-
試し読み
「ああっ……ん」
濡れた柔らかい舌にもたらされる刺激が強すぎて、ジェニファーのくちびるから甘い喘ぎが零れ出る。
自分の意志ではどうにもできない媚びたような声に驚いた。恥ずかしさのあまり頬が上気するのが自分でもわかる。
「気持ちいいですか? これ……」
「やっ……んんっ、ん…」
いやらしく胸を揉みあげられながら、尖らせた舌でその先端を弄られると、勝手に身体が反応してしまう。
恥ずかしくてどうにかなりそうなのに解放してもらえず、過ぎる快感にジェニファーの瞳に涙が浮かんだ。
「ふ……ぁあ、んっ、……ふ……うっ」
何も感じないように……心で念じて堪えようとしても、所詮それは無駄な努力でしかない。
「美味しそうに熟れてますね、あなたのここ、食べてしまいたい」
散々舐めしゃぶったジェニファーの乳首から名残惜し気に舌を離すと、アンドリューは唾液に濡れそぼるそこにやんわりと歯を当てた。
「やぁっ、……あ、いっ……んんっ、も……やめっ」
与えられた鋭い痛みに、ジェニファーの顔が歪む。
「すみません、あまりに美味しそうだったのでつい……痛かったですよね?」
角度によってはゴールドにも見えるアンバーの瞳は欲望に濡れて、ジェニファーの視線を絡めとる。
「あなたはどちらが好きですか……歯を立てられるのと、こうして吸われるのと……」
先程噛まれた痛みがまだ残る先端を、今度は宥めるように舌が這い、吸い上げられる。
「ああっ……んっ」
きつく吸われると、痛みの中に微かな疼きがあった。
濡れた淫らな音を立てて何度も何度もくちびるで食まれ吸い上げられるたびに、背筋から脳にまで甘い痺れが走る。
(どうしたの……私…こんな……)
触れられているのは胸だというのに、下腹が熱い。ジェニファーは己の身体の反応に戸惑った。
何故だろう。恥ずかしくてもうやめて欲しいと思うのに、もっとして欲しいと期待するあさましい自分がいる。
「……も……やぁっ……、そ、……なっ、吸わなっ……」
身を捩るようなか弱い抵抗など物ともせず、アンドリューは執拗に同じところを攻めたてた。熱い舌で散々転がし、吸い上げ、時に歯を当てて弄る。
そのたびに身体が引き攣るようになるのを止められない。
「教えて、ジェニファー、どうされるのが好きなのか」
アンドリューの囁きにさえ、身体が疼く。
「や……も、放し……っ……う……ふぁ」
このまま続けられたらどうにかなってしまいそうで、ジェニファーはアンドリューの腕から逃れようとした。けれどしっかりと押さえ込まれてしまっていて、ろくに身じろぎもできない。
「はぁ……っ、んっ、はぁ……あ、……もうっ、……アンドリュー……っ、さまぁ」
解放を求めて、乱れた呼吸で呼びかけても、アンドリューの手も舌も止まらない。
片方の乳首を散々弄られ、吸われながら、もう片方の乳房も揉まれ、先端をくりくりと指の腹で攻められて、勝手に喘ぎが洩れた。
「……ぁ、……そこは、……っ、も……そこば、かり……いやぁ……っ」
涙に潤む目で必死に訴えると、乳首を捏ね回していた片手が外された。
次にその手はドレスの裾から潜り込み、足首からふくらはぎを辿って膝へと滑ってゆく。
そしてゆっくりと膝を丸く撫でると、アンドリューの手はそのまま太腿へと伸びていった。
「はぁ……ん、あぁ……んんっ、……うぅ……」
柔らかな内腿を確かめるように何度もアンドリューの指が撫でさする。その感触にジェニファーは震えた。
「滑らかで綺麗な肌ですね……しっとりとして私の指に吸いついてくる」
「んん、……ああ……っ、んふぅ……」
囁きと共に耳朶に触れる熱い吐息にすら腰の奥が疼いてしまう。ジェニファーはそんな自分の身が恥ずかしくてたまらなかった。
けれどそうしている間にも、アンドリューの指がドロワーズにかかる。
「あっ……」
驚きに目を見開くと同時に、一気にそれは引き下ろされた。滑らかな下肢が外気に触れる。ジェニファーは思わず膝頭に力を入れて、足をぴったりと閉じた。
「んん、……っ!」
誰にも触れられたことのない太腿の付け根にまでアンドリューの指が伸びる。
やがて柔らかな茂みの上へたどり着くと、その奥にある秘裂の上をそっとなぞった。-
「ああ……濡れていますね。嬉しいですよ」
アンドリューのくちびるが耳たぶをそっと食む。そのまま舌で耳殻をなぞられて、ジェニファーの身体に痺れが走った。
蜜に濡れた指がぬるりと滑って、柔らかく媚肉をかき分ける。
「……ッ!」
初めて与えられた感覚にジェニファーの膝が震えた。足を閉じて逃れたいのに、足の間にアンドリューの身体ががっちりと入り込んでいてどうすることもできない。
執拗に何度もそこを撫で上げられているうちに、背筋を寒気のようなゾクゾクとしたものが駆け上ってゆく。
「……あぁっ! も……っ、やめっ……っ」
「どうして? 感じているんでしょう? ……ほら、どんどん溢れてくる」
アンドリューの言葉通り、淫唇の狭間から熱い蜜が溢れてくるのを止められない。
(私の身体……こんな……)
