直になるまで待とう」
     再びアドニスのくちびるがエミーアの乳房の先端をついばんだ。反対のつぼみは指でこりこりと転がされる。
    「……やだっ……はあっ」
     体中が熱くなってくる。ビクビクと震える。体の中心に欲望がたまっていく。アドニスに触れてほしい。もどかしくてたまらない。
    「やあっ……あっ」
     舌で責められてエミーアの体は跳ねた。もう何も考えられなくなる。次々としびれが襲ってくる。
     そんなエミーアのなまめかしい姿をアドニスは食い入るように見つめた。
    (……この姿を誰にも見せたくない)
     ドレスに身を包んだまま、荒れた庭園で悶えているエミーアの姿は、美しかった。聖と俗がこの細い体に同居している。
     自分がどんな恐ろしいことをしているのか、アドニスはわかっていた。それでも止められなかった。
    「……触って」
     エミーアがささやいた。
    「ドレスの中だね」
     エミーアが小さくうなずく。その様子がいとおしすぎて、アドニスは理性を保つために深呼吸をした。
     ドレスの裾をまくりあげ、下着を下ろすと、エミーアの濡れてやわらかく震える花びらに指でそっと触れた。
    「溶けている」
     少し触れただけで、エミーアは体を震わせてアドニスに寄りかかった。
     とぷんと指先をエミーアの中に沈める。それからゆっくりと動かし始める。エミーアの可愛い悲鳴が、アドニスの指で奏でられる。
    「……んっ」
     エミーアはうなずいて、アドニスにしがみついた。
    「……あっ……やああっ」
     エミーアはアドニスの腕の中で鋭く体を震わせて越えた。それでもアドニスは可愛がるのをやめようとしなかった。
     エミーアは、いやいやと首を振って、熱に浮かされたようにアドニスの服を握った。
    「わたし……変なの。アドニスに触られたら変になるの」
     アドニスはエミーアにキスをする。もう何も考えられないように言葉も一緒に食べてしまう。
    (それは、俺が君を愛しているからだ)
     アドニスは心の中で応える。エミーアが他の男のところに嫁いでも構わないなんて嘘だった。他の男がエミーアの可愛い顔を見つめて、くちびるに口づけて、白い肌に触れるなんて、想像しただけで死んでしまいたくなる。
    (どうして君は王女なんだ。どうして俺は王族じゃないんだ)
    「……ああっ……やっ……ねえ、何か怖い……死んじゃう」
    「大丈夫だ。エミーア。俺がついている。怖くないよ。そこを越えるともっと気持ちよくなるんだ。力を抜いて任せてごらん」
    「ああっ……はあっ……」
     腕の中のエミーアは、気持ちよさそうに体を震わせている。体力の限界まで、何度でも達(い)かせたかった。エミーアの体が他のものでは満足できなくなればいい。
     熟れきった花びらがはらはらと落ちるようにエミーアは今までで一番深く達した。
     アドニスは自分の上着をベンチに置いてエミーアを座らせると自分の胸に引き寄せてゆっくりと抱きしめた。遠目には、アドニスの姿はわかっても、抱きしめられている女性が誰かはわからないだろう。
     エミーアの髪に顔をうずめる。
    (このまま時が止まればいいのに)
     アドニスは泣きたくなるくらい切実な思いで、そう願った。

  • 書籍購入はこちらから
    書籍
    • amazon
    • rakuten_books

    ※販売状況につきましては各WEBサイトにてご確認ください。

    電子書籍
    • amazon