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あらすじ
年上王子の甘い執着と淫らな愛撫に溺れる乙女は…
「すごいね、もうこんなに濡れてきている」丹念に花芽を擦られ、熱い疼きと痺れが強まっていく――。引っ込み思案のクリスティアナに求婚したのは、なんと王太子のリュドガー。花嫁修業の名目で城に留められ、昼も夜も熱い求愛と甘い愛撫を施され、身も心も彼のものになっていく。ところが、彼の求婚が実は兄に頼まれたものだと知ってしまい…。
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試し読み
(あれを私の中に……)
想像を超えた大きさに、恐怖を覚えた。
「怖くなった?」
「少し……」
正直に答えて唇を噛む。
リュドガーとひとつになりたい気持ちは変わらずあるけれど、自分の身体が壊れてしまいそうで怖かった。
「初めてだから怖くてもしかたない。でも、痛みは僕とひとつになれた証だから、きっと大切な思い出になるよ」
「思い出に?」
「そう、だから少しだけ我慢して」
子供に言い聞かせるように優しく言われ、コクリとうなずき返して目を閉じる。
「できるだけ力を抜いていて」
促してくると同時に両の脚を担がれ、彼の屹立が秘所にあてがわれた。
「……っ」
熱の塊を押しつけられ、圧迫感を覚えたクリスティアナは思わず身体を硬くする。けれど、彼は遠慮なく腰を押し進めてきた。
「ひっ……」
怒張で貫かれた瞬間、引き裂かれるような痛みが駆け抜け、息が止まりそうになる。
これほどの痛みは味わったことがない。灼熱の楔を穿たれたそこがとにかく痛くてたまらなかった。
「力を抜けば楽になるよ」
そう言われたところで、強烈な痛みに強ばりは解けない。
自分でもどうしたらいいかわからず、顔を引き攣らせているクリスティアナは、潤んだ瞳で彼を見上げて救いを求める。
「気を紛らわせてあげる」
そう言った彼が、深く貫いたまま花芽に触れてきた。
「あっ……はぁ……」
指の腹で花芽の先端を撫で回され、湧き上がってきた甘い痺れに身体から力が抜けていく。
「んっ」
クリスティアナが脱力した一瞬を逃すことなく、リュドガーがさらなる奥を目指して腰を突き上げてくる。
「いやぁ————っ」
先ほど以上の激痛に、全身をわななかせて叫んだ。
花芽で味わっていた快感など吹き飛び、溢れ出した大粒の涙が頬を伝い落ちていく。
こんなにも痛い思いをするのだと知っていたら、ひとつになりたいとは言わなかった。
想像を超えた痛みに、自ら望んだことをいまになってひどく後悔する。
「痛い……リュドガー……もう……」
勝手に泣き言が唇から零れた。
痛みはいっこうに消え去る気配がない。すぐにでもこの痛みから解放されたかった。
「クリスティアナ、泣かないで」
リュドガーが静かに身体を重ねてくる。
担がれていた脚が肩から滑り落ち、その振動に痛みが増幅された。
「くっ……ぅうう……」
あまりの痛さに、両手を彼の背に回してしがみつく。
動かないでいれば、痛みが引くかもしれない。そう思って、息を殺してただおとなしくしていた。
「我慢できそうにないかな?」
頬を擦り寄せてきた彼に耳元で訊ねられ、クリスティアナは迷ってしまう。
ここでうなずき返したら、優しい彼はやめてくれるに違いない。それほど彼は自分を愛してくれている。
求婚されてから今日までのあいだに、辛いことや悲しいことが幾多もあった。泣き暮れたのは一度ではない。
けれど、誤解が解けて彼の愛が真実であるとわかり、リュドガーと二人で歩んでいきたいと心から思ったからこそ、純潔を捧げる決心をした。
彼とひとつになるには痛みを伴う。それに、いずれは痛みを味わうことになるのだ。
痛みを我慢した先には、これまでとは違った喜びがあるはず。その喜びを、早く彼と分かち合いたい。
「大丈夫……このまま続けて」
クリスティアナが痛みを堪えて促すと、彼が顔を綻ばせて見つめてきた。
「嬉しいよ」
そう言うなりクリスティアナの片脚を担いだ彼が、いったん引いた腰を勢いよく突き上げてくる。
「はぅ……」
再び駆け抜けていった激痛に、あごが大きく反り返った。
我慢できるだろうかと、不安が脳裏を過る。
リュドガーは中断することなく先に進む決意を固めたのか、何度も何度も灼熱の楔で最奥を突き上げてきた。
「やぁ……ああっ……」
容赦のない突き上げに、上掛けごと小さな身体がずり上がり、引き戻される。
胃のあたりから熱いものが込み上げ、呼吸すらままならなくなってきた。
「クリスティアナ、君の中は温かで気持ちがいい……」
「ああぁ……んんっ……ん」
彼がもらした吐息混じりの上擦った声に、なぜだか身体の熱が高まっていく。
突き上げられるたびに激痛が駆け抜けていくのに、下腹の奥がもどかしいくらいに疼いている。
「クリスティアナ……」
ねっとりと絡みついてくる甘い声が、より身体を疼かせる。
擦られ続けている花唇までが、気づけば甘く痺れていた。
「リュドガー……」
身体の内側が熱くうねっている。熱の塊を抱え込んでいるかのようだ。
初めて経験する熱さに狼狽したクリスティアナがしがみつくと、彼はいっそう腰の動きを速めてきた。
「クリスティアナ、君の中で蕩けてしまいそうだ」
耳たぶを甘噛みされ、抱え込んでいる熱の塊が急激に大きくなる。
いまにも爆発してしまいそうで怖くなった。
「変よ……リュドガー、私……おかしくなってしまう……」
「そのまま身を任せて……クリスティアナ、僕と一緒に……」
息を荒くして囁いてきた彼のあごから、ポタポタと汗が滴ってくる。
乱れた呼吸、切羽詰まった声、噴き出す汗から、彼の高揚感が伝わってきた。
こんな彼は知らない。身体を繋げてひとつになったから、彼も悦びを味わっているのだろう。それが嬉しくてたまらない。
「ぃ————ああああぁ————」
突如、襲い来た絶頂に、クリスティアナの細い身体が痙攣する。
これまでの絶頂とはまったく違う。その瞬間は、まるで身体ごと爆発したかのように衝撃的だった。
「クリス……」
肩口に顔を埋めてきたリュドガーが、ひときわ大きく突き上げてきた腰を、そのままぐいぐいと押しつけてくる。
「ああぁ……」 -
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