自身の身体の反応に戸惑っている間に、アンドリューの指は未だ何ものをも受け入れたことのない、未通の隘路をゆっくりと割り開いていった。
「────っ、ううっ!」
その衝撃に、堪えていた涙が溢れた。
「ああ、狭い……少し強引にしてしまいましたね。痛いですか?」
こんなに酷いことをしているのに、常に変わらず丁寧な話し言葉のアンドリューに違和感を覚える。痛いのかと優しく聞いてくるくせに、蜜口へ差し入れた指を抜いてはくれなかった。
「嫌……ぁ、……あぁ……んんっ」
ぎちぎちと自分の身体がアンドリューの指を食い締めているのがわかる。ジェニファーはいたたまれない気持ちになって、この責め苦から逃れようと何度も身を捩った。
「暴れないで。力を抜いた方が気持ちよくなれますよ。ほら……」
言いながらアンドリューはゆるゆると指を小刻みに動かして、ジェニファーの濡れた媚肉を確かめた。そうして中を弄っているのとはまた別の指で、固く尖り始めていた花芯を撫で上げる。
「は、……っ、ん、……はぁっ……、ぁっ」
すると、それまでとは全く違う痺れるような快感が、ジェニファーの全身を一気に駆け抜けた。
ほんの少し撫でられただけなのに、頭の中をその快感が支配してしまったかのよう。身体の中に侵入した指の痛みなどすぐに消えて、もっとその尖りに触れて欲しくてたまらなくなる。
「ああ……んっ、は……ぁん」
ジェニファーの腰が無意識に揺れる。
「ふふ、腰が揺れてる……これ、気持ちいい?」
耳元で囁かれた次の瞬間、耳殻をアンドリューの熱い舌が舐め上げた。
「……ぁ、」
柔らかい耳たぶをくちびるで食まれると背筋がぞくぞくする。
「すごく濡れてるから、もう痛くないでしょう?」
ぐちゅりとゆっくり中をかき回されると同時に、耳の中へアンドリューの舌が差し込まれてきた。
「あは……ぁ、や、……も、あぁ、……ん」
耳の奥で聞こえる濡れた水音が、自分の下肢から聞こえてきているような気がして、あまりの羞恥に卒倒しそうになる。
恥ずかしくてどうにかなりそうなのに、指を受け入れたそこがはしたなく濡れそぼる
のをどうすることもできなかった。
先程までアンドリューの指をきつく食い締めていたそこも、次第に内壁が緩んで収縮し始めている。
そっと指を引き抜き、それを二本に増やしても、初めに入口がきゅっと締め付けた後は、まるで指の感触を味わうようにやわやわと蠢いて飲み込んでいった。
アンドリューに触れられたそこから、甘い痺れが広がってくる。がくがくと膝に力が入らなくなり、内腿が震えた。
「アンドリュ……さま、……やぁ……、お……ねがっ、」
震えるくちびるで懇願するが、ジェニファー自身、辞めて欲しいのかもっとして欲しいのかわからなくなりつつあった。
「狭いのにびしょびしょに濡れて、こんなにも指を咥え込んでる」
「やぁ……っ、言わな……で」
自分の身体がどうなっているのかなんて、言われなくてもわかっていた。隆起した花芯を弄られるだけで、襲い来る愉悦に抗えず喘いでしまう。
「ひぁっ……あっ、あっ、……そこっ……」
肥大した肉粒を強く刺激され、ジェニファーの背が跳ねた。そのタイミングを見逃さず、アンドリューの指が蜜孔に深く突き立てられる。
ぐちゅぐちゅと奥までかき回されて、襞が押し広げられてゆく。二本の指がばらばらに蠢くと、狭い隘路がそれに呼応して吸いつくように震えた。
「もっとかき回してあげるから、力を抜いて」
「そ、そ……な、できな……っ」
「ここは嫌がっていないようですが……もっとして欲しい?」
熱っぽく囁かれ、首筋にくちづけられると、軽く歯を立てられた。それだけで感じてしまい喘ぎを漏らしそうになる自分を、ジェニファーは他人事のように感じていた。
どうしてこんなことになってしまったんだろう。
容赦なく身体の奥を暴かれて、強引に教え込まれた快感に、息も絶え絶えになる。
「あっ、ああっ、ああぁっ、もうそ、こ……しないで……っ、だめなのぉ……っ」
濡れそぼった陰唇がゆっくりと左右に広げられると、身体の奥からとろりと蜜が溢れて来た。
「はぁ……んぁっ……はぅう……んんっ」
「いやらしい……ジェニファー、初めてなのにこんなに感じてるの?」
言いながらアンドリューは、ジェニファーの胎内からそっと指を引き抜いた。
それまでさんざん弄られていた媚肉が、失った刺激を求めてひくひくと物欲しげに蠢く。
「もっとして欲しい?」
囁かれて身体が震えた。
「私は……欲しくてたまらない……」
アンドリューはそうしてジェニファーの足を抱え上げた。そのまま大きく割り開くと、生き物のように卑猥に震える蜜孔が外気に晒される。
「やぁっ……も、見な……でぇ」
視線を感じてジェニファーはきつく目を閉じた。少しでも足を閉じようと抗ってはみるものの、膝を押さえつけられて敵わない。
「あっ、あっ……」
そうしているうちに、いつのまにかトラウザーズをずらしたアンドリューが、中から硬く膨れ上がった屹立を濡れた媚肉に押し当てた。 -
関連作品